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45.ビックウェーブ
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「仕方がありませんね」
ラインがそう言い、懐から小刀を出すとある一点目掛けて投げつけた!!
ブツン、と何かが切れるような音がした後、周囲の蔓が一斉にその勢いをなくした。
「これは……」
唖然とした様子のセクトルさん。
(何、今の)
「植物には一応中枢となる場所があるからね。特に魔素が濃いところを狙ってみましたが」
これで向こうにも居場所を特定されましたね。
ラインがそう言い終わった時、遠くからうねりのようなものが聞こえてきた。
(まさか)
それはだんだん大きくなり。
「何だよ、あれ」
「ちょっ、緑のビックウェーブなんて要らないんですけどっ!!」
「そのビック何とか、って何ですの?」
「いいから、走れっ!!」
押し寄せる蔓の大群(?)から必死に逃げるあたし達を余所にラインが呪文を唱えた。
「――ソイルウォールッ!!」
たちまちのうちに通路を塞ぐように大きな土壁が現れた。
けれど、
「うわっ!! 壁から突き出してくるっ!!」
「御託はいいから走りますよっ!!」
(ま、これだけ走れば痩せ……あ、今はナイスバディ()の十代だったわ)
あまりありがたくない鬼ごっこをして、上へ上がる近道へ辿り着く。
「あの土魔法であれだけ、とはやはりここの魔素を取り込んで成長したようですね」
ライン曰く、ダンジョン内の魔素は下層へ行くほど濃くなるのだそう。
「二十三層にアレがいたなら、先ほどの土魔法で十分対処できたのだけどね」
一旦、上へ戻りましょう、とラインに言われ、あたし達は装備の確認を始めた。
ちなみに今いるこの一角は、魔物が寄ってこない安全地帯です。
支度を整えたところであたしは、さっきから気になっていたことを聞いた。
「それで、ライン」
「何かな?」
「ここの層の主って一体どんな植物なの?」
するとラインは少し離れたところにある、白く細い毛が生えた蔓を指しながら、
「まだ分からない?」
(え、そんなにポピュラーな植物だったのっ!?)
「ハエトリグサ?」
「残念、外れだね。というかそれ、使っちゃいけない言葉入ってないかい?」
小声での会話だから大丈夫だと思うけれど、ラインは防音結界を張った。
「最初からこうすればよかった。君、ちょっと気を抜きすぎじゃないかな? 取り敢えずアレの名は『ピッチャー・プラント』っていうんだよ」
(ピッチャー? ……ボールでも投げるのかな?)
「言っとくけど、そっちのピッチャーじゃないからね」
(あれ、声に出してた?)
「そうなの?」
呆れた様子のラインが教えてくれた。
「今回のピッチャーは、飲み物を入れる方のピッチャーだよ。ここまで言えば分かるだろう?」
(飲み物……あ!!)
「ついでに言うとね、和名は『ウツボカズラ』だよ」
ラインがそう言い、懐から小刀を出すとある一点目掛けて投げつけた!!
ブツン、と何かが切れるような音がした後、周囲の蔓が一斉にその勢いをなくした。
「これは……」
唖然とした様子のセクトルさん。
(何、今の)
「植物には一応中枢となる場所があるからね。特に魔素が濃いところを狙ってみましたが」
これで向こうにも居場所を特定されましたね。
ラインがそう言い終わった時、遠くからうねりのようなものが聞こえてきた。
(まさか)
それはだんだん大きくなり。
「何だよ、あれ」
「ちょっ、緑のビックウェーブなんて要らないんですけどっ!!」
「そのビック何とか、って何ですの?」
「いいから、走れっ!!」
押し寄せる蔓の大群(?)から必死に逃げるあたし達を余所にラインが呪文を唱えた。
「――ソイルウォールッ!!」
たちまちのうちに通路を塞ぐように大きな土壁が現れた。
けれど、
「うわっ!! 壁から突き出してくるっ!!」
「御託はいいから走りますよっ!!」
(ま、これだけ走れば痩せ……あ、今はナイスバディ()の十代だったわ)
あまりありがたくない鬼ごっこをして、上へ上がる近道へ辿り着く。
「あの土魔法であれだけ、とはやはりここの魔素を取り込んで成長したようですね」
ライン曰く、ダンジョン内の魔素は下層へ行くほど濃くなるのだそう。
「二十三層にアレがいたなら、先ほどの土魔法で十分対処できたのだけどね」
一旦、上へ戻りましょう、とラインに言われ、あたし達は装備の確認を始めた。
ちなみに今いるこの一角は、魔物が寄ってこない安全地帯です。
支度を整えたところであたしは、さっきから気になっていたことを聞いた。
「それで、ライン」
「何かな?」
「ここの層の主って一体どんな植物なの?」
するとラインは少し離れたところにある、白く細い毛が生えた蔓を指しながら、
「まだ分からない?」
(え、そんなにポピュラーな植物だったのっ!?)
「ハエトリグサ?」
「残念、外れだね。というかそれ、使っちゃいけない言葉入ってないかい?」
小声での会話だから大丈夫だと思うけれど、ラインは防音結界を張った。
「最初からこうすればよかった。君、ちょっと気を抜きすぎじゃないかな? 取り敢えずアレの名は『ピッチャー・プラント』っていうんだよ」
(ピッチャー? ……ボールでも投げるのかな?)
「言っとくけど、そっちのピッチャーじゃないからね」
(あれ、声に出してた?)
「そうなの?」
呆れた様子のラインが教えてくれた。
「今回のピッチャーは、飲み物を入れる方のピッチャーだよ。ここまで言えば分かるだろう?」
(飲み物……あ!!)
「ついでに言うとね、和名は『ウツボカズラ』だよ」
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