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ヤスオ兄こと、松岡靖男。
俺より一つ年上の、ご近所さん。
俺が小学4年生の時、こっちに引っ越してきた。
最初はピアノを習いに来てたけれど、1年もしないうちに止めた。
ピアノを弾くよりも歌う方が性に合ってるという事で、ピアノの代わりにボイストレーニングに変えて習いに来る様になった。
中1になった俺は、まさに思春期の青臭い子供だった。
ヤスオ兄の声に癒されていた。
中学の制服は詰襟で、どこか軍人っぽく見えてカッコ良かった。ヤスオ兄が着ると、とてもカッコよくウットリしていたものだった。
だから、あの時ヤスオ兄の言うがままだったんだ。
あの頃を思い出していた。
中1の10月、文化祭の最終日。
制服のままヤスオ兄の家に寄った。
通学路の途中にヤスオ兄の家はあったからだ。
時々お邪魔して、勉強を見て貰ったり、遊んでくれたりしてくれてた。
だから、深く考えてなかったのだ。
あの日、俺はヤスオ兄に身体を舐められた。
最初は嫌で抵抗していたが、あの声を耳元で聞くと脳の中枢神経をやられた気持ちになり抵抗出来なくなったからだ。
あの言葉に、声に、俺は犯された。
「学生服の詰襟って、神秘的だよね」
「コウキは、詰襟の下って何を着てるの?」
「裸のままかな…」
「この一番上のフックを外して、第一ボタンを外したら…」
そう言って、ボタンを外し出した。
「下着は黒色なんだ。色っぽいねぇ…」
「全部、外すよ」
下着を捲られる。
「ふふっ…。コウキのココって、ピンク色だ。肌も元気色で良い。」
「すごく良いね…」
俺の思考回路は動かず、頭の中はボーとしていた。
「ヤス…オ…にぃ… 」
俺は、ヤスオ兄ちゃんと呼んでいた。
それを止めて欲しい、と言われてたけれど、止められない。
「コウ…、キ・・・」
俺の胸や腹を舐めたり噛んだり、吸ったりしてきた。
「ぅ… ん…」
知らずに声が出ていた。
「ヤ…、ス… 」
「コウ…」
「ただいまー!!」
その元気な声に驚き、一気に目が覚めたものだった。
俺は学生服のボタンを嵌めて、ヤスオ兄ちゃんは台所に行った。
「あっ…、やっぱりコウキ君だ。」
「お邪魔しています。」
「どうしたの?」
「え、なにが?」
「顔、赤いよ?」
「文化祭終わって、走ったから…」
叔父さんは笑いながら言ってきた。
「あー、分かった。片づけさせられるのが嫌で、走って帰ったんだろう。」
「内緒ね、内緒っ。」
叔父さんと話をしてると、ヤスオ兄ちゃんは紅茶を持って来てくれた。
「お父さん、早いね。はい、コウキ。」
「あ、ありがとう。」
「ヤスオ。お父さんにも頂戴。」
「そう言うと思ったよ。」と言いながら、ヤスオ兄ちゃんは差し出していた。
小父さんから教えてもらった。
あの日から、ヤスオ兄ちゃんは勉強ばかりして塾に行ったりしてて、会う事は無かった。
いや、卒業式の日。
名前を呼ばれた時の返事と、卒業証書を貰う為に壇上に上がった時。
それ以来だ。
え、なに…、さっき「またな」って言った?
まさか、あの時の続きでもする気か?
冗談ではない!
俺は、もうあの頃の青臭い中学生ではない。
あれが、どんな意味を持った行為なのか分からなかった。
だけど、今では分かる。
嫌だ!
断固として避ける、逃げるぞ。
俺は忘れずに後ろを向いて言った。
「宮田、さっきはありがとな。」
「ああ…、いいよ。お前、隙を見せるなよ。」
「ああ、気を付けるよ。」
俺より一つ年上の、ご近所さん。
俺が小学4年生の時、こっちに引っ越してきた。
最初はピアノを習いに来てたけれど、1年もしないうちに止めた。
ピアノを弾くよりも歌う方が性に合ってるという事で、ピアノの代わりにボイストレーニングに変えて習いに来る様になった。
中1になった俺は、まさに思春期の青臭い子供だった。
ヤスオ兄の声に癒されていた。
中学の制服は詰襟で、どこか軍人っぽく見えてカッコ良かった。ヤスオ兄が着ると、とてもカッコよくウットリしていたものだった。
だから、あの時ヤスオ兄の言うがままだったんだ。
あの頃を思い出していた。
中1の10月、文化祭の最終日。
制服のままヤスオ兄の家に寄った。
通学路の途中にヤスオ兄の家はあったからだ。
時々お邪魔して、勉強を見て貰ったり、遊んでくれたりしてくれてた。
だから、深く考えてなかったのだ。
あの日、俺はヤスオ兄に身体を舐められた。
最初は嫌で抵抗していたが、あの声を耳元で聞くと脳の中枢神経をやられた気持ちになり抵抗出来なくなったからだ。
あの言葉に、声に、俺は犯された。
「学生服の詰襟って、神秘的だよね」
「コウキは、詰襟の下って何を着てるの?」
「裸のままかな…」
「この一番上のフックを外して、第一ボタンを外したら…」
そう言って、ボタンを外し出した。
「下着は黒色なんだ。色っぽいねぇ…」
「全部、外すよ」
下着を捲られる。
「ふふっ…。コウキのココって、ピンク色だ。肌も元気色で良い。」
「すごく良いね…」
俺の思考回路は動かず、頭の中はボーとしていた。
「ヤス…オ…にぃ… 」
俺は、ヤスオ兄ちゃんと呼んでいた。
それを止めて欲しい、と言われてたけれど、止められない。
「コウ…、キ・・・」
俺の胸や腹を舐めたり噛んだり、吸ったりしてきた。
「ぅ… ん…」
知らずに声が出ていた。
「ヤ…、ス… 」
「コウ…」
「ただいまー!!」
その元気な声に驚き、一気に目が覚めたものだった。
俺は学生服のボタンを嵌めて、ヤスオ兄ちゃんは台所に行った。
「あっ…、やっぱりコウキ君だ。」
「お邪魔しています。」
「どうしたの?」
「え、なにが?」
「顔、赤いよ?」
「文化祭終わって、走ったから…」
叔父さんは笑いながら言ってきた。
「あー、分かった。片づけさせられるのが嫌で、走って帰ったんだろう。」
「内緒ね、内緒っ。」
叔父さんと話をしてると、ヤスオ兄ちゃんは紅茶を持って来てくれた。
「お父さん、早いね。はい、コウキ。」
「あ、ありがとう。」
「ヤスオ。お父さんにも頂戴。」
「そう言うと思ったよ。」と言いながら、ヤスオ兄ちゃんは差し出していた。
小父さんから教えてもらった。
あの日から、ヤスオ兄ちゃんは勉強ばかりして塾に行ったりしてて、会う事は無かった。
いや、卒業式の日。
名前を呼ばれた時の返事と、卒業証書を貰う為に壇上に上がった時。
それ以来だ。
え、なに…、さっき「またな」って言った?
まさか、あの時の続きでもする気か?
冗談ではない!
俺は、もうあの頃の青臭い中学生ではない。
あれが、どんな意味を持った行為なのか分からなかった。
だけど、今では分かる。
嫌だ!
断固として避ける、逃げるぞ。
俺は忘れずに後ろを向いて言った。
「宮田、さっきはありがとな。」
「ああ…、いいよ。お前、隙を見せるなよ。」
「ああ、気を付けるよ。」
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