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第22話 ざまぁと言ってもいいですか? ④
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ザックランド公爵家は御取り潰しとなった。
使用人達はこれから来る管理人が後の勤め先を斡旋するらしい。
そして元ザックランド公爵家の者達は――
「嫌だ!! 平民になんかなるものか!!」
そう喚くエドモンドに加え、腑に落ちない、という顔をするザックランド公爵夫人。
「そうですよ。貴方これは一体どういうことですの?」
ちなみにザックランド公爵夫人には子供はエドモンドしかいなかった。
これはエドモンドが産まれた際、『後継者を産んだのだからもうよろしいでしょう』と夫人が告げ、元公爵も政略結婚で他に愛人もいたので、了承したという経緯がある。
本来なら長男であるエドモンドに万一のことがあったために、と次男位は求められるものだが、元公爵の愛人との間に既に子を成していたため、元公爵はさほど問題にしなかったのだ。
「もう決まったことだ」
彼らは一旦王城にて詳しく取り調べを受けた後、平民として暮らすことになっていたが、これから更に罪状が重なればそれもどうなるかも分からなかった。
それを聞くとザックランド公爵夫人は、柳眉を上げる。
「冗談じゃありません。貴方とは離縁させて頂きます」
キッパリと告げて実家へ帰って行った。
「母上!!」
「仕方あるまい」
もはや無の境地の元公爵だった。
「父上ももう少し何とか言ったらどうなんですか?」
何とかと言われても元々情のない相手なので元公爵には特に掛ける言葉などなかった。
それよりも愛人のことの方が気に掛かったが、普段から金は渡しているのでそれで何とかするだろう。
「どう言うというのだ。大体お前があんな女に引っ掛かるからだろう」
「だってミスリル鉱脈が……。そう言えばミスリル鉱脈の件はどうなったんだ?」
首を傾げる息子に元公爵が呆れたような視線を向けた。
「そんなもの嘘に決まっているだろう」
「え、じゃあ――」
「ミスリル鉱脈なんて嘘っぱちだ。お前は騙されたのだ」
そこで漸く事態を把握したエドモンドが叫ぶ。
「ピケラめ!! 許さないぞ!!」
憤慨する息子を横目に元公爵の口から小さなため息が漏れた。
「儂はどこで間違えたのか」
そこで元公爵に冷静な声が掛かった。
「そろそろよろしいですか」
「ああ」
大人しく護送用の馬車に乗せられる元公爵とは対照的に、
「嫌だ!! 止めろ!!」
抵抗するエドモンドだったが役人達は慣れているのかてきぱきとエドモンドを馬車へ押し込んだ。
「それ以上抵抗されるなら拘束させて頂きますがよろしいでしょうか?」
真剣な目で言われてエドモンドが小さく悲鳴を上げた。
そんなエドモンドを一瞥した後、役人が扉を閉めた。
「それでは出立致します」
その後王城にて取り調べを受けた彼らはこの件以外にも余罪がたっぷりと出て、元公爵は三日三晩街の広場にて晒された後、処刑となり、エドモンドは銀鉱山送りとなった。
そしてピケラと名乗っていた女盗賊は――
「偶には古巣に戻るのもいいものね」
シュガルト国のとある街にある食堂で寛いでいた。
あの後ザックランド公爵家がどうなったかは彼女の耳にも届いていた。
マトアニア王国であれだけのことをしたので、暫くは大人しくしているつもりだった。
そんな彼女の耳にある噂が入る。
――ついに国王様が運命の番を見付けたらしい。
――相手は人族らしい。
――すぐに御成婚されるらしいぜ。目出たいな。
好機だ。と思った。
人の集まるところに金は動く。
長らくシュガルト国の王は番を持たなかった。
先代陛下夫妻のように運命の番を求めていたから、と聞いている。
その心理は獣人であれば分かるものなので、一部の貴族達を除いて国民の殆どはこの知らせを聞いて大いに喜んだ。
「こうしちゃおれん。お祝いだ!!」
「国王陛下と番様に!!」
「おーい、こっちも追加だ!!」
このようなやり取りがシュガルト国内の酒場でよく見られるようになっていた。
当然この機に、と良からぬことを企む輩も増えている。
「しまったっ、財布が!!」
「はは、ドジだな。ミルシュさんに怒られるぜ。って俺もだ!!」
そんなやり取りも国内で増加していた。
(腕の見せ所ね。さて、どうやって潜り込もうかしらね)
使用人達はこれから来る管理人が後の勤め先を斡旋するらしい。
そして元ザックランド公爵家の者達は――
「嫌だ!! 平民になんかなるものか!!」
そう喚くエドモンドに加え、腑に落ちない、という顔をするザックランド公爵夫人。
「そうですよ。貴方これは一体どういうことですの?」
ちなみにザックランド公爵夫人には子供はエドモンドしかいなかった。
これはエドモンドが産まれた際、『後継者を産んだのだからもうよろしいでしょう』と夫人が告げ、元公爵も政略結婚で他に愛人もいたので、了承したという経緯がある。
本来なら長男であるエドモンドに万一のことがあったために、と次男位は求められるものだが、元公爵の愛人との間に既に子を成していたため、元公爵はさほど問題にしなかったのだ。
「もう決まったことだ」
彼らは一旦王城にて詳しく取り調べを受けた後、平民として暮らすことになっていたが、これから更に罪状が重なればそれもどうなるかも分からなかった。
それを聞くとザックランド公爵夫人は、柳眉を上げる。
「冗談じゃありません。貴方とは離縁させて頂きます」
キッパリと告げて実家へ帰って行った。
「母上!!」
「仕方あるまい」
もはや無の境地の元公爵だった。
「父上ももう少し何とか言ったらどうなんですか?」
何とかと言われても元々情のない相手なので元公爵には特に掛ける言葉などなかった。
それよりも愛人のことの方が気に掛かったが、普段から金は渡しているのでそれで何とかするだろう。
「どう言うというのだ。大体お前があんな女に引っ掛かるからだろう」
「だってミスリル鉱脈が……。そう言えばミスリル鉱脈の件はどうなったんだ?」
首を傾げる息子に元公爵が呆れたような視線を向けた。
「そんなもの嘘に決まっているだろう」
「え、じゃあ――」
「ミスリル鉱脈なんて嘘っぱちだ。お前は騙されたのだ」
そこで漸く事態を把握したエドモンドが叫ぶ。
「ピケラめ!! 許さないぞ!!」
憤慨する息子を横目に元公爵の口から小さなため息が漏れた。
「儂はどこで間違えたのか」
そこで元公爵に冷静な声が掛かった。
「そろそろよろしいですか」
「ああ」
大人しく護送用の馬車に乗せられる元公爵とは対照的に、
「嫌だ!! 止めろ!!」
抵抗するエドモンドだったが役人達は慣れているのかてきぱきとエドモンドを馬車へ押し込んだ。
「それ以上抵抗されるなら拘束させて頂きますがよろしいでしょうか?」
真剣な目で言われてエドモンドが小さく悲鳴を上げた。
そんなエドモンドを一瞥した後、役人が扉を閉めた。
「それでは出立致します」
その後王城にて取り調べを受けた彼らはこの件以外にも余罪がたっぷりと出て、元公爵は三日三晩街の広場にて晒された後、処刑となり、エドモンドは銀鉱山送りとなった。
そしてピケラと名乗っていた女盗賊は――
「偶には古巣に戻るのもいいものね」
シュガルト国のとある街にある食堂で寛いでいた。
あの後ザックランド公爵家がどうなったかは彼女の耳にも届いていた。
マトアニア王国であれだけのことをしたので、暫くは大人しくしているつもりだった。
そんな彼女の耳にある噂が入る。
――ついに国王様が運命の番を見付けたらしい。
――相手は人族らしい。
――すぐに御成婚されるらしいぜ。目出たいな。
好機だ。と思った。
人の集まるところに金は動く。
長らくシュガルト国の王は番を持たなかった。
先代陛下夫妻のように運命の番を求めていたから、と聞いている。
その心理は獣人であれば分かるものなので、一部の貴族達を除いて国民の殆どはこの知らせを聞いて大いに喜んだ。
「こうしちゃおれん。お祝いだ!!」
「国王陛下と番様に!!」
「おーい、こっちも追加だ!!」
このようなやり取りがシュガルト国内の酒場でよく見られるようになっていた。
当然この機に、と良からぬことを企む輩も増えている。
「しまったっ、財布が!!」
「はは、ドジだな。ミルシュさんに怒られるぜ。って俺もだ!!」
そんなやり取りも国内で増加していた。
(腕の見せ所ね。さて、どうやって潜り込もうかしらね)
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