【完結済み】私の婚約者は、貴方ではありません。必ず元の世界に帰ります

鈴蘭

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鬱陶しい彼女は何処?

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 毎日妃教育の後で、文献を読んでいるけれど、戻れる方法がみつからない。
 この世界に来た人達は、何処で何をしていたのかしら?
 重い足取りで歩いていたら、やっぱり居るのね。

 「ローゼ。エドワードと、随分親しくしているのだな。お前は婚約者が誰なのか、忘れた訳ではあるまい」
 「しっかりと覚えておりますわ、ロイド殿下。真冬だと言うのに頭から水を掛けて辱めた挙句、生死を彷徨う程の高熱を出させた方ですもの。忘れたくても忘れられませんわ」

 「そ、そんな半年も前の事を!何時迄もネチネチと覚えている等、卑しいにも程があるぞ」
 「左様ですか。では、卑しい私の事は捨て置いて下さいませ」
 「何だと!俺達は婚約者同士なのだぞ。親睦を深めるのも義務であろう、それを放棄すると言うのか。茶会の誘いも断り、無礼ではないか」

 「殿下の腕に纏わり付いて、ロイさまぁと馴れ馴れしく呼んでいた彼女と、親睦を深めておりましたわね。私にも、彼女の真似をしろと、仰るのですか?それに、茶会の席を何度も無断欠席されていたのは、殿下の方ではありませんか。来ないと分かっている方を只待っている程、私は暇ではありませんのよ」
 
 「そんな事を言っているのでは無い。あの時は忙しかったのだ!ローゼ、変な嫉妬は止めろ、醜いぞ」
 「私が嫉妬ですか?おかしいですわね…嫉妬とは、好きな方に対する感情の筈ですが?はて…一体誰に嫉妬をしているのやら?」
 「お前は俺の事を好いているだろう!下手な芝居は止めろ」

 「まぁ。そんな過去もありましたわね~頭から水を被った時に、淡い恋心も全て洗い流されてしまった様ですわ。ごめんあそばせ」
 「ローゼ…」
 私は無意味な会話を終わらせて、さっさと馬車に乗って王宮を離れた。
 
 鬱陶しいなぁ。

 学園で顔を合わせなくなったと思っていたのに、宮殿で待ち伏せして来るなんて、何を考えているのかしら?

 ローゼの記憶では、最後にお茶をしたのって…確か、学園に入る前?
 あの頃から、好かれてはいなかったみたいね。
 魔力も無いのに、魔法学園迄追いかけて来るのだから、ロイドが逃げたくなる気持ちも分からなくはないけれど…
 未来の国王と王妃になるのだから、もう少し思いやりがあっても、良かったと思うけどなぁ。

 そう言えば…ミーシャは、どうしたのかしら?
 自作自演だったとは聞いたけれど、王族を騙した事に、何のお咎めも無かったのかしら。
 まさかね…
 ロイドが謹慎三日なら、ミーシャだって何かお咎めを受けている筈よね?
 
 エド君に会ったら聞いてみよう。
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