わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ

すんのはじめ

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第13章

13-9-2

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 後半も一進一退のままだったけど、試合時間も無くなってきた時、泉希が突っ込んで倒れながらもオフロードパスでフォローしていた栞奈にボールが渡ったが掴まってしまって、だけど、これが最後と、そのまま皆が集まって押し込んでいて、璃々も参加してきたけど前に進めなくなって、むこうのバックスも参加して来ていたのだ。だけど、私は鈴花にはラックから離れるように合図を送っていた。向こうはラックに集中してバックスの連中も集まってきている。私はボールを抱えている彩に叫んだ。出せーぇーと。このチャンスを私は待っていたのだ。監督も鈴花を使えって言っていた。私から鈴花にパスを送ると、鈴花は数歩飛ぶように下がって相手を交わしてから、いきなり逆サイド斜めにダッシュしていった。何人かが追いかけていて、私もフォローしていたけど、鈴花はゴールラインの隅に飛び込んだのだ。栞奈のゴールキックは外れたけど、5-0で、その後は相手の猛攻撃に私達は必死にタックルを繰り返して守り切って、終了のホイッスルが鳴った。

「はぁーい 怪我をした人ぉー 朝陽、栞奈 みゅん と・・・彩ちゃん こっちに来てー 手当するからね」と、詩織先生が手をあげて叫んでいた。栞奈は膝を彩はホッペと手の甲を擦りむいていた。

「みゅうみゅん あんた 又 鼻の頭を・・・ ホッペにも芝生張り付いてるよー でも、こっちは大丈夫みたいね よっぽどグラウンドのことが好きなのね キッスでもしたのからしらー あっ 右眼の所 腫れている? ぶつかった?」

「覚えてへんなー でも なんなん! せんせー 今度はあんまり 大きいの 嫌やでー」

「そうもいかないわよー 勲章だからー ネ! ねぇ 眼の周り 一応 冷やしておきなさいよ!」

 その間にも、スタンドでは学校関係者が校歌を歌ったりして盛り上がっていたのだ。

「よくやったな いいか? 練習の成果だ 達成感あるだろう? 君達は全国レベルでいうと体格では劣っている だけど、勇敢なタックルとスピードでは勝っている これからも、自信を持っていけよ!」と、監督も満足げだった。そして、向こうの確か協会の影山さんだったと思うけど

「今日はありがとうございました いい試合でした それぞれのスピードに展開が速い ウチの子達も勉強になったと思います 秋に向けて、今日のことを頭に入れて練習しますわー 秋には、きっと大阪選抜として出て来る子達なんですよねー 実は、ウィングは要注意してまして その前にハーフとスタンドオフでつぶせと言っていたんですが 右に左に自由に動かれて 混成チームなんで、連携がうまくいかなかって かなり、センターとウィングの子に差し込まれましたネー そして、ハーフの子 あの時を狙っていましたね 最後はノーマークの子にやられました。彼女 後ろに飛ぶようにして、マークを交わして飛び出していましたネ いや 良いチームですな みんなの結束力がすごい これが単独チームなんだなぁー 本当に、ありがとうございました」と、私の方を見ながら話していたのだが、手を大きく広げながら去って行った。

「なぁ なぁ 朝陽と鈴花のこと 褒めてたんやろー やっぱり すごいんだね」

「そんなことないって みゅんのことも動きまわって やられたっていってたヤン」

「まぁな 前3人がこらえてくれたからな 動けたんやー 相手はあんなに大きいのにー でも、鈴花 すごかったなぁー いったん 下がってから あれで、向こうも迷ったんやでー そしたら、プイッとダッシュってー 向こうもついてこれんかったヤン 」

「うん いつも 朝陽を参考にさせてもらってるから それに、あの時 みゅんの合図 きっと みゅんから来ると思ってたから つもりしてた ウチはノーマークのはずやから」

「あれは 監督からも 指示があったやろー? 効果的にって あのことやー 紅林監督って 名監督やでー」

「みんな ありがとうネ ウチを受け入れてくれて こんな風に試合に出れるなんて、夢のようやー それに、良い試合で勝たせてくれてー 又 土曜日の練習 よろしくネ 大阪選抜 目指してー」と、彩がみんなにお礼を言っていた。

「なんやー 彩が居ったから、相手の突進も止められたんやー こっちこそ ありがとうな 仲間になってくれて」と、璃々も返すと、彩はとびっきりの笑顔になっていた。この子 こんな可愛い笑顔になることもあるんだー 練習に参加してる時はやっぱり幾らか緊張していたんだ と感じていたのだ。

 帰る時には、ヨッさんがみんなにジュースを差し入れに来てくれて、私の顔をみるなり

「プッ 又 エジプト展のクレオパトラでっか」と、私はバッグを振り回して追いかけていたのだ。

 家に帰ると、まだ、じっちやんもばっちゃんも帰って居なくて、会社の留守番の山本さんだけだって、しばらくすると、二人が帰って来て、ばっちゃんは、あの後、父兄同士で祝杯をあげに行ったんだと言っていた。そして、夕方には、いつもの料理屋さんからちらし寿司に押しずし、お寿司屋さんからも握りずしの桶が届いたのだ。

 二人が帰って来た時、じっちゃんは相当飲んでいるみたいだった。ばっちゃんは私の鼻をしばらく見ていたが、今日は何にも反応しなかった。

「いゃー キャンキャンズは負け知らずだろう? それで、皆がな 実海のことを褒めててな 実海ちゃんはー 実海ちゃんはーって それに、実海ちゃんは自分の倍ほどもある大きな子をズバーァっと飛び込んで倒すんだからー 痛快でしたなぁー みんなも体格に勝る相手を倒すんだからー 勇敢ですなーって ラグビーに夢中になるのもわかるって それで、嬉しくってなー ワシ等が一番年配なので気を使ってたのかも知れんが うちの子は一時、くじけていて、実海ちゃんのお陰で元気になったって もう一人 何とかって言う怪我させた子のとこも来ててな 夫婦揃ってー 3年生は二人とも大阪代表になったんだってな だから、今日は居ないんだけど、代わりにキャンキャンズの応援に来たって言っていた あんまりみんなが実海ちゃんって言ってくれるもんだから ばぁさんがな 泉希ちゃんのお陰って あの子が親しくしてくれて、いつも助けてくれるからー ってな それで、北川のマイスターも来てたから それから 又 盛り上がって飲んでしまった」

「もぉー よしなさいって言うのに 今日は楽しいからって ゆうこと聞かないんだから・・」

 その日は、紳おじちゃんも途中から帰ってきていて、私を見て「そんなに 鼻が高いわけでも無いんだがなー あのさー 右目の縁 青く 腫れてる感じ?」と、独り言のように言いながらも、又 二人で 祝杯を挙げていた。夜には、代表合宿に参加していたふたりの先輩からもラインで結果を讃える言葉が・・・たっ君からも届いていたのだ。

 でも、すごいねとかみゅうみゅんが突っ込んでいく姿は恰好よかったよ とかって・・・違うんだよー みゅうみゅんは・・・好きだよ とか 可愛かったよとか言って欲しいんだよぉー たっ君にだけは・・・

 お風呂上りに気がついてんだけど・・・ウチ 眼の周りがお岩さんみたいで・・・鼻には絆創膏で・・・お化けみたいだったのだ。 お嫁に行けないぃー
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