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皇弟一家
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エレインとアルフレッドはゆっくりと親睦を深めていき、勇気を出してお互いに誘い合いながら、お忍びで出かける事も多くなっていった。
この日は何度目かの観劇の後、一緒に食事をしてから、化石の展示場に立ち寄ったのである。
発見された後、保管庫に入れられていた化石が、少しずつ組み立てられていたのだ。
「随分と見違えて来ましたわね。まだ一般公開されるには時間がかかりそうですが、こうして出来上がっていく過程をみるのは楽しいですね。アルフレッド様」
「そうだね。早く出来上がって欲しいと思う気持ちもあるのだが、ずっとこの過程を見ていたいと思う気持ちもあって、私の心の中はとても複雑だよ」
二人はピッタリと寄り添いながら、巨大な化石を見上げていた。
「まあ。それは、困った悩みですわね」
エレインは、クスクスと楽しそうに笑っている。
アルフレッドも一緒に笑っており、二人の微笑ましい姿に周りで見ている者たちまでが、自然と笑顔になっていた。
このまま順調に行けば、エレインが学園を卒業する頃には、式を挙げられるのではないかと期待されている。
アルフレッドは、まだ正式な求婚はしていないのだ。
やはり、浪漫溢れる理想的な求婚に、拘っているのである。
女性にとって一生に一度の思い出を、素敵な状態で作ってあげたいと考えているのだ。
『こ…こ…こ…んん…。ゴホンッ(大きく深呼吸)今度の国王生誕祭で、エレイン嬢をファーストダンスに誘いたいと思っている。既に心に決めている者がいるのならば、断ってくれて構わない。祝福…出来ないが…祝福しよう…とは、言いたくはないが…本当は、私以外の男を、見ないで欲しいと思っている』
国王生誕祭で、ファーストダンスに誘うと言う事は、求婚を意味するのだ。
いきなり公の場で求婚されては、エレインに断る術がない事をアルフレッドも理解出来てはいる。
その為、予め逃げ道を作ったつもりでいたところまでは、良かったのかもしれない。
ただ思いが強すぎて、折角の断る選択肢をエレインに与えていない事に、アルフレッドは気付いてはいなかった。
しかしエレインは、事の重大さをよく理解していたので、きちんと心の内を語って聞かせる事が出来たのだ。
『お…思っていて下さって構いませんわ。私も…アルフレッド殿下に、他の女性を見て欲しくはありませんの。ですが…少し、時間をくださいませんか。心の準備が、出来ておりませんの』
『分かった。其方の心の準備が出来るまで、私は何時までも待つとしよう』
エレインはアルフレッドと添い遂げる事は嬉しいが、いざその時が来るとなると、王太子妃と言う肩書に尻込みしていたのだった。
未来の王妃として、アルフレッドを支えて行けるのか、覚悟を決める時間が欲しかったのである。
そうしてエレインは三学年に上がり、国王生誕祭の時期がやって来た。
今年は約束通り帝国から皇弟夫妻が祝辞に駆け付けたのだが、早めに予定を組み王宮ではなく公爵邸でのんびりと過ごしている。
「そうか、そうか。エリーちゃんはアルフレッド殿下と、仲良くしているのだね」
「はい。何時も優しくお声を掛けてくださり、いろいろな事を教えてくださるのです」
「そうか、そうか。エリーちゃんはアルフレッド殿下の事が、とっても好きなのだね」
「はい…お慕いしております」
エレインは、顔を真っ赤に染めて、俯いていた。
「隠さなくてもいいんだよ、お父様とエリーちゃんの仲ではないか。りんごの様に赤くなった顔も、愛おしい位に可愛いよ」
エレインは、ほのぼのとした雰囲気から、気を引き締め出したのだ。
「お父様、揶揄うのは止めてくださいませ。私、思い出しましたのよ!お父様に、お仕置きをするのでした」
アンドレイは、余計な事をしてしまったと、思わず武者震いをしていた。
誘拐未遂事件の後で、分厚い辞書の様な手紙を、エレインから受け取っていたのだ。
それは、今後の親子関係について、いろいろと記された物であった。
「ごめんね、エリーちゃん。今度はちゃんと、説明をするから、怒らないで。エリーちゃんに嫌われたら、お父様は悲しくてミミズに変身してしまうよ」
「まあ。ミミズは、大地を肥やしてくれるのです。とても素晴らしい生き物ですわよ、お父様。さあ、覚悟をお決めになってくださいませ」
エレインは、楽しそうに扇子を手に持って構えている。
アンドレイは、覚悟を決めた様に、尻を差し出すのだった。
あの後帝国へ戻ったアンドレイは、キッチリとキャサリンからの報復も受けたのである。
それはもう思い出すだけで身震いしてしまう程、アンドレイにとっては思い出したくないトラウマになっていた。
父と娘が仲睦まじく?親睦を深めているところで、キャサリンはルーカスに話題を振ったのだ。
「ルーカス。貴方も、良い加減婚約者を決めた方が良いのではなくって。噂で聞いたのだけれど、ご令嬢たちが行き遅れているそうじゃない」
ルーカスは、訝しそうな顔で、キャサリンを見つめていた。
「令嬢たちの行き遅れは、僕と何の関係もありませんよ、母上」
「大ありですわよ、ルーカス。貴方の元に嫁ぎたいと、淡い期待を抱いている令嬢は多いのです。知っているのでしょう」
「僕は、きちんとお断りをしています。期待をする方が、間違っていると思います」
「あら。そんなに、意地を張るなんて、珍しいわね。どなたか、お慕いしているご令嬢がいるのかしら」
キャサリンは目を輝かせているので、ルーカスは居た堪れなくなり、思わず視線を反らしたのである。
「………」
「「まあ」」
耳をそば立てていたエレインが、キャサリンと同じポーズで驚いていた。
尻が解放されたアンドレイは、エレインの興味がルーカスに向いた事で、ホッと尻を撫で下ろしている。
「母上が、考えているような事ではありません。ただ…エリーが輿入れするのであれば、護衛に相応しいと思っている令嬢を、思い浮かべていただけです」
「パトリシア様ですわね、お兄様」
「エレインの、クラスメイトだったわね。近衛騎士を目指していると言っていた令嬢が、ルーカスの心を射止めてしまったのね…それは、困ったわ。公爵夫人に、近衛騎士をさせる訳にはいきませんもの…」
「そうなのです、お母様。パトリシア様の好みの男性は、お兄様とは真逆なのですもの。鍛え上げられた筋骨隆々の殿方が、お好きなのだそうですわ。どんなに鍛えても、お兄様はパトリシア様の好みには、なれませんのよ」
「残念ですわ」と言いながら、ルーカスの失恋を憂い、頬に手をあて母娘が付く溜息のタイミングまで揃っていた。
「エリーまで…アンバタサー嬢には、返しきれない恩が出来ただけだ。特別な感情はあるが、それは怪我をさせてしまったからであって、責任を感じているだけだ。恋愛とは、全く違う。勘違いは、止めてくれ」
「「あら、まあ」」
ルーカスは、何に期待をして目を輝かせているのか分からない母娘を見て、複雑な表情で笑みを作っていた。
アンドレイは、首を左右に振って、諦めろとサインを送っている。
「父上」
「なんだい、ルーちゃん」
「僕の伴侶は、父上が決めてください。陛下にお願いをしていたのですが、一向に見合いの話しが来ないのです」
「え?いいのかい。直ぐにでも、紹介したい娘がいるよ」
アンドレイは、ルーカスに頼られた事が嬉しくて、つい早口になってしまうのだった。
「「あら~」」
パトリシアでは無い事を悟り、残念そうな溜息を付く、エレインとキャサリンだった。
ロイズ国王は、ルーカスに似合いの女性を、紹介しても良いと思っていたのだ。
しかしキャサリンからの手紙を読んでしまったので、勝手に結婚相手を選んではいけないと考え、見合い相手を紹介する事は止めたのである。
何時まで待っても永遠に紹介される事はないので、アンドレイに頼まなければルーカスは、冗談抜きで独身のままだったかもしれない。
アルフレッドには幼い頃から婚約者がいた事や、エレインと出会った事で女性との縁が切れずに済んでいるが、一歩間違えたらルーカスと同じ道を歩んでいただろう。
なにせこの二人は、並みいる女性の中の、嫌な部分ばかりを見て来てしまっていたのだ。
突然出会った女性と恋に落ちる事は、ルーカスの中では有り得ないのである。
それ故、将来の伴侶だと言うのに、他人任せにしていられるのだった。
ここだけの話しだが、ルーカスの理想の女性は、母親のキャサリンだったのだ。
甘えたい盛りに母親から引き離されたので、思い入れがあったのかもしれない。
幼い頃に抱きしめられた印象しかなかったが、温かくて包容力のある強い女性に憧れている節がある。
今でこそ当時のキャサリンがどの様な状況にいたのかを理解はしているが、世界中が恐れる屈強な男のアンドレイを尻に敷いているところが面白いと、大人になったルーカスは密かに思っていた。
ハラハラと涙を見せて縋って来る女性よりも、尻に敷いて来る様な豪胆な女性が好きな事を、本人は気付いてはいないのである。
存外、パトリシアがルーカスの思い人と言うのは、的外れでは無いのかもしれない。
自分の脚でしっかりと立ち、将来を見据えて前に進むパトリシアは、男に縋って生きて行く女性とは程遠い存在なのである。
ルーカスは恋心に発展する前に、パトリシアに振られている事も、気付いてはいなかったのだった。
この日は何度目かの観劇の後、一緒に食事をしてから、化石の展示場に立ち寄ったのである。
発見された後、保管庫に入れられていた化石が、少しずつ組み立てられていたのだ。
「随分と見違えて来ましたわね。まだ一般公開されるには時間がかかりそうですが、こうして出来上がっていく過程をみるのは楽しいですね。アルフレッド様」
「そうだね。早く出来上がって欲しいと思う気持ちもあるのだが、ずっとこの過程を見ていたいと思う気持ちもあって、私の心の中はとても複雑だよ」
二人はピッタリと寄り添いながら、巨大な化石を見上げていた。
「まあ。それは、困った悩みですわね」
エレインは、クスクスと楽しそうに笑っている。
アルフレッドも一緒に笑っており、二人の微笑ましい姿に周りで見ている者たちまでが、自然と笑顔になっていた。
このまま順調に行けば、エレインが学園を卒業する頃には、式を挙げられるのではないかと期待されている。
アルフレッドは、まだ正式な求婚はしていないのだ。
やはり、浪漫溢れる理想的な求婚に、拘っているのである。
女性にとって一生に一度の思い出を、素敵な状態で作ってあげたいと考えているのだ。
『こ…こ…こ…んん…。ゴホンッ(大きく深呼吸)今度の国王生誕祭で、エレイン嬢をファーストダンスに誘いたいと思っている。既に心に決めている者がいるのならば、断ってくれて構わない。祝福…出来ないが…祝福しよう…とは、言いたくはないが…本当は、私以外の男を、見ないで欲しいと思っている』
国王生誕祭で、ファーストダンスに誘うと言う事は、求婚を意味するのだ。
いきなり公の場で求婚されては、エレインに断る術がない事をアルフレッドも理解出来てはいる。
その為、予め逃げ道を作ったつもりでいたところまでは、良かったのかもしれない。
ただ思いが強すぎて、折角の断る選択肢をエレインに与えていない事に、アルフレッドは気付いてはいなかった。
しかしエレインは、事の重大さをよく理解していたので、きちんと心の内を語って聞かせる事が出来たのだ。
『お…思っていて下さって構いませんわ。私も…アルフレッド殿下に、他の女性を見て欲しくはありませんの。ですが…少し、時間をくださいませんか。心の準備が、出来ておりませんの』
『分かった。其方の心の準備が出来るまで、私は何時までも待つとしよう』
エレインはアルフレッドと添い遂げる事は嬉しいが、いざその時が来るとなると、王太子妃と言う肩書に尻込みしていたのだった。
未来の王妃として、アルフレッドを支えて行けるのか、覚悟を決める時間が欲しかったのである。
そうしてエレインは三学年に上がり、国王生誕祭の時期がやって来た。
今年は約束通り帝国から皇弟夫妻が祝辞に駆け付けたのだが、早めに予定を組み王宮ではなく公爵邸でのんびりと過ごしている。
「そうか、そうか。エリーちゃんはアルフレッド殿下と、仲良くしているのだね」
「はい。何時も優しくお声を掛けてくださり、いろいろな事を教えてくださるのです」
「そうか、そうか。エリーちゃんはアルフレッド殿下の事が、とっても好きなのだね」
「はい…お慕いしております」
エレインは、顔を真っ赤に染めて、俯いていた。
「隠さなくてもいいんだよ、お父様とエリーちゃんの仲ではないか。りんごの様に赤くなった顔も、愛おしい位に可愛いよ」
エレインは、ほのぼのとした雰囲気から、気を引き締め出したのだ。
「お父様、揶揄うのは止めてくださいませ。私、思い出しましたのよ!お父様に、お仕置きをするのでした」
アンドレイは、余計な事をしてしまったと、思わず武者震いをしていた。
誘拐未遂事件の後で、分厚い辞書の様な手紙を、エレインから受け取っていたのだ。
それは、今後の親子関係について、いろいろと記された物であった。
「ごめんね、エリーちゃん。今度はちゃんと、説明をするから、怒らないで。エリーちゃんに嫌われたら、お父様は悲しくてミミズに変身してしまうよ」
「まあ。ミミズは、大地を肥やしてくれるのです。とても素晴らしい生き物ですわよ、お父様。さあ、覚悟をお決めになってくださいませ」
エレインは、楽しそうに扇子を手に持って構えている。
アンドレイは、覚悟を決めた様に、尻を差し出すのだった。
あの後帝国へ戻ったアンドレイは、キッチリとキャサリンからの報復も受けたのである。
それはもう思い出すだけで身震いしてしまう程、アンドレイにとっては思い出したくないトラウマになっていた。
父と娘が仲睦まじく?親睦を深めているところで、キャサリンはルーカスに話題を振ったのだ。
「ルーカス。貴方も、良い加減婚約者を決めた方が良いのではなくって。噂で聞いたのだけれど、ご令嬢たちが行き遅れているそうじゃない」
ルーカスは、訝しそうな顔で、キャサリンを見つめていた。
「令嬢たちの行き遅れは、僕と何の関係もありませんよ、母上」
「大ありですわよ、ルーカス。貴方の元に嫁ぎたいと、淡い期待を抱いている令嬢は多いのです。知っているのでしょう」
「僕は、きちんとお断りをしています。期待をする方が、間違っていると思います」
「あら。そんなに、意地を張るなんて、珍しいわね。どなたか、お慕いしているご令嬢がいるのかしら」
キャサリンは目を輝かせているので、ルーカスは居た堪れなくなり、思わず視線を反らしたのである。
「………」
「「まあ」」
耳をそば立てていたエレインが、キャサリンと同じポーズで驚いていた。
尻が解放されたアンドレイは、エレインの興味がルーカスに向いた事で、ホッと尻を撫で下ろしている。
「母上が、考えているような事ではありません。ただ…エリーが輿入れするのであれば、護衛に相応しいと思っている令嬢を、思い浮かべていただけです」
「パトリシア様ですわね、お兄様」
「エレインの、クラスメイトだったわね。近衛騎士を目指していると言っていた令嬢が、ルーカスの心を射止めてしまったのね…それは、困ったわ。公爵夫人に、近衛騎士をさせる訳にはいきませんもの…」
「そうなのです、お母様。パトリシア様の好みの男性は、お兄様とは真逆なのですもの。鍛え上げられた筋骨隆々の殿方が、お好きなのだそうですわ。どんなに鍛えても、お兄様はパトリシア様の好みには、なれませんのよ」
「残念ですわ」と言いながら、ルーカスの失恋を憂い、頬に手をあて母娘が付く溜息のタイミングまで揃っていた。
「エリーまで…アンバタサー嬢には、返しきれない恩が出来ただけだ。特別な感情はあるが、それは怪我をさせてしまったからであって、責任を感じているだけだ。恋愛とは、全く違う。勘違いは、止めてくれ」
「「あら、まあ」」
ルーカスは、何に期待をして目を輝かせているのか分からない母娘を見て、複雑な表情で笑みを作っていた。
アンドレイは、首を左右に振って、諦めろとサインを送っている。
「父上」
「なんだい、ルーちゃん」
「僕の伴侶は、父上が決めてください。陛下にお願いをしていたのですが、一向に見合いの話しが来ないのです」
「え?いいのかい。直ぐにでも、紹介したい娘がいるよ」
アンドレイは、ルーカスに頼られた事が嬉しくて、つい早口になってしまうのだった。
「「あら~」」
パトリシアでは無い事を悟り、残念そうな溜息を付く、エレインとキャサリンだった。
ロイズ国王は、ルーカスに似合いの女性を、紹介しても良いと思っていたのだ。
しかしキャサリンからの手紙を読んでしまったので、勝手に結婚相手を選んではいけないと考え、見合い相手を紹介する事は止めたのである。
何時まで待っても永遠に紹介される事はないので、アンドレイに頼まなければルーカスは、冗談抜きで独身のままだったかもしれない。
アルフレッドには幼い頃から婚約者がいた事や、エレインと出会った事で女性との縁が切れずに済んでいるが、一歩間違えたらルーカスと同じ道を歩んでいただろう。
なにせこの二人は、並みいる女性の中の、嫌な部分ばかりを見て来てしまっていたのだ。
突然出会った女性と恋に落ちる事は、ルーカスの中では有り得ないのである。
それ故、将来の伴侶だと言うのに、他人任せにしていられるのだった。
ここだけの話しだが、ルーカスの理想の女性は、母親のキャサリンだったのだ。
甘えたい盛りに母親から引き離されたので、思い入れがあったのかもしれない。
幼い頃に抱きしめられた印象しかなかったが、温かくて包容力のある強い女性に憧れている節がある。
今でこそ当時のキャサリンがどの様な状況にいたのかを理解はしているが、世界中が恐れる屈強な男のアンドレイを尻に敷いているところが面白いと、大人になったルーカスは密かに思っていた。
ハラハラと涙を見せて縋って来る女性よりも、尻に敷いて来る様な豪胆な女性が好きな事を、本人は気付いてはいないのである。
存外、パトリシアがルーカスの思い人と言うのは、的外れでは無いのかもしれない。
自分の脚でしっかりと立ち、将来を見据えて前に進むパトリシアは、男に縋って生きて行く女性とは程遠い存在なのである。
ルーカスは恋心に発展する前に、パトリシアに振られている事も、気付いてはいなかったのだった。
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