22 / 108
7歳
21ページ目:権力を使うのが好きなら
しおりを挟む
「も、申し訳ございませんっ!マモン!貴様も早く謝らんかっ!」
ブロワー伯爵が後ろに控える3男を振り返り、怒鳴りつけているのを見て、私はお父様の袖口をクイクイと引っ張った。
「どうした?気分が悪くなったのかい?」
「私にも発言する許可を下さいなのです」
「うん?何か言いたいことがあるんだね?いいよ、いいよ。言ってごらん」
お父様に発言許可を強請ったら、あっさり許可がおりた。
それはそれでどうかと思うけど、許可がおりたので言いたいことを言わせてもらおう。
「伯爵様」
「はっ、はい。王女殿下におかれましては、ご機嫌麗しく・・・」
「麗しくないのです。それから、伯爵子息様方。その、押さえつけている手を離してくださいなのです。無理矢理に頭を下げて貰っても仕方ないのです」
「ですが・・・わかりました」
屑のお兄様方であろうお2人は、ためらいながらも、屑を押さえつけていた手を離した。
顔を上げた屑、えっとマモンだっけ、うーん、やっぱり屑でいっか。
屑は、私を睨みつけている。本当に屑だ。伯爵様もかわいそうに。
そんな目で私をみてる時点で、お父様やお母様、アル兄様の逆鱗に触れるってのに。
屑が誠心誠意謝るのなら、お父様たちに口を聞いてあげてもいいと思っていたけど、その必要は皆無みたいだ。
「言いたいことがあるなら、言っていいのです。お父様たちも、今この場での発言に関しては不敬に問わないと認めてあげて下さいなのです」
「ああ。我が天使がそう望むのなら」
「国王陛下の許可もおりたのです。どうせ、納得していないのでしょう?どうぞ、言ってみて下さいなのです」
「おっ、俺はッ!王族だと分かってたら、あんなことは言わなかったッ!!」
ハア。
だから、俺は悪くないと?
私は別に、私や兄様に対しての口の利き方に関して怒っているわけじゃないんだけど?
まぁ。お父様やお母様、アル兄様はそれで怒ってるみたいだけどね。
私が怒っているのはー
「そういう、自分より低い身分のものに対する傲慢な態度が、屑だと言ったのです。私たちが伯爵家より下なら、謝罪なんてしないのでしょう?」
「う、うるさいっ!」
「マモン!王女殿下になんて口をっ!」
「伯爵。いいのです。不敬には問わないと言ったのです。私が自分より弱そうだから、偉そうにするのでしょう?」
私は、トコトコと屑のところまで歩み寄る。
その耳元に、彼にだけ聞こえる声でボソッと呟いた。
「つくづく屑ね。悔しかったら、私を殺してみる?構わないわよ?あなたのような弱いものにしか偉そうに出来ない屑に負けたりしないけどね」
ブロワー伯爵が後ろに控える3男を振り返り、怒鳴りつけているのを見て、私はお父様の袖口をクイクイと引っ張った。
「どうした?気分が悪くなったのかい?」
「私にも発言する許可を下さいなのです」
「うん?何か言いたいことがあるんだね?いいよ、いいよ。言ってごらん」
お父様に発言許可を強請ったら、あっさり許可がおりた。
それはそれでどうかと思うけど、許可がおりたので言いたいことを言わせてもらおう。
「伯爵様」
「はっ、はい。王女殿下におかれましては、ご機嫌麗しく・・・」
「麗しくないのです。それから、伯爵子息様方。その、押さえつけている手を離してくださいなのです。無理矢理に頭を下げて貰っても仕方ないのです」
「ですが・・・わかりました」
屑のお兄様方であろうお2人は、ためらいながらも、屑を押さえつけていた手を離した。
顔を上げた屑、えっとマモンだっけ、うーん、やっぱり屑でいっか。
屑は、私を睨みつけている。本当に屑だ。伯爵様もかわいそうに。
そんな目で私をみてる時点で、お父様やお母様、アル兄様の逆鱗に触れるってのに。
屑が誠心誠意謝るのなら、お父様たちに口を聞いてあげてもいいと思っていたけど、その必要は皆無みたいだ。
「言いたいことがあるなら、言っていいのです。お父様たちも、今この場での発言に関しては不敬に問わないと認めてあげて下さいなのです」
「ああ。我が天使がそう望むのなら」
「国王陛下の許可もおりたのです。どうせ、納得していないのでしょう?どうぞ、言ってみて下さいなのです」
「おっ、俺はッ!王族だと分かってたら、あんなことは言わなかったッ!!」
ハア。
だから、俺は悪くないと?
私は別に、私や兄様に対しての口の利き方に関して怒っているわけじゃないんだけど?
まぁ。お父様やお母様、アル兄様はそれで怒ってるみたいだけどね。
私が怒っているのはー
「そういう、自分より低い身分のものに対する傲慢な態度が、屑だと言ったのです。私たちが伯爵家より下なら、謝罪なんてしないのでしょう?」
「う、うるさいっ!」
「マモン!王女殿下になんて口をっ!」
「伯爵。いいのです。不敬には問わないと言ったのです。私が自分より弱そうだから、偉そうにするのでしょう?」
私は、トコトコと屑のところまで歩み寄る。
その耳元に、彼にだけ聞こえる声でボソッと呟いた。
「つくづく屑ね。悔しかったら、私を殺してみる?構わないわよ?あなたのような弱いものにしか偉そうに出来ない屑に負けたりしないけどね」
応援ありがとうございます!
11
お気に入りに追加
3,108
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる