ヒロイン転生〜ざまあお断り!私はモブとして幸せになりたいのです〜

みおな

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心の中へ《創造神アイテール視点》

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 ローズが眠りについて1ヶ月。
王太子であるアルフレッドが目に見えて弱り始めた。

 1日のほとんどをローズの側から離れず、夜もあまり眠れていないようだ。
 王太子としての責務を果たせないことに対する自己批判。ローズを追い詰めたことに対する自己批判。

『アルが死んじゃうよぉ~』

『ああ。もうそろそろ限界だな』

 泣きわめくアテルナに、ため息が漏れる。いくら加護を与えていても精神が疲弊していくのまではどうにもならない。

 我もまさか、ローズがこうも脆くなるとは思わなかった。
 それほどまでに、あの王太子に惹かれていたということだろう。

 アテルナが眠らせたことで、精神が体から分離することは防げている。今度分離してしまえば、もう花も、ローズも救えない。
 もう精神は花ではなくローズなのだから。精神が離れれば、2度と目覚めない。

『どうするのぉ~』

『心の中に潜るか』

 心の中で定着することもせずに、ずっと迷っているローズの精神を説得しなければ、おそらく自力では目覚めないだろう。

『アルフレッドに潜らせるか』

 ローズを体に戻せるとしたら、あの王太子だけだ。そして、それをすることで、あの王太子の心も救えるといい。

 我とアテルナは、眠るローズから離れないアルフレッドのもとへ向かった。



「ローズの心の中・・・」

『そうだ。わかりやすく言えば、ローズの精神は今、あるべき場所から離れて、そこに戻ろうとせず閉じこもっている。それを説得してあるべき場所へ戻せばローズを目覚めさせることができる』

「説得を僕が?」

『お前が適任だろう?お前がローズを一番愛していて、ローズが一番愛している相手なのだから。お前たちには言葉が足りていない。確かに転生のこともあって話し合えないこともあっただろう。だが、綺麗な言葉で取り繕ってお互いの本心を語っていないから今の状況になったのではないか?』

 我にそう言われ、アルフレッドは俯いてしまう。ローズの言ったこの世界が乙女ゲームの世界ということがアルフレッドの懸念材料か。

『この世界がローズが言った乙女ゲームの世界だとして、お前はそれでローズを諦めるのか?ローズが他の男を選んだら、そのまま諦めるのか?ローズを自分に繋ぎ止めておく自信がそんなにないのか?それなら、もうこのまま眠らせておけ。深層に潜ったとて、ローズを納得させることなどできない』

「嫌だ。ローズにもう会えないなんて!」

『好きなのだろう?愛しているのだろう?なら、ローズをちゃんと見ろ。ローズは誰を見ている?アレはすっかり貴族らしくなって、我慢が上手になってしまった。だが、それは平気だということとは違うんだ』

「創造神様・・・」

 我の言葉に俯いていたアルフレッドが、ローズの心へ潜ることを決めたのは、それから5分後だったー
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