どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第四章-オータムクラウド国編-

-第四章四十節 突然の困難と決死の覚悟と隠れ里-

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依然として攫われたアヤを救う為にマサツグ達は隠れ里を!…紅月衆の集落を

目指して竹林の中を駆け回って居ると、その道中やはり赤黒い忍び装束を着た

者達を目にする!…その度フィロが何やら画策すると先程の様に火を付けよう

とするのだが、マサツグがそれを良しとせず!…影に潜んでは先を急ぎ!…

何事とも見つかる事無く進んで行くと、三小節目の場所へと辿り着くのだが…


__……ぷらぁ~ん……


ここは竹林だと言うのにそこには一本の枯れ木が…そして不思議な事に

その樹の周りだけ竹が生える事無く開けて居り、そしてその樹も枯れて

いるのか葉を一つも成して居ないままただそこに居るよう佇んで居ると、

その枯れ木の枝にはロープが…そのロープも意味深に輪っかが作られて

有っては風に揺られてユラユラと…まるで何かを示唆する様な印象を

マサツグ達に与えると、不気味さを物語っていた!…


「……多分ここがその三小節目の所なんだが…

…何と言うか…不気味だな?…木って言ってたけど…

枯れ木だし……その枝には意味深なロープが下がってるし…」


「……使用済みかや?」


「そんな中古品みたいな言い方をするな!……とにかく先を急ごう!…」


そしてマサツグもそんな光景を目にして素直に気持ちを言葉にすると、

フィロが平気そうな様子で一言!…当然そんなフィロの何気ない一言に

マサツグがツッコミを入れ出し!…先を急ぐ様に道を探しその場を

後にするよう駆けて行くと、背後からは何か気配を感じる様な…何とも

言えない不気味さを後から感じるのであった!…さて更に奥へ奥へと

進んで行くと、徐々に別の開けた場所に…次にマサツグ達の前に現れた

のは吊り橋も何も掛かって居ない谷で有り、深さは約四階建て位は在る

だろうか?…とにかくマサツグが思わず怯む様な川の流れている光景を

目にする事となる。


__ガサァ!!…ザッザッザッザッ!……ッ!…ザアアアアァァァァ!!!…


「……た、谷?…竹林の中に谷?…一体如何言うマップをしてるんだ?…

……とにかく迂回…ッ!……」


__ザアアアアァァァァ!!!……じぃ~~!……


谷の有る場所に来るとその底の方からは川の流れる音が…そして突如谷が

有る光景を目にしてマサツグも戸惑ったよう言葉を口にすると、一度は

迂回を試みようとするのだが…谷に対してそっぽを向けようとした途端

ふと視界にあるモノが映り、マサツグもそれを見て二度見するよう谷の

対岸の方へ再度目を向け始めると、次にはフィロに質問をする!…


「……フィロさん?…あそこに生えてるアレ…何に見える?」


「んん~?……ッ!…きのこ…じゃな?」


「……童歌に有ったキノコがぴょん♪…って…」


「……恐らく此処の事じゃろうな?」


マサツグはある物を指差してはフィロに質問…フィロも呼ばれた事で

反応すると肩から顔を覗かせ!…次にはマサツグの指差す物に目を凝らし、

素直にボケる事無く質問に答えると、マサツグは青い顔をしながら

質問を続ける!…その際フィロに尋ねた事と言うのは童歌の続きで、

四小節目のもっひとつあるけばきのこがぴょん♪事で有り!…キノコを

ぴょん♪と言うのはつまりこの谷をぴょん?…と言った具合にフィロに

尋ね、この時フィロもマサツグが高所恐怖症を患って居る事を知って居る

上で質問に答えると、マサツグは更に青褪め始める!…


__サアアアアァァァァ!!!…


「……お、俺はてっきり何か巨大なキノコが有ってそれを飛び越えるのかと…」


「……その目印は思いっきり小さいがの?…

…まぁ一発で目に付く色をして居るが…」


マサツグの中のファンシーな思惑は見事に砕かれ!…目の前の現実にただ青褪め

ショックを受けて居ると、フィロが更に現実を突き付ける様に言葉を口にする!…

その際マサツグ達の対岸にあるキノコはと言うと、まるで某・王国に出て来る

大きくなれるキノコの様な模様をしており!…その見た目からして恐らくは

某・王国みたく食べれる物では無いであろうと!…恐らくは毒であろうと言った

具合にフィロがマジマジ見詰めて居ると、マサツグはマサツグで困難を前にして

弱音を吐く!…


「……マジかぁ!…これを飛び越えろと言うのかぁ!……」


「ッ!…何じゃったらあの小娘みたく顔に張り付いてやろうかや?…

わっちだとオマケで柔らかいクッションも!…」


「いやさすがにそれは不味い!…

踏切位置が見えないと飛ぶ前に真っ逆さまだぞ?…」


徐に谷底を見るよう恐る恐る近付くとその底の深さを確認!…高所恐怖症と

言いながらも何故か怖いモノ見たさで覗いてしまい!…底の深さを確認した

所で一度戻り!…如何やって飛び越えるか?で頭を抱え出して居ると、

フィロがハッと思い付いた様子で提案をする!…その際フィロが提案した事

と言うのは、ユグドラドでのマサツグの様子で…その時のマサツグは外歩く

のにシロを顔に張り付けて居り!…自分がそれをすれば良いのでは!?と

マサツグに提案をすると、更にオマケも付いて来るようアピールをする!…

この時これ見よがしに自前のメロンを持ち上げてクイクイっとやって見せる

のだが、マサツグは食い付くどころか更に青褪め!…その理由に関しても

まずは否定!…目に見えない踏切位置を跳ぶ勇気が無い事を口にすると、

それを聞かされたフィロは舌打ちをする!…


「……チッ!…合法的に押し当てる事が出来ると思うたのに!…」


「……おい?」


「まぁとにかくじゃ!!…これは厄介な事になったのぅ?…

ただでさえマサツグには暗示が効かぬ!…

わっちが大丈夫なよう暗示を掛けようにも元より効かぬ体質で

あればどうしようもない!…こうなるとやはり自力で飛ぶしか?…」


「……無いよなぁ……はあぁ~~…」


もはや谷を越えさせる事よりマサツグを誘惑する事で一杯の様で、上手く事が

運ばない事に悔しがり!…すると当然マサツグもそんなフィロに対してツッコミを

入れる様に言葉を掛け!…そんなマサツグのツッコミに対してフィロはそそくさと

誤魔化す様に話題を変えると、改めて如何するかで悩み出す!…その際マサツグに

暗示を掛けると言った催眠の手を思い付いたよう話すのだが、マサツグはある

スキルのせいで催眠は完全無効であり!…それはフィロも身を持って理解している

ので自ら無理だと話を続け!…マサツグもその話を聞いて自覚が有るのか!…

今だけはそのスキルを恨む様にフィロの話に相槌を打つと、同時に溜息を吐く!…

さてそうこうして居る内にドンドン時間が過ぎて行き、その焦りからかますます

恐怖心に煽られ!…谷を前にして立ち往生!…約30分の時間が過ぎようとして

いた!…


__…三十分後……


「…如何する如何する如何する如何する!!…

どおぉすんだあぁ~♪」


「……案外余裕なのでは無いか?…歌える位なのじゃから?…」


「ッ!…馬鹿野郎!…これは恐怖と動揺から来ているモンだ!!…

行けてたらとうに行ってるっての!!」


「……マサツグは怖いと歌うのか…」


ただ目の前の光景を見詰めては恐怖心に駆られ!…仕舞いには何処かのテーマ

パークの歌のリズム宜しく如何する!?とだけ言葉を口にして居ると、そんな

マサツグの様子にフィロがツッコミを入れ出す!…その際呆れた様子で案外

行けるのではないのか?と口にすると、マサツグはそのフィロの言葉に真っ向

から否定!…自身が歌って居るのは恐怖心に駆られて居るからと慌てた様子で

答え出し!…そんなマサツグの話を聞いてフィロが更に呆れたよう言葉を呟くと、

マサツグは突如Uターンをし始める!…


__……クルッ…ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


「ッ!…お、おいマサツグ!?…一体何処に行くつもりじゃ!?」


「…谷の端から端までの距離は見た所約数m!…

頑張れば行けるかもしれない!…」


「ッ!!…おぉ、遂に覚悟を決めた!…」


「……でもやっぱこえぇ!!」


谷に対して背を向けるようマサツグは歩き!…フィロも突如Uターンをし始めた

事に慌てたよう言葉を口にすると、マサツグは静かに目算を立てる!…それは

逃げる為の目算ではなく挑む為の目算で、十分に助走を付ければ行けるのでは

ないかと!…自分の中で十分だと思えるところでもう一度Uターン!…遠方に

見える谷に対して自分でもイケるかどうか分からないと言った具合に掛け出す

様な構えを見せると、フィロもそんなマサツグの成長に感動を覚える!…しかし

次にはやはり恐怖心が勝った様子でまたもやへたり!…マサツグは怯え!…

そんな肝心な場面で突如ヘタッた事にフィロもガクッと!…まるでコント宜しく

コケる様な反応を見せると、マサツグにある事をし始める!…


「アグッ!……な、何と言う古典的なヘタり様!…

…ハアァ~…仕方のない旦那様じゃ!…これマサツグ?」


「ッ!…何だ…」


__んちゅ♥……


「よ?……ッ!……ッ!?」


フィロはマサツグのヘタり様を見て溜息を吐くと、しょうがないと言った様子で

言葉を口にし!…次には徐にマサツグの事を呼び出し、マサツグも突如フィロに

呼ばれた事で反応するよう!…振り返ってフィロに返事をしようとすると、その

フィロから突如キスをされる!…この時キスと言っても場所はほっぺなので、

これと言った特別な意味は無いのだが、された方はされた方で若干戸惑い!…

フィロはフィロで若干頬を染めるとニコッと笑い!…マサツグを勇気付ける様に

言葉を口にすると、マサツグに挑む心を持たせようとする!…


「…安心せい!…わっちが付いて居る!…

もしも駄目だった時はわっちが何とかしてやる!…

ただ勇気を持て!……今まで幾度となくこの様な場面に遭遇した時!…

お主はいつも勇敢に挑んで来たでは無いか!…

それは真に勇気を持って挑もうとしたからこそ!…いつもと一緒じゃ!…」


「ッ!!……」


「わっちの旦那様はこの様な谷を越える位へでも無いわ!!…

バルデウスの馬鹿に挑んだ時も!…わっちに挑んだ時も!…

そのお主に目にはいつも輝きが溢れて居った!…いかなる困難を乗り越え!…

今一度振るってみりゃれ!!…マサツグ!!!」


フィロはマサツグに大丈夫と声を掛けると、駄目だった時は自分が何とか

すると!…そして今までの苦難を思い出させる様に言葉を続け!…マサツグに

勇気を奮い立たせるよう励ましの言葉を掛け続けると、マサツグもフィロに

励まされた事でハッと目を見開く!…するとフィロは更にマサツグを奮い

立たせるよう言葉を続けると、今度は魔王に挑んだ時の事を!…マサツグには

困難を乗り越える力と勇気がある事を笑顔で話し続け!…今一度その力を

見せて見ろと!…マサツグを覚醒させるかの様な事を口にし続けて居ると、

マサツグもそれに感化されたよう突発的な行動に出る!…


__………スウゥ……ッ?……パアァン!!!…


「ッ!?…な、何じゃ!?…急に如何した!?…」


{…こんのクソヘタレ!!!…

一応魔王とは言えこんな小さい子に励まされるとか!!…

情けなさ過ぎるだろうが!!!……そうだ思い出せ!!…

テメェは今までにも後先考えずに飛んで来たじゃあねぇか!!!…

それと一緒だ!!!……テメェはやりゃ飛べんだ!!!…

…じゃあさっさと覚悟を決めて!!…ケツの穴絞めて!!!…

いつもの様に後先考えずに飛んで来い!!!!}


__ッ!!……グググッ!!…ッ!……


フィロの激励にマサツグもハッと目が覚めたよう!…徐に両手を広げると

フィロの目の前で自身の両頬を叩いて見せ!…その思い切りの良さに

フィロも思わず戸惑ってしまい!…マサツグを心配した様子で声を掛けると、

その肝心のマサツグは痛みに耐えるよう目を閉じていた!…そして自身の

心の中で自身を罵倒!…さっさ飛べと文句を言い!…そうして痛みに耐える

事約数分!…マサツグが決意したよう目を開き!…その谷に対して再び駆け

出す様な構えを見せると、フィロはそんなマサツグに戸惑い出す!…


「マ、マサツグ?…だ、大丈夫なのかや?…」


「たかが谷の一つ飛び越えてやる!!…

マサツグさんは伊達じゃない!!!!」


「ッ!?…な、何を言って居るの…じゃ!?」


__バヒュン!!!…ザッザッザッザッザッザッ!!!…


「ッ~~~!!!…い、いきなりかやあぁ~~!?

と、とにかく!!…《我らが奉りし御身よ!!…》」


思って居た反応と違う事でフィロは戸惑い!…更にマサツグが突如やる気を

見せた事で焦りも覚えて居ると、マサツグは構わず谷を見詰める!…それは

まるで谷の事を敵と見なして居る様な!…真剣な眼差しそのものであり!…

更には某・エースパイロットの様な事まで口にし出し!…マサツグが壊れた!…

とフィロが思わず誤解を覚えそうになって居ると、フィロが喋って居る最中にも

関わらずマサツグは飛び出す!…それも最初っからマサツグの出せる最高速!…

トンデモナイ勢いで谷に突っ込み!…これには当然フィロも慌てて見せると

一体何が何だか!?と言った様子で戸惑ってばかり!…ただ不測の事態に備えて

ある魔法を急ぎ詠唱し始めると、マサツグは谷のギリギリのところで踏切

大ジャンプする!…


__ザッザッザッザッザン!!!…


「《我らに天の籠を!!…》って、詠唱が間に合わん!!…」


「ウオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォ!!!!」


思いっきり膝や足に力を入れて踏み込み!…渾身の大ジャンプを見せると、

一気に谷の半分を跳ぶ!…しかし当然ながらフィロを抱えた状態で!…

更には何の付与バフも掛かって居ない状態で飛んで居るため途中で失速!…

徐々に高度も落ちて来ると底の川に向かって真っ逆さま!…それでも

諦め切れない様子でマサツグが必死に腕を伸ばして居ると、そのマサツグの

背中ではフィロが何かを詠唱して居るのだが!…次には間に合わない!と

言った様子で嘆き出し!…あわやこれまでか!と言った具合に危機に陥って

居ると、マサツグがここである事をする!…


__ヒュウウウゥゥ!!!…ガッ!!!…


「ッ!?…ッ~~~!!!……スウゥ~~!!!…

ファイトオオォォ!!!…いっぱああぁぁぁつ!!!!」


__グッ!!…グググッ!!!…ガッ!!…ガッ!!…


落ちて行きながらも慣性の法則で前に進み!…何とかマサツグが伸ばして居る

腕に崖の引っ掛かりが触れると、マサツグは咄嗟的にそれを掴む!…その際

自身の体重にフィロの体重と!…更には落下の勢いも相まって全負荷がマサツグの

腕に掛かるのだが!…マサツグはそれを歯を食い縛って耐えて見せ!…何処かで

聞き覚えの有る掛け声を全力で口にして見せると、フィロを背中にくっ付けたまま

谷を登り出す!…それは淀みなく次々に掴める場所を探してはドンドン上り!…

遂には!…


__ガッ!!!……グググッ!!!…


「おんどりゃああああぁぁぁ!!!……ダハァ!!!…

はぁ!…はぁ!…し、死ぬかと思った!!…」


「あ、当たり前じゃ!!!…少しは待たぬか!!!…

詠唱が間に合わんで焦って!!!……お、思わずチビってしまいそうに…」


マサツグのスキル「パルクール」のお陰で登り切り!…フィロを背にくっつっけた

まま這い上がる様にしてマサツグが反対側の谷に移動し切ると、その当の本人は

酷く疲労困憊の様子で言葉を零す!…この時もフィロを背にくっ付けたまま息を

切らし地面にへばって居ると、そんなマサツグにフィロは文句を言い!…やはり

フィロが唱えていた呪文はあのままだと間に合わなかった様で!…フィロ自身

何かを覚悟して思わず催した事を口にすると、マサツグはそんなフィロの文句に

対してトンデモナイ返事をする!…


「ッ!……そんときゃ!…はぁ!…俺が世話してやるよ!…」


「ッ……ふぇ?……ッ!!…ッ~~~~!!!」


「とにかく!…だぁ!!……ハァ…先を急ぐぞ!!…」


恐らくマサツグとしても何も考えずただランナーズハイの状態で返事をしたの

だろうが、その返事を聞いてフィロはへ?…と…何か別の言葉に置き換えた

様子で赤面し始め!…そのままマサツグの背中にくっ付き丸まるようモジモジ

として居ると、マサツグも直ぐに回復した様子で立ち上がる!…そして

四小節目のキノコと思われる場所まで近づくと、辺りを見回して道を探し!…

それらしき道を見つけた所でまたマサツグは駆けて行き、その道中での

モンスターや忍者達がアウトオブ眼中!…遂に五小節目の場所と思われる

妙な岩が埋まっている所までやって来ると、マサツグも足を止めるなり呼吸を

整える!…


「…はぁ!…はぁ!……さ、最後は!…ここか?…」


「……み、見た感じそうじゃな?…うん……」


「……ッ?…さっきから…如何したんだ…フィロ?…

…はあぁ~…妙にモジモジしてるが?…」


マサツグの目の前にはまるでフック船長の鉤爪の様な形をした奇妙な岩が!…

そしてこれまたこの場所がそうですとばかりに辺り一帯は開けて居り!…

マサツグも悩む事無くここがそうだと!…息を切らしながらも岩に近付き!…

一体何処にその道が有るのか?と辺りを見回して居ると、そんなマサツグの

言葉にフィロがモジモジとした様子で相槌を打つ…この時やはり先程の言葉を

引っ張って居る様子で、何やら照れ臭い様な恥ずかしい様な…とにかくらしく

ないフィロの様子にマサツグも次第に疑問を持ち!…息を整えつつも何が

有ったのか?について尋ねると、フィロは慌てた様子で返事をする!…


「ッ!!!…な、なななな!…何でも無いのじゃ!!…

さ、早く小娘を助けんと!!…」


「……ッ?…あぁ……とは言ったものの!…

見渡す限り何処も彼処も竹林!…竹竹竹竹竹竹竹竹!!…

…今度は獣道らしいモンは何処にも無いし…

何ならここが終着点と言った具合に奇妙な雰囲気も感じる!…

さて如何したものか?……」


「ッ…ッ~~~……ッ!…の、のぅ主様や?…

この岩…何か奇妙に感じぬか?…」


「ッ!…え?……あぁ…

まぁ、自然に出来た物にしては形状が可笑しいとは思うが…」


明らかにマサツグの問い掛けに対して動揺したよう!…とにかく話題を変える様に

アヤの救出を口にすると、マサツグが不思議に感じつつも返事をする!…その上で

辺りを見回しウンザリするようこれまた竹林と言い出すと、もう飽きた!とばかり

に文句を言い!…その上で道が見つからない事に対してもウンザリして見せ!…

最後の小節の意味が分からずその奇妙な岩に肘を掛けもたれ掛かって居ると、

フィロがふとある事に気が付く!…その気付く際もマサツグを妙に意識した様子で

照れて居るのだが、フィロはその岩を改めて見るなり可笑しいと!…すると

マサツグもそんなフィロの言葉に対して反応すると岩の形が可笑しいと言い、

自然に出来た物では無いと改めて確認しながら口にするのだが…フィロは

そこじゃない!と言った様子でツッコミを入れると、マサツグに如何言う事かを

説明する!…


「いやそうではなくて!!……何と言うかぁ~…ほれ!…

その鉤爪の様な形をした所の側面!…

何やら手を掛けれそうな所が有るじゃろ?…

これはまるで長年掛けてここに手を掛け!…徐々に削れてこうなった様な!…

何やら古めかしさを感じるのじゃが?…」


「ッ!…どれどれ?……ッ!…

ホントだ…こことここだけ窪んでる!…」


「それにあの歌の最後はこうじゃった…えぇ~っと…

さいごにおきいしみぎまわり~♪……もしかするとこの岩…

童歌の通りに動かせるのでは?…」


「ッ!…んまたまたそんなご冗談を~!……そんなギミックが在る訳…」


フィロが言いたいのはその詳しい形状!…何でもその鉤爪の様な形の側面部分には

奇妙な窪みが存在し、その窪み具合から見ても丁度手を掛けられそうな!…

まるでそこに手を掛けては何かをして居た様な痕跡が伺え!…マサツグもそれを

指摘されて改めてマジマジ見詰めるよう確認をすると、そこで約2~3cm位の

窪みを発見する!…それも両側に均等にして削れている様に見えると、マサツグは

フィロと一緒に不思議がり!…フィロはフィロでまたまた思い付いた様に話しを

続け!…御座るから教えて貰った童歌の最後の方を歌って見せると、自身が考えた

答えを口にする!…するとそれを聞いたマサツグもピクっと反応すると、フィロに

そんな馬鹿なと言った様子で苦笑いをし!…信じていない様子でその窪みに手を

掛け出し!…フィロの推察通りに動くかどうかを試してみると、何やら奇妙な

手応えを感じてしまう!…


__スッ…ガゴッ!!…ゴゴゴゴ!……


「ッ!?…え?…」


「ッ!!……続けてみぃ!!…」


「ッ!…あ、あぁ……せぇ~の!!」


何やら引っ掛かりが取れた様な感覚を覚え!…その岩の大きさに対して然程

力が要らない様子で動かせる事に気が付くと、当然そんな手応えにマサツグは

戸惑う!…まさかフィロの言って居た事が正しい?…思わず手を止めて考えて

居ると、フィロがマサツグに続けるよう指示!…するとマサツグもハッと

我に返った所で返事をし!…言われた通りに力を入れ直す様に踏ん張って

見せると、そのまま岩を右回りに!…動かし切った所で一際何かが嵌る音を

耳にすると、次には隠されて居た道が目の前に現れる!…


__ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!…ガゴン!!…バサバサバサバサアァ!!!…


「ッ!?…え?…えぇ??…」


「ッ!?…ま、まさかの隠し様じゃな?…

岩を動かし目の前の茂みが左右に別れたと思えば!…」


「……え〇らのごまだれぇ~♪」


「ッ!…え、えば?…何じゃそれは?…」


「ッ!………いや…とにかく行くぞ!……こっからは更に気を引き締めて!…」


マサツグが岩を動かすとその岩より奥の方に有った茂みが突如意志を持った

かの様に動き出し!…マサツグ達の前に隠されていた道を開けると、その大袈裟な

ギミックにマサツグが驚く!…その際若干放心気味にその光景を見詰めて居ると、

フィロもまさか当たるとは!…と言った具合に驚き!…マサツグもマサツグで

思わず某・ギミック解除のアテレコ?…を口にし見せ…そのマサツグの言葉に

疑問を持ったようフィロはふと質問をすると、マサツグは何でも無いとばかりに

返事をする!…さて道が開けた事でマサツグは迷うことなくその道を警戒した

様子で進んで居ると、思った物とは違う!…のどかな田園風景に民家と!…

まるで田舎に着た様な光景を目にすると、先程までの竹林とは打って変わっての

光景に戸惑って見せる!…


  ------------------------------------------------------------------------

           「迷いの竹林・紅月衆の隠れ里」

   迷いの竹林の中にひっそりと存在する忍び達の隠れ里。ここは

   蒼月一派と敵対する[紅月衆]が生活する場所で、修行の場所

   でもあり!…一人前の忍びになるまではこの里を出る事は一切

   叶わず!…最悪落第するとこの里の中で一生を過ごす事となる!…

   更には無理に抜け出そうとすると、その者は抜け忍の烙印を

   押され!…その身が消えるまで一族から追われる事となって

   しまい!…そして極端に自分達の術や技術が外に漏れる事を

   恐れる傾向にあるのか、もし掴まった際は自害をする!…

   そんな厳しい訓練をする為の施設と化しており、不用意に

   外から来た者がここに紛れようモノなら!…次の日の目を

   見る事は無いと言われている!…
  ------------------------------------------------------------------------


「……まぁた豪く物騒な説明文が出て来たなぁ…

そんでその癖こののどかな田園風景だろ?…ギャップが酷過ぎだろ!…」


「……何じゃこの里?…男の気配が感じられん!…

有るのは皆女子ばかりじゃ!…」


「……フィロさん?…何でそんな事が分かるのかな?…」


目の前の光景とは裏腹に物騒な観光説明が表記され!…マサツグもそれに一通り

目を通し!…説明と目の前の光景とのギャップの激しさに思わず混乱しそうに

なって居ると、フィロが突如気になる事を口にする!…それは何やら女性しか

居ないと言う事であり、フィロはその事に不気味がり!…しかしマサツグは逆に

何故それが分かる?と疑問を持ち!…思わず素直に如何言う理屈で?とばかりに

フィロへ尋ねると、質問をしながらも物陰に隠れては辺りを伺う!…さてそうして

何とか目的の場所に辿り着いたマサツグ達を余所に!…この時レイヴン達はと

言うと!…


「…ッ!…レイヴンさんレイヴンさん!!」


「ッ!…んん~?…どしたシロちゃん?」


「ハイポーションならあっちのお店が一番安いです!!

あっ!…マナポーションならあっち!…

その他罠?…とかならあっちのお店が!!…」


「……マサツグ…あいつ主夫にでもなったのか?…」


ハッと思い出した様子でシロはレイヴンを呼び出し、レイヴンも呼ばれた事で

シロに反応!…この時レイヴン達は来る時の為に物資を買い集めて居たのだが

その時シロから有難い助言を!…レイヴンはそんな情報がシロの口から出て

来た事に驚き戸惑い!…一体普段のマサツグは?…とばかりに思わず疑問を

持つと、とりあえずシロに勧められるまま!…言う通りに従って買い物をする

のであった!…因みに予定して居た予算の三割減で全ての買い物を終える事が

出来た事で更に驚き!…シロはシロでその事でドヤな態度をレイヴンに!…

両手を腰に当てて更に胸を張って見せると尻尾を振ってご機嫌に!…そんな

シロの態度を余所にレイヴンも呆気に取られた様子で驚き続け!…今度から

自分も試そうか?とひっそり考えたりするレイヴンなのであった!…

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ダンジョンが生まれて百年。 スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、 ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。 弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、 満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。 そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは―― 拾ってきた野良の黒猫“クロ”。 だが命の灯が消えかけた夜、 その黒猫は正体を現す。 クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在―― しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。 力を失われ、語ることすら封じられたクロは、 復讐を果たすための契約者を探していた。 クロは瀕死のソラと契約し、 彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。 唯一のスキル《アイテムボックス》。 そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、 弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。 だがその裏で、 クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、 復讐の道を静かに歩み始めていた。 これは―― “最弱”と“最凶”が手を取り合い、 未来をやり直す物語

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
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加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
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主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
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狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
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バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

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ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

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