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番外編
最愛とそれ以外《レイノルド視点》
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今日も、イザベラが超絶可愛い。
そのエメラルド色の瞳も、緩く波を描くブラウンの髪も、いつも以上に輝いている。
僕の婚約者イザベラ・ファレノプシス伯爵令嬢は、本当に神が遣わした天使かってくらい可愛い。
僕の父は、この国の教皇だ。
僕は父をとても尊敬している。それに、イザベラと婚約させてくれたことには他の何よりも感謝してる。
僕と同年代には、騎士団長の子息だったり、宰相の子息だったりがいて、その上、この国の王太子マリウス・ハイドランジア殿下までいる。
そのせいか、同年代にはご令嬢も多くいるが、王太子殿下には生まれながらの婚約者が決まっていた。
僕は学園に入るまで実際に会ったことはなかったけれど、その公爵令嬢は、中々興味深かった。
『イザベラとその他』としか、ご令嬢を認識していない僕が気にいるくらいのご令嬢。アニエス・リリウム公爵令嬢。
初めて出会った時は、平民の子に絡んでたご令嬢方を注意してた。
それは、公爵令嬢として普通の対応だったと思う。
でも、そのご令嬢方にちょっと色々と『質問』した僕に、『注意』してきたリリウム嬢に初めて興味がわいた。
会うのは初めてだったけど、僕は王太子殿下とお会いする機会はあったので、話だけは聞いていたのだ。
王太子殿下が異常なまでに、気にかけている婚約者。
はっきり言って、僕は王太子殿下のその様子を見るのが嫌いだ。
同族嫌悪だと、ニコラス・ローレン伯爵令息の筋肉バカが言いやがった。
腹が立つ。
自分だって、婚約者に頭が上がらないくせに。
同族嫌悪は認めたくないけど、リリウム嬢が殿下のことを、相手にしていないことには笑えた。
面白い。
男の僕から見ても、王太子殿下は容姿もいいし、身分は申し分ないし、剣技も勉学も優れている。
文句のつけようのない人間。
そんな王太子殿下を、相手にしない婚約者。
「アニエス様がね、私の作ったクッキーを美味しいって言って下さったの」
イザベラが可愛い顔をほんのりと染めて、うっとりと言った。
「イザベラの作ったものが美味しくないわけないよ。というか、それ、こないだ僕にくれたクッキー?」
「ええ。アニエス様がね、作り方を教えて下さったの。アニエス様ね、お菓子を手作りされてて、とても美味しくて。私が、レイノルド様に差し上げたいって言ったら、教えて下さったの。楽しかったわ」
公爵令嬢が、お菓子を手作り?
いや、貴族のご令嬢が料理をするなんてあり得なくないか?
いや。イザベラの手作りのお菓子は嬉しかったけど。
家宝にしようかと思ったくらいだけど。僕の誕生日だから、無理して作ったのだと思ってた。
その件もあって、僕はアニエス嬢に興味を持ったのだった。
そのエメラルド色の瞳も、緩く波を描くブラウンの髪も、いつも以上に輝いている。
僕の婚約者イザベラ・ファレノプシス伯爵令嬢は、本当に神が遣わした天使かってくらい可愛い。
僕の父は、この国の教皇だ。
僕は父をとても尊敬している。それに、イザベラと婚約させてくれたことには他の何よりも感謝してる。
僕と同年代には、騎士団長の子息だったり、宰相の子息だったりがいて、その上、この国の王太子マリウス・ハイドランジア殿下までいる。
そのせいか、同年代にはご令嬢も多くいるが、王太子殿下には生まれながらの婚約者が決まっていた。
僕は学園に入るまで実際に会ったことはなかったけれど、その公爵令嬢は、中々興味深かった。
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それは、公爵令嬢として普通の対応だったと思う。
でも、そのご令嬢方にちょっと色々と『質問』した僕に、『注意』してきたリリウム嬢に初めて興味がわいた。
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王太子殿下が異常なまでに、気にかけている婚約者。
はっきり言って、僕は王太子殿下のその様子を見るのが嫌いだ。
同族嫌悪だと、ニコラス・ローレン伯爵令息の筋肉バカが言いやがった。
腹が立つ。
自分だって、婚約者に頭が上がらないくせに。
同族嫌悪は認めたくないけど、リリウム嬢が殿下のことを、相手にしていないことには笑えた。
面白い。
男の僕から見ても、王太子殿下は容姿もいいし、身分は申し分ないし、剣技も勉学も優れている。
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そんな王太子殿下を、相手にしない婚約者。
「アニエス様がね、私の作ったクッキーを美味しいって言って下さったの」
イザベラが可愛い顔をほんのりと染めて、うっとりと言った。
「イザベラの作ったものが美味しくないわけないよ。というか、それ、こないだ僕にくれたクッキー?」
「ええ。アニエス様がね、作り方を教えて下さったの。アニエス様ね、お菓子を手作りされてて、とても美味しくて。私が、レイノルド様に差し上げたいって言ったら、教えて下さったの。楽しかったわ」
公爵令嬢が、お菓子を手作り?
いや、貴族のご令嬢が料理をするなんてあり得なくないか?
いや。イザベラの手作りのお菓子は嬉しかったけど。
家宝にしようかと思ったくらいだけど。僕の誕生日だから、無理して作ったのだと思ってた。
その件もあって、僕はアニエス嬢に興味を持ったのだった。
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