好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

文字の大きさ
101 / 144

王妃からお誘いがありました。絶対に行きたくないのに礼儀作法の先生に連れて行かれることになりました

しおりを挟む
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
話はここから山場を迎えます。
リアとカートの仲はどうなるのか。
手に汗握る展開に!乞うご期待!

*****

それから私は楽しい毎日が待っていた。

翌日、カートに家まで送ってもらって冬休みはポーションの作成三昧だった。
超特級はまだまだ余っていたので、上級ポーションに落として作ったのだが。色んなものを混ぜてどうなるか研究しながら作るのは楽しかった。

あっという間に冬休みが終わって試験期間に突入した。

今度はカートと毎日図書館に籠もって一緒に勉強した。

あまり話すことはなかったが、本当に楽しい2週間だった。

勉強なのに、楽しくて良いのだろうか、と呆れるくらいだった。


「ねえ、聞いた? 第一王子殿下に帝国の皇女との婚姻の話が出ているの」
「えっ、そうなの。この前、皇帝陛下がいらっしゃったこととも関係しているのかしら」
ブリトニーとドロシアが話しているのが聞こえた。

私からしたら、ふーんってところだ。まあ、あの第一王子殿下もやっと年貢の納め時になるらしい。私なんかをエスコートに連れ出すから、しびれを切らした他の貴族たちが手配したんじゃないかな。と余計なことを考えていた時だ。

「オーレリアさん」
担任のガスコンが慌てて駆けてきた。

「どうしたんですか。先生」
私は警戒して聞いた。ガスコンが慌てて来た時は碌な事がないのだ。

「王宮から使者の方がいらっしゃっているのですが」
ガスコンが切れ切れに言った。ここまで駆けてきたのだろうか。

「人違いじゃないですか」
私はそう言って図書館に行こうとした。

「ちょっとまってください。オーレリアさん。使者の方には応接でお待ちいただいているのです」
「そんな事言われても、私これから図書館で勉強するんです。先生は学生の本分は勉強だって昨日も言われましたよね」
そうだ、確かにガスコンはそう言ったのだ。

「いやいやいや、勉強も大事ですが、ここは王立学園、王宮の意向がいちばん大切なのです」
「えええ! 、なんか言うことがコロコロ変わっているんですけど・・・・」
「そう言わずにお願いしますよ。オーレリアさん」
そんな事をガスコンに言われも、私は会いたくない。

その時、私の視界の中に王宮関係者を見つけた。

「殿下! 」
私は第二王子殿下に声をかけた。
「ちよっと、オーレリアとさん」
ガスコンは慌てた。

「何だ、破壊女。次の試験こそはお前に負けないからな」
「まあ、ガンバって下さい」
「何だその他人事みたいな話し方は」
王子が怒って言ってきた。

「それよりも殿下のお家って王宮ですよね」
「はあ?、まあねそう言えないこともないが・・・」
王子はブツブツ言っていた。

「なんか間違えて、私宛に王宮の方がいらっしゃっているみたいなんです」
「そらあ、たしかに間違いだろう」
王子は頷いた。そんなにすぐに頷くなよと思いもしたが、ここは我慢だ。

「だから殿下が間違いだって言ってもらえませんか。私畏れ多くて」
「なんだ、破壊女でも畏れ多いと思うことがあるのか」
悦に入って王子が答えてくれた。

「私、王族の方々と親しくなると母に怒られるんです。だから宜しくお願いします」
「うん、判った。はっきりと断っておいてやろう」
王子はそう言うとガスコンを見た。

「えっ、宜しいのですか」
「誰が使いできたのだ」
二人が話し出している。

私は使者は殿下に任せて、図書館へ向けて歩き出した。

「遅かったな、どうしたんだ」
図書館は混んでいたが、カートの横は空いていた。

「こめん、何か王宮から使者が来たみたいで」
「使者って何の使者だ」
カートが慌てて聞いてきた。

「さあ」
「さあって、リア、どうしたんだ」
「面倒くさそうだったから、第二王子殿下にお会いしたから対応頼んでおいた」
「えっ」
カートはぽかんとしていた。

「まあ、それは、リアらしいと言えばリアらしいが・・・」
カートは戸惑っていた。そらあそうだ。私に本来王宮から使者が来ることはない。

「ま、なんかあったら殿下が教えてくれるでしょう」
私はあっけらかんとして勉強を始めた。



これで話が終わったと私は思いたかったが、そんな訳はなかった。

翌日ホームルーム前になんと第二王子がやってきたのだった。

クラスの皆はすわ戦いかと、やる気満々だったが、私は手で抑えた。

「あっ破壊女」
「どうされたのですか? 殿下。昨日、うまく断って頂けましたか」

「いやあそれが・・・」
そう言うと殿下は躊躇した。

これは失敗した時の反応だ。

私はため息をついた。

「王宮はどのような御用なのですか?」
諦めて私は聞いた。

「母が、はか・・・・、いや、オーレリア嬢と会いたいそうだ」
「嫌です」
私は即答した。

「いや、はか・・・・いや、オーレリア嬢、少しは考えてもらってもいいじゃないか」
「せっかく殿下に断ってもらったのに・・・・」
私がぶーたれる。

「いやあ、普通のやつは断れるのだが、あの母だけは俺も苦手で」
「あのう、殿下。実の息子が苦手なお母様に対して、あかの他人はもっと大変だと思われないんですか」
私が嫌味を言った。

「いやあ、君の図太さなら大丈夫だよ」
私、思いっきりしばいていい? なんでその答えになる?

そもそも、私の礼儀作法はやっと学園レベルなのだ。あの怖い怖い王妃の前に出れるわけはないではないか。


そこへその礼儀作法のアビゲイル先生がやってきた。

いつもは顔をあまり見たくないのだが、この日は救いの神に見えた。
私はアビゲイル先生から断ってもらおうと思った。

「アビゲイル先生!」
「どうしたのです。オーレリアさん。殿下も。そろそろ授業が始まりますよ」
「それが、なんか王妃様からお呼び出しがかかったみたいで、私の礼儀作法マナーじゃ、到底王妃様の前に出れないと思われますよね」
私は期待を込めてアビゲイル先生を見た。

「えっ、いや、そう言うわけは無いと思いますよ」
アビゲイル先生が歯切れ悪く答えた。

「うそ、先生は、この前も、『オーレリアさん。あなた、こんな礼儀作法では王宮にき絶対にいけませんね』って言われたところだと思ったんですが」
私が非難めいていった。たしかにそう言って延々20分間怒られたのだ。なのに、今こそそう言ってほしい時に違うことを言う?

「まあ、そうですが、オーレリアさんもそろそろ実習が必要な時です。殿下それは何時なのですか」
えっ、今なんかとんでもない言葉がアビゲイル先生から出た。実習、王妃の前で実習ってどんな罰ゲームだ・・・・・

「まあテストがあるからテストの翌日が良いのではないでしょうか」
「それまでに頑張って練習しましょう」
アビゲイル先生がにこやかに言ってくれた。

「えっ、そんなの嫌です。私、母には絶対に王族と親しくするなと言われているのです」
「はあああ! あのアリシアが何を言うのですか。そんな事は私の目の黒いうちは言わせません」
なんかいきなりアビゲイル先生の目が光った。

えっ、アビゲイル先生って母と知り合いなの?
でも、母って絶対に礼儀作法マナーなんて似合わない。自分から学ぶとは到底思えない。どこで知り合ったんだろう?それにこの感じじゃ下手したら母より強い?
私は疑問だらけになった。

「えっ、でもそんな・・・・」
「判りました。殿下、妃殿下にお伝え下さい。一人で行くのは気後れしそうなので、取り敢えず、クラス全員でお邪魔させていただきますと」
「えっ」
殿下と私はハモった。
そんな事が許されるのか?

「殿下は妃殿下からなんと聞かれているのですか」
「踏ん縛ってでも連れてこいと」
王子はポロリと本音を言った。やっぱり怒っているじゃん。

「やっぱ、最悪じゃない。絶対に嫌」
「いや、オーレリア嬢、これは言葉の綾だ」
「うそだ。殿下がそんなまどろっこしいこと言うわけ無い」
私は必死に断ろうとした。

「殿下、クラス皆で行けば取り敢えず殿下の御用は足りるのではないですか。私が強引に頼んだとお伝え下さい」
「まあ、そうですね。判りました。知り合いになれば母上自ら誘えば良いのだし、私は連れてこいと言われただけだし」
「ちょっと殿下、それは酷くないですか」
「では、アビゲイル先生、後は宜しくお願いします」
殿下はそう言うと慌てて逃げて行った。
ちょっとそれは酷くない・・・・

でもクラスの皆は王妃とお茶会になったと次の授業の時にアビゲイル先生が発表すると喜んでいた。
三冠達成のお祝いにお茶会に呼ばれたと思ったのだ。

そんな訳はない。私はベッキーらと何とか対策を練ることにした。
だって私もまだ命が惜しいのだから。本当に命がけだとは思ってもいなかったが・・・・


*****************************************************************


これからちょっと色々ややこしくなるので人間関係のおさらいを
まず王族

ウォーレン・ブライトン40国王 影薄い・・・・
カーティス・ブライトン第一王子18第三学年生徒会長。銀髪の貴公子緑の瞳。カートとしてリアの前によく出没する
母サラ 男爵令嬢。カーティスを生んだ後死亡、王妃による謀殺説あり 父男爵も事故により死亡

アリスター第二王子16母は現王妃。1年生Sクラス委員長。いつもリアの後塵を拝している
キャサリン40現王妃オルコット侯爵家出身。陰謀に長けている。息子を国王につけようと色々画策している。

ヴァージル36王弟第一騎士団長 王国最強騎士。絵姿は超イケメン、実際はリアの言うジルおじさん。王弟権限で画家を買収した。リアの母アリシアに必死にアプローチ中。

しおりを挟む
感想 37

あなたにおすすめの小説

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。

黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」 豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。 しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。

悪役令嬢に転生かと思ったら違ったので定食屋開いたら第一王子が常連に名乗りを上げてきた

咲桜りおな
恋愛
 サズレア王国第二王子のクリス殿下から婚約解消をされたアリエッタ・ネリネは、前世の記憶持ちの侯爵令嬢。王子の婚約者で侯爵令嬢……という自身の状況からここが乙女ゲームか小説の中で、悪役令嬢に転生したのかと思ったけど、どうやらヒロインも見当たらないし違ったみたい。  好きでも嫌いでも無かった第二王子との婚約も破棄されて、面倒な王子妃にならなくて済んだと喜ぶアリエッタ。我が侯爵家もお姉様が婿養子を貰って継ぐ事は決まっている。本来なら新たに婚約者を用意されてしまうところだが、傷心の振り(?)をしたら暫くは自由にして良いと許可を貰っちゃった。  それならと侯爵家の事業の手伝いと称して前世で好きだった料理をしたくて、王都で小さな定食屋をオープンしてみたら何故か初日から第一王子が来客? お店も大繁盛で、いつの間にか元婚約者だった第二王子まで来る様になっちゃった。まさかの王家御用達のお店になりそうで、ちょっと困ってます。 ◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆ ※料理に関しては家庭料理を作るのが好きな素人ですので、厳しい突っ込みはご遠慮いただけると助かります。 そしてイチャラブが甘いです。砂糖吐くというより、砂糖垂れ流しです(笑) 本編は完結しています。時々、番外編を追加更新あり。 「小説家になろう」でも公開しています。

完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい

咲桜りおな
恋愛
 オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。 見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!  殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。 ※糖度甘め。イチャコラしております。  第一章は完結しております。只今第二章を更新中。 本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。 本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。 「小説家になろう」でも公開しています。

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~

ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない

魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。 そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。 ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。 イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。 ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。 いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。 離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。 「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」 予想外の溺愛が始まってしまう! (世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!

《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?

桐生桜月姫
恋愛
公爵令嬢たるクラウディア・ローズバードは自分の前に現れた天敵たる天才な義弟と継母を追い出すために、たくさんのクラウディアの思う最高のいじめを仕掛ける。 だが、義弟は地味にずれているクラウディアの意地悪を糧にしてどんどん賢くなり、継母は陰ながら?クラウディアをものすっごく微笑ましく眺めて溺愛してしまう。 「もう!どうしてなのよ!!」 クラウディアが気がつく頃には外堀が全て埋め尽くされ、大変なことに!? 天然混じりの大人びている?少女と、冷たい天才義弟、そして変わり者な継母の家族の行方はいかに!?

転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした

ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!? 容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。 「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」 ところが。 ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。 無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!? でも、よく考えたら―― 私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに) お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。 これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。 じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――! 本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。 アイデア提供者:ゆう(YuFidi) URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464

処理中です...