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第9章
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16日 お休みなんだけどお店で私は、お昼ごろ待っていた。巧がくることになっている。
「香波 受かったよ 採用だって」と、巧が飛び込んできた。
「わー 良かったー」と、私は、巧の胸に飛び込んでいって、そのまま、唇を合わせていた。
「もう 沖縄には行かないんでしょ?」
「あぁ ここに居る やっぱり、香波は沖縄に行くのは嫌だったのか?」
「うぅん そーじゃないけど いろいろと大変じゃぁない 巧と一緒だっていっても知らない土地だし」
「そーだな まぁ 良かったよ 僕も やりたいことができるからな」
そして、今夜の送り火を一緒に見ようと約束して、また、夕方に落ち合うことにした。私は、家に帰って、お父さんとお母さんに報告したら、喜んでくれて、改めてお祝いを兼ねて、巧を紹介することになった。
お母さんに浴衣を着せてもらっていたら、お姉ちゃんが帰ってきて、巧と出かける話をしたら
「いいわねー たっぷりと甘えてきなさいね あー 少し、濃いめにお化粧してあげるから」
「うん なんか 今まで もやもやしていたんが スーとしたから」
地下鉄の駅で待ち合わせして、出町柳から河原まで歩いていくつもりだった。
「香波 特別 可愛いよ 唇も紅いね」
「うん お姉ちゃんにね 夜だから、濃いめでいいわよって」
「そうか 初めて見るね いゃ きれいだよ」
「ありがとう 巧の彼女だからね」と、腕を組んでいった。
鑑賞する人であふれていたけど、8時の点灯まで時間があって、組んでいる腕が汗ばんできたけど、私は離さなかった。巧も別に暑いからとあえて解こうとしてこなかったから・・。
点灯が始まって、しばらくしてから、私達は河原沿いを歩いて下って行った。
「あさって 沖縄の水島さんのところに報告に行ってくるよ 気を使ってくれたからな ちゃんとしておかなきゃー」
「そう 私も その奥様って人に一度 お会いしてみたかったけどね」
「まぁ そのうち機会あるよ」
「そうね いつか連れてってね あとね お父さんが巧に一度会いたいんだってー 就職決まったお祝いも兼ねてね お願い 一度ウチの家に来てーぇ」
「ウチの家かー」
「あぁ ごめん 私 もう あそこの子になったみたいだね」
「なんにも 謝ることないじゃぁないか 9月になったら、一度 お邪魔するよ はっきり 言う 香波と結婚したいってな」
「巧・・ それ プロポーズ?」
「ああ 香波 僕と結婚してください 直ぐって わけじゃぁないけど」
「巧 ありがとう やっと はっきり言ってくれたね うれしい! 私 巧のお嫁さんになります」
「そうかー 言ってなかったったっけー」
「うん はっきり 言ってくれたの 初めてだよー 私 思い切って、京都に出て来て良かった! お父さんとお義母さんもおばぁちゃんも きっと喜んでくれるわー バクも」と、私、涙ぐんでいた。
河原町で少しお祝いしてから、巧は家まで送ってきてくれた。
「やっぱり 立派な家だなー 気遅れするかもな」
「そんなことないよ みんな優しい家族だよ」
そして、裏口のある通りにまわって、人の居ないのを見て、この前みたいに、私は自分から巧に「ねぇ」と、せがんでいった。
― ― ― * * * ― ― ―
巧が沖縄から帰ってきた時、私は、泳ぎに行こうよと誘っていた。レンタカーも借りてよーと、おねだりしていた。8月も末なんだけど、まだまだ暑い日が続いていた。
お店のお休みの水曜日、岡崎公園で待っていると巧が青い車で来てくれて、琵琶湖に行く予定だった。私は、くるみちゃんから聞かされていたので、彼と泳ぎに行ったこと・・そして、帰りに、琵琶湖大橋の袂のラブホテルに入ってきたことを・・だから・・。
最初、私達は手をつないだりして、重なったりして泳いだり、砂で遊んだりしていた。私は、おにぎりと醤油漬けの焼肉のお弁当を用意してきていた。
「ウン いつも 香波のおにぎりはおいしいよ 中の梅干しも塩辛くってうまいんだ 紀州のものなのかー?」
「残念ながら 若狭のものだって でも、お母さんが毎年自分で漬けているんだって 去年も今年も、私が手伝ったんだよ 売っているのは、甘いからお父さんがダメなんだって」
「そうかー だから おいしい訳だ 僕も、売っているはちみつ入りなんて、気持ち悪くって食べられないんだ」
「よかったー 私も、お漬物なんてものもね 甘ったるいのダメなの 田舎もんだからね」
「まぁー そ~いうわけでもないだろうけど 僕も地元の梅干しは塩辛いので育ってきたから」
そして、食べた後は、私が持ってきたビーチマットで二人でプカプカ浮かんで泳いでいた。
「ねぇー 泳いでいるって 割と つまんないもんだね 巧と一緒だから、まだ、いいけどね」
「そうだなー 割と 飽きてくるね」
「ねぇ もう、行こうかー あのねー 私 つもりしてきたの 巧に抱かれたい」
「香波・・ じゃあ 帰ろうかー」
私達は、着替えて帰る身支度をして・・そして、巧は琵琶湖大橋を渡らないで、そのふもとにあるラブホテルを目指してくれた。
戸惑いながら、ふたりで部屋に入って、私はびっくりした、部屋の中は段差があって、部屋ン中に大きな樹があって南国に来たみたいだった。
私、痛みを感じていたんだけど、それよりも、巧とつながっていることの歓びのほうが嬉しかった。そして、巧のものを中に感じているとき
「巧 私のこと 忘れないでよー」
「なに言ってんだよ 香波をずーと離さないし、愛し続けるよ」
繋がったままで、舌も吸い上げられてしまったら、私は、身体が浮いているみたいで、夢中で両手も両足も彼にしがみついていった。すごくうれしかったんだったんだものー。私は、もう、この人のものになったんだと・・
「ねぇ・・・思いっ切り 愛してぇー・・・ウチは あなたのものです・・・」
「香波 受かったよ 採用だって」と、巧が飛び込んできた。
「わー 良かったー」と、私は、巧の胸に飛び込んでいって、そのまま、唇を合わせていた。
「もう 沖縄には行かないんでしょ?」
「あぁ ここに居る やっぱり、香波は沖縄に行くのは嫌だったのか?」
「うぅん そーじゃないけど いろいろと大変じゃぁない 巧と一緒だっていっても知らない土地だし」
「そーだな まぁ 良かったよ 僕も やりたいことができるからな」
そして、今夜の送り火を一緒に見ようと約束して、また、夕方に落ち合うことにした。私は、家に帰って、お父さんとお母さんに報告したら、喜んでくれて、改めてお祝いを兼ねて、巧を紹介することになった。
お母さんに浴衣を着せてもらっていたら、お姉ちゃんが帰ってきて、巧と出かける話をしたら
「いいわねー たっぷりと甘えてきなさいね あー 少し、濃いめにお化粧してあげるから」
「うん なんか 今まで もやもやしていたんが スーとしたから」
地下鉄の駅で待ち合わせして、出町柳から河原まで歩いていくつもりだった。
「香波 特別 可愛いよ 唇も紅いね」
「うん お姉ちゃんにね 夜だから、濃いめでいいわよって」
「そうか 初めて見るね いゃ きれいだよ」
「ありがとう 巧の彼女だからね」と、腕を組んでいった。
鑑賞する人であふれていたけど、8時の点灯まで時間があって、組んでいる腕が汗ばんできたけど、私は離さなかった。巧も別に暑いからとあえて解こうとしてこなかったから・・。
点灯が始まって、しばらくしてから、私達は河原沿いを歩いて下って行った。
「あさって 沖縄の水島さんのところに報告に行ってくるよ 気を使ってくれたからな ちゃんとしておかなきゃー」
「そう 私も その奥様って人に一度 お会いしてみたかったけどね」
「まぁ そのうち機会あるよ」
「そうね いつか連れてってね あとね お父さんが巧に一度会いたいんだってー 就職決まったお祝いも兼ねてね お願い 一度ウチの家に来てーぇ」
「ウチの家かー」
「あぁ ごめん 私 もう あそこの子になったみたいだね」
「なんにも 謝ることないじゃぁないか 9月になったら、一度 お邪魔するよ はっきり 言う 香波と結婚したいってな」
「巧・・ それ プロポーズ?」
「ああ 香波 僕と結婚してください 直ぐって わけじゃぁないけど」
「巧 ありがとう やっと はっきり言ってくれたね うれしい! 私 巧のお嫁さんになります」
「そうかー 言ってなかったったっけー」
「うん はっきり 言ってくれたの 初めてだよー 私 思い切って、京都に出て来て良かった! お父さんとお義母さんもおばぁちゃんも きっと喜んでくれるわー バクも」と、私、涙ぐんでいた。
河原町で少しお祝いしてから、巧は家まで送ってきてくれた。
「やっぱり 立派な家だなー 気遅れするかもな」
「そんなことないよ みんな優しい家族だよ」
そして、裏口のある通りにまわって、人の居ないのを見て、この前みたいに、私は自分から巧に「ねぇ」と、せがんでいった。
― ― ― * * * ― ― ―
巧が沖縄から帰ってきた時、私は、泳ぎに行こうよと誘っていた。レンタカーも借りてよーと、おねだりしていた。8月も末なんだけど、まだまだ暑い日が続いていた。
お店のお休みの水曜日、岡崎公園で待っていると巧が青い車で来てくれて、琵琶湖に行く予定だった。私は、くるみちゃんから聞かされていたので、彼と泳ぎに行ったこと・・そして、帰りに、琵琶湖大橋の袂のラブホテルに入ってきたことを・・だから・・。
最初、私達は手をつないだりして、重なったりして泳いだり、砂で遊んだりしていた。私は、おにぎりと醤油漬けの焼肉のお弁当を用意してきていた。
「ウン いつも 香波のおにぎりはおいしいよ 中の梅干しも塩辛くってうまいんだ 紀州のものなのかー?」
「残念ながら 若狭のものだって でも、お母さんが毎年自分で漬けているんだって 去年も今年も、私が手伝ったんだよ 売っているのは、甘いからお父さんがダメなんだって」
「そうかー だから おいしい訳だ 僕も、売っているはちみつ入りなんて、気持ち悪くって食べられないんだ」
「よかったー 私も、お漬物なんてものもね 甘ったるいのダメなの 田舎もんだからね」
「まぁー そ~いうわけでもないだろうけど 僕も地元の梅干しは塩辛いので育ってきたから」
そして、食べた後は、私が持ってきたビーチマットで二人でプカプカ浮かんで泳いでいた。
「ねぇー 泳いでいるって 割と つまんないもんだね 巧と一緒だから、まだ、いいけどね」
「そうだなー 割と 飽きてくるね」
「ねぇ もう、行こうかー あのねー 私 つもりしてきたの 巧に抱かれたい」
「香波・・ じゃあ 帰ろうかー」
私達は、着替えて帰る身支度をして・・そして、巧は琵琶湖大橋を渡らないで、そのふもとにあるラブホテルを目指してくれた。
戸惑いながら、ふたりで部屋に入って、私はびっくりした、部屋の中は段差があって、部屋ン中に大きな樹があって南国に来たみたいだった。
私、痛みを感じていたんだけど、それよりも、巧とつながっていることの歓びのほうが嬉しかった。そして、巧のものを中に感じているとき
「巧 私のこと 忘れないでよー」
「なに言ってんだよ 香波をずーと離さないし、愛し続けるよ」
繋がったままで、舌も吸い上げられてしまったら、私は、身体が浮いているみたいで、夢中で両手も両足も彼にしがみついていった。すごくうれしかったんだったんだものー。私は、もう、この人のものになったんだと・・
「ねぇ・・・思いっ切り 愛してぇー・・・ウチは あなたのものです・・・」
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