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-第ニ章-サマーオーシャン連合国-獣人の国編-
-第二章七十九節 狼のお約束?…とチャンピオンと無敵のボディ-
しおりを挟む突然の笛からそこそこ間が開くも、やっぱり援軍が来た様子で…マサツグが
ゴブリン達に囲まれながらもその足音の聞こえた方に視線を向けると、その
視線の先から狼に跨ったゴブリン達が姿を現す。そのゴブリン達も狼に乗り
慣れた様子で現れると、まるで暴走族の煽り運転の様にマサツグの周りを
グルグルと走り回り!…その様子に他のゴブリン達も興奮した様子で鼓舞を
して居ると、マサツグはその様子を見るなり悲しくなる…何故なら…
「あっ…この後の展開が読めました…」
__ガウウゥゥ!!!…ギャギャギャガーーーー!!!!…バッ!!…
「ッ!?…まずはそっちからか!?…」
__チャキ!!…
ゴブリンが跨って居る物は[狼]…そしてシロはそんな[狼]を追い払う事が
出来る……把握!…と言った具合にマサツグが今後の展開を読んで居ると、
そんなマサツグの事など御構い無しに一対のゴブリンライダーがマサツグを
襲い出し!…マサツグもそれに気付いた様子でまずは様子見のガードの
体勢を取り始めると、やはり起こるべくして起きた事件を目撃する!…
__ゴアアアァァ!!…ギャギャギャガーーーー!!!!……ジロッ!!…
「…あっ!…」
まずその決定的瞬間を目撃したのはレイヴン!…魔法を詠唱しながらも
辺りの状況を確認する為にマサツグの方へ視線を向けて居ると、今まさに
ゴブリンライダーがマサツグに襲い掛かろうとして居るのだが!…
案の定その跨られている狼はシロに睨まれており!…それを見たレイヴンが
その後の展開が読めた様子で言葉を漏らして居ると、そのシロに睨まれた
狼は怯えた反応を見せるなり背中のゴブリンを振り落とす!…
__ビクゥ!!…ブン!…ギャガッ!?…ベイイィィン!!……
「ッ!?……あれ?…意外と一撃が軽い?…」
__…チラッ……ッ!…ピクッ!…ピクピクッ!……
「…あっ………」
当然振り落とされたゴブリンは真っ直ぐ大剣を構えているマサツグに向かい
飛んで行くと、振り落とされた事に戸惑い!…ただ態勢を整える間もなく
大剣の峰に顔面をぶつけると、それはまるで漫画の様に顔面を滑らせながら
地面へと落ちて行く!…そして大剣を構えて居たマサツグも衝撃を受けた事に
違和感を覚えると、思わず大剣越しその様子を伺い…案の定何処かで見覚えの
有る…情けない形で地面に転がって居るゴブリンの姿を見つけると、何故か
何とも言えない申し訳なさを感じてしまう…そうして恐らく顔面を強打した
であろうゴブリンはと言うと、武器を握りながら地面に転がっては涙を流して
痙攣し!…そんな様子にマサツグも思わずガードを解いてしまうと、途端に
ハッと気が付いては慌て出す!…
{……ッ!?…し、しまった!!…ついガードを!!……ッ?…}
__グ、グギャガアァ~~?……
「……あぁ~っと…これって一応戦闘だよな?…
何かのイベントとかじゃないよな?…」
思わずガードを解いてしまった事に気が付きマサツグが慌てて居ると、その隙を
狙う様に他のゴブリン達が強襲!…とは行かず…ただその地面に転がって居る
ゴブリンの様子に全ゴブリンが心配そうに視線を向けて、一向にマサツグへ襲い
掛かる気配を見せないでいた…
その際ゴブリン達の表情から哀れみの様子がハッキリ見て取れると、マサツグは
思わず今本当に戦闘中であるかを確認し出し!…他のゴブリンライダー達も
落馬?…落狼?…したのか、ゴブリン達だけが取り残された状態でポツンとして
戸惑った様子を見せて居た!…
__グ!…グギャガ!?…ギャガガグギャガ!?…ギャガ!?…
「ッ!…残りもシロが追い払ったパターンか…にしても……」
__ズルズル…ッ!……ズルズルズルズル……
突如狼に振り落とされた事でゴブリン達は戸惑って居るのだろう、
戦闘そっちのけで振り落とされた事に慌てた様子を見せて居り!…
マサツグもそのゴブリン達の様子に気付き…シロが追い払ったと
理解・自己完結をして居ると、その最初の被害者であるゴブリンが
引き摺られて居る事にも気が付く。恐らく取り囲んで来たゴブリン達の
内の2体が不憫に思ったのか、歩いてその落馬?落狼?したゴブリンを
助けに来ると、肩を貸す様にして助け起こし…そしてそのまま静かに
戦闘エリアの外へと運んで行き!…その姿自体を消すと、マサツグは
その様子を他のゴブリン達と共に静かに見送った。
{……何だろう?…本来ならちゃんと…
狼と連携を取って攻撃して来るんだろうけど…
あの後姿からは哀愁しか感じられなかった様な?……}
__………ッ!!…グギャギャギャギャガ~~~~!!!!
「ッ!?…ちょ!?…何で怒って!?…ッ!!…
あれは俺のせいじゃねぇだろうが!!!…完全に事故だろう!?」
その運ばれて行くゴブリンの後姿に哀愁を感じつつもマサツグが困惑して
居ると、ゴブリン達は突如戦闘を思い出したかの様にマサツグへ威嚇をし
始める!…その威嚇はまるでマサツグを責める様なものにも感じられ!…
マサツグが一人戸惑った反応を見せて居ると、そのゴブリンの様子に
気付いたのか!…逆に反論するようマサツグは突っ込む!…
間違い無く傍から見て居れば可笑しな人間でしか無いのだが、レイヴンは
事情を知って居る為、苦笑いしか出来ず…その間にも着々と事を進めて
準備を整えると、その時は来たとばかりに合図を出す!…
「……よし!…そろそろ行くか!…シロちゃん!…ヤブを!!…」
「ッ!…はいです!!…えぇ~い!!」
__バシュン!!…グギャガ!?……
「ご主人様!!!」
レイヴンは魔法の準備を整えるとシロを呼び出し!…そしてシロにマサツグの
退路を作る様に指示を出すと、シロはその指示に返事をするなりカマイタチを
繰り出す!…そのシロが繰り出したカマイタチはマサツグを取り囲むゴブリン達の
一角に命中すると、ゴブリン達は軽く吹き飛ばしては見事に退路を作り!…
シロが慌てた様子でマサツグの事を呼んでいると、マサツグはその突然の出来事に
反応が出来ないでいた!…
「ッ~~!!!…え!?…」
「ご主人様、こっちです!!…
早くそこから逃げてください!!」
「…《創世の時より存在し原初の炎よ!…
今燃え盛りて目の前の敵を灰燼へと葬り消さん!!!……
今!!!…落日の判決は下された!!!…塵と消えよ!!!!
エクスプロード!!!!》」
__……ギラン!!…ズゴゴゴゴゴ!!!…
シロのカマイタチの風圧に巻き込まれた形でマサツグが怯み!…更にシロの
言葉も届いていない様で戸惑って居ると、シロは慌てた様子でただひたすらに
その場から離れるよう呼び掛ける!…その間にもレイヴンが魔法を発動すると、
マサツグの頭上からは巨大な炎の球が降って来ており!…その異変に漸く気が
付いたのか!…マサツグは自身の頭上が妙に明るい?…っと言った様子で振り
向くと、途端に慌て始める!…
「……ッ!…何か熱い様な?…ッ!?!?!?…せ、刹那!!!…」
__ヴウン!!!…ッ!?…グギャガ!?…ギャガァ!?…ギャガァ!?…
「もう遅い!!…そしてヤブは急げ!!!」
「ウオオオオオオオォォォォォ!!!!!」
マサツグがエクスプロードに気が付いた頃には既に某・黄金三角形のゲームに
出て来るトラウマシーン!…三日目の夜になっており!…青ざめた表情ながらも
慌てて刹那を発動すると、シロが作ってくれた退路に向かって駆け出し始める!
それと同時にゴブリン達も自身の頭上に向かって降って来る巨大な炎の球に!…
慌ててふためきその場から逃げ出そうとするが間に合わず!…レイヴンもそれを
見越して無駄だと叫び一網打尽を確信すると、同時にマサツグへ急ぐよう言葉を
掛ける!…そしてその肝心のマサツグはと言うと、大剣を仕舞う暇すらないと
言った様子で叫びながらレイヴン達の所に向かうと、滑り込む様に合流しては
大剣で耐える体勢を整え!…そしてその巨大な炎の球が地面に着弾し、巨大な
炎の竜巻を作り上げると、ゴブリン達を巻き込んでの大炎上が完成する!…
__ゴゴゴゴ!!…ズッ!!…ドゴオオオオォォォォォォン!!!!…
「ッ!?…あっつ!?…な、何なんだよ!?…これ!?…」
「エ、エクスプロード!…上級魔法で多分範囲?…
これならあのゴブリン達も一網打尽…」
「そう言う事を聞いてんじゃねぇ!?…何なんだよあのメラ〇ーマ!!!
あんなの降らすなんて聞いてねぇっての!!!」
辺りの木々を巻き込む様にして炎が立ち昇ると、もはやゴブリン達の断末魔など
聞こえず!…ただ轟々と燃える炎の音だけが辺りに響くと、マサツグは改めて
その熱量に耐えるよう構え続けてはレイヴンとシロを護る!…この時レイヴンに
何を考えて居るんだ!…とツッコむ様に声を掛けるのだが、レイヴンは
違った様子で受け取り…レイヴンは魔法の説明をし始め、更に一網打尽を考えた
事をマサツグに話し出すと、そのレイヴンからの回答にマサツグは更にツッコミを
入れる!…その際エクスプロードの事を某・有名魔法に例えて文句を言い出す
のだが、予め説明が無かった事にツッコミを入れ!…レイヴンもそれを聞いて
納得したのか、頷いて見せるとマサツグに謝り出す…
「あぁ!…そう言う事ね?……
…スマン!…単純に唱える魔法を間違えたんだ…」
「ッ!?…ま、間違えたにしても!?……えぇ?……」
__ゴオオォォォォ!!!……
レイヴンは片手合掌で謝りながら単純に本来唱えようとしていた魔法を
間違えたと答えると、フード越しに頭を掻いては申し訳なさそうにし…
そしてそれを聞いたマサツグも間違えたでこの惨状?…と言った様子で
戸惑いようを露わにして居ると、その徐々に落ち着きを見せ始めた惨状に
目を向ける…辺りはまるで焼き畑でもしたかの様に煤けてはまだ火が
燻ぶっており!…ゴブリン達は跡形も無く消えてアイテムだけを
残して居た。その際不思議なのはそのアイテムは何事も無かったかの様に
ドロップされている事で…そのギャップにマサツグが更なる戸惑いを
覚えて居ると、ある事に気が付く!…
「……ッ!?…ちょっと待て!?…
何でまだフィールドが解除されて無いんだ!?…」
「ッ!?…嘘!?……ッ!…うわぁ!…それもこれ…赤だぞ?…」
「…だよなぁ?…って事はつまり!!…」
__ズシャァ!…ズシャァ!……ッ!?…
マサツグが気付いた事とはバトルフィールドが解除されて居ない事で有り!…
解除されて居ないと言う事はまだ戦闘が続いて居ると言う証拠でもある!…
更にそのバトルフィールドのフェンスカラーもいつの間にか青から赤に
変わっており!…逃げられないと言う事をマサツグとレイヴンが理解して
居ると、そのエクスプロードが晴れた先の藪から何やら重々しい足音が
聞こえて来る事に気が付く!…そうして何が出て来るのかと言った具合に
マサツグとレイヴン…そしてそんな二人の様子を見てシロも身構え出して
居ると、その足音の正体はやはりマサツグ達に対して向けられており!…
藪の中からその正体が現すと、マサツグ達は驚きを禁じ得ないで居た!…
何故なら!…
__ズシャァ!…ズシャァ!…ズシャァ!…ズシャァ!……
「ッ!?…な!?…」
「でっか!?…」
藪の中から出て来たのは巨大なゴブリン!…背丈はマサツグやレイヴンと同じ位と
言ったところか、とにかく先程までのゴブリン達より大きく!…その体はさすがに
ロディクラスまでとは行かなくともムキムキのナイスバルク!…ムキブリンと
化していた!…オマケにその格好も格好で見た目は何処かのヴァイキングかと…
牛の様な生物の角が付いたヘルメットに左胸だけポロンのスケイルアーマー!…
それぞれ両腕両足には革と鉄製の籠手と脛当てを付けており、歴戦の傷跡か
その鎧の合間からは無数の傷跡がパッと見ただけでもハッキリと見て取れた!…
そしてその両手には盾と斧が握られては、使い込んだであろう跡もハッキリと
見られ!…ボロボロのテーピングに刃毀れと、盾にはこれまた無数の傷跡が
付けられて有った!…そうして強敵感漂わせる風貌でムキブリンが重々しく
歩いて来ると、マサツグとレイヴンは驚いた様子で零してはそのムキブリンを
見詰め!…ムキブリンもマサツグ達の視線に気が付いたのか!…両手を振り
上げ吠え始めると、ゴリラの様にドラミングしてやる気を見せる!…
__グオオオオアアアアアァァァァ!!!!!…ドンドンドンドン!!!…
「ッ!?…ゴリラかっての!!……ってかあれって如何見ても……」
「…ボス格だろうな?……それも相当な手練れの!!……」
戦いの前の鼓舞なのか、吠えに吠えるムキブリンの様子はまるで狂戦士の様で!…
ドラミングをするムキブリンに対してマサツグがツッコミを入れて居ると、改めて
確認の言葉を口にする!…そしてそれに答えるようレイヴンが戸惑いつつも
ボス格と肯定すると、ヤバいのが来た!…と言った様子で慌てて見せ!…そうして
マサツグ達が身構えるよりも先にムキブリンの方が動き出し、咆哮を挙げたまま
マサツグ達に向かって襲い掛かる!…
__グオオオオアアアアアァァァァ!!!!!…ドッ!!…
「ッ!?…来るぞ!!…」
「ッ!?…回避!!」
__ゴオオアァ!!!…バッ!!…
愚直!…もはや何も考えていない脳筋丸出しに駆け出し始めると、ムキブリンは
手にしている斧を振り上げ!…それに対してマサツグとレイヴンもヤバいと言った
様子で回避運動をすると、そのムキブリンが振り上げた斧は勢い良く振り下ろ
されて地面に刺さる!…この時レイヴンも漸く人並に動ける様になったのか、
シロの介助無しに回避して見せると、シロはシロでマサツグと共に横っ飛び回避で
難を逃れ…そして地面に深々と刺さっているムキブリンの斧を目にすると、その
余りの力任せ具合に戸惑いを露にする!…
__ドスウウゥゥン!!!!…シュゥ~~!!!……
「ッ!?…こりゃ本当にヤベェぞ!?…」
「斧があんなにも深く!!…どんだけ脳筋なんだよ!?…」
「ふぉぁ~!…すっごいのです!!」
__…グッ…グッ…ゾコオォ!!…ッ!?…
ムキブリンが振り下ろした斧はこの時、刃を固定する柄の部分まで刺さっては
奇妙な音を立てており!…その余りの攻撃力にマサツグ達はもはや他に何も
言う事は無いと言った様子で単調な言葉しか出て来ないで居ると、ムキブリンは
何喰わ向ぬ顔でその斧を地面から抜いて見せる!…あんなにも深々と刺さって
居たにも関わらず!…簡単に抜いて見せたその剛腕ぶりに更なる驚きを
マサツグ達が覚えて居ると、ムキブリンはゆっくりとマサツグの居る方に振り
向き!…そしてマサツグに対して構えるよう吠え始めると、更に挑発するよう
斧と盾をぶつける!…
__ズシャ!…ズシャ!……ゴオオアァ!!!…ガイン!…ガイン!…
「ッ!?…え!?…何々!?…てか何でこっち!?…」
「……ッ!!…これってもしかして!!……ヤブ!!」
「ッ!?…」
「もしかするとソイツ!…ヤブの大剣に惹かれているとかじゃないのか!?…」
「え!?……」
自身が挑発されている事に気が付くとマサツグは戸惑い!…一体何故!?…と
言った様子で態勢を整え相手の出方を伺って居ると、難を逃れたレイヴンが
その様子を見てある事に気が付く!…それはムキブリンの視線!…ムキブリンは
明らかにマサツグへ興味の視線を向けており、その中で特にマサツグが持っている
大剣に視線を向けている!…それをゆっくり体を起こしながらも気付いた様子で
目にすると、すかさずマサツグに注意するよう呼び掛け出し!…マサツグもそれを
聞かされた所で戸惑いつつも構えて見せると、ムキブリンの様子が急変する!…
__…スゥ…チャキッ!!……ッ!…グオオオオアアアアアァァァァ!!!!!…
「ッ!?…うるっさ!!!…そう言う事かよ!!…
じゃあ狙いは俺だとして!!…てかテンション高すぎだろ!?」
「ご主人様!!…」
「ッ!!…シロは離れてろ!!…コイツは俺が何とかする!!!」
マサツグが大剣を構えた途端テンション爆上がりのムキブリン!…また興奮した
様子で吠え出すと、その咆哮はもはやバインドボイスと化しており!…マサツグが
眉間にしわを寄せ五月蠅いとばかりに耳に手を当てて居ると、シロも五月蠅いのか
手を頭に持って行っては耳を伏せっとさせる!…そして一頻り吠えるムキブリンに
対してマサツグがツッコミを入れて居ると、シロも耳に手を当てながらも戦う
態勢に入り出し!…マサツグは逆にシロの事を思ってレイヴンと共に離れる事を
指示すると、改めてムキブリンと対峙するよう構え始める!…
__…フォン!!……グオオオオアアアアアァァァァ!!!!!…ドッ!!…
「ッ!?…さっきは唐突だったからビビっちまったが!!…」
__ドドドドドドドドド!!!!……スゥ!!…バッ!!…
「結局の処は[当たらなければ如何と言う事は無い!!]って奴なんだよ!!!」
ムキブリンはマサツグの構える姿を見るなり吠えては二度の突進を繰り出し!…
マサツグも覚悟を決めた様子でムキブリンと戦う姿勢を見せると、ムキブリンに
文句を言うよう言葉を口にし始める!…この時幸いな事にまだマサツグの刹那は
発動されており!…その突進がスローモーションに見えてはマサツグも迎え撃つ
事が出来る状態にあった!それを見越して某・大佐の言葉を口にしては大剣を
右へ水平に構えると、ダッシュ斬りを敢行し!…ムキブリンの攻撃を掻い潜る様に
その腹筋目掛けて大剣の刃を滑り込ませると、見事にその腹筋から鮮血を吹き
出させる!…
__バシュン!!…ッ!?…ドシュン!!……ブシャアアァァ!!!…
「ッ!?…さすがに鍛えてるだけの事は有るな!!…
あの分厚い筋肉のせいで傷が浅い!!……
伊達にチャンピオンは名乗ってないか!!……」
__ゴアアアアァァァ!!!…グアアアアァァァ!!!…
ムキブリンからすれば突如マサツグが高速で動き出し!…目の前から姿を
消したと思えば次には横腹に鋭い痛みと!…恐らくムキブリンとしても
初めて体験するであろう戦闘に!…何が何だかと言った様子で戸惑った
反応を見せるのだが、この時マサツグも手応えに戸惑いを感じていた!…
それはムキブリンの横腹を斬った際!…鍛えているせいか刃の通りが
悪かったと感じた事で!…案の定すり抜けた後にその傷跡を確認すると、
その傷の深さはまるで包丁で軽く切った程度の切り傷…最初の出血が
派手だっただけで後はチョロチョロの大した事の無い様子に見て取れた。
そうしてマサツグがショックを受けた様子で言葉を漏らして居ると、
ムキブリンは悲鳴を上げるが怯まず!…マサツグの居る方に振り向くなり
斧を振り被り出すと、そのムキブリンの様相にマサツグは戸惑う!…
「ッ!?…オマケに怯まないのかよ!?…」
「ヤブ!!…ッ!!…そうだ!!鑑定!!」
__ピピピ!…ヴウン!…
-----------------------------------------------------------------------
「森林ゴブリンチャンピオン」
Lv.45 レアモンスター
HP 37500 ATK 430 DEF 400
MATK 0 MDEF 0
SKILL
怯み無効 不屈の闘志 Lv.10 斬撃耐性 Lv.12 打撃耐性 Lv.12
-----------------------------------------------------------------------
{ッ!…魔法に対して耐性は無い!…なら!!…}
__チラッ!…チラッ!……ッ~~~~!!!…
怯まず向かって来たチャンピオンにマサツグが戸惑いを覚えつつも、その振り
被って来た斧を回避をすると仕切り直し!…レイヴンも心配した様子で
マサツグの事を呼ぶと、遅れた様子で鑑定を発動し!…改めてチャンピオンの
ステータスを調べた所で魔法に対して耐性が無い事に気が付くと、慌てた様子で
魔法を詠唱し始める!…そしてマサツグに下がって居るよう言われたシロは
と言うと、言われた通りにレイヴンの元へ移動すると護衛に付いており!…
レイヴンの事をチラチラと!…早く援護を出すよう心配した視線でレイヴンに
視線を送って居ると、待ち切れなかった様子でカマイタチを繰り出す!…
「この!…この!!…ご主人様から離れろ!!!」
__バシュン!!…バシュン!!…ビシッ!…バシッ!!…
シロは必死にマサツグから注意を逸らすようカマイタチを放ち続けると、
そのチャンピオンの背中を狙い続けるのだが!…チャンピオンは幾ら
背中に攻撃を受けようともマサツグから注意を逸らさず!…盾を構えて
慎重な姿勢を崩さず、斧を振り上げてのカウンターを狙い始める!…
勿論カウンターを狙って居るのはマサツグの方で、シロには一切見向きも
しない!…最初はシロのカマイタチにマサツグも戸惑うのだが、
それよりもチャンピオンの一切変わらない様相に戸惑いを覚えて居ると、
更にある事に気が付いてはもはや驚きを禁じ得ないで居た!…
「ッ!?…シ、シロ!?…ッ!?…マジかよ!?…」
__ッ!?…グウゥゥ!!…ジリジリ…ジリジリ…
何故ならシロのカマイタチがビシバシと当たって居るにも関わらず、やはり
怯む気配を一切見せて居ない事で!…更にあのクラーケンやコカトリス!…
数々の大物を仕留めて来たあのカマイタチがやはり切り傷程度にしか効いて
おらず!…通りが悪いとばかりに出血も余り見られないからである!…
その間にもチャンピオンはマサツグに対してジリジリと詰め寄ると、
独特のステップでリズムを刻み!…マサツグもマサツグでその
カマイタチの様子を見てある事を理解すると、その攻める方法について
難航し始める!…
{……冗談キツイな!……シロのカマイタチですらこの状態!…
ヘイトが向く所か一切気にしていない!!……絶対の自信が有るって事か!?…
…まぁそれは不幸中の幸いなんだが!……如何する!?…
コイツに対しての真面な攻撃手段を持って居るのは恐らくレイヴンだけ!…
レイヴンもそれを見越して魔法を唱えているが!……}
__……ッ~~!!!…ゴオオアァ!!!…
「ッ!?…それなら!!…」
一向に解決策の見えない戦いに!…マサツグは思わず悩み出すのだが、同時に
自分にしか注意が向いて居ない事を好機に感じ!…レイヴンが魔法を唱えて
いる様子を目にしつつ…時間稼ぎをするかどうかで考え続けて居ると、一向に
攻撃を仕掛けて来ない事に業を煮やしたのか、チャンピオンがカウンターの
構えを解くと、突如として斧を下から上へ打ち上げるよう振るい始める!…
しかし今のマサツグはその攻撃を見るなり好機と感じると、ふと同時に有る事も
思い付き!…逆手に取るよう動き出すと、その振り上げる攻撃に合わせて
パリィを繰り出す!…
「…ッ!!…貰ったあああぁぁ!!!」
__ガキイィィィン!!!…ッ!?!?…ガサ…ガサ…
{パリィなら耐性関係無しに大ダメージを与えるボーナスが付く!!…
これを利用して一気に畳み掛け!!…}
__ビタッ!!…ッ!?…
掛け声と共に大剣の峰で打ち上げるようパリィするとチャンピオンは驚いた様子で
仰け反り!…マサツグが綺麗にチャンピオンの斧を弾いた事でその衝撃音が辺り
一帯に響き渡ると、その音に釣られて周りに居た他のモンスター達が、何事かと
言った様子で草陰から顔を覗かせていた!…そうしてパリィに成功した事で耐性
無視のダメージボーナスを得る事に成功したマサツグは、イケると言った様子で
大剣を持ち返しては追撃を放つ動作に入るのだが!…チャンピオンは完全には
怯んでおらず!…寧ろ弾いた斧を頭上に掲げ、盾をマサツグの前に突き出して
カウンターの態勢を整えて見せると、マサツグを驚かせる!…
「ッ!?…う・そ・だ・ろ!?…」
__ビタッ!!…バッ!!……ッ!?…ゴオオアァ!!!…ガキイィン!!…
「ッ!?…あっぶねぇ!!!…」
まさかのパリィを逆手に取られ!…その様子を見ていたレイヴンとシロも
やった!…の表情から一転!…マサツグが一気にピンチに追いやられた
様子を目にすると、途端に二人揃って青ざめ始める!…勿論マサツグもヤバい!…
と感じるとその攻撃を無理やり中断しては、片足で後ろに跳び退き!…
チャンピオンもそれに気付いてか追い掛ける様に斧を急いで振り下ろすが、
紙一重の所でマサツグに回避されてしまう!…この時マサツグの見た光景と
しては目の前をそのチャンピオンの斧が通り向けて行くのだが、それは
もはや恐怖でしか無く!…何とかその斧を回避したその後、そのまま
バランスを崩して尻餅を着いてしまうと、慌てた様子でそのまま転がって
距離を取る!…
__……ドサァ!!……ゴロゴロゴロゴロ!!!…バッ!!……
{……こ、怖ぇ~~~!!!…あと数センチの恐怖ぅ~~~!!!
こんな事って滅多に無いと思っていたけど!!……
実際起きたら怖ェ~~~~~~~!!!!}
__バックン!!バックン!!バックン!!バックン!!…
{……心音もヤベェ!!…めっちゃうるせぇ!!……まぁ当たり前か!…
生きた心地がしなかったもんな!!……とは言え!…本格的に不味いぞ!?…
舐めていた訳じゃないけど、まさか怯まないしダメージは通らないしで……
打つ手が無いじゃねぇか!!……如何する?…如何するよ俺!?}
逃げる様に距離を取っては慌てて起き上がり!…改めてチャンピオンの動きに
目を向けると、目の前では何食わぬ顔で地面から斧を引き抜く!…そして
再び盾を構えてはマサツグにジリジリと間合いを詰め始めるチャンピオンの
姿が有った!…そんなチャンピオンの悠々たる姿を見てマサツグが息を切らし、
先程の体験を思い出して青褪め出しており!…
自身の心音にも気が付いた様子でチャンピオンの対処法について悩んで居たが、
打つ手無し!…と言った様子でマサツグは困惑するのであった。
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流されるままに生きたノルン伯爵家の領主レオナルドは貢いだ女性に捨てられ、領政に失敗、全てを失い26年の生涯を自らの手で終えたはずだった。
だが――気が付くと時間が巻き戻っていた。
一度目では騙されて振られた。
さらに自分の力不足で全てを失った。
だが過去を知っている今、もうみじめな思いはしたくない。
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【完結】パーティに捨てられた泣き虫魔法使いは、ダンジョンの階層主に溺愛される
水都 ミナト
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【第二部あらすじ】
地上での戦いを終え、ダンジョンに戻ったエレインは、日々修行に明け暮れつつも、ホムラやアグニと平和な日々を送っていた。
ダンジョンで自分の居場所を見つけたエレインであるが、ホムラに対する気持ちの変化に戸惑いを覚えていた。ホムラもホムラで、エレイン特別な感情を抱きつつも、未だその感情の名を自覚してはいなかった。
そんな中、エレインはホムラの提案により上層階の攻略を開始した。新たな魔法を習得し、順調に階層を上がっていくエレインは、ダンジョンの森の中で狐の面を被った不思議な人物と出会う。
一方地上では、アレクに手を貸した闇魔法使いが暗躍を始めていた。その悪意の刃は、着実にエレインやホムラに忍び寄っていたーーー
狐の面の人物は何者なのか、闇魔法使いの狙いは何なのか、そしてエレインとホムラの関係はどうなるのか、是非お楽しみください!
【第一部あらすじ】
人気の新人パーティ『彗星の新人』の一員であったエレインは、ある日突然、仲間達によってダンジョンに捨てられた。
しかも、ボスの間にーーー
階層主の鬼神・ホムラによって拾われたエレインは、何故かホムラの元で住み込みで弟子入りすることになって!?
「お前、ちゃんとレベリングしてんのか?」
「レ、レベリング…?はっ!?忘れてました……ってめちゃめちゃ経験値貯まってる…!?」
パーティに虐げられてきたエレインの魔法の才能が、ダンジョンで開花する。
一方その頃、エレインを捨てたパーティは、調子が上がらずに苦戦を強いられていた…
今までの力の源が、エレインの補助魔法によるものだとも知らずにーーー
※【第一部タイトル】ダンジョンの階層主は、パーティに捨てられた泣き虫魔法使いに翻弄される
※第二部開始にあたり、二部仕様に改題。
※色々と設定が甘いところがあるかと思いますが、広いお心で楽しんでいただけますと幸いです。
※なろう様、カクヨム様でも公開しています。
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神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
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魔眼の剣士、少女を育てる為冒険者を辞めるも暴れてバズり散らかした挙句少女の高校入学で号泣する~30代剣士は黒魔法と白魔法を覚え世界にただ1人のトリプルジョブに至る~
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