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君はおよめさんなんだよ 光side
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最近幼なじみの様子がおかしい。
一緒に帰るのを避けたり、いつもなら俺が誘えばすぐに家に上がるのに断られることが増えた。
(どうして)
幼なじみの如月海斗は黒髪さらさらの和風イケメン、いや和風美人である。
『光くん、好きっ!!』
そんなこと言われて頷かない男子がいるだろうか。
とっさに園庭の隅で白爪草を掴んで作った指輪を海斗の指に嵌めたところまではGJ俺、だったのだが。
やっぱりテンパっていたのか指を間違えてしまった。
皆に指摘されてうつむく俺に、きっぱりと意思の込められた言葉が掛けられる。
『このままで、ううん。これがいい。ありがと光』
そう言ってくれた海斗は天使だと思う。
この時から決めてた。
海斗は俺のお嫁さんなんだ、って。
たとえ俺の方が少しばかり背が低くても(これから伸びる……ハズ)、海斗は俺の嫁なんだ。
だから――
(ん? 海斗が小説サイトなんて珍しいな。……は? バウムクーヘンエンド? 心の整理に置いただけ? なに言ってんの?)
思わず目が据わって海斗を押し倒したとしてもしょうがないだろう。
何故か他の子と付き合ってると思っていた海斗に説明する。
「彼女が好きな人が俺と同じ部活なの。で、その時の様子とか好きなタイプとか教えてただけ」
本当だけど実は彼女は腐女子で、俺と海斗のことを応援してくれてる、というのは黙っておこう。
納得してくれたみたいだけど、ここで返すほど俺は甘くない。
もうこうなったらはっきりさせてしまおう。
「好きだよ。海斗。白爪草の時はちょっと失敗しちゃったから、今度はきちんと出来るまで待とうと思っていたんだけど。おかしな誤解される位なら言うよ。俺は海斗が好きだよ」
もっといろいろシチュエーション考えてたのに、全部飛んだし、言葉もなんかぐだぐだになってしまった。
だけど、そんな思いは海斗の真っ赤になった項を見た瞬間に消し飛んでしまった。
(うわ、かわいい)
「……好きだよ。ずっと前から」
海斗からの言葉にタガが外れたのも仕方ないと思う。
翌日、首筋のキスマークに登校後に気付いて真っ赤になっていた海斗もめちゃくちゃかわいかった、と追記しておく。
完――
一緒に帰るのを避けたり、いつもなら俺が誘えばすぐに家に上がるのに断られることが増えた。
(どうして)
幼なじみの如月海斗は黒髪さらさらの和風イケメン、いや和風美人である。
『光くん、好きっ!!』
そんなこと言われて頷かない男子がいるだろうか。
とっさに園庭の隅で白爪草を掴んで作った指輪を海斗の指に嵌めたところまではGJ俺、だったのだが。
やっぱりテンパっていたのか指を間違えてしまった。
皆に指摘されてうつむく俺に、きっぱりと意思の込められた言葉が掛けられる。
『このままで、ううん。これがいい。ありがと光』
そう言ってくれた海斗は天使だと思う。
この時から決めてた。
海斗は俺のお嫁さんなんだ、って。
たとえ俺の方が少しばかり背が低くても(これから伸びる……ハズ)、海斗は俺の嫁なんだ。
だから――
(ん? 海斗が小説サイトなんて珍しいな。……は? バウムクーヘンエンド? 心の整理に置いただけ? なに言ってんの?)
思わず目が据わって海斗を押し倒したとしてもしょうがないだろう。
何故か他の子と付き合ってると思っていた海斗に説明する。
「彼女が好きな人が俺と同じ部活なの。で、その時の様子とか好きなタイプとか教えてただけ」
本当だけど実は彼女は腐女子で、俺と海斗のことを応援してくれてる、というのは黙っておこう。
納得してくれたみたいだけど、ここで返すほど俺は甘くない。
もうこうなったらはっきりさせてしまおう。
「好きだよ。海斗。白爪草の時はちょっと失敗しちゃったから、今度はきちんと出来るまで待とうと思っていたんだけど。おかしな誤解される位なら言うよ。俺は海斗が好きだよ」
もっといろいろシチュエーション考えてたのに、全部飛んだし、言葉もなんかぐだぐだになってしまった。
だけど、そんな思いは海斗の真っ赤になった項を見た瞬間に消し飛んでしまった。
(うわ、かわいい)
「……好きだよ。ずっと前から」
海斗からの言葉にタガが外れたのも仕方ないと思う。
翌日、首筋のキスマークに登校後に気付いて真っ赤になっていた海斗もめちゃくちゃかわいかった、と追記しておく。
完――
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