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第六話 私の体……好きにしていいよ?(イチャラブシーン多め★当社比)
しおりを挟む「私の体になんでも好きなことしていいから……もっと大好きって言って!」
レイラは大声でそんな卑猥なおねだりをしてきた。
俺はすかさず彼女の腰を抱きしめ、右手で頭を撫でる。
柔らかくてサラサラした髪をゆっくりさすってあげながら、
「レイラの優しいところも(なでなで)……かわいい表情も(なでなで)……えっちな体も(なでなで)……全部大好き……全部ほしい!」
「全部あげる! もう私は全部ゆう君のものだから……お願いもっと大好きって……私のこと大好きって聞かせて!」
俺は彼女の耳に直接、
「レイラ……大好きだよ?」
声を注ぎ込む。
彼女はそれがよほど嬉しいのか、頬が緩んでいる。幸せそうな表情で、『もっと』と催促しているみたいだ。
「レイラの匂いも、暖かさも、抱き心地も、感触も、何もかもが大好きだよ?」
彼女は俺の左手に、自分の手を繋いできた。恋人握りで、指を絡ませてきゅっと握る。
左手の指と指の間に彼女の細い指が絡む。
俺の指と交互に噛み合うように、手が結合しているのだ。
暖かくて、気持ちがいい。
手を握っているだけで最高に幸せな気分を味わえる。
レイラも同じ気持ちなのだろう女の表情のまま、
「もっと聞かせて?」
「レイラさえいれば、後はもう全部なんでもいい……全部忘れさせてくれる……レイラがいない生活なんてもう考えられないよ……お世辞じゃないよ……ヤラせて欲しくて言っているわけでもないよ……本当に本心で、心の底から大好きだよ?」
レイラはよほど嬉しいのか俺の手をさらにぎゅっと握り、体を俺にもたれてくる。もっと抱けということなのだろう。俺はさらに左手で彼女の体をぎゅうしてあげる。
彼女の脳内では、先日俺が感じたようなことが起きているのだろう。
大量のエンドルフィンが放出されて、夢心地の快感に脳がトリップ状態。
強い脳内麻薬が多幸感で彼女を包んでいるに違いない。
(もっととろけさせてやるっ!)
それから俺は力一杯彼女に愛をささやいた。思いつく限りの褒め言葉を耳に流し込み、何度も何度も大好きだと伝えた。
「レイラ……大好き……大好き……俺と一緒にいてくれて本当にありがとう……」
俺は彼女の右頬に、後ろからキスをした。
すると、レイラは体を捩り、
「口にもして?」
俺には彼女の要望に応える義務がある。俺は体を前に倒し、
ちゅっ!
とキスをしてあげた。
「これでいい?」
だが、彼女はどこか不満そうだ。欲求不満だというのが見て取れる。
そして、首を横にふるふると小さく振って、
「えっちの時にするやつがいい……もっと深いのがしたいの……」
そして、俺は彼女の望むことを、彼女が望むだけ施した。
とろけるような大人のキスを堪能したあとは、レイラと俺はベッドの上で互いを抱いた。
向かい合う姿勢でぎゅうっと相手を抱きしめる。
彼女は俺に腕を回し、俺も彼女に腕を回す。
すると彼女は、俺の右ほっぺに自分のほっぺを
ピトッ! とくっつけてきた。
(暖かい……! 気持ちいい……)
女の子の肌ってこんなに柔らかいんだな……。もちもちしていてマシュマロと大福を足して二で割ったような感触だ。肌の表面は絹のようにすべすべしていて心地がいい。
微熱を放つ彼女の頬が、俺に対する情動を伝える。
彼女は頬と頬を生でくっつけて、そのまま、
スリスリ……スリスリ……!
なんと俺の頬に自分の頬を擦り付けてきたのだ。
(おぉ……これも……気持ちいい!)
発情期の猫がくっついて甘えてくるように俺に甘えてきている。
柔らかい頬の素肌が、俺の頬とダイレクトに擦れる。
こそばゆいような気持ちいいような感覚が、ピリピリと生じ始めた。
頭がクラクラする。弾ける星が脳内を光で埋め尽くす。
スリスリ……スリスリ……!
「ゆう君……好き……大好き……!」
(女の子に求められるってこんなに気持ちいいことなのか……)
俺の中に燻る自尊心は、膨れ上がり、もっと求められたくなる。
俺は、彼女に応えるように、自分の頬を彼女の頬に擦り付け返した。
スリスリ……スリスリ……!
「ゆう君の方からもしてくれるの?……嬉しい……」
「こうしてベッドの上でイチャイチャするの……楽しいね?」
彼女は俺に回していた腕で俺の服をぎゅっと掴んできた。俺にしがみついて一時も離すつもりがないのだろう。
「うん……もっとイチャイチャしてもいい? やじゃない?」
「嫌じゃないよ……俺ももっとがいい……もっと俺のこと求めて?」
俺はストレートに感情をぶつけた。
すると彼女は、それに応えてくれた。
「私はもうすでにゆう君だけのものです……心も……体も……全部あなたの所有物です……」
そういうと、俺の首筋にちゅっ! ちゅっ! と優しくキスを二回した。
「もっと……もっと言って?」
「ふふ……甘えん坊さんね……好き……大好き……!」
耳元で何度も呟いてくれた。
彼女に求められて、褒められることが気持ちよくて気持ちよくて仕方がない。
俺はここにいていいんだ。俺は必要とされているんだ。俺は愛されているんだ。
幸せな考えだけが浮かんでは消え、浮かんでは消える。
幸せな感情だけが脳内で永遠に繰り返される。
俺はそのまま弾けるような快感に、全身を委ねる。
「レイラ……もっと?」
「私のこと全部好きにして……なんでもしたいこと、したいだけさせてあげたっていいのよ……」
(やった! エッチなことやり放題だ……!)
俺は嬉しすぎて、回していた手で彼女の服をぎゅっと握る。
彼女も俺に求められて嬉しいのだろう。女の表情で、
「ゆう君……今日は朝まで抱き合って一緒に寝よ?」
「今日はって……毎日一緒に寝ているだろ?」
彼女は俺の頬をぎゅむとつねると、
「そうだけど……私はこれからも一緒に寝よって言ってもらいたいの!」
「痛い痛いっ! わかった! 言います! 言わせていただきます!」
女心とは難しい。よくわからんが、俺はやれるだけのことをしようと思った。
彼女のことを正面から、
ぎゅうううううう! っと抱きしめて、耳元で、
「これからも毎日朝までずっとイチャイチャしよ?」
「……うん」
「これからも毎日一緒のベッドで手を繋いで寝よ?」
「…………うん」
「これからもずっとしたい時に、好きなだけえっちさせて?」
「嬉しい……うん……いいよ……なんでもやらせてあげるから……だから最後に目を見て大好きって言って?」
俺は彼女を抱くのをやめ、正面に向き合う。
彼女は暗闇の中で不安そうな両目をこちらに向ける。
瞳には、月明かりのかけらと共に俺の顔だけが映る。
俺は段々と彼女が言って欲しいこと……本当に求めていることがわかるようになってきた。
彼女のたなびくような銀髪が、夜の影を砕く。
白い肌が月明かりを飲み込み、淡く火照っている。
世界で一番大好きな彼女に、
「愛しているよ?」
とそう言い、勢いよくベッドに押し倒した。
『子作り』へ続く。
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