この子、貴方の子供です。私とは寝てない? いいえ、貴方と妹の子です。

サイコちゃん

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第6話 オーガスト伯爵の屋敷にて

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 王妃メルティアナに双子の姉がいると判明した後――
 姉のエルティアナは公爵家にいなかった。
 アダムはすぐに追加調査を頼み、彼女の居場所と公爵家の内情を詳しく探らせた。
 やがて調査は終わり、すぐに彼女の居場所と公爵家の悪事が分かった。
 どうやら彼女は私生児を産んだ放蕩娘として、家を追い出されたらしい。
 彼女が住むのは街外れにある安いアパート。
 そこで、赤ん坊と共に暮らしているという。

 そんなエルティアナの境遇にアダムは心から同情した。
 早く救ってやらなければ――そう思い、変装をして自ら出向こうとした。
 しかし訪問直前、彼女は赤ん坊を抱いて外出する。
 どこへ行くのだろうかと後をつけてみれば、オーガスト・モルデント伯爵の屋敷へ入っていくではないか。
 彼の屋敷へ何の用があるのか。
 アダムは馬車の中から様子を窺っていたが、我慢の限界を迎えた。
 もしかしたら彼女はオーガストに金の無心に行ったのかもしれない。
 もしそのまま体を要求されていたら、どうする?
 そしてアダムは単身で乗り込むことに決めたのだ。

 やがて応接間に通されると、そこには無事な様子のエルティアナがいた。
 彼女と顔を合わせるなり、愛情が込み上げてこう囁く。

「ああ、愛しいエルティアナ。ようやく再会できたね」
「アダム様……? どうしてここに……?」
「君の後をつけていたんだ。ずっと探していたんだよ」
「私を……? どうして私なんかを……?」

 エルティアナの表情に戸惑いの色が浮かぶ。
 アダムはその前に二人の状況を尋ねた。

「それにしても、二人は一体何の話をしていたんだい?」
「そ、それは……その……――」
「エルティアナが僕に生活の援助を求めたのです」

 オーガストは即答した。
 それは嘘だったが、本当のことを喋る訳にはいかない。
 もし王妃に復讐を企てていると知られたら、それこそ首が刎ねられる。
 するとエルティアナも頷いた。

「え、ええ……恥ずかしながら……お金が尽きてしまい、妹と交流のあったオーガスト様に援助を頼みました……」
「妹と交流? まさかその赤ん坊の父親はオーガスト伯爵で、母親は我が王妃メルティアナかい?」

 その言葉にエルティアナもオーガストも固まった。
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