どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第四章-オータムクラウド国編-

-第四章六十二節 火達磨と痩身と自責の念-

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__ゴウ!!…ズアアアァァァァ…ザシュン!!!…ッ!?…


「ッ!?…チッ!!…何だこれ!!…

まるでデカい肉の塊に刃物をぶっ差した様な感覚は!!…

…けど!!…一応は痛覚が有るようだな!!…」


自身に向かい伸びて来る魔手に向かいモツは剣技を放つと、下から斬り上げ

その反動で飛んで見せ!…更に追加で斬り下ろす様にしてその大喰丸の掌に

二重の斬り込みを繰り出して行き!…さすがの大喰丸も効いたのか直ぐに

その伸ばして来た手を引っ込める様に怯んで見せると、若干たじろぐ!…

しかしその攻撃の入り具合から言うと、然程ダメージが入って居る様には

見えず!…モツ自身も感触が奇妙!…と言っては手応えが薄い事を自覚して

見せ!…とにかくその怯む大喰丸を相手に身構え直す様な素振りを見せて

居ると、アヤも攻撃に加わるようモツに声を掛け出す!…


「…モツ!!…そこから逃げて!!!」


__ギリィィ!!……キリキリ!!…


「ッ!!…アヤ!?…」


アヤはモツに逃げるよう若干慌てた様子で声を掛け!…モツもそのアヤの

逃げる様に言う言葉を聞いてハッとした様子で直ぐに後ろを振り向くと、

そこでアヤが矢を番えて弓を引いている姿を見つける!…その際アヤは

まだ頭を狙う様にして弓を引いて居るのだが、よく見ると別の所を狙って

居る様で…するとそんな様子にモツも気が付いた反応で思わず戸惑い!…

次には何処を狙おうとして居るのか続けて質問をしようとアヤの名前を

口にすると、アヤはその質問が飛んで来るよりも先に返事をする!…


「…何も狙うのは頭だけじゃない!…そう、例えば視界を奪うとか!!…」


__ギリィィ!!…カッ!!…キイイィン!!…ドシュウゥ!!!…ッ!?…


「ッ!!…当たったぁ!!」


「ッ!?…ちょ!?…アレを当てるのか!?…

だとしても目を失ったって事は!!…」


アヤは弓を引いた状態のままでモツに返事!…その際明確に目を狙う事を

口にして見せ、アヤ自身狙いが定まった所でその構えていた矢を放つと、

見事に大喰丸の片目を奪って見せる!…その際どれだけ難しいかを説明

すると、アヤと大喰丸との距離は約10m位離れて居り!…オマケに的は

当然生きて居るため右往左往!…更にはその大喰丸の目は脂肪を纏っている

せいで肉が垂れて若干隠れ!…目視で言うと本当に視力が良くてピンホール

位にしか見えず!…それこそ当たったら奇跡位のとても難しい状況がそこに

有ったのだが!…アヤはそれを見事に当てて見せると思わず喜びを露わに

する!…するとモツもそれを見ていた事で驚きを露わにして見せると、

同時に暴れ出す事を懸念するのだが!…大喰丸は自身の目に矢が刺さった

途端!…若干怯んだ様子で後ろにニ~三歩下がって見せると、次には鈍い

反応を取って見せる!…


__……ズドオォン!!…ズドオォン!!………クッ!…ズボッ!…


「ッ!?…な!?…」


__オオォォン……ベロンッ!!……チョイチョイ!!…ぬりぬり…


「ッ!?…そ、そんな民間療法で治る訳が!?…」


大喰丸はニ~三歩下がった所で仰け反る様にして数秒硬直!…しかし直ぐに上体を

戻しモツ達に視線を向けると、何か違和感に気が付いた様子でピクッと反応して

見せる!…その際気が付いた違和感と言うのはやはり目に喰らった矢の事で!…

矢を喰らった事に気が付いたのかふと手を持って来ると、抵抗なく矢を抜いて

見せる!…するとアヤもそんな光景に思わず戸惑い声を上げると、次には何をして

来るのか!?とモツと一緒になって警戒を強め!…しかし大喰丸は別に暴れると

言ったそんな行動には打って出ず、徐に舌をベロンと出して弄るよう!…指先に

自身の唾液を付けたかと思えば射られた目にその唾液を塗り出し!…モツもそれを

目にしてツッコミを入れる様に言葉を口にするのだが!…これまた奇怪な物を

目にする!…


__……シュウウゥゥ……オオオォォォン!……


「ッ!?…治るのかよ!?…」


「ッ!!…でも視界までは治ってないみたい!!…クッ!!…

弓が駄目だったら魔法で!!…

《この地に宿る炎の精よ!…我に力を貸し与え給え!…

浄化の炎を顕現させ!…目の前の障害を焼き払い給え!!…

フレイムスピア!!!》」


大喰丸が負傷した目に自身の唾液を塗り込んで行くと、その傷は音を立てて

止血され!…すると血が止まった事で大喰丸も安堵の咆哮!…モツもそんな

光景を見せられてそんな馬鹿な!?…とばかりにツッコミを入れて居ると、

何よりアヤがショックを受けた様子で反応する!…その際大喰丸は何やら目が

見辛い様な仕草を見せると、辺りをキョロキョロとしては視界までが回復して

居ない事を暗示し!…するとアヤもそれを確認するなり吹っ切れた様子で弓を

投げ捨て!…次には自身が扱える精霊魔法での攻撃を試み!…その手に炎の槍を

握って大喰丸に向かい投擲の構えを取って見せると、一斉の遠慮を見せずに

燃やしに掛かる!…


__ゴオオォォ!!!…バシュン!!!…スチャッ!!…


「それだけブクブクに太ってるなら良く燃える事でしょうよ!!…

喰らええええぇぇぇ!!!!」


「ッ!?…い、いや太ってるからって!…

…って言うか文字通り投げやりになって無いか?…」


__ゴオオォォ!!!…ガスッ!!…ゴオオオオオォォォォォ!!!!…


炎の精霊の力を借りて一本の槍を生成!…その槍は全体に炎を纏って居る

のだが、決してアヤに燃え移らず!…アヤもアヤでその槍を手にすると

槍投げ選手の様に身構え始め!…文句の言葉を口にしながら!…その槍を

大喰丸に向けて勢い良く投擲して見せると、モツもその光景を見るなり

戸惑って見せる!…その際アヤの投げた炎の槍はモツの頭上を飛び越えて

大喰丸の腹に命中すると、次には恐ろしい事にその炎の槍が大炎上!…

炎は瞬く間に大喰丸を飲み込み全身を焦がし!…大喰丸も炎に包まれた事で

漸く慌てた反応を見せると、炎を消そうと藻掻き出す!…


__オオォン!?…オオオォォン!?!?…オオオオオォォォォン!!!!…


「ッ!?…なっ!?…何だよこれ!?…

そんなトンデモナイ魔法を唱えたのか!?…」


それこそどうしたら良いのか分からず大喰丸はパニック状態!…幾ら腕を振り

回そうが炎は消えず!…そして幾ら地団太を踏もうとも、幾ら地面を転がり

回ろうともやはりその炎は消える様子を見せないでいた!…それはもはや

某・ヨ〇ファイヤーを喰らったかの様に火達磨になり続けて居ると、藻掻きに

藻掻き!…するとそんな光景を見せられたモツとしても酷く驚きを露わにして

見せ!…アヤにこんな凶悪な魔法が扱えたのかと!…思わず警戒した様子で

アヤに恐る恐る声を掛け出して居ると、アヤも思ったものと違う!?と言った

具合に慌てて見せる!…


「ッ!?…え!?…違!?…私はただ我武者羅で!…

それにあの魔法にこれだけの威力は無い筈!!…

現に狼相手に試した時!…ここまで炎上する事は無かった!!…」


「ッ!?…狼相手に試したって!…しかもそれでも炎上するのかよ!!…

…けどその口ぶりだと本当にここまで派手に燃えはしないのか…

……ッ!!…だとするとあの脂肪の鎧ってのは!!……試してみるか!!…」


__チャキッ!!…ゴオオォォ!!!…


「ッ!!…業炎華斬!!!」


モツからの戸惑いの言葉を受けてアヤも戸惑い!…と言うよりも何なら一番に

驚いて居る反応をアヤは見せて固まって居り!…アヤ自身何でこうなったのか

分からない様子でただ目を見開き目の前の光景に困惑して居ると、モツの

問い掛けに対して返事をする!…何でもアヤが言うには先程の魔法に対して

これだけの威力は無いと、狼で試した事を明かし始め!…するとそんなアヤの

言葉にモツは更に戸惑って見せ!…しかし同時にハッと何かに気が付いたよう!…

モツはある事を試す様に自身の剣に炎を纏わせ大喰丸に斬り掛かって行くと、

攻略の糸口を見つける!…


__ゴオオォォ!!!…ザシュン!!!……ッ!?…オオオオォォォン!!!…


「ッ!!…さっきより刃の通りが良い!!…

アヤ!!…コイツの弱点は火だ!!!…だからこんなに燃えてんだ!!!」


恐らく火炎斬りの上位互換であろう技を大喰丸に向けて放つと、先程までの

刃の通りが嘘だったかの様にスッと入り!…それは熱したナイフでバターを

斬るが如く!…とても滑らかに脂肪を斬り裂いて行き!…その向こうにある

何かを斬った様にモツの手にその感覚が伝わって来ると、その斬った部位から

出血が!…それこそ初めてダメージが通った様に感じられると、次にはアヤに

弱点を伝える!…そう!…大喰丸の弱点と言うのは炎に弱いと言う事で、

文字通り脂肪でその身を守って居る事に有り!…物理ダメージにはめっぽう

強い分炎にはめっぽう弱く!…ほぼ二倍のダメージを与えられる事にモツは

気付き!…弱点が炎である事をアヤに必死に伝えて居ると、アヤは戸惑った

様子で反応する!…


「ッ!?…え!?…」


「…案外コイツ倒せるかもしれないぞ!!!…このまま行けば!!!…」


「ッ!!…わ、分かったわ!!…だったら!!…

《この地に宿る炎の精よ!…我に力を貸し与え給え!…

浄化の炎を顕現させ!…目の前の障害を焼き払い給え!!…

フレイムスピア!!!》」


思いがけない朗報にアヤは戸惑い!…モツはモツでもう倒す事しか考えて

居ないのかアヤに協力を持ち掛けるよう言葉を続けると、更に猛攻を加える!…

その際大炎上して居る大喰丸の暴れる攻撃を喰らわない様に回避しつつ!…

更には炎にも巻き込まれない様に!…とにかく的確に攻撃を加えてダメージを

与え!…アヤもそんなモツの様子を目にして戸惑いながらも返事をすると、

もう一度炎の槍を生成し始める!…


__ゴオオォォ!!!…バシュン!!!…スチャッ!!…


「ッ!!…いっけえええええぇぇぇぇぇ!!!!」


__ゴオオォォ!!!…ガスッ!!…ゴオオオオオォォォォォ!!!!…


「ッ!?…っつ!!…さすがにもう近付けないか!!…一旦距離を!!…」


アヤはその手にもう一度炎の槍を生成すると、すかさず身構え!…すると次には

掛け声を付けて大喰丸に狙いを定め!…勢いを付ける様に駆け出しながら

思いっきりその炎の槍を大喰丸に向けて再度投擲して見せると、その投擲された

炎の槍はまた腹部に命中!…更に火の手が上がった様子で轟々と燃える!…

するとさすがのモツももう大喰丸に近づけない様子で炎から逃げると、大喰丸

から一度距離を取り!…大喰丸は大喰丸で今だ藻掻き続けるのだが!…やはり

炎は消えない様子でその身を焦がし!…遂にはその姿もシルエットに!…詳細な

姿など全く分からない状態でとにかく天高く大喰丸の姿を燃やし続けて居ると、

そのシルエットから奇妙な光景が見て取れる!…


__ゴオオオオオォォォォォ!!!!……


「…ッ!…え?…影が細く?…」


依然として大喰丸を包む炎は轟々と燃えて居り、徐々にその大喰丸の影も…

それこそ最初はまるでダルマを燃やして居たかの様に丸々として居た筈なの

だが、今ではスッキリとしたスリムボディになって燃え続けて居て!…そんな

激痩せ振りにモツも戸惑ったよう!…それこそ何か嫌な予感を感じて居ると、

思わずポロッと言葉を零す!…するとそんなモツの言葉にアヤもふと戸惑った

様子で反応すると、何事か!と声を掛け!…


「ッ!…ど、如何したの?…何か問題!?…」


「ッ!…い、いやぁ…ただ単にそのぉ…何と言うか…

ほ、細くなってないか…影?…まるで急激に痩せた様な?…」


「……ッ?…それが如何したの?…」


「い、いやぁ…何かこう言うのって嫌ぁな予感がして…

それこそ絶命して居るんならもう良いんだが…

何か?…」


アヤの問い掛けに対してモツも釣られて更に戸惑い!…自身が疑問に思って

居る事についてふとアヤに話し出すと、当然その話を聞かされたアヤは更に

戸惑う!…それこそ話だけを聞くと何の関係も無いただの感想に聞こえて

しまい、アヤはそれが如何した?と…するとモツはモツで別に何か嫌な予感を

感じて居るらしく、本当にこれで終わったのか?…と言ったフラグめいた

言葉を口にすると、それこそ異変が起き始める!…


__…ゴオオオオオォォォォォ!!!!……バシュン!!!…


「ッ!?…え!?…何、何なの!?…」


__ウオオオオオオオオオォォォォォォォォ!!!!…


「ッ!?…アヤ逃げろ!!!」


先程まで直立不動で動かなかった大喰丸の炎は突如として弾けるよう一気に

鎮火!…そして次に姿を現したのは鬼らしい逞しい体にムキムキの筋肉!…

ライ〇ップも真っ青の痩身振りであった!…だがそんな事よりも気になるのは

別に有り、何故いきなり炎が消えたのかと!…当然突如状況が変わった事で

アヤは慌て!…一体何が起きたのか!?と痩せた大喰丸に目を向けると、

今度は大喰丸が動き出す!…それこそ一度は若干身を丸める様にして小さく

なると、次には怒った様に吠えては両腕を広げて体を伸ばし!…勿論そんな

光景を目にしたモツはすかさずアヤに忠告をし始め!…慌てて逃げる様に

アヤを突き飛ばしアヤだけでも助けようとするのだが!…次にはモツの視界が

暗くなる!…


__ドンッ!!…ゴオオォォ!!!…


「ッ!?……モ、モツ!!…ッ!?…」


「グウゥ!!!……」


__ドゴオオオォォォン!!!…ウオオオオオォォォォ!!!!…


モツがアヤを突き飛ばした時には既に大喰丸は攻撃モーションに入っており!…

まるでサッカー選手宜しく後ろに向かい足をピンと伸ばすと、次にはモツを蹴り

上げる様にスイングする!…そして突如突き飛ばされたアヤも戸惑った様子で

反応すると、次に目にしたのはモツがその大喰丸に蹴り飛ばされる様子で

有って!…しかしモツもただ喰らう訳では無く咄嗟にガードを固めた上で蹴られて

見せ!…それでもダメージは大きかったよう簡単にモツの体は宙に浮き、そのまま

蹴り飛ばされた様に民家等を貫きモツが更にダメージを負うと、大喰丸は吠えに

吠える!…それこそ焼かれたのが相当辛かったのか、見事なまでに殺意を放つと

容赦は無く!…何なら先程までのスットロい動きも消えて無くなり!…今までの

様子が嘘だったかのよう恐ろしい機敏さを見せると、今度はアヤに向かい襲い

掛かる!…


__ウオオオオオォォォォ!!!!…ズオオォォ!…


「ッ!?…クッ!!…早々簡単に!!…」


__グググッ!!…ンバ!!…グオオオォォ!!!…


{ッ!?…は、速い!!…本当に速い!!…このままだと!!…}


大喰丸は吠えるとアヤに向かい手を伸ばす!…それはまだ捕食を諦めて居ない

様子で!…するとアヤもアヤで自身に向かい伸びて来る手に慌てて気付き!…

捕まる訳には行かない!とばかりに逃げようとするのだが、大喰丸は飛び付く

様に踏み込んで見せる!…さながらそれはビーチフラッグのよう勢い良く!…

更に勢いが付くとアヤへ簡単に追い付き!…するとその予想外の加速にアヤも

驚き戸惑い!…その大喰丸の手が眼前に迫って来る様な!…徐々に近づいて

来る手にまるでスローモーションになる様な感覚まで覚えて居ると、次には

悲鳴が聞こえ出す!…


__ゴウッ!!…ブワン!!!…ズバアァン!!!……


「ッ!?……え?…」


__ッ~~~!?…グワアアアアァァァァ!!!!…ズダアアァァン!!!…


「ッ~~~!!!…な、何!?…今度は何が起きたの!?……ッ!!…」


もう捕まってしまう一歩手前!…あわやアヤもこれまでか!と思われた矢先、

何処からともなく大きな斬撃が飛び出し!…するとその斬撃はアヤに向かい

手を伸ばす大喰丸の腕に命中して行き!…そのまま両断するようその腕を斬り

飛ばし!…アヤもその飛んで行く大喰丸の腕に戸惑った様子で視線を向けて

居ると、次には大喰丸が悲鳴を上げ出す!…その際斬られた状態で地面を

這う様に滑って行くと、その巨体はアヤの眼前でビタっと止まり!…アヤも

アヤで何が起きたのか全く理解出来ておらず!…ただ辺りを見回す様にして

何が起きたのかを確認して居ると、モツが蹴り飛ばされた方向より人影が!…

それもこちらに向かい歩いて来る様子が伺えると、まさか!?と慌てる!…


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


「ッ!?…う、嘘!?…ま、まさか!?…」


「……ぜぇ!…ぜぇ!…さ、さすがに一撃が重いな…

一気に瀕死とか……でもよぉ?…だからってよぉ!?…

そのままくたばっていい理由にはならねぇよなぁ!?…」


「モツ!!!…」


それこそアヤもあの一撃を貰ってすぐに動けるとは思っても居なかった様で!…

あの斬撃がモツの放った物だと考えると、そのモツの気力に驚いて見せる!…

それこそモツが放ったであろう斬撃は距離が離れている状態で放たれたモノで、

更には狙いも正確!…ダメージを負った上にどのタイミングで反撃したのか!?と…

とにかく信じられない様子でアヤがその斬撃の飛んで来た方に目を向けて居ると、

その斬撃が飛んで来た方向からモツが姿を現す!…そして瓦礫の向こうから姿を

現したモツの姿と言うのは、当然ながらに満身創痍であって!…だがモツとしては

まだ闘志は消えて居ない様子で剣を握ると息巻いて居り!…くたばる気はサラサラ

無い!と言った様子で怒りに燃える様子を滲ませると、回復など取らず!…

ただ両手で剣を握っては大喰丸に構え!…アヤもアヤでそんなモツの様子を

目にして戸惑ったようモツの名前を呼ぶと、次には大喰丸も暴れ出す!…


__ッ~~~!!!…ウオオオオオォォォォ!!!!…


「ッ!?…きゃああああぁぁぁ!!!!」


「ッ!?…アヤ!!!…ッ!!…テメェこの野郎ォォォォォ!!!!」


__バババッ!!…ダンダンダンダン!!!!…ガアアアアァァァァ!!!!…


この時大喰丸のヘイト注意はモツに向いた様で、目の前のアヤを無視してモツに

向かって地面を這い!…すると近くに居たアヤは巻き込まれる様にして大喰丸に

吹き飛ばされ!…モツもそれを目撃した事で更に怒りを覚えたよう!…剣を手に

真正面から向かって行く様に怒気を強めて見せると、剣を掲げては特攻する!…

その際大喰丸も片腕だけになりながらも必死に地面を掻いて一直線にモツへ

向かって這って行くと、口を開けてはそのまま飛び付いて食べる気概を見せ!…

しかしモツとしてもそのまま食べられる気等毛頭なく!…モツはその向かって

来る大喰丸に対し!…もう一度火を付ける様に大喰丸へ向けて剣戟を放って

見せると、更に大喰丸も怯ませる!…


「ッ!!…じゃあその口ん中に火種を放り込んでやる!!!…業炎華斬!!!」


__ゴオオォォ!!!…ザシュン!!!…グワアアアアァァァァ!!!!…


「ッ!?…チィ!!…さすがにもう油は残ってないってか!?…

それでも!!…」


__グワアアアアァァァァ!!!!…ブオン!!!…ッ!?…


大きく口を開けて向かって来る大喰丸にモツは業火の剣技を放つ!…すると

その業火は見事に大喰丸の口に入って行くとまた大炎上!…しかし先程の様な

激しさは何処にも無く…数秒燃える程度に終わってしまうと、大喰丸は大喰丸

で悲鳴を上げる!…そしてまた悶える様にして地面を滑ると、藻掻く様にして

暴れ!…モツもモツでその様子を冷静に観察!…もう言う程炎が効かない事を

駄目か!…と言った様子で確認して居ると、その暴れる大喰丸に巻き込まれる!…


__グオオオォォ!!!…ダアアアァァァン!!!!…


「ッ!?…ッ~~~~!!!…

チッ!!…まるで駄々っ子じゃねぇか!!…

それに飛んで来る瓦礫にも当たり判定とか!!…

うざったいにも程がある!!!…」


お菓子を買って貰えない五歳児が駄々をこねる様に大喰丸は暴れに暴れ!…

その暴れる大喰丸の攻撃が見事に当たったと言う訳では無いのだが!…

その地団太を踏む度にモツは体勢を崩され、更に何やら瓦礫等が自身に

向かい飛んで来ては被弾!…地味に痛いダメージを負わされる事になると、

更にモツのイライラは積もって行く!…それこそモツとしてもさっさと

ケリを付けたい所なのだが、地団太の衝撃と言うのは蛇行運転をする

電車の中に居る様な揺れを覚えるモノで!…立ち上がろうとしてもまずは

揺れが邪魔をして思う様に立ち上がれず!…無理に立ち上がった所で

今度は踏ん張れないと!…これにはモツもお手上げと言った様子でただ

跳んで来る瓦礫に対して耐える事しか出来ないで居ると、吹き飛ばされた

アヤがここで復帰する!…


「ッ~~!!…たたたたッ!……ッ!!…モ、モツ!!…

ゆ、弓!!…ッ!!…あぁ~そうだった!!…投げちゃったんだ!!!…

何やってんのよ私ぃ!!!……せめて出来る事と言えば!!…

……《この地に宿る水の精よ!…我に力を貸し与え給え!…

傷付き倒れる者に癒しを!!…その苦痛を取り払わん!!…

キュアウォーター!!!》」


大喰丸に吹き飛ばされた拍子で若干気絶して居た様で…アヤは痛みを覚えた

具合に目を覚ますとハッと我に返っては辺りを見回し!…するとそこで

地面に座り込む様にして苦戦を強いられて居るモツの姿を見つけて見せ、

慌てて弓を手に急ぎ大喰丸へ牽制の攻撃を仕掛けようとするのだが!…

これまたハッと気が付いた様子で自分が弓を投げ捨てた事に自覚を持つ!…

そして自身のやった事に対して後悔の念を持ち出して居ると、その間にも

モツは徐々に徐々にと追い込まれて行き!…しかしだからと言って何も

しない訳には当然行かず!…アヤはふと思いついた様子で突如精霊魔法を

唱え出すと、モツの援護に徹し始める!…


__キイィン!!…ゴポポポ!…ゴポン!!…ぷるん、ぷるん!…


「ッ!?…こ、これは!?…

…ッ!!…ア、アヤ!!…無事だったのか!!」


「ごめんモツ!!!…今の私に出来るのはこれ位しか!!…

何とか耐えて!!!」


この時アヤが唱えたその精霊魔法は相手の傷を癒すモノであって、モツの体を

包む様にして水泡を作り!…するとモツも突然の事に最初は若干驚いた反応を

見せるのだが!…直ぐにアヤがやって居る事だと気が付くと、まずは無事か

どうかの質問をする!…するとこの時幸いな事にそのアヤが作り出した水泡と

言うのは、その飛んで来る瓦礫に対してアーマー的な役割を担う事が出来るのか…

水が瓦礫の着弾を防ぐとそのまま外へと弾き出し!…モツの回復も含めてその

有能性を見せると、更にモツを驚かせる!…しかしその一方でアヤは反省!…

モツに対して謝罪の言葉を口にし!…自身に出来るのはこれだけと謝る様に

言葉を続け!…モツもその言葉を聞いてふと納得したようアヤが弓を捨てた事を

思い出すと、次には苦笑いをして見せる…


「ッ!…え?……ッ!…あっ…あぁ、そう言えば…

ははは!……っしょうがない!!…後ちょっとっぽいし!…

踏ん張りますか!!…」


__ッ~~~~!!!…グオオオォォ!!!…


「ッ!!…よう、デカブツ!!…

さっきから馬鹿みたいに暴れやがって!!…覚悟しやが!!…」


__グググ!!!……ズザアアァァ!!!…バクン!!!……ゴクン!!!…


アヤがやった事に対して怒ると言った感情は無く、ただ何故か笑いが込み上げ!…

とにかくしょうがないの言葉で片付け!…モツもこれで終わりにさせるつもりで

アヤの回復を受け続けて居ると、大喰丸も痛みに慣れて来たのか!…徐々に暴れて

居たのを止めて落ち着き始め…体勢を整えた所で眼下にモツを捉えて見せると、

モツも気が付いた様子で挑発する!…その際まだ動けない様子で剣を突き付けて

見せると、次には驚くべき光景を!…大喰丸は何を思ったのかそのまま顔をモツに

近付け、そして一思いにバクッ!…モツを一口に!…更には一飲みに平らげて

しまうと、それを見せられたアヤも思わず固まる!…


「………え?…」


__スウゥ~~~…ウオオオオオオオオオォォォォォォォォ!!!!…


それこそ先程まで意気揚々と宣戦布告をして居た仲間が突如消え!…アヤも

信じられない様子で立ち尽くすと、ただ一言!…何が起きたのか理解出来ない

様子で有りながらも自身の目を疑う様に…ただ一言だけ「え?…」と漏らして

見せると、次には大喰丸が勝ち誇った様子で吠え出す!…それは捕食=勝ちと

言う風に捉えている様で、ドラミングをしては吠えに吠え!…その一方で

アヤは今だ信じられない様子で固まっており、目の前の現実を受け止められず!…

自分が何も出来ないままに仲間が食われた事を実感して居ると、徐々に自身の

精神が崩壊し掛けようとしていた!…


「……なにこれ?…何かの冗談?…嘘よねぇ?…」


__……ッ!…クルゥリ?……ズオオォォ!!!……ペタリッ…


「嘘…嘘嘘うそうそウソウソォ!!!…こんな筈じゃあ!!!…

私が!!…私がもっとしっかりして居れば!!…

…あぁ…嫌ぁ!!…まだ!…死にたくない!!……ゴメン!!…モツゥ!…」


そしてそんなアヤの様子に気が付いてか気付かずか、大喰丸はふとアヤの

居る方へ振り向き!…まだ餌が残って居る程度に思ったよう徐に手を伸ばし

始め!…それこそアヤも捕食してしまおうととばかりにニンマリと笑って

見せると、アヤも遂には力無くその場でへたり込んでしまう!…そこからは

ただただ後悔の念ばかり!…とにかく目の前の現実を受け止めれない様子で!…

しかし現実は無常でその大喰丸の手は確実にアヤへと向かってゆっくりと

伸びており!…アヤもそれに合わせて徐々に瞳孔を開いて行き!…その表情も

恐怖に染まったモノへと変わろうとして居ると、突如としてこの戦闘に終わりを

告げる出来事が!…更に起きようとするのであった!…

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ダンジョンが生まれて百年。 スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、 ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。 弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、 満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。 そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは―― 拾ってきた野良の黒猫“クロ”。 だが命の灯が消えかけた夜、 その黒猫は正体を現す。 クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在―― しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。 力を失われ、語ることすら封じられたクロは、 復讐を果たすための契約者を探していた。 クロは瀕死のソラと契約し、 彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。 唯一のスキル《アイテムボックス》。 そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、 弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。 だがその裏で、 クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、 復讐の道を静かに歩み始めていた。 これは―― “最弱”と“最凶”が手を取り合い、 未来をやり直す物語

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
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加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
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主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
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狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
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バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

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ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

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