乙女ゲームの世界に転生したら、モブだったので神様に貰ったチートな力を駆使して前世の最推しをストーキングしますっ!

支倉りおと

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2章 王立学園編

モブストーカー、王立学園へ入学する

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 遂に今日から、ゲームの舞台となる王立学園へ入学する事になりました。

 スカーレット・ブルームフィールドですごきげんよう。

 え?お嬢様言葉が気持ち悪いですって?まぁ失礼ですわよオホホホ。

 ……。

 はい、確かに気持ち悪うございました。

 もとに戻させていただきます。


 昨日までに今日から暮らす事になる学園の寮へ荷物は運んであるので、今日は制服を着て学園へ向かうだけだ。

 そう、学園へ行けばよかったはずなのに……。


「おはよう私の可愛いスー。さぁ一緒に学園へ行こうじゃないか」

 学園へ向かおうと玄関ホールへ向かうとそこには何故かジュリアン様が。

 珍しく王立学園の制服を着ると、無駄にキラキラとした特殊効果が目に眩しかった。

 そんな見るからに王子様の鑑みたいなジュリアン様が私の手を取ると軽くキスをする。


「ご、ごきげんよう。ジュリアン様……なぜ我が家へ?」

 予想外の王太子殿下自らのお迎えに私は思わず顔を引き攣らせた。

「迎えに来たに決まってるだろう?スーは私の婚約者だ!入学式のエスコートをしに来たに決まってるだろ」

 うわー言った。堂々と婚約者って言った。

 普段からはちみつをぶっかけたような甘さのある顔に更に大量のホイップクリームを増量したようなクソ甘々な笑顔を向けてくるジュリアン様に胸やけが……。

「そ、そうですか。でもジュリアン様はもう卒業までの単位の取得が終わっているので学園に通う必要はないと伺っていますが?」

 そうだそうだ、フレディ様から聞いてるぞ!飛び級でほとんど学園には行ってないって。

「あぁ、今まではスーもいなかったから学園には必要以上に通う必要はなかったけど、これからはスーが居るからなるべく通う事にしたぞ。可愛いスーを私の物だと知らしめなくてはならないからな」

 ひゃぁぁぁこの人とんでもない事を胸を張って堂々と言ったよ。

 いや、なんでこんなモブにこの人こんなに執着するのだ?訳がわからない。

 でも何言ってもヒロインちゃんと会うまでは何も変わる事はないんだろうな。もういいやとりあえず諦めよう。

 この我慢もヒロインちゃんが学園に来てくれるまでの辛抱のはずだ。

 ジュリアン様自体は学園に入学してしまえば学年が違うからそこまで害はないだろうと、嫌々ながらも自分を納得させると、ジュリアン様のエスコートで王族専用の馬車に乗り込んでしまった。

 この時点で私はやってしまった事に気が付いていなかった……。

 王族の紋章の付いた馬車に乗る事がどういう事か、そしてジュリアン様にエスコートされる事がどういう意味をもつか失念していた。

 誰が何も言わなくてもその現場を見た人はこう思うはずだ。

『ジュリアン殿下の婚約者がブルームフィールド公爵令嬢に決まった』と。




 ジュリアン殿下と一緒に10分程の学園までの道を揺られる。
 
 さすが王族専用の馬車だ揺れは少ないしクッションは効いていて快適だ。


 ただ……。


 ジュリアン様のお膝に私を座らせなければもっと快適でしたわよっ!!

 なんで朝からこんな辱めをうけなくてはならないの?どう考えてもジュリアン様ってば私の事ちょっと毛色の変わったペットぐらいにしか思ってないのは明白だよっ!!

 まぁ、どうせ私とジュリアン様が本当に結婚するなんて事にはならないから別にいいけど、なんでこの人近いの?距離感がオカシイよね?

 私を膝の上に座らせると、私を抱きしめ頭をずっと撫でている。時折頭にチュッとされるけれど口にされるわけじゃないからまぁ……まだ許容範囲かな?それくらいならシスコンのお兄様でもあるし。

 

 と、馬車の中でジュリアン様との攻防を繰り返していたけれど、思ったより早く学園へたどり着いた。

 さぁ、今日から君キスの舞台になる学園へ通うんだ。

 私はしょせんモブ。

 モブだからモブにしか出来ないゲームを楽しむのだ!!

 うひひひ。

 もちろん推しのストーキングも本格的に開始するのだ。






 と、本気で思っていたこの頃の私。






 本当に甘かった。

 

 
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