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-第四章-オータムクラウド国編-
-第四章六十一節 不穏な策略とツイてない一日と巨漢の鬼-
しおりを挟む__オータムクラウドのギルド・ギルドマスターの部屋……
「……あと残るは住宅区と城本体!…
…たった数時間で三か所の開放とは!…フッ…さすがと言うべきか!…
しかし、だからと言って油断をする訳には行かない!……それに…
あのマサツグが何者か相手に苦戦を強いられている!…これは一体?…」
オリハやライザやレイヴンにシロ!…それらの活躍のお陰で四分割された内の
三区画が解放され!…これにはクロエも感心した様子で立体の地図に目を向け
続け!…それと同時にある事が気になった様子で視線を有る所に向けると、
若干の不安げな表情を浮かべ出す!…と言うのもそのメンバー達のリーダーを
担っているマサツグが未だその場で誰かと戦って居る事が疑問であり、苦戦を
強いられて居るのでは?と…そんなマサツグを押さえられる程の実力者が居る
事に若干の戸惑いを覚えつつ!…とにかく細かな状況の確認をし続けて居ると、
ギルドマスターの部屋に皐月が入って来る!…
__ガチャッ!!…きいぃぃぃぃ…
「ギルドマスターご報告が!…
モンスター掃討をしている冒険者の方から聞いた話なのですが…
何やらモンスター達が突如撤退の様子を見せ始めた模様です!!…
このまま行けばとりあえずは脅威の一つが消えるかと!…」
皐月は部屋に入って来るなり若干息を切らした様子で!…しかも何か朗報が
有ったのか!…明るい表情でクロエに報告がある事を口にすると、次には
現場の声だろうかモンスター達の撤退が確認された事を報告する!…ただし
それはあくまでも逃げ始めたと言う事であって、完全に終わったと言う訳
では無く!…それでも脅威が減る事に変わりは無いと!…皐月はこれで
一先ずは安心!と言った様子で話しを続けるのだが、それを聞いたクロエは
首を傾げる!…
「ッ!…そうか……だとしても何か…手応えが無さ過ぎる?…
一国のクーデターにしては手緩い様な?……まさかまだ何かを隠してる?…」
「……皆さん…無事だと良いのですが……」
何故ならそのモンスター達を差し向けて来たのは恐らく首謀者である[宗徳]が
原因であり、モンスターを兵として扱って居るにしては手緩いと!…普通は
解放されたとしてもしつこく粘って抵抗するものとクロエは考える様であって!…
あっさりモンスター達が退き出した事に何か別の狙いがあるのでは?とポロッと
漏らし深く考え出して居ると、そのクロエの言葉を耳にした皐月も心配をする!…
その際二人揃ってその机の上に有る立体地図に目を向けると、これまた揃って
何か不安を覚える表情を浮かべるのだが…幾ら地図を見詰めた所で状況は
劇的には変わって行かず!…とにかく依然として細かくクロエが指揮を執るよう
動き続けて居ると、その一方でモツ達の方でもある出来事が!…
__秋雲国・住宅区・長屋表街道…
「龍爪連斬!!!!」
__ゴアアアァァァ!!!…ズバババアァン!!!……フォン!!…
「ハアァ~…こりゃキリがないな?…
オマケに瘴気は濃いし!!…息苦しくて敵わねぇ!!…
…アヤは大丈夫か?」
「ッ!…えぇ、何とか!!…
前衛さんがしっかりエスコートしてくれてるお陰でね!…
…とは言え…今まで自分が使ってた弓と違うから違和感が凄いわね?…
ちょっと慣れるのに時間が掛かりそう!…」
モツ達も住宅区に辿り着いては壺の捜索に乗り出して居た!…そして勿論の事
ながらモンスター達に阻まられると戦闘!…モツは剣を片手に技を繰り出し、
アヤはそれを後ろから援護!…淀みのない完璧な連携を取っては危なげなく
道中を進んで居た!…その際一度足を止めては互いに気遣う等そんな様子を
見せて居ると、更にモンスター達が襲って来る等!…まるで残りはここだけ
なので全戦力が注がれた様に!…少し進んでは止まり!…少し進んでは止まりを
繰り返して居ると、モツはウンザリした様子で溜息を吐く!…そしてアヤと
しても武器に不安を覚えて居る様子で、慣れるのに時間が掛かると!…今まで
使って居た弓は宿屋に置いて有って取りに行くにしても時間が無く!…
仕方なしにモンスターが使って居た弓を強奪!…矢も道中落ちて居るのを拾って
使っている訳なのだが、如何にも感覚がやはり狂うのか四苦八苦して居た!…
さてそんな文句を零しつつも先を進んで居ると、徐々に瘴気が濃くなり!…
__ザシュン、ドシュン!!…バスッ!!…バスッ!!…バスッ!!……ドシャ…
「……ダハァ~!…ハァ!…ハァ!…チッ!…案の定だな?…
呼吸がし辛くなって来た!…けど、裏を返せば近付いて来たって所か…
…にしても本当に良い腕だな?…ヤブが絶賛する訳だ!…」
「……んはぁ!…はぁ!……とは言えしんどいわよ?…
とにかく狙いが定め難い!…それに…矢も…
いつも以上に神経使ってるかも…」
「……フゥ~!…休憩をしようにもこれじゃあ…
こっちにも討伐隊が向かって来てるとは思うが…
この調子だと如何なる事や…ら?…」
徐々に視界が悪くなると同時に呼吸もし辛く!…それを見越した様に襲い掛かって
来るモンスター達にも若干苦戦する様子を見せるのだが、それでもモツ達は果敢に
瘴気の中を進んで行く!…その際勘の良いモツは瘴気が濃くなって行ってる事に
ある確信を持つと、同時にアヤの弓の腕を褒め!…アヤもアヤでそんなお褒めの
言葉に対して息を切らし!…とにかく色々と不安がある事を口にすると、疲弊して
居る様子を少し見せる!…するとそんなアヤの様子にモツも溜息を吐き出すと、
一度は休憩を挿もうとするのだが!…次にはモンスターの多さからか休憩は
出来ないと判断して見せ、討伐隊もまだここまで来ていない事から当分は休憩が
出来ない!と言った風に考えて居ると、ふとある事に気が付く!…それは…
「……ッ?…何?…どうかしたの?…」
「……いや、この先の光景なんだが?…何か妙でな?…」
「…妙?…何が如何?……ッ!…」
「いや…普通何か血痕が有れば近くに何かが有る筈なんだが?…
何も無いんだ…そんな何も無いなんて事あるのかって?…」
モツが言い淀んだ事でアヤは若干戸惑いを感じ!…一体如何したのか?と尋ねると、
次にはモツがあるものを指差す!…その際指を差したモノと言うのは自分達が
進もうとしている道の先で…アヤもそんなモツの反応を見てその道の先に視線を
向けると、モツと同じ疑問を持ち出す!…何故ならその先にはまるで地獄絵図が
有ったであろう血痕の跡がベッタリと残って居るのだが、肝心の遺体や死骸は
何処にも無く!…まるで掃除でもされた様に何一つとして残骸等も残って無く、
そんな不可思議な光景を見て本当に何も無い事に疑問を持ち続けて居ると、
更にモツはある事を考える!…
「何も無い?…誰かが掃除?…いやそんな事する奴居る訳がない!…
だとすると?……ッ!…まさか…」
「ッ!…な、何如何したの?…
私すっごく不安なんだけど?…」
「……アヤ?…この先を進むぞ?…この妙な痕跡を追って!…」
「ッ!!…そ、それは良いけど…って言うか大丈夫なの!?…
壺も探さないといけないんだし!…」
モツが考えた事とはその奇怪な状況を作った犯人について!…それそこ最初は
誰かが掃除して居るのでは?…と考えるのだが、その目的が全く分からず!…
自動的にそうじゃないと選択肢から消え…次に思い当たる事を考えると、モツは
突如としてゾッとする!…するとそんなモツの反応を見てアヤも釣られたよう
ビックリすると、何事か?と尋ね!…しかしモツはそのアヤからの問い掛けに
対して何も答えず!…ただ思い付いた様にこの先を進む事だけを伝えると、
アヤを更に不安がらせる!…その際アヤは寄り道をするのか?と言った具合に
モツへ大丈夫かどうかについて再度質問をすると、モツはアヤの方に振り向く
なりこう答える!…
「……大丈夫!…もし俺の予想が当たって居れば…
その先に壺が有って!…更には化け物も居る!…」
「ッ!?…え!?…それって如何言う!?…」
「とにかく!…覚悟を決めないといけないって事だ!…
……もしヤバかったらアヤだけでも逃げてくれ!…いいな!…」
「ッ!?…そ、そんな!……」
モツは真剣な表情でアヤの問い掛けに対して大丈夫と答えると、目的地はそこに
有ると!…更には既に何かを悟って居る様子で化け物が居る事を口にし出し!…
当然そんな話をされた事でアヤが一層戸惑いを抱えた様子で質問をすると、モツは
アヤに言う事を聞かせる様に話しを続ける!…それはモツなりの優しさで深くは
答えない様にして居るのだろうが、答えて貰えないと言う事はやはり不安で!…
アヤは戸惑いに戸惑い続け!…モツはモツでもしもの事が有ったら逃げる様に
言い聞かせると、更にアヤを不安がらせる!…さてそんな話をした所で辺りを
警戒しながら進んで行くと、更に可笑しな事に!…今まで馬鹿みたいに襲って来た
モンスター達の影は何処にも無く、有るのは血痕だけと!…当然そんな不気味な
様子に二人の気も依然として引き締められ!…それと同時に瘴気も濃くなったよう
徐々に咳き込みを覚え始めて居ると、遂にそこである物を見つける!…
「……ケホッ!!…コホッ!!……ッ~~…
こんな事ならマスクを買っておけば良かった…
…それよりもさっきの話だけど!…」
「ッ!!…シッ!!…見つけた!…ドンピシャ!…
そして思ってた通り!…最悪のパターンだ!!…」
「ッ!…え?……ッ!?…」
__バキッ!!…ボリッ!!…ゴリッゴリッ!!…
視界が悪いのは当然呼吸もし難く!…アヤは若干後悔した様子でマスクを買えば
良かった!と漏らすと、改めてモツに質問をしようとし始める!…しかしモツは
そんなアヤの呼び掛けを止めては手で口を覆い隠すと、次には静かにするよう
呼び掛け!…更には近くの角に隠れるようアヤの手を引いて物陰に誘い!…二人
揃って姿を隠した所でチラッと確認するようモツが角から顔を覗かせると、
遂には一言ドンピシャと言葉を口にする!…だがそれと同時に最悪でも有る!と
モツが続けて言葉を口にすると、アヤも気になった様子で角から顔を覗かせ!…
するとそこで見たのはまるで巨大な岩が鎮座して居るかのよう!…とにかく
丸々と太った巨大な鬼らしき者が何かを貪り食べている姿を目撃すると、アヤは
戸惑った様子で質問をする!…
「…モ、モツ?…あれは?……」
「……あれがあの奇妙な道を作って居た[元凶]!…
恐らく生きて居ようが死んで居ようが関係無く捕まえては食べる!…
だからあんな奇妙な光景が出来て居たんだ!……で、近くに壺も!…」
その時のアヤは当然動揺が隠せない様子で!…モツもアヤからの問い掛けに
対して誤魔化すと言った事をせず!…ただ目の前の化け物に対してその
対処法を考える様に視線を向け続けると、ただ単純に[元凶]と答える!…
この時今まで話さなかった理由について説明するよう自身の考えを口にすると、
目の前の光景が肯定を物語り!…その際更に探して居た壺もその化け物の
近くで見つけ!…モツがその壺が有る!言った具合にアヤへ指を差し情報の
共有を図り出すと、アヤも気が付いた様子で反応する!…
「え!?……ッ!!…あっ!…」
「さて如何する?…正直アレを相手にはしたくない!…
かと言って壺だけ破壊するにしても思いっきりアレが邪魔で狙えそうにない!…
…せめて気を反らすなり何なり出来れば!…」
さてそうなって来ると如何やってあの壺を破壊するかと言った考えになる
のだが、間が悪い事にその壺は巨大な鬼の股の辺りに置かれて有り!…
弓で射貫くにしてもその足が壁となって邪魔をしており、更には慣れない
弓での狙撃と!…失敗したら当然気付かれる訳であって!…巨大な鬼を
相手にせず壺を壊す方法を模索して居ると、更に事態は悪化する!…
__バキッ!!…ボリッ!!…ゴリッゴリッ!!……ゴックン!!……
「ッ!…食べ終わった?……だとしたらある意味でラッキーかもな?…
あんな食事映像をもう見なくても良い!…
何なら瘴気のお陰で薄っすらとしか見えて居ない訳だが…
ともかく!…これでまた獲物を探して移動してくれたら!…」
__ゴゴゴゴッ!!…ズシィ~ン!!…ズシィ~ン!!…
「ッ!?…ちょ!?…ちょっとぉ、こっちに向かって歩いて来てない!?…
全然ラッキーでも何でも無いんだけど!!!…」
瘴気のカーテンのお陰で諸にその光景を見る事無く!…何なら食事を終えたのか
その巨大な鬼が動き出す様な素振りを見せると、モツはチャンスだと考える!…
その際見たくも無い!と言った様子で嫌悪感を露わにすると、その巨大な鬼の
動向に目を向け!…しかしその鬼は何を思ったのか徐に立ち上がるとモツ達の
居る方へと歩き出し!…地響きを響かせながら徐々に徐々にとモツ達の居る方へと
近付いて来ると、アヤは慌てて文句を言う!…当然その後は息を殺す様にして
また自身の体を角へと隠すと、二人はやり過ごそうとするのだが!…意外と
その鬼の嗅覚は良いのかふとモツ達の居る辺りで足を止め…何かを探す様に
キョロキョロとし始めると、二人は揃って冷や汗を掻く!…
__……ズシィ~ン!!…ズシィ~ン!!……ゴオオォ…ゴオオォ…
{…ッ!!…た、頼む!!…そのまま気付かずどっか行ってくれぇ!!…}
{こんなのと戦うなんて嫌ぁ!!……ッ!?…くっさぁ!!…
なんて生臭い臭いなの!?…いや腐臭!?…
…一体どれだけのモンスターを食べたって言うの!…この化け物!!…}
__ゴオオォ…ゴオオォ………ズシィ~ン!!…ズシィ~ン!!…
此方に向かい歩いて来る鬼のデカさは約5~6m位!…その際瘴気の影響を諸に
受けて居るのかその口からは瘴気が!…まるでこの鬼自身も瘴気を量産するよう
吐息と共に吐き出しており…モツ達を探す様に辺り一帯を調べて居ると、そんな
鬼の様子に対してモツは見つからない様に祈り出す!…するとその傍らでは
同じ様にアヤも見つからないよう目を閉じギュッと小さくなって祈り出すのだが、
ふとここでその鬼の吐息が!…それは今まで食べて来たモンスターのせいでヤバい
臭いとなって襲い掛かり、アヤもその臭いをふと嗅いでしまって嘔吐き!…
思わず口と鼻を押さえただ呼吸をする事さえ耐える様に!…早く何処かえ消えて
行く事を祈り考えて居ると、次にはその鬼はモツ達を良く見つけられなかった
様子で何処かへ行こうとする!…しかし!…
{……ふぅ…何とか見つからなか…}
__ッ!!…ワギャギャギャギャアアアァァ!!……
「ッ!?…はぁ!?…」
__ッ!!…オオオオォォォォォンンン!!!…ダンダンダンダン!!!…
何処かへ行く鬼の姿にモツ達が安堵するも、直ぐ近くに餓鬼が居た様子で!…
その餓鬼はモツ達を見つけるなり奇声を上げながら襲い掛かろうとし始め、
するとその声に反応して巨大鬼も振り向き!…間が悪い事にその位置からだと
隠れているモツ達の他に先程の餓鬼も見つける訳で!…当然そんな餓鬼のせい
で見つかった事にモツはブチ切れた様子で言葉を漏らし!…獲物を見つけた
鬼も吠えてモツ達を見つけるなり足早に駆け寄って来ては徐に腕を伸ばし
始めると、勿論捕食してしまおうと捕まえに掛かる!…
__オオオオォォォォォンンン!!!…グワアァ!!!…
「ッ!?…散開!!!」
__バババッ!!!…ガッシ!!…ギャガアァ!?…グワアァ!!!…
ゆっくりとだが確実にこちらへ向かい伸びて来る腕にモツ達も慌て!…
とにかくその鬼の手から逃げる為にモツが逃げるよう声を掛けると、互いに
反対側へ逃げるよう機敏にドッジロールをする!…するとその周りが見えて
居ない餓鬼は見事にその鬼の手に吸い込まれるよう捕まりに入って行き、
捕縛されては驚いた様子で!…するとその餓鬼を捕まえた鬼も鬼で獲物が
何かを確認するよう自身の目の前にその餓鬼を持って来て、捕まった餓鬼も
その鬼に対して何やら文句の言葉を口にするのだが!…次にはモツ達の
目の前で衝撃映像を見せる事となってしまう!…
__ギャギャギャギャギャ!!……アァ~ン!!…
「ッ!?…え?…」
「ッ!!…見るなアヤ!!…色々と不味い!!!…」
__ギャギャギャ!!…ギャアアァァ!…バクン!!…バキッ!!…ボリッ!!…
「ッ!?…な、何なのこれ!?…何なのこれぇ!?……」
その餓鬼を捕まえた鬼は一切餓鬼の言葉を聞いて居ない様子で、何の躊躇いも無く
自身の口元へと掲げて行き!…まるで口裂け女かと言わんばかりに大きく口を
開けてはその餓鬼を口に投下!…アヤもそんな光景を見て堪らず驚き!…モツも
察した様にその光景を目にするな!とアヤに注意をすると、次にはその餓鬼が
姿を消す!…その際餓鬼も必死にその鬼に対して文句を言い続けるのだが、当然
話しは聞いては貰えず!…最後は悲鳴を上げる様にしてその鬼の口の中へと姿を
消し、次に聞こえて来たのは生々しい音!…アヤもそんな音を聞いてはすぐさま
耳に手を当てて遮断して見せ!…モツもその現場を見せられた事で思わず怯んだ
様に固まってしまうと、次には物足りない様子でその鬼が上体を戻す!…
__…ゲフゥ!!…ゴオオオォォ……グウウゥ!!……チラッ?…チラッ?…
「ッ!?…マジでこんなバケモンが居るのかよ!!…
随分と悪趣味が過ぎねぇか!?…」
「ッ~~~!!!……ッ!?…
ど、如何するの!?…戦うの!?…逃げるの!?…」
生の現場を見せられた事でアヤは若干怯え出し!…鬼も餓鬼を食べた事で
のん気にその場で月賦をすると、次にはまだ足りないと言った様子で
腹の虫を鳴らす!…その際自身でそのパンパンに膨れ上がった腹を片手で
撫でると、今度はモツやアヤに視線を向け!…当然次に標的にされた事で
モツは慌てると悪趣味と漏らし!…アヤもアヤで発狂寸前!…とにかく
生々しい音が途絶えた事で状況を確認!…そしてこの時自身に視線を
向けられて居る事に気が付き!…モツに正常な判断を任せるよう慌てた
様子で次の行動について質問をすると、モツは覚悟を決めた様子で
返事をする!…
「…こんな奴を前にして!…逃げれると思うか?…」
__スゥ~!…オオオオォォォォォンンン!!!……タリィ!…
「…正直逃げたい所だがそうはいかないだろうさ!…
逃げたら逃げたでまた誰かが犠牲になる!……ッ!!…
…ここは俺に任せてくれ!…アヤだけでも逃げてこの事を!!…」
モツは徐に剣へ手を掛けると更には何処からかオートマグを取り出し!…
亜流の構えでその鬼と対峙する姿勢を見せると、アヤに逃げれるかどうかを
問い掛け出す!…その際その目の前の鬼は何をして居るのか?と言うと、
モツとアヤのどちらから食べようか?と悩んで居る様子で!…自身の口元に
人差し指を持って来ては乞食の様に!…涎を垂らしながら目移りして居る
具合に二人の事を見詰めて居ると、飛び掛からん勢いを見せようとして
居た!…しかし優柔不断なのか中々決めれず、その間にもモツは若干本音を
アヤに漏らし!…だがそれが出来ない事も理解して居る様子で話しを続け!…
せめてアヤだけでも逃げる様に!…目の前の鬼を睨みつつ言葉を口にし、
アヤもその話を聞いて文句を言うようモツに反論の言葉を口にすると、弓を
構える!…
「ッ!!…で、出来る訳無いでしょ!?…仲間を置いて逃げるとか!!…
それにここまでの道中モツの協力が有ってここまで来れたのよ!?…
一人で帰れるかどうかも怪しいわよ!!……悔しいけど!!…
…それに!!…私だって冒険者!!!…困難を前に逃げるとか!!…
カッコ悪くて出来ないし!…何よりもう手遅れみたいだし!!!」
__オオオオォォォォォンンン!!!…フリフリフリフリ!…ンバ!!!…
「ッ!!…来るぞ!!!」
「あぁ~もう!!…何て日なの!?」
混乱しながらでもアヤはその言葉を聞くと出来ないと言い!…第一に仲間を
置いて行く事!…第二にモツ無しでは帰れない事を口にすると、悔しがって
見せる!…その際自身も冒険者である事を口にすると、モツの様子を見て
同じ様に覚悟を決めたらしく!…戦闘に入るよういつでも番えれる様に矢を
片手に!…そしてもう目の前の鬼も我慢が出来ない様子で身構えて居る事を
口にすると、その目の前の鬼はモツ達に向かって飛び掛かり始める!…
この時予備動作としてその鬼はお尻を振る様な挙動を見せると、モツの方へ
振り向くなり両手を広げて飛び掛かり!…すると鬼が飛び掛かって来た事で
モツはアヤに注意を口にし!…アヤもアヤでそんな化け物を相手にしなければ
ならない事に悲観をし始めていると、本格的に戦闘へ入り出すのであった!…
__ゴオォォ!!!…バババッ!!…ドガシャアアァァァン!!!…
「ッ!?…チィ!!…避けるのもやっとだな!!…鑑定!!」
__ピピピ!…ヴウン!…
-----------------------------------------------------------------------
「悪食鬼・大喰丸」
Lv.55
HP 67500 ATK 500 DEF 530
MATK 0 MDEF 350
SKILL
悪食治療 Lv.14 脂肪の鎧 Lv.10 金剛の歯 Lv.10
-----------------------------------------------------------------------
「ッ!…脂肪の鎧?…金剛の歯?……一体何の事か分からんが…
とにかく名前だけでも大体の能力に察しが付くな!…」
大喰丸はモツに向かい飛び掛かるとその先に建物が建って居ようが何のその!…
それごと押し潰す勢いで地面に倒れ!…するとモツもモツで潰されないよう
ドッジロールで回避!…しかしそのドッジロールもそこそこギリギリだった
らしく!…直ぐ隣辺りで大喰丸の腕が振り下ろされている事に気が付くと、
冷や汗を掻く!…そしてその事を確認した所で慌てて大喰丸から距離を取り
出すと、安定の初手から入り!…モツの目の前にはいつもの様にその敵の
ステータス画面が表示され!…その中でも見た事の無いスキルが二つ!…
モツもそれを確認してこれは何?…と言った様子で悩むのだが、直ぐに
名前から大体の能力を察した様子で理解をすると、流してしまう!…さて
そうしてモツが情報を集めるのに若干の夢中になって居ると、大喰丸も
瓦礫の中から起き上がり始め!…
__……オオォン?……ッ!…ゴオオォォ!…ズシャッ!…ズシャッ!…
「ッ!…なるほど?…全然堪えてない感じだなぁ?…
頭から家一軒に突っ込んだのに!…ピンピンしてる!…
これは正攻法にダメージは通らないか?…」
大喰丸は家屋を一軒押し潰したにも関わらず無傷で疑問を持った表情を
浮かべ!…辺りを見回す様にして徐々にその巨体を起こし始めると、
地面に手を着き復帰する!…その際モツも大喰丸が無傷である事に驚いた
反応を見せると、次には如何やって倒すか?で悩み!…家一軒潰しても
無傷と言う事は剣や銃は効かない!と言う事であって!…何か倒すに
当たって策が居る!と言った風にモツが考え続けて居ると、大喰丸は辺りを
見回すなりモツを見つける!…
__……チラッ?…チラッ?……ッ!!…オオオオォォォォォンンン!!!…
「ッ!!…チッ!!…一々うるせぇ奴だ!!…
…とにかく!…今は考えるんだ!…
幸い動きはそんなに機敏じゃないし!…トリッキーでも無い!…
躱し続けるのは簡単!…後は!!…」
モツを見つけるなり大喰丸は吠えて喜び!…モツも見つかった事でとにかく
相手の動きに注意を払うと、大喰丸へ攻撃を加える方法について考え続ける!…
その際先程からの行動を見て大喰丸の動きを見切ったのか、然程脅威では
無いと自信を持ち!…策を考える時間がある事でまだ何とか心に余裕を抱き
続け!…その一方でアヤもアヤで攻撃を加えて居た様子で弓を弾き続ける
のだが、蚊程にも効いて居ないのか見向きもされないで戸惑って居た!…
「ッ!!…クッ!!…
モツにヘイトが行ってて攻撃のチャンスだって言うのに!…」
__ギギギギ!!!…バシュン!!!…コオオオォォ!!…ドスゥ!!!…
「……全然効いてない!!!…
何なのよコイツ!!!…痛覚本当に有るのぉ!?…」
__オオオオォォォォォンンン!!!…ズシィ~ン!!…ズシィ~ン!!…
モツに大喰丸の注意が向いている間、アヤもアヤで大喰丸に攻撃を仕掛ける
のだが!…幾ら撃とうとも何処を狙おうともダメージは然程入って居る様に
見えず!…そんな薄い反応にアヤも更に戸惑った様子で、もはや何処を
狙えば良いのか分からずとにかく嘆いた様子で弓を弾き続けて居ると、
その間にも大喰丸はモツを襲う!…それこそ初めて立つ事を覚えた子供のよう
大喰丸は両手を広げてモツを追うと、モツもそんな鬼から逃げ回り!…
たまに追い付かれそうになるとモツは踵を返して股の下を潜る等!…とにかく
大喰丸を翻弄しては必死に策を練って居た!…
__ダンダンダンダン!!!……クルッ!!…バババッ!!!…ッ!?…
{……やっぱりトロ臭い!!…そして頭もよくない!!…
けどこのまま続けて居るのもジリ貧!!…せめて!…
せめて何かきっかけが有れば!…}
__ゴオオオォォォ!!!…ッ!?…
「ッ!?…チッ!!…大切断!!…顎門!!!!」
この時チョロチョロと動き回るモツに大喰丸も悪戦苦闘!…見事に空振りを
喰らわされると転けそうになったり!…モツはモツで改めて大喰丸の
ポテンシャルを確認して見せ!…改めて倒せない事も無い筈と!…ただ
その倒す方法について何かきっかけを求める様に逃げ回って居ると、突如
として眼前に大喰丸の手が伸びて来る!…するとそれを目撃したアヤも
途端に慌てた表情を浮かべて見せると、次には急いで矢を番えようとする
のだが!…アヤが矢を番えるよりも先にモツの方へと手が伸びて行き!…
とてもじゃないが間に合わない!…だがモツとしても捕まる訳には当然
行かず!…剣を手にその伸びて来る魔手に向かい抵抗の剣戟を放って
見せると、次にはそれがきっかけとなったよう!…大喰丸撃破への算段に
ふと変わるのであった!…
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