悪役令嬢に転生したみたいだけど、王子様には興味ありません。お兄様一筋の私なのに、ヒロインが邪魔してくるんですけど……

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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毒矢を防いで傷ついたお兄様の手から毒を口で吸い出したら、その毒を吸い出すためにお兄様がディープキスをしてくれました

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 倒れたサラマンダーはキラキラ光って大きな魔石がそこで残ったのだ。

「やったー!」
「やったぜ!」
「サラマンダーを倒したわ!」
「「「おおおお」」」
 クラスの皆は初めての討伐に皆感激して震えていた。

「皆、良くやったわ」
 私が皆に声をかけると

「これも全部ユリアのお陰よ」
「本当よ。私達だけじゃあ、絶対に出来なかったわ」
「と言うか、サラマンダーに殺されていたわよ」
 ビアンカ達がそう言って私を立ててくれた。

「ユリア様。ありがとうございました」
 私が蹴飛ばして難を逃れたダミアンが私に頭を下げてきた。
「サラマンダー相手に腰を抜かしていたら駄目よ。もっとしっかりしないと」
 私が注意すると
「面目ございません。これも全て……ああああ!」
 いきなりダミアンが大声を上げたのだ。
「ユリア様。それ俺の剣」
 ダミアンが私の持っている剣を指さして悲鳴を上げていた。
「えっ、どうかした」
 私は剣をダミアンに返した。

「欠けている。我が家の先祖代々伝わっている家宝の剣が」
 ダミアンが叫んでいた。
 サラマンダー相手だから、剣が欠けるのも仕方が無いのよね。
 命があっただけ儲けものだと思って欲しいんだけど……

 皆はサラマンダーを倒して喜んでいる中で、剣を私に壊されて呆然としているダミアンとボンズとニールがいた。と言うか、ニールは安物の剣なんだから別に問題ないでしょう。
 私は叫びたかった。
 私も平民のお金のない子が必死にバイトして買った剣を壊したのなら良心の呵責も生まれるが、伯爵家とか子爵家の息子が剣を壊されたくらいでグチグチ言うなといいたかった。ニールなんて伯爵家の息子で騎士志望のはずなのに、あんなちゃちな剣を持っているなんて、許されることでは無かった。
 そう文句を言ったら、
「お前のところと違って、うちは貧乏なんだ」
 と言ってくれたが、伯爵家の息子が騎士を目指すなら、もっとちゃんとした剣を持てと言いたかった。
 金が無ければ稼げばいいじゃ無い
 私がそう思った時だ。

 私は殺気を感じた。
 そして、こちらに矢が飛んでくるのを見た。障壁を張ろうとした時に、いきなり目の前にお兄様が転移してきたのだ。
「お、お兄様?」
「ユリア、大丈夫か?」
 お兄様が私を見下ろしてきた。
「お兄様、矢は?」
 私は慌ててお兄様の後ろを見たら、飛んで来た矢を握り潰していた。
「お兄様、それって毒矢じゃないの?」
 慌てて、私が言うと、
「ふんっ、毒矢など、俺には効かん」
 そう言って易々と矢を握りつぶしてくれるんだけど。
 そういう問題か?
「ちょっと、手を見せて」
 お兄様の傷ついた手を見て私は慌てた。
 毒が回ったらやばい!
 私はお兄様の手の傷口から毒を吸い出した。

「キャーーーー」
「愛よ」
「禁断の愛ね」
 何か黄色い声が聞こえるが無視だ。

「ユリア、毒はお前の方がまずいだろう」
 お兄様が青くなって、私を抱き寄せたのだ。
 私は吸った血を吐き出そうとしていたから、驚いた。
 そのままお兄様はあろうことか私の唇に吸い付いてきたんだけど……

 ええええ! お兄様、何してくれるのよ!
 私はパニックになった。

「キャーーーー」
「見た」
「本当の禁断の愛よ」
 外野が煩いが私はそれどころでは無かった。

 お兄様の舌が私の舌を捕らえて、吸ってきたのだ。お兄様の舌が私の舌を絡め取っている!

 ええええ! 私、お兄様とディープキスしている。兄妹なのに!
 それも生まれては初めてのディープキスだ……
 何で……何でなの?
 私は頭の中が真っ白になってしまった。

 確かに毒を取るためとは判っているけど……ちょっと待って……絶対に変だから
 お兄様の舌が私の舌を絡め取って吸い出した血を吸い出してくれた。
 こんなキス、前世でも無かった。
 と言うかキス自体前世ではしたことなかったし……

 私は恥ずかしくってもう真っ赤だった。
 毒を吸い出すためとはいえ、何をしてくれるのよ!

 やっと、お兄様の唇が離れた時は、私は息も絶え絶えだった。
 それもお兄様は吸い出した血をそのまま飲み込んでくれたし……毒飲み込んでどうするのよ!

「ユリア、大丈夫か?」
 何故か毒を飲み込んでもびくともしていないお兄様が心配して私を見てきた。
 私はもう毒なんてどうでも良かった。それよりもお兄様にディープキスされてもう真っ赤になっていたのだ。兄妹でキスなんて、それもクラスの皆の前でやるなんて信じられなかった。
 もう私は涙目だった。
 それを私が毒にやられたのかもしれないと慌てたお兄様に抱き上げられて、そのまま看護室まで連れて行かれたのだ。

 大丈夫だからと言う私の言う事なんて全く効いてくれなくて、校医の先生のところに連れて行って、すぐに解毒剤を作れだの、顔が赤いのは熱があるからだとか散々騒いでくれたのだ。

 その上、クラスの皆の前でお兄様にディープキスされたので、その噂はあっという間に学園中に広がって、禁断の愛とか兄と妹の愛は毒をも制するとか、面白おかしく皆に噂されてもう最悪だった。

 その様子を怒りで震えるツェツィーリア様が見ていたのを私は知らなかった。

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