転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜

みおな

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モブ、入学する。

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 真新しい制服(何と学園は制服!前世の超お嬢様学校的なお洒落なワンピース!)に身を包み、学園の正門手前で降り立った。

 貴族のみが通うこの学園は、まぁ当然のことながら馬車通学である。
 正門の手前に、馬車の昇降口があって、みんなそこで馬車を降りる。

 ちなみに学園は、1人まで侍従の付き添いが認められている。

 どうやら王族や高位貴族の方々は、自分で食事の準備ひとつ出来ないらしい。

 どんだけ上げ膳据え膳なんだか。
私も一応、伯爵令嬢になったわけだから、自分で食器を片したりはしないけど、現世では子供でも自分の使った食器くらい片付けるわよ。

「アイル様?」

 シキに声をかけられて、ハッとした。
正門手前で、ボーッとしてる変な令嬢だと思われちゃう。

 これからモブとして、たくさん友達作って、学生生活を満喫しようと思ってるのに。

「何でもないわ。シキ、本当について来なくても大丈夫よ?」

 うちは伯爵家だけど裕福なおかげで、シキという専属の侍従が付いているけど、子爵家や男爵家のように家令とかメイドとか、個人個人に付いていない家も多い。

 それに私は自分のことは基本、自分でできる。

 アイルの中身が私だと疑われないために、着替えもシキの手を借りているけど!はっきり言って、めっちゃ恥ずいから!

 何が悲しくて、イケメンに着替え手伝われなければならないんだか。

 しかも、シキはめっちゃ平然としてるし。いや、まぁ、仕事だから手伝ってるのは分かってるけど!

 何か目に見えないものが、ゴリゴリと削られてく気がするのよね・・・

「それが私の仕事ですので」

「・・・そう」

 シキって本当に顔はいいし、体型もすらっとしてて、なんていうか細マッチョ?的な感じだし、年齢も17歳でちょうど少年から青年に変わっていく感があってカッコいいのよね。

 だから、さっきからチラチラとシキを見ているご令嬢も多くて・・・

 そういえばシキってリングスって家名あるけど、貴族の子息なのかな?

 この世界、男爵家や子爵家の子息令嬢は、行儀見習いや将来のために他家にお世話になるって設定だったし。

 でも、貴族名鑑(ってのがあるのよね。図鑑みたいなもの?)見ても、リングスって貴族いなかったけど。

 さすがに聞けないし。
アイルとして聞いてるかもしれないし。

 まぁ、別にシキが貴族だろうと貴族でなかろうと、私にはどっちでもいいんだけど。

 でも、あのチラチラ見てるご令嬢方に聞かれるんだろうなぁ。

「シキ、ご令嬢方、みんな貴方を見てるわ」

「・・・私は使用人ですので、ご令嬢方のお眼鏡に叶う身分ではございません。さ、アイル様、入学式に遅れます」

 シキはそう言って、私を促した。
使用人、ね。仕方ない。平民だとでも言っとくかな。
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