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一度目の人生
妻という名の
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侯爵夫人?
私は実際に、貴族の家がどんなものなのか知らない。
だから、侯爵家の財力とかわからないけど、どう見てもこの部屋は侯爵夫人の部屋に見えない。
普通、その屋敷の夫人の部屋なら、夫婦の寝室?が隣にあるはず。
それに、目の前の侍女は侯爵夫人の私がこの部屋で過ごすことの文句を言っていた。
「おはよう。灯りをつけてもらえるかしら」
「あ、すみません。すぐに灯りをつけますね」
ラナと名乗ったメイドさんは『私』の味方みたいだけど、さすがに中身が転生者だなんて言えないし、記憶喪失とでも言えばいいかしら?
ラナの手にした灯りから火を移され、部屋が明るくなる。
ぼんやりとは見えていたけど、やっぱり侯爵夫人の部屋には見えない。
「旦那様のなさっていることはあんまりです。正式に婚姻されている奥様をこんな部屋で過ごさせておきながら、侯爵夫人としてお屋敷の管理はさせるなんて!」
「ねぇ。あなた、名前は?」
「は?奥様?」
「私、何だか記憶がないみたいなの。だからあなたの名前を教えて下さらない?」
「!!」
そのメイドさんは、目を大きく見開いて・・・慌てて部屋から飛び出て行った。
記憶喪失って無理があったかしら?
でも、旦那様はもちろん使用人の名前もわからないし。
少しすると、バタバタと足音がした。
あら?もしかして旦那様とやらを連れてきたのかしら?
「奥様ッ!記憶がないというのは本当ですかっ?」
三人のメイドさんと、白髪混じりの老齢の男性が現れた。
奥様と呼んでるし、さすがに旦那様なわけはないわね。
「そうなの。それで、あなたはだぁれ?」
「奥様・・・!私はこの家で執事をしておりますバートンと申します」
「バートンね。それであなたたちは?」
私を起こしに来たメイドさんはラナと言い、私専属の侍女だそうだ。
ラナより少し年上の、アメリーという侍女も私専属。生家である伯爵家の時から私専属だったそうだ。
そして母親くらいの年齢のナディアは、メイド長。
「奥様のお名前は、レティーナ様です。半年前にこのサウザンド侯爵家に嫁がれて来ました。旦那様のお名前は、ロナルド様で、王太子殿下付きの騎士をされております」
記憶喪失作戦はいい感じで、みんな親切に色々と説明してくれた。
結婚して半年ね。
本来なら新婚の幸せな時期だけど、新妻をこんな部屋で生活させてるなんて、私とそのロナルドさんとやらは政略結婚なのかしら。
少なくとも、目の前の四人とはいい関係のように感じるけど、夫と微妙な関係って、本当に幸せになれるの?
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だから、侯爵家の財力とかわからないけど、どう見てもこの部屋は侯爵夫人の部屋に見えない。
普通、その屋敷の夫人の部屋なら、夫婦の寝室?が隣にあるはず。
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「おはよう。灯りをつけてもらえるかしら」
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ラナの手にした灯りから火を移され、部屋が明るくなる。
ぼんやりとは見えていたけど、やっぱり侯爵夫人の部屋には見えない。
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「私、何だか記憶がないみたいなの。だからあなたの名前を教えて下さらない?」
「!!」
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でも、旦那様はもちろん使用人の名前もわからないし。
少しすると、バタバタと足音がした。
あら?もしかして旦那様とやらを連れてきたのかしら?
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三人のメイドさんと、白髪混じりの老齢の男性が現れた。
奥様と呼んでるし、さすがに旦那様なわけはないわね。
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