誰より重くて愛がないと言われる僕の後ろには、いつも監禁趣味のあいつがいる

迷路を跳ぶ狐

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35.この拘束から逃れるためなら

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 かちん、と、小さな音がして、鎖がちぎれて手枷が外れる。

 もう、なんの力も残っていない僕の体は、床に無様に倒れて、それ以上、全く動かせない。

 起き上がることすら考えられず、僕はだらしなく横たわったまま、膨れた屹立に手を伸ばして扱いた。

 とにかく出して、この苦しみから解放されたい。それなのに、僕のそれには、皮のベルトが巻きつき、先も、後ろの穴まで、自分では触れることができなくなっている。

 それでも必死にベルトの上から自分で出そうとしたけど、全くいけない。

 それどころか、このベルト、何かの魔法がかかっているらしく、触れるたびにぎゅうぎゅうと僕の欲望を締め上げている。まるで絞り出すようにされているのに、先は塞がれ、射精できない。締め付けられるたびに、快楽が僕を下半身から灼いて、嬲り続ける。

 壊れそう……開放してもらえるなんて、甘かったんだ。

 焼けるような苦痛を与えられるだけだ。余計に苦しくなっただけだ。

「あ、ああ……なんで…………イキたい……もうゆるしてよお……」
「トラシュ……」

 背筋が凍りそうな声が背後からした。そして、ビシっと音を立てて、鞭で背中を打たれた。

「ああっっ!!」
「まだ自分の立場がわかっていないのか? 勝手に触るな」
「だ、だってもう限界っ……!」

 泣きながら言った僕に、そいつは無情にも鞭を振るう。あまりの痛みに体が折れてしまいそうなほど反り返った。

「ああああぁーーーーっ!!」
「言い訳は許さない」
「いやっ……許してっ…………もうしないからっ……」

 床に頭をつけて震えながら泣き続ける僕の前で、鞭を両手で弄ぶ男はソファにどかっと座った。

「鞭で打たれたのに、まだイクことしか考えてないのか? また漏らしてる」
「うっ……うっ……だって…………だって……」

 もう、下半身がやけそうで、僕は、無意識のうちに張り詰めたものを床に擦り付けていた。すると、ベルトで締め付けられた先から、ほんの少しだけ、白濁が漏れていく。けれど、さらなる仕置きとばかりに、ますます自身をベルトに締め上げられてしまう。

「ああうっっ! い、いたっ……ああああぁーーーーっっ!!!!」
「勝手にいじるなって言っただろ?」
「ご、ごめんなさいっ……!! ゆ、許してっ……!! うっ……ううっ……っ!! あ、ああぁぁーーーー…………」

 泣き叫ぶ僕を、ベルトは容赦なく締め上げる。ギリギリと膨れた欲望も体も締め付けられ、もう壊れてしまいそうだ。それなのに、その痛みすら、膨れたところをますます刺激する。ベルトが食い込んだところがジンジン痛んで、そこから熱が生まれて、欲望の先を刺激している。

 耐え切れないのか、先を塞ぐベルトから、だらだらと白濁が漏れ始めた。だしているはずなのに、これっぽっちじゃ、全然開放感がない。それどころか、制御されながら漏らしたせいで、余計にじわじわと苦しめられているみたいだ。

「あ、あっ……はあぁっ……!! あっ……あんっ!!」
「まだ漏らすのか?」
「うっ……うえっ…………い、イキたい……っ! あ、あっ……っ! もうゆるしてっ……!! 出したい……い、イかせてくださいっ! イかせてえ…………」
「イキたい? 本当に射精することしか考えてないんだ……許して欲しかったら跪け」

 見上げた男は、悠々とソファに座り、泣き喘ぐ僕に侮蔑の目を向けている。
 普段なら怒りの一つも感じたはずなのに、既に僕は体どころか理性ごと、そいつの手の中に落ちきっていた。

 床に這いつくばって進んで、そいつの足元で頭を下げる。

「ど、どうか……お願いします………………僕をしつけてください……永遠に服従します…………だからっ……もう許してえぇぇ……ほんの少しでいいからっ……いかせてくださいっ……」

 涙を流しながら言う僕の顎を、そいつは足の先でくい、とあげる。

 涙に塗れた顔を強制的に自分の方へ向けされた男は、だらだら涎と涙を溢れさせながら懇願する僕を見て、嬉しそうに笑う。

「無様な顔……可愛い。淫乱なお前には首輪がお似合いだ」
「……く、首輪、でもなんでもするから……助けて…………」
「いい子だね……」

 そいつが僕の顎から足を離すと、僕の周りにはあの光の粒が集まってきた。

「い、いやあああっ!!」

 逃げ出そうとした僕の首に、光の粒は集まり、首輪になる。頑丈で無骨な鉄の首輪は、魔法でできているからか重くはないけど、鎖がついていて、それをソファに座る男が強く引く。

「あっ……ああ!! 苦しい……っ!!」
「何をしている? 早く奉仕しろ」
「……そ、そんな……さ、先にいかせて……」
「……まだわからないのか?」

 フュイアルさんの目が冷たくなる。慌てて謝るけどもう遅い。光の粒が集まって、男根のような形になる。

「いやっ……!! やだっ…………!! 嫌だあああっ!! 許してっ……ごめんなさいっ!!」
「……泣くほど嬉しいのか?」
「違っ……お、おねがいっ……! フュイアルさんっ!!」
「死ぬまで喘げ」
「い、いやっ……!! いやああああーー!!」

 固まった光の粒が、僕の後孔に回り、震えるそこに突き刺さる。そこが、ぎゅうっと熱くなった。痛くて、背中が反り返りそう。ぎゅうぎゅうと、無理やり入ってくるものは、僕の中を押し広げていく。

「いやあっ……いやっ……!! なに!? ああうっ……!! ああっ……!! うぅっ……!! おっきいの……無理い…………!!」
「無理? 嬉しそうにお漏らししてるくせに?」
「あっ!! ひんっ……!! ひいんっ……!! だって……」

 中に入れられたものは、僕の中で何度も動いている。ピクンピクンと背中が反り返る。

 身体中に皮のベルトを食い込ませながら、喘ぎ続ける僕を、そいつは首輪をぐいぐいひきながら、嘲った。

「いやらしくて浅ましい。お前みたいな卑猥な奴、初めて見た」
「ああんっ!! い、いた!! おっきすぎる……もうっ……中のっ……中の抜いてえっ!! あ! あんっ……!! ああっ!! いやっ……!!」

 中で膨らんだものは、僕の中を壊してしまいそうなほどにグリグリと弱いところを嬲ってる。それが動くたびに先から溢れそうなのに、なにも出せず、僕は喘ぎ続けた。

 欲望の先まで締め上げられ、奥には大きすぎるものを押し込まれ、床で喘ぎながらも、快楽からは逃げられない。溜まったものを出せないのに、ドクンと血が脈打つたびに、恐ろしい毒が広がって、頭も体もとろけていく。

 もう、声すら枯れてしまいそう。体に力が入らなくて、床に涙が垂れていく。

「あぁ……あ、あ、あううっ………………いきたい……許して…………たすけてぇ…………死ぬ…………」

 もう視界がぼんやりしてきた。苦しみ喘ぐ僕に、フュイアルさんはくいくい指を振って促す。

「中のものをそれ以上膨らませてほしくなければ、早くしゃぶれ」
「う、うう……」

 もう限界だ。もうこの拘束から解放されるためなら、なんだってできる。

 たまりすぎたものをだらだら漏らしながら、僕は、目の前の男が座るソファまで這っていった。

 見上げると、そいつは侮蔑の視線を向けながら、僕の首輪の鎖を握って弄んでいる。腕を縛るベルトが外れて、両手が自由になった。
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