私の辛かった思い あんたにぶつかっていくわ!

すんのはじめ

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第3章

3-1

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 元旦は朝から私はお母さんを手伝っていたのだけど、揃ってお祝いをみんなで言った後、食卓を囲んでいる時、お父さんはお屠蘇を飲みながら

「後で 今年は、みんなで初詣に出掛けよう 商売繁盛のお願いだ」

「えっ ウチ 約束がある お昼から みんなで合格祈願に天満宮」と、私は焦っていた。

「なんじゃ 合格祈願って 山葵は もう 決まったじゃぁないか」

「すみません 私 そのこと、お父様には伝えて無くて・・」と、お母さんが言ってくれたのだけど

「山葵 せっかく みんなでお詣りと思っとるのに どういうことだ?」と、強い調子で言ってきた。すこし、怒ってるぅー

「あのー ウチは決まってるけど 仲間のみんなはまだやから・・」

「じゃーぁ なんで山葵が行くんだ おかしいだろう? みんなも嫌味に思わないか? 気楽なもんだなと」珍しく、お父さんが私に意見をするように言ってきた。

「そんなことないよ 仲間だもん ただの友達とちゃうねん」

「ふむぅー 友達と仲間は違うのか?」落ち着いたように聞いてきた

「そうやー 違うでー ウチ等うわべだけの友達とちゃうねん 仲間は何でも話し合って共有するねん 楽しいこと、苦しいこと、悲しいこと悩みなんかもみんなで共有して考えるんやー だから、ウチが音女受かった時も自分のことのように喜んでくれたし 試合に勝った時もそうやった お父さんの知っている白木屋君も仲間やー そやから今度はウチもみんなと一緒に受験するつもりでお願いに行くんや 仲間だから」私も、意地になっていた。

「・・・わかった じゃぁ 桔梗と3人で行く」少し、不機嫌になっているのかも・・

「うっ ・・・ ウチも行くの?」と、桔梗も戸惑っていた。

「あぁ 最近 桔梗とコミュニケーションってやつ 足らんしな いい機会だよ」

 私は、なんかお父さんと言い合ったようで、むしゃくしゃした気持ちで部屋に戻って、出掛ける用意をしていると、桔梗がやってきて

「お姉ちゃん お姉ちゃんが強いのって・・・仲間が居るから?」

「ううん ウチはなんにも強く無いよ ただ 仲間のみんなが助けてくれるから・・怖いもんなんて無いのよ」

「ふぅーん そうなんだ ・・・ あのね 今日はウチがお父さんの点数稼いでおくから 安心してー」と、バタンとドァを閉めて行った。

 ― ― ― * * * ― ― ー

 みんな制服で集まって、天満宮を目指した。さすがに初詣の人が大勢居てにぎわっていて、特に学生の姿が目立って多く、その中でお願いを済ませて、絵馬を奉納したのだ。私は3人の名前を書いて合格願いをした。

 歩いている時、時々、村沢君は二人の眼につかないところで私の手を握って歩いてくれていて、それが、とても嬉しかったのだ。

「なぁ 当然 3人とも 大路やろー?」

「そうだなー 山葵が居ないのは寂しいけど 仕方ないよなー」

「でも ウチ等 ずーと 仲間やしー 学校違っても テニスも続けるんでしょ 応援するからー」と、亜里沙が私の手を握って言ってくれていた。

 そうなのだ。私の目的。あいつに喰らいついてでも、見返してやるんだ。私のあの時の辛かった思いをわからせてやるんだ。

 私と亜里沙がみつ豆を食べたいと、渋る男達を無理やり連れて甘味処に行ったのだが満席で入れなくって、結局ファミレスに入った。

「ねぇ キラちゃんと デートしてるの」と、白木屋君に聞いてみると

「いゃ まだ デートなんてことは・・・ それに、向こうは発表会が近いからって練習ばっかーらしい」

「あっそうかー バイオリンでしょ? ねぇ 見に行くんでしょ? 発表会」

「いや 興味ないしな それに 見に来てくれとも言われてないから」

「誘われてないからって・・・ きっと 見に来て欲しいに決まってるじゃない そこで、それとなく見に行くと キラちゃんの心をグッと掴むよ 女の子ってそんなもんよ ねぇ 亜里沙」

「そうだねぇー ウチ わかんない 男の子と付き合った経験ないし」

 亜里沙は、白木屋君と樹羅ちゃんが付き合っているって最初聞いた時には、声が出なくって呆れてたみたいだったのだ。感想もなんもなかった。

「まぁ 高校に入ったら 新しい出会いがあるよ」と、私は元気づけたつもりだけど

「そうね でも この男達とつるんでいたら・・どうだか」

「おい おい 俺達のこと邪魔もんみたいに言うなよー わかった じゃぁ 俺と山水とで 可愛い亜里沙ちやんの為に誰か探してやるよー」

「ほんと? うれしい 頼りになるねー」

「そんなとこで 頼りにすんなよー」
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