17 / 62
居眠りしていた王子様を落ちないように支えてあげたら、キスされてしまいました
しおりを挟む
な、なんでこうなった!
私は心の中で叫んでいた。
今、私は図書館にいた。
なんといきなり4限目の授業が休校になったのだ。
昼休みの終わりまで、暇になったのだ。
ライラと過ごそうと思ったのだが、ライラは自分の家の商会に少し連絡することがあるからと急遽外出許可を取って出ていった。
ヨーナスとアハティは剣の訓練場に行き、ハッリは図書館で勉強するからと図書館に行ったのだ。
一人になった私はどうしようかと悩んだ。
何か少し眠たい。
昨日も夜遅くまでライラに付き合わされたので、今日も眠いのだ。この二日間の寝不足を少し解消するためにどこかで昼寝したい。寮に戻ってもいいが、一度寝てしまったら起きられない可能性がある。それよりはどこかで昼寝できる静かな所があれば、良いんだけど……
そう言えば、私はこの前のオリエンテーションで本を探した時に、図書館の2階の隅に外から見えない丁度昼寝するのに最適の場所を見つけたのを思い出したのだ。
勉強するハッリの邪魔をしてはいけないと、ハッリには内緒で図書館に行ったのだ。そんな邪な考えを持ったのが行けなかったのかもしれない。
図書館は流石に4限目の授業中で人は殆どいなかった。
「あった、あった」
私は昨日見つけていたその隙間に入った時だ。
「えっ?」
私はそこで先客を見つけたのだった。
端で歪な場所なので、机が一つと椅子が2脚しかないのだが、その椅子の一つに生徒会長が凭れて寝ていたのだ。
日頃の激務が響いているのだろうか?
イケメンが寝ているのを初めて見たが、さすがイケメン、寝姿もかっこいい。
さすが殿下ともなると私と違って大口を開けてもいないし、よだれもたらしていない。
私は感心したのだ。
でもなんでこんなところで寝ているんだろう?
寝るならば誰にも邪魔されない執務室や生徒会室で寝ればいいのに!
私がそう思った時だ。
船を漕いでいた会長の体が大きく揺れたのだ。
「落ちる!」
私は慌てて手を差し伸ばした。
何とか間に合って会長が椅子から転がり落ちるのは防いだのだが、
でも、とても重い!
このままでは支えきれない。
でも、手を離したら絶対に会長は椅子から落ちて、起きてしまう。
ライラと下らない話をして起きていた私と違って、昨日もあの後遅くまでお仕事をされていたのだろう。
王子様は学生の間も学園のことだけでなくて、実際の王族の本当の仕事もしなければいけないなんて大変だ。私の見せてもらった書面は絶対にどこかの領地の会計報告書だった。あんなのを調べられるなんて会長は本当に凄い! まだ、それも学生なのに、さすが未来の国王陛下だ。
そんな会長のせっかくの睡眠時間を邪魔してあげたら可愛そうだ。
仕方無しに、私は椅子を持ってきて、会長の横に座ると会長が落ちないように支えになってあげたのだ。
もたれて寝ている会長の頭が丁度私の肩に当たって支えになるように。
でも、こんな体制では私が眠れる訳もない。
なんでこんなボランティアみたいな事をしなければいけないのか?
とも思わないでもなかったが、会長には昨日付き合ってもらった恩がある。
それに美味しいお菓子をごちそうになったし……
またお菓子をくれるって言っていたし……
決して私はお菓子に釣られたのではない!
まあ、普通はもう会うこともないと思っていたのだが、こんなところで出会ってしまって、私の肩を枕代わりにしてあげていれば、また、お菓子をくれると現金にも思ってしまったのも事実なんだけど……
それにしても良く寝ている!
私は会長の寝姿をまじまじと見てしまったのだ。
茶髪のウィル様とは違うが、会長も本当に見ていて惚れ惚れするほどのイケメンだ。
それによく見るとどこかウィル様に似ていた。
ウィル様もひょっとして王族の血を引いているんだろうか?
まあ、絶対に平民の私には叶わない恋だけど……
この学園にいればいいなと思ったけれど、今のところ会えていない。
会えたら、直接お礼が言いたかったけれど、いないのならば仕方がないか。
私がため息を付いた時だ。
「マイラ!」
会長が何か寝言を言った。
「えっ、何か言われました?」
私は思わず会長を見た。
会長は目をうっすらと開けて、そして私に抱きついてくれたのだ。
「えっ」
私はその瞬間動けなかった。
そして、何を思ったか会長は私の頬に
チュッ
とキスをしてくれたのだった。
ええええ!
私は完全に固まってしまったのだ。
*******************************************************
王子にキスされてしまったニーナ。
まだまだ続きます
続きが気になる方はお気に入り登録、感想等頂けたら嬉しいです!
私は心の中で叫んでいた。
今、私は図書館にいた。
なんといきなり4限目の授業が休校になったのだ。
昼休みの終わりまで、暇になったのだ。
ライラと過ごそうと思ったのだが、ライラは自分の家の商会に少し連絡することがあるからと急遽外出許可を取って出ていった。
ヨーナスとアハティは剣の訓練場に行き、ハッリは図書館で勉強するからと図書館に行ったのだ。
一人になった私はどうしようかと悩んだ。
何か少し眠たい。
昨日も夜遅くまでライラに付き合わされたので、今日も眠いのだ。この二日間の寝不足を少し解消するためにどこかで昼寝したい。寮に戻ってもいいが、一度寝てしまったら起きられない可能性がある。それよりはどこかで昼寝できる静かな所があれば、良いんだけど……
そう言えば、私はこの前のオリエンテーションで本を探した時に、図書館の2階の隅に外から見えない丁度昼寝するのに最適の場所を見つけたのを思い出したのだ。
勉強するハッリの邪魔をしてはいけないと、ハッリには内緒で図書館に行ったのだ。そんな邪な考えを持ったのが行けなかったのかもしれない。
図書館は流石に4限目の授業中で人は殆どいなかった。
「あった、あった」
私は昨日見つけていたその隙間に入った時だ。
「えっ?」
私はそこで先客を見つけたのだった。
端で歪な場所なので、机が一つと椅子が2脚しかないのだが、その椅子の一つに生徒会長が凭れて寝ていたのだ。
日頃の激務が響いているのだろうか?
イケメンが寝ているのを初めて見たが、さすがイケメン、寝姿もかっこいい。
さすが殿下ともなると私と違って大口を開けてもいないし、よだれもたらしていない。
私は感心したのだ。
でもなんでこんなところで寝ているんだろう?
寝るならば誰にも邪魔されない執務室や生徒会室で寝ればいいのに!
私がそう思った時だ。
船を漕いでいた会長の体が大きく揺れたのだ。
「落ちる!」
私は慌てて手を差し伸ばした。
何とか間に合って会長が椅子から転がり落ちるのは防いだのだが、
でも、とても重い!
このままでは支えきれない。
でも、手を離したら絶対に会長は椅子から落ちて、起きてしまう。
ライラと下らない話をして起きていた私と違って、昨日もあの後遅くまでお仕事をされていたのだろう。
王子様は学生の間も学園のことだけでなくて、実際の王族の本当の仕事もしなければいけないなんて大変だ。私の見せてもらった書面は絶対にどこかの領地の会計報告書だった。あんなのを調べられるなんて会長は本当に凄い! まだ、それも学生なのに、さすが未来の国王陛下だ。
そんな会長のせっかくの睡眠時間を邪魔してあげたら可愛そうだ。
仕方無しに、私は椅子を持ってきて、会長の横に座ると会長が落ちないように支えになってあげたのだ。
もたれて寝ている会長の頭が丁度私の肩に当たって支えになるように。
でも、こんな体制では私が眠れる訳もない。
なんでこんなボランティアみたいな事をしなければいけないのか?
とも思わないでもなかったが、会長には昨日付き合ってもらった恩がある。
それに美味しいお菓子をごちそうになったし……
またお菓子をくれるって言っていたし……
決して私はお菓子に釣られたのではない!
まあ、普通はもう会うこともないと思っていたのだが、こんなところで出会ってしまって、私の肩を枕代わりにしてあげていれば、また、お菓子をくれると現金にも思ってしまったのも事実なんだけど……
それにしても良く寝ている!
私は会長の寝姿をまじまじと見てしまったのだ。
茶髪のウィル様とは違うが、会長も本当に見ていて惚れ惚れするほどのイケメンだ。
それによく見るとどこかウィル様に似ていた。
ウィル様もひょっとして王族の血を引いているんだろうか?
まあ、絶対に平民の私には叶わない恋だけど……
この学園にいればいいなと思ったけれど、今のところ会えていない。
会えたら、直接お礼が言いたかったけれど、いないのならば仕方がないか。
私がため息を付いた時だ。
「マイラ!」
会長が何か寝言を言った。
「えっ、何か言われました?」
私は思わず会長を見た。
会長は目をうっすらと開けて、そして私に抱きついてくれたのだ。
「えっ」
私はその瞬間動けなかった。
そして、何を思ったか会長は私の頬に
チュッ
とキスをしてくれたのだった。
ええええ!
私は完全に固まってしまったのだ。
*******************************************************
王子にキスされてしまったニーナ。
まだまだ続きます
続きが気になる方はお気に入り登録、感想等頂けたら嬉しいです!
60
あなたにおすすめの小説
子供が可愛いすぎて伯爵様の溺愛に気づきません!
屋月 トム伽
恋愛
私と婚約をすれば、真実の愛に出会える。
そのせいで、私はラッキージンクスの令嬢だと呼ばれていた。そんな噂のせいで、何度も婚約破棄をされた。
そして、9回目の婚約中に、私は夜会で襲われてふしだらな令嬢という二つ名までついてしまった。
ふしだらな令嬢に、もう婚約の申し込みなど来ないだろうと思っていれば、お父様が氷の伯爵様と有名なリクハルド・マクシミリアン伯爵様に婚約を申し込み、邸を売って海外に行ってしまう。
突然の婚約の申し込みに断られるかと思えば、リクハルド様は婚約を受け入れてくれた。婚約初日から、マクシミリアン伯爵邸で住み始めることになるが、彼は未婚のままで子供がいた。
リクハルド様に似ても似つかない子供。
そうして、マクリミリアン伯爵家での生活が幕を開けた。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
【完結】殺されたくないので好みじゃないイケメン冷徹騎士と結婚します
大森 樹
恋愛
女子高生の大石杏奈は、上田健斗にストーカーのように付き纏われている。
「私あなたみたいな男性好みじゃないの」
「僕から逃げられると思っているの?」
そのまま階段から健斗に突き落とされて命を落としてしまう。
すると女神が現れて『このままでは何度人生をやり直しても、その世界のケントに殺される』と聞いた私は最強の騎士であり魔法使いでもある男に命を守ってもらうため異世界転生をした。
これで生き残れる…!なんて喜んでいたら最強の騎士は女嫌いの冷徹騎士ジルヴェスターだった!イケメンだが好みじゃないし、意地悪で口が悪い彼とは仲良くなれそうにない!
「アンナ、やはり君は私の妻に一番向いている女だ」
嫌いだと言っているのに、彼は『自分を好きにならない女』を妻にしたいと契約結婚を持ちかけて来た。
私は命を守るため。
彼は偽物の妻を得るため。
お互いの利益のための婚約生活。喧嘩ばかりしていた二人だが…少しずつ距離が近付いていく。そこに健斗ことケントが現れアンナに興味を持ってしまう。
「この命に代えても絶対にアンナを守ると誓おう」
アンナは無事生き残り、幸せになれるのか。
転生した恋を知らない女子高生×女嫌いのイケメン冷徹騎士のラブストーリー!?
ハッピーエンド保証します。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる