悪役令嬢発溺愛幼女着

みおな

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拒絶理由発兄の怒り行き

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「ジルベール・サフィラス様!婚約者の失言をお詫びいたします。どうかお怒りをお鎮めください」 

 そう言ったアリッサ様が、その場の床に座り込み深く頭を下げられました。

 隣に立つアグニス様は婚約者のその様子に呆然としていましたが、慌ててご自分も深く頭を下げられました。

「悪かった!くだらないことを言ってしまった」

「ジルベール。僕からも頼む。アグニスの失言を許してやってくれ」

 ユスタフ様まで頭を下げられます。

 それでも、どんどん重さを増していく空気の重さに、アリッサ様とミリエッタ様の顔色が悪くなっていきます。

 ああ。もしかしてこれは、ジルベールお兄様の闇の魔力が溢れ出ているのでしょうか。

「お兄様・・・」

 私はお兄様の腕の中で、ギュッとその胸元を握りました。

「怒っては駄目。ごめんなさいしてくれたのだから、許してあげて?」

「ローズ」

「ね?お願い」

 ジルベールお兄様は、私のことをとてもとても大切に思ってくれています。

 だから、怒ってくれたのも私のためです。

 異端である私が、もしお兄様の妹でないという噂でも出たら、私の身が危険に晒される可能性があるから、怒ってくれたのです。

 そのお気持ちはとても嬉しいです。

 誰かに大切にされるということは、とても幸せな気持ちになれます。

 でも、そのせいでお兄様が大切なご友人を無くしてしまうのは嫌なのです。

 魔王であるお兄様にとって、対等な立場で言いたいことを言い合えるユスタフ様とアグニス様は、大切な存在だと思います。

 それを私のせいで失わせてしまうのは、私の望むところではありません。

「ジルベールお兄様」

「・・・分かった」

 私が再度お願いすると、お兄様から出ていた威圧感が消え去り、アリッサ様とミリエッタ様が小さく息を吐いているのが分かりました。

 アグニス様とユスタフ様も、ほっとしたように息を吐かれています。

「だが、二度目はない。たとえローズがどれだけ懇願しようと、ローズを貶めるような発言は友人のお前たちといえど許さない。その発言が元で、ローズに危険が及ぶ可能性があることを頭の片隅に置いておいてくれ」

「・・・分かった。俺が考えなし過ぎた。ローズ嬢も本当にすまなかった」

「いえ。思わずそうおっしゃられても、仕方のないことだと思いますから。でも、私自身まだ魔法の練習もしていませんし、どの程度のものか、どのような効果かなども分かっていません。魔族の皆さんに害のないものであることを願っていますが、もしそうでなかったなら、それを封印する必要があると思います。その時は、どうかお力をお貸しください」

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