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-第四章-オータムクラウド国編-
-第四章三十九節 知らない自分とアサシンなマサツグと迷いの竹林-
しおりを挟む町の中を駆け抜ける様にして外へ!…薬草を探したり修行をしたりで幾度となく
平原に出て居たのだが…この時改めてその外に光景に目をやると、今までちゃんと
見て居なかったせいか目新しいモノを目にする!…それこそオータムクラウド国
からは少し離れた所に廃村が、昔は誰かが住んで居た様子が伺えてはボロボロと…
今となってはモンスター達の集落と化しており、そのモンスター達もよく見ると
オータムクラウドらしい…やはり日本をモチーフにして居るのか妖怪の類を
目にする。
__ザッザッザッザッザッザッ!!……ッ!…
「廃村?…しかもこんな所に有ったのか……ッ!…」
__ウゴゴゴゴゴ……ケケケケケケ!!…
「…しかも妖怪の住処と言った所か……一つ目小僧に提灯お化け?…
後は唐笠に諸々と……よく見ると壁が動いてる…アレはぬりかべか?…
……まぁ、さすがに目玉のお〇じ的なモノは居ないか…」
廃村に立ち寄る予定はないのだが、思わずそんな光景を目にするとマジマジ
見詰め!…廃村で闊歩している妖怪を眺めつつ!…ふと何かゲゲゲ的な物が
居ない事を当たり前の様に確認をして居ると、背中に大妖怪を背負いながら
廃村を後にするよう竹林を目指して駆けて行く!…するとフィロは徐に
マサツグへ声を掛け出すと、その迷いの竹林の場所を知って居るのか!…
この時今だ体に力が入らないのかその声は如何にもか細く!…そんなフィロの
聴き取り辛い声にマサツグも戸惑い!…一体何を言って居るのか?と尋ねよう
とすると、勿論一筋縄では行かないとばかりにモンスターが行く手を遮る!…
「……マ、マサツグよ…竹林はあっちじゃ…あっちにある…」
「ッ!…え?…何だって?……ッ!?…」
__ゴゴゴゴゴ!!…ボゴオォ!!…ギシャアアアァァァ!!!…
「ッ!?…デッカ!?…何だあの口の付いた花は!?…」
マサツグが駆けて行こうとする方向で突如地面が隆起し!…その隆起した地面から
突如植物の蔦らしい物が!…何やらその蔓は触手めいた様にウネウネと動き!…
次には花が咲くよう地面からその姿を現すと、その花の花弁辺りには歯の付いた
口が付いていた!…それはまるで食虫植物の様にも見えるのだが、その規模は
全体的に見て約6m位と大きく!…まさにマサツグ達の事を餌と認識した様子で
花はマサツグ達の方へ振り向き出し!…その巨大な食虫植物が姿を現した事で
マサツグも驚いたよう戸惑って見せて居ると、その食虫植物はマサツグ達に襲い
掛かる!…
__ギシャアアアァァァ!!!…ビュビュビュ!!…
「ッ!?…あっぶな!!…」
__ババッ!!…ドゴドゴドオォ!!…にゅるにゅる…うねうね…
「…チッ!!…こんなのまで居るのかよ!!…鑑定!!」
その巨大食虫植物はマサツグに向かって吠えると次には蔦を自在に使い捕縛を
試み!…マサツグもそれを見て慌てながらも回避をすると、その回避した蔦は
地面に刺さる!…しかも意外と勢いが有ったのかその蔦はいとも容易く地面に
刺さると、ソフトボール大の穴を開け!…これまた地面から自身の蔦を引き抜くと
また踊る様にウネウネと!…まさかこんな化け物が隠れているとは思っても
居なかった様子でマサツグも焦ると、鑑定を発動する!…
__ピピピ!…ヴウン!…
-----------------------------------------------------------------------
「マンイーター」
Lv.35
HP 5500 ATK 340 DEF 210
MATK 0 MDEF 0
SKILL
消化液 Lv.5 奇襲 Lv.7
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「ッ!?……まだ単体で出て来ただけマシか!!…
…時間がねぇ!!…さっさとケリを着け!!…」
__スカッ!!…
「ッ!…あれ?…」
「……な、何をしておるのじゃ?」
鑑定をした事でマサツグの目の前にはその食虫植物のステータス画面が!…
その際項目を良く見るとこの食虫植物はただの雑魚モンスターらしく、マサツグも
このデカさで!?…とばかりにその運営の判断基準に驚いて居ると、マンイーター
はまたマサツグに向かい襲い掛かろうとする。その際また蔓をウネウネと動かして
見せると狙いをマサツグに定め出し!…マサツグもマサツグでそれを確認した所で
戦闘態勢に入り!…いつもの様に大剣を手に戦おうとするのだが、その大剣を
握ろうとした手は空を斬り!…当然いつもの手応えが無い事にマサツグも驚き!…
フィロがツッコミを入れるよう声を掛けて居ると、その間にもマンイーターは
狙いを定めた様に蔦を伸ばす!…
__ギシャアアアァァァ!!!…ビュビュビュ!!…
「ッ!!…チィ!!…」
__ババッ!!…ドゴドゴドオォ!!…にゅるにゅる…うねうね…
「何で大剣が無い無った!?…これじゃ戦闘!!……ッ!!…
刀は有る!……だったらこれでやるしか!!…」
戸惑って居るマサツグに向かい容赦のない蔦攻撃!…しかしマサツグもそれを
喰らう訳には行かないので咄嗟に回避!…そして自身の背中から大剣が消えて
いる事に驚きを隠せないで居ると、戦う手段が無いと嘆き!…だが次にはハッと
気が付いた様子で自身の腰に佩いている刀に目をやり!…マサツグも有った!と
ばかりにすぐさま手を掛けて一気に引き抜くと!…マンイーターの動きに
注視する!…
__チャキッ!!…スウゥ……ギシャアアアァァァ!!!…ビュビュビュ!!…
「ッ!!…来た!!…」
__ババッ!!…ギュン!!!…
「サイクロンエッジ!!!」
__ギュルルルルル!!!…ズババババババアアァァァ!!!…
マサツグが刀を抜くと既にマンイーターは攻撃態勢に入っており!…もはや
馬鹿の一つ覚えなのかまたもやマサツグの事を蔦で突き刺そうとすると!…
マサツグはそれに合わせてカウンターを繰り出す!…この時いつもの様に
肉薄して火炎斬りか雷撃刃を繰り出そうとするのだが、何故かマサツグの
体は相手に向かい回転するよう!…知らない技名を口にしては蔦の攻撃を
掻い潜って肉薄して見せ!…その回転の勢いそのままにマンイーターの蔦から
本体!…全てにおいて切り刻むよう技を放ち終えると、マサツグは当然の様に
戸惑って見せる!…
{……あっるぇ~~?…おいちゃんいつの間にこんな技を使える様に?…
てか何で?…咄嗟にこの技を出した?…
…まるで始めた当初から使って来ている様な?…}
「ッ~~~!!!…のぉじゃあぁぁぁ~~~!!……」
「ッ!?…イカン、フィロ!!」
全く身に覚えの無い技なのにさも当然の様に扱え!…何ならこの技が出た事に
マサツグは戸惑い!…その使った時の感覚でさえももはや慣れた様な謎の体感を
覚えると、マンイーターの体を貫きながらただ疑問を感じる!…この時疑問を
感じる一方でマサツグの感覚としてはまるで刹那を発動している様な!…
スローモーションで事は進み!…そしてマサツグに括り付けられて居るフィロも
当然同じ様に回転を感じ!…付いて来れない様子で気の抜ける悲鳴を上げて
居ると、マサツグもハッとした具合にフィロを心配しては着地体勢を整える!…
__グルン!!…ザザアアァァ!!……
「…フィロ!!…大丈夫か!?」
「うぅ~…め、目が回るのじゃ~~……」
「……ふぅ~…返事が出来る所を見ると大丈夫そうだな?…
…てか今のは一体?…ッ!…あれ、二刀流?……」
横の回転を打ち切ると縦に身を翻し!…そのまま地面を滑って行くよう片手を
着きながらブレーキを掛けると、切り刻んだマンイーターから約2~3m離れた
所で漸く止まる!…そして自身の体が落ち着いた所で慌ててフィロに声を
掛けると、フィロはマサツグの背中に縛られては首をクラクラ…マサツグの
問い掛けに対して目が回ったと口にして見せ、まだフィロから返事がある分
マサツグも大丈夫と安堵すると、改めて自分の身に起きた事について疑問を
持つ!…その際自分の手を見るよう徐に両手を自身の前に持って来ると、そこで
自分がいつの間にか刀を両手に握っている事に気が付き!…右手には春風刀が
握られては左手に夏海刀!…とにかく自分でもいつ二刀に切り替えたのか
分からないで困惑して居ると、その一方でマンイーターは息を断つ!…
__グゴゴゴゴゴ!!……ドシャアアァァン!!……パアアァァ…
「ッ!…あれ?…意外と強い?…ていうか大剣!!……ッ!…」
----------------------------------------------------------------------
ライモンド卿の残傷の大剣
レア度 C
ATK+90 DEF+30 MDEF+10
ライモンド卿が持っていた傷だらけの大剣。
幾多の戦場を駆け回った証かその大剣には傷が多く、どれ程傷を
作ろうが全く曲がりもしない折れもしない…そんな頑丈さを
物語っており、並の攻撃は簡単に弾き使用者に傷一つ付ける事が
出来ない鉄壁具合を持ち合わせた幅の広いグレートソード。
[阿吽の呼吸]
このスキルが付いている武器を持つ者との連携技発生率が格段に
上昇し、連携技の威力も上昇する。
現在装備不可(ジョブ)
--------------------------------------------------------------------
その巨大な食虫植物は音と立てて崩れ去り!…いつもの様に光となって消えて
行くと、そのまさかの一スキルで屠れた事にマサツグは驚く!…そして意外と
打点が高い事に関心を持つと、打点が高いと言う事でふと思い出したのか!…
次には消えた大剣について心配をし始め!…一番に思い当たるアイテムポーチ
内を突如として引っ掻き回すと、そこで仕舞われている大剣を無事見つける!…
「あった!…って、何でアイテムポーチに仕舞われてる?…
…ッ!!…まさかの装備制限!?…うわぁ……マジかよ!…」
大事にして居た武器が見つかった事でマサツグも安堵!…そして何故アイテム
ポーチに移動して居たのかについて考え出すと、一度は手に取ってその理由を
確認する!…するとそこに書かれて有ったのは装備制限に引っ掛かると表記
されており、詳しい理由を指し示す様にそこには()でジョブと!…それを見て
マサツグも納得したのか次にはショックを受けた様子で反応して見せ!…
とにかく今装備出来ない事を確認し終えると、もう一度アイテムポーチに大剣を
仕舞っては先を急ぐ!…その際マサツグは移動しながら自身のステータス画面を
徐に開くと、今のステータスを確認し始める!…
__……ピッ!…ピッ!…ヴウン!!…
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「マサツグ」
「魔王をも飼い慣らすゴッドハンド」
Lv.50 「グレーターアサシン」(トライアル)
HP 4950 TP 650 装備
ATK 475+150 DEF 440+110 E 武器 春風刀 壱式
INT 195 RES 215+10 E 武器2 夏海刀 弐式
AGI 520+40 LUK 999 頭装 トライアルアサシンフード
体装 トライアルアサシンローブ
MS [短剣術Lv.9] [暗殺術Lv.7] 足装 トライアルアサシンブーツ
SS [鑑定Lv.8] [採取術Lv.7] 装飾 春王蜥蜴の腕輪
[技術向上] [超幸運]
[影を支配する者] [刹那Lv.7]
[感知Lv.7] [鍛冶Lv.1]
[隠密Lv.10] [パルクールLv.7]
EX [鋼の意思] [伝説の魔物使い]
[術技]
サイクロンエッジ TP 10 ダガースロー TP 15
フレイムナイフ TP 20 アイシクルエッジ TP 20
スパークワイヤー TP 25 ツインスロー TP 30
シャドーアタック TP 45 アイテムテイク TP 35
スモークラン TP 40 ボムナイフ TP 60
ネックキラー TP 75 スリープキラー TP 60
ダガーラッシュ TP 55 ポイズンエリア TP 80
シャドーキル TP 85
[術技2]
四季刀剣術・疾風の型 TP 55 四季刀剣術・海裂の型 TP 55
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「ッ!!…うわぁ…思いっきり変わってる!…
まぁ当然なんだが…前が剣士だった面影は残ってないな……ッ!…アレか?…」
マサツグがステータス画面を開くとそこにはアサシンになった画面が…そこには
もう前の剣士であった面影は何処にもなく!…ただ知らない防具にスキルに技と…
変わってしまった事に戸惑いを覚えつつ、徐々に遠目からでも分かるその竹林
らしき影を見つけると、そこに向かって駆けて行く!…するとフィロも丁度良い
具合に目を覚ましたのかハッとした様子で目を見開くと、次には軽く首を左右に
振り!…
「……うぅ~……ハッ!!…イ、イカンイカン!!…
わっちがマサツグを導かねば!!…
…って、おや?…もう着いて居るでは…ッ!!…
待ったじゃマサツグ!…」
「ッ!?…ちょ!!…ちょちょちょ!!…な、何すんだよ!!」
「いいから待て!!……よぉく見てみぃ!…その陰に隠れて居る者達を!…」
「ッ!…隠れて居る者達?………ッ!!…」
マサツグが方向音痴だと言う事を知って居るのか…気を取り直すなり自分が
しっかりするよう言葉を口にすると、突如として何かに気が付いた具合に
マサツグを止める!…その際慌てた様子で両手を伸ばしマサツグの目を覆い
隠すと、視界を遮られた事でそのまま突入しようとして居たマサツグは戸惑い!…
当然足を止めて覆い隠して来たフィロの手を払い除け!…いきなりの事で
何をする!と文句の言葉を口にすると、そのマサツグからの言葉に対して
フィロは落ち着くよう忠告をする!…この時もマサツグに訳を説明するよう
フィロはその目の前の竹林を指差すと、更にその竹の影に隠れている何かを
指し示し!…マサツグもそのフィロからの忠告を聞いて指差す方へ!…
目を凝らし何が隠れているのか?と確認をすると、そこで竹林の影…いや!…
色んな物の陰に潜むよう赤黒い人影の様なモノを見つけると、思わず驚いた
様子で息を飲む!…
__……スウゥ…
「ッ!?!?………なるほど?…そう言う事ね?…
…サンキューフィロ!…お前が付いて来てくれたのは正解だったかも…」
「ッ!…くっふふふふ♪…もぉ~っと褒めても良いのじゃぞ?…」
「…じゃあ帰ったらまた耳でもマッサージしてやるか…」
「ッ!?…ふぇ!?…い、いや…あれはそのぉ~……ッ~~~…」
竹林の影の中では何かが移動するようスウゥと音を立てる事無く移動しており!…
マサツグも理解した様子で思わず絶句すると、暫く沈黙したのち徐々に落ち着きを
取り戻してはフィロに礼を言う!…そしてそれと同時にフィロが付いて来た事に
対して正解だった事も思わず口にし始めると、そのマサツグの言葉でフィロは耳を
ピクっとさせ!…次には調子に乗った様子で更に褒めろと!…そんなフィロに
対してマサツグはまた辱めるようマッサージの言葉を口にすると、フィロは途端に
顔を赤くしては縮こまってしまう!…さて増長したフィロも落ち着かせた所で
改めてマサツグが呼吸を整えると、ここからが本番!とばかりに隠密を
発動する!…
「……隠密!」
__フッ…ッ!…
「…不思議なモノじゃ…今確かにわっちはマサツグの背に乗って居る筈なのに!…
まるで気配を感じん!…これは一体如何言う事なのか?…」
「……ッ!…俺は大丈夫だが…背負って居るフィロは如何なんだ?…
…念のため幻影コートを取り出して……ほれ!」
隠密を発動するとマサツグの姿はあの遊郭の時同様!…姿が見えなくなっては
その気配も消え!…傍から見るとまるでフィロが宙に座って居るよう奇妙な
光景に見え始めると、フィロもそれを感じ取って居るのか不思議がる!…
その際シロみたくマサツグの気配を探れないか?と言った試行錯誤を軽く
やり出したりして居るのだが、マサツグは全く気にせず!…寧ろこの状態
だと逆に目立つのでは?と考え出し!…アイテムポーチから徐に自前の
幻影コートを取り出すと、フィロの頭から被せるようコートを掛ける!…
__ブワァサッ!…
「ッ!…これは?…幻影狼のコートでは無いか!…」
「それを被ればフィロも目立たなくなるだろ?…
…まぁ陽の光が当たって居るここではアレだが…
それでも竹林に入れば効果は…」
「……マ、マサツグがわっちを気遣って!♥…
…これが愛と言うものなのかや?♥…」
「……お前はいつでも楽しそうだな?」
フィロの頭から幻影コートを掛けるとフィロもハッと気が付いた様子で…
そのコートの生地から驚いた様子でその掛けられたコートに手を伸ばすと、
仕様目的は分かって居る様子でフードを深く被って見せる!…すると
マサツグもそれを振り返り様に見てフィロがちゃんとフードを被って
居る事を確認をすると、これで大丈夫!とばかりに笑顔で話し!…
その一方でフィロはマサツグの気遣いに歓喜した様子でまた惚れ直した!と!…
頭から幻影コートのフードを被って一人モジモジとし始めると、そんな
フィロの様子にマサツグは呆れてしまうのであった!…さて改めて隠密
能力も高めた事で一行は竹林に向かい進み出すと、気を引き締める様に
して駆けて行く!…そして!…
------------------------------------------------------------------------
「迷いの竹林・無常の卒塔婆」
オータムクラウド国の南東に位置する山脈の麓にある巨大な竹林。
この竹林の規模は夏海原大陸にある獣神の森に匹敵する広大さを
持って居り、何の準備も無しに入ると間違いなく迷うと言われて
いる!…故に専用のガイドなる者も居ると言われて居るのだが、
滅多にココを訪れる者は無く…故のそのガイドも機能して居らず、
今となっては失意に陥った者達が行きつく!…曰く付きの場所とも
言われている。一説によるとその竹林の竹の本数はその竹林で
亡くなった者の数だけ生えて居ると言われており、「卒塔婆の竹林」
とも呼ばれては秋羊雲国に生きる者達から恐れられている。
------------------------------------------------------------------------
__ザッザッザッザッザッザッ!!…ッ!…ザザァ!…
「……多分これの事かな?…不自然にコイツだけタケノコのままだし…
って事はこの近くに道が…」
案内を目にしつつ竹林に入って恐らく誰かが何度も行き来したであろう道を進んで
行くと、そこで地面から顔を出して居るタケノコを見つけ!…それも不自然に
タケノコはその一本だけしか生えて居らず!…マサツグも御座るの童歌を思い出す
ようこのタケノコの事かと言った具合に足を止めると、辺りを見回し道を探す!…
しかし幾ら見回し探した所でそれらしい道は見当たらず、マサツグは一人困惑し
始めるのだが!…そこはフィロが付いて来た真価を発揮する所で!…マサツグが
見回して居るのに合わせて何かを見つけたよう突如納得し始めると、徐に
マサツグの事を呼び出す!…
「……ッ!…なるほどのぅ?…そう言う事か…
…マサツグこっちじゃ!…」
「ッ!…え?……ッ!…なるほど?…
確かにそりゃそうか…よし、ナイスだフィロ!…」
「ふふぅ~~ん!!…これ位如何って事は無いのじゃ!!」
「…にしても獣道かぁ…て事は当然モンスターも居るって事だよなぁ?…
……気ぃ引き締めないとなぁ!…」
フィロに突如呼ばれた事でマサツグも反応!…その際フィロの指差す方に
視線を向けると、そこで藪に隠れている獣道がある事を確認する!…
それこそマサツグはちゃんと開拓された道が有ると言った具合に先に進む
道を探して居たのだが、これを見た事で納得!…そしてよくよく考えれば
普通見つからない様に隠すのが当たり前と、この時抜けていた事を悟り!…
道を探してくれたフィロに感謝をしつつ!…改めて注視する事その胸に刻み
ながら獣道の方へと歩き始めて居ると、そのマサツグの背中の上では
フィロが得意げにドヤッて見せる!…しかしマサツグはそんなフィロの
ドヤに対して流す様な反応を見せると、その獣道の存在について別の方向
でも注視し!…獣道が有ると言う事は当然この道を使って居るモンスターも
居ると!…改めて気を引き締め辺りに警戒を張り巡らせて居ると、その道中
モンスターとは別の!…マサツグ達の敵を目にする!…
__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…ッ!!…ババッ!…チラァ?…
「……見張りか?…でもこんな所で?」
「うぅ~む…こちらの様子には気付いて居らんようじゃなぁ?…
……どれ?…ちぃ~とばかり悪戯でもしてみるか…」
__シュポッ!…ピッ!…ふよ~………ぽッ!……ッ~~~…
竹林の中を進んで居ると人影が!…当然それを見つけた途端にマサツグは
影へと隠れ出し!…その見つけた人影が何者なのかをチラっとだけ顔を
出して確認すると、それがあの紅月衆の忍者達である事を確認する!…
その際相手の忍者はマサツグ達の存在に気が付いていない様子で何やら
立ち話をしている様で、それを見たフィロはこれまた何か悪い事を考えた
具合に指先に極小の狐火を灯し!…すると次にはその忍者達に向けて
狐火を音もなく飛ばし始め!…ふよふよと浮かぶ狐火はそのまま見つかる事
無く忍者に!…それこそ立ち話をして居る忍者の内一人の尻に付き、
そこから火の手が大きくなるよう狐火が燃え盛ると、途端に忍者達は
慌て始める!…
__…メラメラメラメラ!!…
「……ん?…何だ?…何故か尻が熱い?……ッ!?…
どわあああぁぁぁぁ!!!!」
「ッ!?…な、何だ!?…敵襲か!?…しかし何処から!?」
「火!…火がああぁぁ!!…某の尻があああぁぁ!!!」
それこそ漫画の様な異変の気が付き方をすると、次には悲鳴!…そして近くに
居た忍者達も途端に警戒態勢に入り始め!…マサツグ達の事を探して居る
のだろうか忍び刀的な物を抜き出すと、辺りを警戒する!…しかし幾ら見回した
所でマサツグ達を見つける事は叶わない様で、フィロはその様子を見て口に手を
当て!…その一方で文字通り尻に火が付いた忍者は藻掻き慌て!…地面に尻を
擦り付け何とか消火を試みると、その様子を見てフィロは更に噴出しそうに
なる!…
「ッ~~~~!!!…そ、某の尻!!!……
あぁ~ほんに愉快!!…マサツグよ見たか?…
危うく噴き出しそうになったわ!…くふふふふ♪」
「……ひっでぇ事するなぁ…敵ながら同情モンだわ…」
__………スック…うわぁお!…
まさに外道!…と言わんばかりに人の不幸?…で大いに笑い!…マサツグにも
その様子を見せてキャッキャと無邪気に燥いで見せると、その光景を見た
マサツグも思わず相手に同情をする…この時その尻に火が付いた忍者も何とか
鎮火の成功した様子で次にはスックと立ち上がって見せるのだが…その立ち
上がった際に見えたモノと言うのはおっさんの尻で!…見事に尻が丸見えになる
よう袴は焼け!…それを見て更にフィロが我慢ならない様子で悶絶すると、
自分でやった事に対して苦しみ始める!…
「ッ~~~~!!!!!…ッ!!!…ッ!!!……」
「ッ!?…お、おい!?…噴き出すんじゃないぞ!?…
バレたら面倒!!…」
__……数十分後…
「あぁ~可笑し!……しかしこれで分かったじゃろ?…
此方の隠密具合は完璧のようじゃ!…
これなら奴らの隣を普通に通り抜けられそうじゃぞ?…
何ならもう一度あの様にして撹乱を!!…」
「…余計な騒ぎを起こさない!…てか味を占めるな!…
おっさんの尻を焼いて!!…」
これまでにない位に可笑しかったのかフィロは悶絶!…そして今にも吹き出し
笑いそうなフィロに対してマサツグは慌てた様子で声を掛け!…何とかフィロが
落ち着くのに時間を掛けて居ると、約数十分の時間を要してしまう!…そして
落ち着いた後のフィロはと言うと、とても生き生きとしており!…その際
悪びれる様子を全く見せる事無く隠密性は十分と!…これなら安心!と言った
様子でマサツグに大胆な行動が出来ると証明をして見せると、更に陽動を買って
出ようとし始める!…しかしアレはマサツグからすれば当然逆に目立つモノで
あり、逆にフィロを注意し!…その際見たくも無い物を見せられた事に対して
文句を言い!…一通り落ち着いた所でマサツグ達がまた影を伝う様にして移動を
し始めると、また童歌の場所へと辿り着く!…
「……ッ!…まぁた分かり易くタケノコが三本!…
って事はここが童歌の二小節目?…の所か!…
……さて道はっと!……ッ!…」
童歌の二小節目の所と思われる場所にはタケノコが三本並んで生えて居り、
今度は少しは誤魔化す気が有るのかチラホラと!…他の場所にもタケノコを
生やしては撹乱を図っているのだが、やはり不自然にその三本が並んで居る
のが目に留まり!…マサツグも悩む事無くこれだと悟り!…続けて道を
探す様に先程の事も踏まえて詳しく辺りを探って居ると、フィロが突如と
して思い出した様に笑い出す!…
「……ッ~~~!!…ブフッ!!…くすくす!…くすくす!…」
「ッ!…何だ?…まぁだそんなにあの光景が可笑しかったのか?」
「だって!…だって!……どわああああぁぁぁ!!じゃて!!…
普通自分の尻が焼けて居ったらもっと違う慌て様を見せるだろうに!…
あ奴はどわああああぁぁぁ!!…って!!…くすくす!…くすくす!…」
「……はあぁ~ったく!……ッ!…これかな?」
するとマサツグもそんなフィロの様子に気が付いた様子で声を掛けると、
先程の事かと尋ね!…その問い掛けに対してフィロは肯定するよう笑い続け!…
余程受けたのだろう悲鳴から何まで色々と可笑しかった事についてマサツグに
話すと、コロコロと延々に笑い続ける!…そしてそんな笑い続けるフィロの
様子にマサツグも苦笑いしながら聞き流すと、恐らくそれらしい道を見つけ!…
ここまでモンスターや忍者達に襲われるどころか見つかる事無く進んで来た
事に!…安堵しつつも警戒!…とにかく気を付けるに越した事はない!と言った
様子で先を急ぎ我武者羅に走ると、更にその先にはまだ困難が待ち構えて居る
のを知らないのであった!…
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唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
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復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
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本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
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【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
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