どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第四章-オータムクラウド国編-

-第四章二十七節 ヴェルの稽古と影の剣と動きを看破-

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ヴェルに誘われるも一旦は宿屋で朝食を食べ終え…誘われるままにヴェルの後を

付いて行くと、マサツグ達は町の外へと誘われる。その際全く何も話を聞かされて

いないマサツグ達はやはり戸惑いを覚えるのだが、ヴェルはただ先を行き!…

気が付くとマサツグ達は平原に出て居り!…そしてある程度開けた場所で足を

止めてヴェルがマサツグ達の方へ振り返ると、漸く本来の目的が話されようと

していた!…


「……ここ等辺で良いかのぅ?……では改めて!…

ワシの名前はヴェル・マクシミリアン!…ただのしがない老兵じゃ。

…一応世間体では[剣神]等と呼ばれて居るが…まぁ気にせんでくれ…

ただの老いぼれじゃて!…で、こっちの馬鹿弟子が…」


「ッ!…ン゛!…ン゛ン゛!……私の名はグレイ!…

[グレイ・レンボルト・アストレイヤー」だ!…

階級は[剣王]!…つまり貴様より上だと言う事だ!…

…別に階級を盾に敬え!と言うつもりはない!…

だが師匠の事を愚弄した暁には!!…」


「…ハアァ~一々面倒臭いし五月蠅いわい馬鹿者!…

お主は男色か!!…しかもこんな老いぼれを捕まえて!!…」


「ッ!?…ご、ご冗談を!!…私はれっきとして女性を!!…」


まず最初に話し出したのは自己紹介!…ヴェルは笑顔で名乗り出すと改めて

名前と階級を口にし!…その際自分でもその階級を誇る事無く老いぼれと言い、

続けてイケメンに自己紹介をするよう促すと、イケメンも気が付いた様子で

咳払いをする!…そしてイケメンも自己紹介をし始めると同じく名前と階級を

口にするのだが、この時ヴェルに対して敬意を持つようマサツグを睨み!…

同時に威圧的な言葉をマサツグに向かい口にし始めようとするのだが、ヴェルは

それを聞くなり呆れた様子で溜息を吐くと、次には文句を言うようグレイに

ツッコミを入れ始める!…するとそのツッコミも中々に切れ味が有るモノで、

ツッコまれたグレイは戸惑いタジタジ!…そしてその様子を見せられて居る

マサツグ達もナニコレ?と固まり!…とにかく話が前に進まない様子を見せて

居ると、ヴェルは戸惑う二人を置き去りにして本題に入る!…


「……ハァ~…まぁとにかく!…お主をここに呼んだのは他でもない!…

ちぃ~とばかしワシの稽古を受けてみんかと思ってな?…」


「ッ!?…え!?…」


「いやいや!…そんな畏まった事をする訳じゃないんじゃが!…

ただ色々と役に立つ技術や技を教えようと思ってな?…

…お主にはそれを覚えるだけの技量を感じ!…」


ヴェルはやはり呆れた様子で溜息を吐くと本題に!…マサツグをここまで呼んだ

理由に稽古をつける為と説明をすると、やはりマサツグも戸惑った様子で反応に

困る!…それこそ昨日の今日で知り合ったばかりの相手にまさか剣を教わる等!…

何なら相手は世界ゲーム内に一人だけの剣神様で!…とにかくマサツグがこんな事ある

のか!?と言わんばかりに目を見開き困惑した表情を見せて居ると、ヴェルも

そんなマサツグの反応を見ては笑ってしまう!…その際マサツグの緊張を解す

為に畏まらなくて良いと言った具合に話すと、簡単な物と言い!…続けて

マサツグからは教え甲斐が有りそうと!…とにかく興味本位で今回誘った様に

ヴェルが話を続けていると、横からチャチャを入れる様にグレイが話に参加

する!…


「有難く思えよ貴様!!…

…師匠から直々に剣を教えて貰えるなど!…これ程に光栄な事は!!…」


「…ハアァ~…いい加減にせいグレイよ!!…さっきから邪魔をしおって!…

お主には罰として!……あぁ~…ッ!…

あそこで何やらこっちに向かい殺気を放って居る者達の相手を命ずる!…

ちゃんと撃退するまで戻って来る事は許さん!!…よいな!!」


「ッ!……あの者達ですか……数分程度で片が付きそうですが?」


もはや崇拝して居ると言っていい具合にグレイはヴェルに従順!…だがマサツグに

対しては上から目線で!…ヴェルから剣術を教われる事を感謝する様に言い出すと

何故かマサツグに威張って見せ!…その一方でまた話の腰を折られた事でヴェルも

若干カチンと来た様子で何度目となる溜息を吐くと、これまた説教をする様に

文句を言い出す!…その際邪魔をして来るグレイに対して同時に罰を与えると

言うと、言ったものの直ぐには思い付かなかった様子で!…しかし次には何かを

見つけた様子でピクッと目を見開いて見せ、何やら物陰に隠れてこちらの様子を

伺って居る者を指差すと、ヴェルはグレイに撃退の指示を出す!…するとその

指示にグレイもすぐさま反応すると、気付いては居た様子で!…ヴェルの指示に

対して時間は掛からないと!…まるで余裕と言った具合に言葉を口にして見せる

と、ヴェルはとにかく邪魔!…と言った様子で行くよう再度指示を出す!…


「だとしても降り掛かる火の粉は払わなくては!…

とにかく行ってこい!…」


「……何かあしらわれている様にも感じるのですが…

まぁ…分かりました……では!…」


「……ふぅ~!…毎回あの様に何処かえやらねば説明の一つも出来んとは!…

不便なモンじゃ!!……さて?…話を戻そう!…お主に教えるのは三つ!…

[影の剣]と呼ばれるものと、[相手の動きを看破]するもの!…

そして[内に秘めし力を解放]するものじゃ!…」


「ッ!…影の剣に動きを看破?…それに…内に秘めし力?…」


ヴェルが人払いをするようグレイを行かせるとその言葉にグレイは戸惑い!…

それでも言う事を聞いた様子でグレイは渋々了承すると、ヴェルに返事を

してはその殺意を向けて来る者達の元へと歩いて行く!…その際グレイは

徐に剣の柄に手を伸ばすとその殺意を向けて来る者達に眼光を鋭く!…

それこそマサツグを睨んで居た時より更にキツイ物を相手に!…その一方で

グレイが消えた事でヴェルもホッと一息吐くよう!…本音を漏らし疲れた

様子をマサツグに思わず見せると、マサツグもその様子に苦笑いをする

しかないのであった!…さて話は戻りヴェルもやっと本当の意味で本題に

入ると、マサツグに教えたい技を三つ!…マサツグもそれを聞いて思わず

戸惑い!…ヴェルの言葉に対し復唱するようその技名らしき言葉を口にすると、

ヴェルはそのマサツグの様子に頷き返事をする!…


「…そうじゃ!…今後モンスターばかりと戦う訳にも行くまいて!…

対人を想定した戦いも学ばねばならん!…

…本来なら使わないに越した事は無いのじゃが…

このご時世そうも言うては居れん!…」


「ッ!………」


「…さて、では早速訓練を始めるとするかの?…まずは……ッ!…

その辺に落ちている手頃な棒切れを拾うのじゃ!…それで訓練をする!…」


「ッ!?…ぼ、棒って!!……まぁ剣を抜くよりはマシか…

…ッ!…シロとフィロは離れててくれ?…色々と危ないから!…」


マサツグの言葉を肯定するよう頷き!…教える理由に至ってもそれ相応の意味が

有る事を話すと、自分でその理由を話してはショックを受ける!…それだけこの

世界ゲーム内でも世知辛いと言う事なのだろうが、マサツグとしても今までそう言った

場面に遭遇している以上何とも否定できず!…それでもヴェルは気を取り直した

様に改めて声を掛けると早速訓練に入ろうとし始め!…この時剣を抜く事無く

近くにある棒切れを拾う様に言うと、そのヴェルの言葉にマサツグはツッコミを

入れる!…それでもヴェルの言わんとしている事は何と無く分かるので、素直に

従い!…その際一緒に付いて来たシロとフィロには離れるよう言い聞かせ!…

マサツグが訓練をする様子に!…何故か二人してソワソワしたよう邪魔にならない

所から見守って居ると、早速その訓練が始まろうとしていた!…


「……良いか?…ではまずは[影の剣]から!…

これは一重に言うと実態が有る様に見せる剣の事で!…

!…

…ようはコケ脅しじゃ!……今からお主に向かい掛けて見せる!…

…よぉく見て学ぶんじゃぞ?…」


「ッ!…ッ!!…」


__スウゥ…ズアアァァ!!!…


{ッ!!…上段唐竹!!…でもさっきの言い方だと!!…}


ヴェルは自前の杖を剣の様に構え!…マサツグも都合よく棒切れを拾うと、

ヴェルに対して正眼に構える!…それこそ何処から攻撃が飛んで来ても

大丈夫な様に!…そんなマサツグの様子にヴェルも頷き準備を確認して

見せ!…その上でマサツグに[影の剣]が如何言う物なのかを話すと、簡単に

コケ脅しと説明をする!…そうして[影の剣]の説明した上でマサツグに

仕掛けると言うと、ヴェルはマサツグ同様杖を正眼に構え!…次には

マサツグに向かい大きく踏み出すと杖を垂直に振り上げ!…マサツグも

その動きを見て唐竹割が飛んで来る事を推測するのだが、慌てて神経を

研ぎ澄ませる!…何故なら先程の説明だと幻影を見せる技!…本当に

そう飛んで来るとは限らず!…しかしマサツグが幾ら集中した所で無駄

だったのか!…マサツグの予想通り唐竹割はマサツグに対して当たる事は

無く消えて行き!…全く違う方向からヴェルの杖が飛んで来ると、マサツグは

防ぐ事出来ずに喰らってしまう!…


__フオォン!!!……ッ!?…ビタァ!!…


この時マサツグの体感としては奇妙なモノで!…確かにヴェルの唐竹割は

マサツグに向かい真っ直ぐに振り下ろされるとその体を透過し!…幻影で

ある事には変わらないのだが反射的にマサツグの体が強張り!…その隙を

突く様に今度はヴェルの本命の攻撃である右下からの斬り上げが飛んで

来ると、マサツグは一歩も動く事が出来ずにビタ止めされる!…これも

言うなればダメージは貰って居ないのだが、マサツグからすれば見事に

食らったも同然で!…やった本人も本人でこれが[影の剣]と!…マサツグに

やって見せた上で説明の続きを口にすると、その構えを解いた後にやられた

感想を求め始める!…


「……これが[影の剣]じゃ!…

幾ら口でコケ脅しと説明されて居ようが目に見えている以上疑ってしまう!…

故にこの技は剣を扱う者にとって非常に強い技となって居る!…どうじゃ?…

見事に騙された気分は?…」


「……スゲェの一言しかでねぇよ!!…

全然攻撃は分からなかった!…」


「ッ!…ふぉっふぉっふぉっふぉ!…お褒めに預かり光栄じゃ!…」


若干得意げに話すヴェルにマサツグもやられた!と言った具合に話すのでは

なく!…何やら興奮した様子で返事をし!…感覚的には達人の技を生で見れた

感動と言った所か!…とにかくただ思う様に言葉が出ない!と褒める様に

感想を口にすると、ヴェルはその言葉に笑って見せる!…その際普段から

杖を突いて歩いて居るにも関わらず、この時だけは支え無しで堂々とマサツグ

の前に立って居り!…マサツグもマサツグで遅れて地面にへたり込み!…

時間にしてたった一瞬なのだが長い時間拘束されて居た様な脱力感を覚えると、

ただただ戸惑いを覚えるだけ!…


{…な、何なんだこれ!?…これ本当にゲームか!?…

今まで危ない目には色々と遭って来たけど!!…

これは何か今までのと違う位にヤバかった!!…

…体がマジで震えてる!?…これが!…剣神!?…}


「ッ!?…ご、ご主人様(マサツグ)!?…」


「……にしてもやり過ぎたかのぉ?…ち~っとばかし気合を入れ過ぎたか?…

久しぶりに才有る者と出会えて嬉しく!…思わず出してしまった訳じゃが…

…大丈夫か、お主?」


「ッ!…あ、あぁ…大丈夫っス!……吃驚しただけ…」


改めて思うこのゲームのスペックに!…一瞬走馬灯まで見えた様に感じた

マサツグは思わず恐怖を覚え!…同時になんとも言えない興奮を覚えると、

ヴェルのやって見せた影の剣に対して興味を持つ!…そしてそのヴェルの

凄さにも驚きを覚えて居ると、そんなマサツグを心配してかシロとフィロが

駆け寄り!…ヴェルはヴェルで楽しかったのかやり過ぎたと笑って見せ!…

マサツグには才が有ると言うと、改めて労わる様に声を掛ける!…すると

そのヴェルの言葉にマサツグもピクッと反応して返事をすると、何とか

自力で立ち上がり!…その際心配をしてくれたシロとフィロの頭を軽く撫でる

と笑顔で答え!…二人もそのマサツグの表情にやはり心配しながらもコクリと

頷くと、訓練を続ける!…


「ッ!…それなら良いのじゃが……まぁ良い!…

感覚としては闘気を操る!…と言ってもこれはワシの場合のやり方じゃ!…

あくまでもお主にはお主なりのやり方もある!…焦るでないぞ?…

…後は視線だけで相手を騙すと言ったやり方もある!…

これは相手に行くぞ!!…と圧を掛ける事により視点を固定!…

正常な判断を奪いその隙を狙うものなのじゃが?…

それが出来なかった場合は反撃されるリスクもある!…

気を付ける事じゃ!…」


訓練を再開するとまた二人は離れて行き!…ヴェルも先程の影の剣について

やり方を感覚で話すと、あくまでも自身での感覚とマサツグに続ける!…

この時その影の剣には他にもバリュエーションがある事を話すと、自分の

やり易い型を見つける様に言い!…直ぐに習得出来るとは思っても居ない

様子で焦るな!とマサツグに諭すよう話し!…マサツグもその説明を聞いて

はたと疑問を感じたよう次には目を見開いて見せると、影の剣に対しての

打開策を質問し始める!…


「………ッ!…じゃ、じゃあ!…この影の剣を防ぐ術って無いのか!?…

だとすると仕掛けたモン勝ちじゃ?…」


「…それが次に教える[相手の動きを看破]するものじゃ!…

あぁ~…さっきも言ったじゃろ?…あくまでも影の剣はコケ脅しじゃと…

幾ら騙すのが上手くとも攻撃が当たらねば意味が無い!…

そしてそれを看破されても意味が無い!…

…お主の様に影の剣に対して対策を考える者は当然居る!…

それが[相手の動きを看破]!…じゃ!…」


「ッ!?…あ…[相手の動きを看破]!…」


それこそ今のマサツグの気分はバトル漫画物の主人公にでもなったかの様に!…

まるで師匠に教えを乞うよう打開策を求めると、そんなマサツグの様子に

ヴェルも笑っては術は有る!と言った風に喋り出す!…そしてそのヴェルの言う

術と言うのは次に教えられる技術の話で、[相手の動きを看破]するものと!…

ヴェルはあくまでも影の剣は相手の不意を突く為だけの技でしか無いと改めて

話し!…それも見破られては意味が無い事をマサツグに言うと、当然打開策は

既に見つけられて有ると続ける!…するとその話を聞いてマサツグも当然の様に

戸惑った反応を見せると、何故かヴェルに対して驚いたよう後ろに仰け反り!…

ヴェルはヴェルでそんなマサツグをそのままに話を続け!…これまた実践有る

のみ!と言った様子で構えて見せると、マサツグに仕掛けて来るよう言う!…


「そうじゃ!…まぁこれは実際に見せた方が速いか?……よし!…

ではお主!…ワシに向かいひたすらに攻撃を繰り出して見るがよい!…

ワシはそれを一太刀も喰らう事無く躱し続ける!…」


「ッ!?…え!?…」


「剣と言うのは…戦うと言う事は!…

実際に体験をした方が一番自身に反映されると言うものじゃ!…

相手の動き一つ一つを手に取る様に理解し!…

その裏表を駆使して強敵に勝つ!……まぁ物は試しとばかりに打ってこい?…

勿論なんでも有りじゃぞ?」


「ッ!?……じゃ、じゃあ…」


ヴェルは見せた方が速いと考えるとマサツグに向かい正眼の構え!…

そしてヴェルは自分から一切攻撃を仕掛けない事を約束すると、マサツグは

そのヴェルの言葉に戸惑って見せる!…別に侮っているとかそう言う物では

無いのだが、とにかくいきなり仕掛けて来るよう言われた事で困惑し!…

そんなマサツグを相手にヴェルは体験する事もまた特訓!と続けて説明して

見せ!…改めてどの様な攻撃を仕掛けてもいいと笑いながら話すと、途端に

その表情は真剣なモノにコロッと変わる!…すると当然いきなりそんな風に

ヴェルの様子が変わった事でマサツグも更に困惑するのだが、ヴェルの様子を

見るからにやらない訳には行かず!…戸惑いながらもヴェルに対して棒切れを

構え!…それこそ最初の一歩から本気で打ち込む様に棒切れを振り上げ一撃を

繰り出そうとすると、ヴェルはそれを最小限の動きで躱して見せる!…


__……バッ!!…フォン!!!……


「ッ!?…ハアアァ!!!」


__フォンフォン!!!…


「ッ!?!?…紙一重!…それもその場から一歩も動いてない!?……ッ!…」


それこそ最初は上段に構えて唐竹割!…大きく踏み出し思いっきりヴェルに向かい

棒切れを振り下ろすのだが!…当然の様にその攻撃は空を斬る!…それこそただ

体を逸らして紙一重に回避されると、それだけの行動にも関わらずマサツグは

ふとある違和感に気が付き!…それでも構わずヴェルに向かい連撃を繰り出し!…

その連撃も悉く紙一重に回避されてしまい!…更にはその場から一歩も動いて

居ない事に気付かされると、マサツグはその様子に自身の中である確証を持って

しまう!…


{……これ…幾ら攻撃仕掛けても絶対に当たらんわ…

イベントとか云々抜きにして当てられる気がせん…

恐らく文字通り相手の動きを瞬時に把握して回避予測するってモンなんだろう…

…で、絶賛俺はそのジッチャンの術中に嵌っている訳で……

とは言えこれが本当に影の剣を克服出来る技なのか…イマイチ…

…試してみるか!…見様見真似で!!…}


__スゥ…ギンッ!!…ッ!?…ニヤァ!!…


…その確証と言うのはヴェルに幾ら攻撃を仕掛けても絶対に当たらない!と言った

悟りで有り、ほぼ諦めの感情で!…しかしヴェルが言って居た[相手の動きを看破]

と言うものに具体性を見出せず!…思わず一か八かで先程の影の剣を試してみる

ようマサツグが眼光を鋭くヴェルを睨むと、ヴェルもピクッと反応してはニヤッと

笑う!…まるで漸く相手がやる気を出してくれた事に喜びを感じるが如く笑って

見せると、マサツグに対して答えるよう眼光を鋭く!…しかしマサツグは怯む事

無く攻撃を仕掛け!…先程のヴェルの影の剣同様!…もう一度唐竹割から入るよう

ヴェルに攻撃を仕掛けると、ヴェルはそのマサツグの影の剣に驚かされる!…

何故なら!…


__スゥ!!…ズアアァァァ!!!…


「ッ!?…こ、これは!?……いやしかし!…」


__ズアアアアァァァァァ!!!…


「やはり本命は見えて居る!!…足じゃな!!!」


マサツグに影の剣を仕掛けられた際!…ヴェルの目から見えたその影の本数は

に見えて居り!…唐竹割が二発重なるよう投影されては真っ直ぐに頭上から

振り下ろされ!…ヴェルも最初からこれだけの事をやるか!…と言った様子で

驚くのだが、それでも一発で看破したよう狙いが足である事を読み切って

見せる!…その際ヴェルはマサツグの影の剣が降って来ているにも関わらず

跳んで足の攻撃を回避しようとすると、足元をマサツグの回し蹴りが走り!…

しかしその回し蹴りは決してヴェルの脚を捉える事無く空振りに終わり!…

マサツグもマジか!?と言った様子で驚くのだが、まだ終わって居ないと

ばかりに攻撃を続ける!…


__ピョイン!!…ズザアアアァァァ!!!…


「ッ!?…読まれた!?…けど!!!…」


__グルンッ!!!…フォン!!!…


「さすがに空中では攻撃を回避する術はないよなぁ!!!」


「ッ!?…しまった!!…えぇ~い!!」


確かに回し蹴りは不発に終わったのだが、まだチャンスは残っていると!…

マサツグは回し蹴りの威力を利用して更にもう一度一回転!…その際宙に

浮いているヴェルに向かい棒切れで若干斬り上げる様に振り抜いて見せると、

今度こそとばかりに不意を突く!…するとこれにはヴェルも更に驚いた様子で

言葉を漏らすと、咄嗟に杖でマサツグの攻撃を弾き!…するとマサツグの

握っていた棒切れは耐え切れなかった様子でポッキリと折れ!…その際折れた

部分は宙を舞いあらぬ方向へと飛んで行くと、草むらの中へと消えて行く!…


__ガッ!!…コオオォォォン!!……フォンフォンフォンフォン!…ガサァ!…


「……よもや!…よもやあの一瞬でここまでやるとは!!…

末恐ろしいのぉ!!…」


「ッ~~~~!!!…何てパリィだ!!…腕持ってかれるかと思った!!…」


{…まさか影の剣をもう体得するとは!…それも!…

グレイの奴で漸く三本だと言うのに!…

ひょっとするとひょっとするやもしれんな!…}


マサツグの棒切れを弾いた所でヴェルも着地!…その際驚いた様子でマサツグに

話し掛けると、マサツグは弾かれた際の衝撃で動けないのか弾かれた右腕を

押さえていた!…と言っても弾かれたのはあくまでも棒切れの方では有るのだが、

それでも威力が凄まじかったのか!…ジィ~ンとする痛みに耐えては口に表情を

歪め!…マサツグ自身もパリィでこれ!?…とばかりに言葉を零すと、例によって

二人に心配をされて居た!…まるで待機して居ましたとばかりにシロとフィロが

駆け寄って来ると、痛みに耐えしゃがむマサツグにモフモフ!…ヴェルはヴェルで

そんな様子に苦笑いをし始め!…改めてマサツグの意外性!…ポテンシャルに

驚かされると、何かに対して期待を寄せようとしていた!…さてその一方で何やら

怪しい連中の退治を任されていたグレイが戻って来ると、ヴェルが杖無しに立って

いる事に驚き!…


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


「……ふぅ…ただいま戻り……ッ!?…し、師匠!?…」


「ッ!…ん?…おぉ、戻ったか!…して奴らは?」


「は、はぁ……如何やらやはり我々に腕試しをと考えていた連中の様でして…

軽くあしらいましたが…それよりも立たれていると言う事は!…」


グレイは戻って来るなりヴェルが杖を剣代わりに使って居る事に気が付き!…

あり得ない!と言った様子で駆け寄って来ると、慌てて声を掛け出す!…

するとそのグレイの戸惑いの声に対してヴェルもピクッと反応すると、全く

動じる事なく返事をし!…ただ先程まで相手をして居たであろう連中の事に

ついて尋ね始め!…その問い掛けに対してグレイも当然更に戸惑ったよう

反応すると、それでも相手にしていた連中が腕試しに挑んで来た連中で

あった事を答えて見せる!…その際適当にあしらって来た事も続けてグレイが

説明すると、それ以上に気になる事が有るらしく!…次には先程から

気になって居るこの状況について尋ね出し!…その問い掛けに対してヴェルも

納得したよう表情をコロッと変えると、まるで何かを肯定するよう返事を

する!…


「ん?…あぁ~!……まぁそう言う事じゃ!…

この者は本当に見込みが有る!…将来お主と肩を並べるやもしれんぞ?」


「ッ!?……コ、コイツが!?……」


「……お主もウカウカしてられんな?…更に励めよ?…

でなければこの者に足を掬われるやもしれん!…

…なんせ!…この者はワシに一撃を与えんと奮起し!…

のだからな!…」


「ッ!?…バ、馬鹿な!?…そんな筈が!!…」


ヴェルはマサツグの事が気に入った様子で見込みが有ると!…その際グレイと

肩を並べる日が来るかもしれないと口にすると、ヴェルの口からその言葉が

出て来た事でグレイは驚く!…この時グレイはマサツグの事を指差すと、驚きの

表情でヴェルに視線を向け!…しかしヴェルは全く動じる事無く話しを続け!…

マサツグにライバル意識を持たせるようグレイに先程までの話をすると、一撃

貰ったと笑って見せる!…するとそのヴェルの言葉にグレイも更に驚いた反応を

見せると、あり得ないとばかりに言葉を口にし!…しかしそれ以上に納得が

行っていないのはマサツグであり!…先程までのヴェルの話を聞いて居たのか、

徐に立ち上がり不服そうな表情を見せると、ヴェルに対して文句を言う!…


「ッ!!……ちょっと待ったジッチャン!!…

まだ俺は一撃も当てた覚えは無いんだが?…」


「ッ!?…な、何!?……ッ!!…」


「…何を言って居るか?…ほれ、杖のここに…」


「ッ!!…そう言うんじゃねぇだろ!!!

結局はしっかりと弾かれて!!…」


まだ痺れて居るのか右腕を振りつつ!…飄々としているヴェルに対して文句を

言うと、先程の発言に真っ向から否定をする!…この時マサツグにもプライド

と言う物が有ると言った様子でヴェルを睨むと、そのマサツグの言葉と眼光に

グレイは戸惑い!…それでも間に割って入るようマサツグを止めに入り!…

ヴェルもそのマサツグの言葉に対して更に否定をすると、その証拠とばかりに

杖を見せる!…するとそこには確かにマサツグが撃ったであろう傷がクッキリと

残っているのだが、それでもマサツグとしては納得が行かず!…更にヴェルへ

文句を言うよう言葉を口にし始め!…慰めは要らないとばかりに言葉を口に

しようとすると、そのマサツグの言葉にグレイが怒る!…


「ッ~~!!!…いい加減にしろ!!!

貴様はどの立場で物を言って居るのだ!!!…この方を誰だと!!!…」


「ッ!!…ンなモン関係ねぇんだよ!!!

こっちはそれが気に喰わないって話をしてんだ!!!……それとも何か?…

テメェはこのジッチャンが剣神だから付き従ってるって言いたいのか!?…

そんなにその階級が大事なのか!?…あぁん!?」


「ッ!?…キ、キサマアアァァァ!!!…」


__ざわざわ!!…ハアァ~……ッ……


ヴェルが認めてくれただけでも凄い!…その事を理解して居るのかグレイは

マサツグの言葉に対して怒りを覚え!…改めてマサツグに対し文句を言うよう

ヴェルが何者であるのかを教えようとすると、そのグレイの言葉にマサツグは

更にブチ切れて見せる!…その際マサツグが重視している点としては、情けを

掛けられた様に感じた事で!…階級など関係無しに負けた事が悔しいと!…

そう言う意味でヴェルの言葉が如何しても許せず、更にはグレイのその階級を

気にする様な言い方に怒りを覚えると、マサツグはグレイを挑発するよう

文句を続ける!…するとそのマサツグの言い方にこれまたグレイがブチ切れ!…

辺りは一気に殺伐とした物に打って変わり!…これにはヴェルも溜息を吐き出し、

シロとフィロもその不穏な空気に不安を隠せない様子で戸惑って居ると、

一触即発の事態へと発展して行くのであった!…

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【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話 主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉 神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく…… ※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!! 内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません? https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html

魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密

藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。 そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。 しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。 過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

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ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
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HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
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【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

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