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自分にできることを
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カタパルトとは、王宮の入口で別れた。
結界石が効力を発揮している今は、王宮はとりあえずは安全そうだったし、これ以上関わるべきではないと判断したからだ。
カタパルトは馬鹿だけど、あんなでもアントワナ様の息子だし、あんまり関わりを持つと切り捨てられなくなってしまうかもしれない。
私の手は二本しかないから、守れるものはこの手で抱えれるものだけ。
どれだけ望んでも、あれもこれもできるわけじゃない。
ちょっとばかしチートだから、何でも出来るように勘違いしがちだけど、出来ないことの方が多い。
全ての魔獣を瞬殺できるわけでもないし、全ての人間を守り切れるわけでもない。
死んでしまったら、生き返らせることもできない。
だから、どうしても優先順位が必要。
私は、クロが一番大切。
それから、親しくなったシキやアルヴァン様。グレン殿下やクラウド殿下、アントワナ様。
できる限り、親しくなったみんなが悲しむ結果にはしたくないけど、全てを守り切ることは出来ないから・・・
「大丈夫だ」
王宮に張られた結界の外、魔獣がうじゃうじゃいる中を、高速移動しながら手当たり次第倒した。
とりあえず、異常種でなければ私やシキの敵ではなくて、移動しながら狩っていく。
そんな中、シキが優しく背中を叩く。
「なんです?」
「ティアが自分にできる精一杯をしていることを、俺たちは理解している。だから、大丈夫だ」
ちなみに聖女たちは、転移魔法で数人ずつカルディア帝国へ運んだ。
さすがに一般人な十数人を連れての移動は難しい。
グレイ王国や他の国に行ってもらうつもりだけど、とりあえず何をするか説明もしなきゃだし、報酬の話もある。
落ちついて話すために、カルディア帝国で待ってもらうことにしたのだ。
「この結界石と、集めた聖女たちをそれぞれの国に配置すれば、とりあえずは結界は張れます」
「ああ。だが異常種を弾くにはティアクラスでないと無理だろう」
そうなのだ。
シンクレアの王宮が魔獣の襲撃に遭っていなかったのは、まだ異常種が到達していなかっただけなのだ。
あの程度の結界では、おそらく防ぎきれない。
もっとも手当たり次第に狩るだけは狩ったから、しばらくは保つと思うけど。
「そもそも、異常種は何故発生している?少なくとも以前は異常種など一体いるかどうかだった。それなのに、ここ数ヶ月でこの量、おかしくないか?」
私はシンクレア王国から出ることがなかったから知らなかったけど、今日ここに来て相当量の異常種を倒している。
魔獣自体は昔からいるものらしいけど、異常種の大量発生には、何か理由がある?
結界石が効力を発揮している今は、王宮はとりあえずは安全そうだったし、これ以上関わるべきではないと判断したからだ。
カタパルトは馬鹿だけど、あんなでもアントワナ様の息子だし、あんまり関わりを持つと切り捨てられなくなってしまうかもしれない。
私の手は二本しかないから、守れるものはこの手で抱えれるものだけ。
どれだけ望んでも、あれもこれもできるわけじゃない。
ちょっとばかしチートだから、何でも出来るように勘違いしがちだけど、出来ないことの方が多い。
全ての魔獣を瞬殺できるわけでもないし、全ての人間を守り切れるわけでもない。
死んでしまったら、生き返らせることもできない。
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「大丈夫だ」
王宮に張られた結界の外、魔獣がうじゃうじゃいる中を、高速移動しながら手当たり次第倒した。
とりあえず、異常種でなければ私やシキの敵ではなくて、移動しながら狩っていく。
そんな中、シキが優しく背中を叩く。
「なんです?」
「ティアが自分にできる精一杯をしていることを、俺たちは理解している。だから、大丈夫だ」
ちなみに聖女たちは、転移魔法で数人ずつカルディア帝国へ運んだ。
さすがに一般人な十数人を連れての移動は難しい。
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「ああ。だが異常種を弾くにはティアクラスでないと無理だろう」
そうなのだ。
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