転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜

みおな

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モブ、婚約者のご令嬢と会う。

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「ごきげんよう、ローラン様」

 鈴を転がすような、いや本当にそういう比喩がピッタリな声の人っているんだな、的な声に振り返ると、金髪碧眼の、将来美女になること間違いなしの美少女が立っていた。

 いや。13歳にしてすでに、ちょっとエロ・・・いや大人っぽい。

「ご、ごきげんよう」

 基本、貴族は下の身分の者から上の身分の者に勝手に話しかけてはいけない。

 ということから考えても多分、公爵家か侯爵家のご令嬢だろう。

 制服だから分からないけど。(ドレスだと高価な感じで何となく分かる・・・気がする。多分)

「わたくし、レジスタ公爵家が娘、イレーヌと申しますわ」

 げ。
レジスタ公爵令嬢って、ヴェルハルト王子の婚約者じゃん。

 マジか~。
攻略対象と婚約者のご令嬢とは、適度な距離で、関わらずに生きていこうと思ってたのに、まさか向こうから声をかけて来るなんて。

 よもやよもやじゃん!!
私には、婚約者のご令嬢と仲良くなったからといって、何のメリットもないのに。

「アイル・ローランです。ローラン伯爵家の長女です」

「アイル様とお呼びしてもよろしいかしら?わたくしのことは、イレーヌとお呼びになって」

「は、はい。もちろんです、イレーヌ様」

 相手は公爵家のご令嬢である。
伯爵家の娘である私に、文句など言えるわけがない。

「ふふっ。アイル様はとても素敵な黒髪をされてますのね。わたくしなど、有りがちな金髪ですから、羨ましいですわ」

「わ、私の妹も金髪なんです。父が、金髪なので・・・」

 それに、婚約者の王子も金髪ですよね?
それをありがちって。

 このフォーリナー王国の貴族には、金髪碧眼の貴族が多い。
 まぁ、現世の日本人の多くが黒髪黒目だったのと同じようなものだと思う。

 そんな中で、私やお母様の黒髪黒目というのは珍しい。
 それは、お母様がこの国出身じゃないからだ。

 ちなみに、平民は鳶色の髪や瞳の人間が多い。
 そんな中で、ピンク色の髪と瞳のヒロインは特殊といえるだろう。

 何故だか知らないけど、乙女ゲームのヒロインはピンク色の髪や瞳が多い。

 残念ながら、ざまあされるヒロインもピンク色をしていて、ついでに言うと頭の中もピンクだと言われたりする。

「あら?妹さんがいらっしゃるの?」

「はい。7歳になります」

「お可愛らしいのでしょうね。是非今度、我が家に一緒に遊びにいらして」

「・・・ありがとうございます。機会がございましたら、ぜひ」

 社交辞令だとは思うけど、公爵家に遊びになんてやめて欲しい。
 婚約者なんだし、攻略対象と会ったりしたらどうするの。







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