どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-

-第六章五十八節 リーナの奇策と似た者同士と不穏なフード集団!-

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何を思ってのその技か、試すにしても今なのか!?と一同非常に困惑して見せ!…

その一方でリーナは虚ろな目を見せて居り!…

ジッと不気味にその向かって来るグラトニアの事を見詰めて居ると、

その技を仕掛けるタイミングを見計らって見せる!…

となるとグラトニアもグラトニアで!…

そんなリーナの様子に対して何か不気味さを感じてしまうが、

グラトニアとしてももう退けない訳であり!…

と言うのも立ち止まったらもう動けない様な気がしてしまい!…

相手が身構えて居るのを分かって居ながらでも!…

もはや突っ込む事でしか勝機を見出せない状態になってしまうと、

遂に場面は最終局面に!…漸く決着が付こうとして居た!…


「ふぅ~…」


__スウゥ…ザッ!!…


「ッ!?…な!?…あの構えって!?…」


「間違い無い!!…

あの爺さんの工房の庭で練習しておった抜刀術の構えじゃ!!…

じゃがあの技はまだ未完成で!!…

刀を扱わぬわっちやシルビィから見ても残念なモノであった筈!?…

…血迷ったかリーナの奴!!…その様な付け焼刃の技ではなく!!…

何故自身の技で勝負せんのじゃ!?…」


「ッ!?…と、とにかく止めないと!!」


突如リーナが抜刀術の構えでグラトニアを迎え撃とうとする様子にモツが驚き!…

フィロも覚えがある様子で馬鹿な!と言いたげな表情を浮かべて見せると、

あの技は到底出来ない!と…何なら正気かどうかを疑い始める!…

その際余計に何故自身の技で挑まないのか?について疑問を持つと、

そんなフィロの言葉にアヤやパルシィ…マサキにくまさんと戸惑い出し!…

が、幾ら狼狽えた所で様子は変わらず!…そんな困惑するモツ達とは裏腹に!…

闘技場内は最終局面になった事で大盛り上がりの様子を見せると、

その二人の様子に集中する!…

そしてこの歓声の中リーナに如何やって止めさせるか?で悩んで行くが、

当然そんな考える時間などある筈もなく!…


「あっはははははははは!?!?…

何をしようが当たらなければ一緒なのよ騎士様!?…」


「ふぅ~…」


グラトニアももはや玉砕覚悟!…

ナイフを手にさも通り過ぎ様に斬って捨てようと突貫すると、

一方でリーナは更に脱力!…構えたままジッと見詰めて機会を窺う!…

そしてこれまた一方では何とかリーナに無謀な事はするな!と…

叫んで止めさせようとするのだが、アヤ達の声は歓声によって掻き消され!…

その間にも刻一刻と迫って行き!…

遂に互いが相手の攻撃間合いに入ってしまうと、次には動きを露わにする!…

グラトニアは最後の力を脚に込めると、思いっきり踏み込んで斬り掛かり!…


__スゥ…ドン!…


「アァッハハハハハハハハハハハ!!!!!」


__ッ!!!…シャキ!!…


「ハアアアアアアァァァァァァ!!!!」


狂気に満ちた様子で大いに笑い!…

一方でリーナもそんなグラトニアの動きに対してピクッと反応を示して行くと、

次には剣を抜剣!…一気に剣を振り抜いて見せる!…

すると互いの攻撃がぶつかって行く様に重なり合って見えると、

次にはまるで殺陣の様に静寂が訪れ!…

その際通り過ぎ様に聞こえて来たのは何か鋭い斬られた様な音であり!…

そして肝心の二人はピタッと固まり!…

互いに攻撃を出し合った状態でさもその静寂に浸るよう!…

留まり続けて見せて居ると、その様子に観客達も固唾を飲む!…

とても重苦しい空気になって行く!…

さてここから時間にして約2~3分と言った所か?…

先に動きを見せたのはリーナで有り!…


__……ブシュウゥ!!…


「グッ!!!…うぅぅ!!…」


__ドサッ!!…


「「「ッ!!!…リーナ!!!!!」」」×6


__スッ…ニヤァァ!!…


それはまるでリーナの敗北を告げる様に!…

リーナの右腕から突如激しい出血が見られると、

血飛沫が辺りに飛び散り!…

そしてリーナは苦しそうな表情を浮かべてその場に倒れる!…

すると次にはグラトニアもスッと構えを解いて行くと、

倒れているリーナの方を振り向き!…

そしてその倒れているリーナを眼下に見詰め!…

何か満足した様子で妖しくニヤァッ!と笑みを浮かべて見せると、

その様子にモツ達も大慌て!…

次にはモツ一人でいきなりドラ係の方へと掛けて行く!…


__ッ!!…バッ!!…


「ッ!!…モツ!!…」


__タッタッタッタッタッタッタ!!…ダン!!!…


「おい、勝負は着いただろ!?…早くドラを鳴らせ!!!」


モツが急ぎ最短ルートでそのドラ係の所まで駆けて行くと、

次には勢いそのままに詰め寄っては壁ドンを決めて行き!…

となるとドラ係も当然吃驚した様子で戸惑っており!…

何度も目をパチパチとさせては目を見開きモツの事を凝視すると、

そんなドラ係の事など御構い無し!…モツはドラを鳴らす様に要求をする!…

それこそ先程の様子を見て居ただろう!とばかりに詰め寄るが、

ドラ係はそんなモツの要求に対して渋る様子を露わに!…


「ッ!!…ま…待ってください!!…

それを決めるのは私どもではなく、闘士二人であって!…」


「ンな事知るか!!!…

あのまま放置していたらあの食人鬼に!!!…」


と言うのもドラ係が言うにはまだ終わって居ない!と…

あくまでもジャッジを下すのは!…

闘技エリアに立って居る二人である事を口にすると、そのバチを握り締め!…

モツもモツでそれを聞いて更にキレる!…それもそうである!…

早く試合を止めなければリーナが食われてしまうかもしれない訳で、

リーナを助ける事で必死に!…しかし幾ら詰め寄った所でドラ係は動かず!…

ただモツに委縮し身動きが取れない様子を見せて居ると、

そこに違う意味で助け舟が…モツの後を追ってフィロがそこにやって来る!…

するとフィロはそのドラ係に対して声を掛けるのではなく、

モツに対して一旦落ち着く様に言葉を!…


「まぁ、待てモツ!…

その者が言う事にも一理有るのじゃ!…」


「ッ!?…フィロ!!…お前まで何を悠長な!!…」


「良いから落ち着かんか!!……ほれ?…

闘技の様子を見て見い?…どちらがかが良く分かるぞ?…」


「ッ!…何だって?…」


この時何故かフィロは妙に落ち着いた様子を見せて居り!…

激昂するモツを宥める様に声を掛けると、

モツも当然そんなフィロの言葉に困惑をして見せ!…

と、次にはフィロにまで飛び火した具合に文句を言い出し!…

その文句に対してフィロも更に落ち着くよう声を掛けると、

何か呆れた反応を露わに!…

再度二人の様子を見る様に言い聞かせ始める!…

となるとそんなフィロの言葉にやはりモツは戸惑って見せると、

渋々従う様に視線を闘技エリアに!…

するとそこにはグラトニアが今にもリーナに襲い掛かろうとする様子が!…

無い訳で、ただただ笑って見詰めており!…

ドラ係もそんな二人を見て決着が着いたのか?と言った具合に戸惑って居ると、

一方でその闘技エリアでは…


「……あぁ~あ…騎士様倒れちゃった!…

!…

これじゃどっちが勝者か分からないじゃない!…」


「ッ!?…え!?…」


「驚いたわぁ~!…

まさか一太刀で私の左手首と右肩を外しちゃうなんて!…

これじゃあどんなに騎士様を食べたくても食べられないじゃない!…

…一体如何やったらそんな芸当が出来るのかしらぁ?…」


まるで晴れ晴れとした様子で笑みを浮かべ!…

そして憑きモノも消えた様にスッと狂気も消してしまうと、

次には天を仰ぐ様に天井を見詰め!…

そして自分の負けを認める様にリーナの勝ち!と…

その際リーナが倒れていたら様にならない!と言った事も口にすると、

それを聞いたモツ!…及び観客達は戸惑って見せる!…

しかしそんな周りの事など構い無しに!…グラトニアは更に話しを続けて行くと、

自分も戦闘不能である事を話し!…

その際グラトニアの右肩をよく見てみると、

青く鬱血しては力無くダランと垂れ下がり…

左手に至ってもまるで人形の手の様にプラプラと…

動かせない様子で空しく揺らして見せて居る状態になって居ると、

持っていたナイフも何処へやら?…

とにかくもう戦意は無い様子を見せて居た!…

そして最後にグラトニアとしても何か気になった様子で質問をし始めると、

リーナは倒れたままに返事を口にし始め!…


「…ふ…ふふふ!…実は言うと私にも良く分からないんだ…

ただあのまま一思いに斬ってしまえばお前が死ぬのではないかと考えていて…

気が付けば手を返して棟の部分で攻撃していたのだ……ふふふ!…

これでは闘士失格だな…その結果が今お前に見下ろされていると言う状況だ…

ッ!!…ッ~~~!!!…だあぁ!!…フゥ~……」


と言うのも本人曰く思わず笑ってしまう程に分からないらしく…

その剣を振り向く際もグラトニアに情を持ってしまった事を口にすると、

自身で闘士失格!と…今の現状がそう!と言って仰向けになる!…

その際も苦痛に耐えるよう自力でゴロン!と転がって見せると、

その様子にグラトニアもハッとした様子で視線を送り…

と、次にはまた疑問が出て来たのか?…

何か納得した様なそれとも呆れた様な感じで言葉を漏らすと、

更に質問を口にする!…


「……ふ~ん…じゃあもう一つ質問…

何で私が怯んだ時に騎士様は攻撃して来なかったの?…

立っている事すらしんどかったのに何で止めを刺そうとしなかったの?…」


「……幾ら闘技とは言え…

無抵抗になった者に武器を振り上げるのは騎士として…」


「ッ!?…バッカみたい!!…私囚人よ!?…

それにこれは何でも有りの殺し合いよ!?…

そんな下らない…えぇ~っと?…騎士道?…

の為に私が動けるのを待ったって言うの?…」


グラトニアが次に疑問を持った事と言うのはあの裏拳が入った時!…

自分でもアレがチャンスだと分かって居た様子で言葉を零し!…

その上で何故止めを刺さなかったのか?について尋ねて行くと、

リーナは自分でも呆れた様子!…

しかし後悔は無い様子で笑って居り!…

率直に自身の信念を貫いた事を答えて見せると、

そのリーナの言葉にグラトニアはハッ!と…

そしてリーナに向かって馬鹿!と言い出す…

その際リーナの信念をイマイチ理解出来ていない様子で!…

若干言葉に詰まりながら疑問を持つと、疑問の言葉をそのまま口に!…

するとそのグラトニアの馬鹿にする言葉に対してリーナは怒らず!…

いや寧ろ怒る気力も無いのか…

その倒れたままの状態で更にもう一つ理由があった事を話し出すと、

何か申し訳なさそうにして見せる!…


「…もう一つ理由を挙げるとするならば…

あのお前を怯ませたあのラッキーパンチだな…」


「ッ!…ラッキーパンチ?…」


「あれは私の意志ではなく偶然に出たもの…

あれがなければ私はもっと早くにお前に負けていたかもしれない!…

…そしてその隙を突いて私がお前に勝ったとしても!…

あのラッキーパンチのおかげだと言われるのは!!…

私のプライドがとてもじゃないが許そうとしない!!…

だからお前が動き出すまで待ったのだ!!…」


それは自身も納得が行っていない様子で話し出すと、

あの裏拳の事をラッキーパンチと言って不服そうに!…

するとその話を聞いてグラトニアもピクッと反応をして見せ!…

リーナに如何言う事か?と言った疑問の表情を浮かべて見せると、

更にリーナは話を続ける!…

何でもリーナが言うにはあの裏拳は偶然反射的に出たモノらしく、

自分の意志で放った物では無い!と…

何ならあの一撃が無ければ負けて居たと自ら認め!…

例えそれで勝ったとしても!…

自身のプライドが許さない事も付け添えてグラトニアに話して行くと、

それを聞いたグラトニアは更にハッ!と…面食らった様に吃驚する!…


「ッ!!……ッ…」


「…戦って勝つなら正々堂々戦ってちゃんと勝つ!!!…

そう自身に誓って居るだけだ!…」


「………。」


その時のグラトニアはまるで!…

初めてこんな馬鹿正直な奴に会った!と言った具合に戸惑って見せると、

ただただ言葉を失い…と、同時にジッとリーナの事を見詰め始め!…

まるで絆されたよう徐々にその表情を優しいモノへと変えて行くと、

まるで浄化されたよう…とにかく大人しい様子を露わにし出す!…

そしてその一方でリーナも更に自身の信念を語って見せると、

徐に拳を天井に向けて伸ばして見せ!…

まるでこの戦いに敗れても悔いは無い!と…

さもグラトニアの勝利である様に話しをすると、

更にグラトニアも黙ってしまう!…

さてそうして何かちょっとした友情モノの様な話の展開になって来ると、

更にリーナはもう一つ理由がある!とばかりにグラトニアに話しを!…


「……そしてこれが最後の理由……お前と戦って見て思ったんだが…

お前からは何故か聞いていた様な凶悪犯の気が感じられなかったんだ…」


「ッ!!……」


「騎士として色々な悪人と対峙して来たからと言うのもあるが…

お前からはそんな気を感じない!…

寧ろ他の者達と同じ誇り高き闘士として戦う者の様に思えた!…

だから私としても攻撃はしたくはなかった!!…」


と言うのもリーナはこの理由を最後と語り!…

いざ実際に立ち会って見て!…

グラトニアからそんな凶悪な気が感じられなかった事をそのまま話すと、

グラトニアを更に驚かせる!…

何ならグラトニア自身その理由を聞いて思わずポッと頬を染める!…

それはまるで突如口説かれた様に頬を染めると、初めて何か戸惑いを露わに!…

が、リーナは構わず話を続け!…

自分の経験からやはりそんな気は感じなかった!と…

寧ろ一闘士として見ていた事を堂々話すと、更にグラトニアをハッとさせ!…

そして同時に何か呆れさせる様なそんな反応も露わにさせる!…

さてそうして闘技エリアの中央でそんな話をして居ると、

モツ達や観客達がただ成り行きをジッと見守り!…

一体どっちが勝ったのか?と凝視を続け!…

未だ両者が自身の負けを明確に公言せずに待たせて居ると、

ここでグラトニアが限界を迎えた様子で!…


__……カクンッ…ズル…ズルズルズル……


「……すぅ……まいった!!…私の負けよ!!…」


「ッ!?…な!?」


__ッ!!……ボワアアァァァァァァァァァァァンンン!!!!…


それは足に来ている様子で突如脱力!…

膝から折れてそのままズルズルと滑る様にその場で!…

ペタンと座って行ってしまうと、次には天井を見上げ!…

そして一呼吸を挿んだ後、清々しいとばかりに敗北を宣言!…

倒れているリーナもそれを聞いてハッとしたよう驚きを露わに!…

ドラ係もそのグラトニアの言葉が聞こえた様子でピクッと途端に反応をすると、

次に慌ててドラを鳴らす!…さてそうして漸く長く感じた!…

トーナメント第四試合がリーナの勝利で片付けられようとして行くと、

暫くしてラグがあったかの様に歓声が!…しかしこれを不服とした者が一人居り!…

その者は慌てて倒れている自身の体を起こそうとして見せると、

次には審議を口にする!…


「ま、待て!!…私はお前に負けたのだぞ!?…

これはお前の勝ちであって!!…私が負け!!…グッ!!…」


「ッ!…はぁ!?…馬鹿言ってんじゃないわよ!!…

もう私が降参しちゃったから騎士様の勝ち!!…

誰が何を言おうと騎士様の勝ち!…」


負傷しながらも気力だけ何とか立ち上がって見せると、リーナは物言いを口に!…

それは先に自分が負けを認めていた事を発言して行き!…

改めてグラトニアの勝利である事を続けて話すが、

グラトニアもグラトニアで似た者同士なのか?…

そのリーナの発言に対して耳をピクッ!と…

そして同じく馬鹿にするよう自分が先に降参をした事を口にすると、

リーナの勝ち!と言って見せる!…

その際ムッとした表情でリーナの事を睨んで行くと、

その反抗的な態度にリーナは再度カチン!と…

となると負傷した腕を庇いつつ!…

その物言いをして来たグラトニアに対してズイッと詰め寄って行くと、

そのまま襲い掛かる!…


「いいや!!…私は認めないぞグラトニア!!!…

…ならば!!…今ここでもう一度!!…」


「ッ!?…ちょ!!…私はもう限界なのよ!!…

…ッ!?…ちょっと圧し掛からないでよ!?…

私だって怪我人!!…ちょ、あぁ!!…」


もはや子供の様にムキになり!…

負傷をして居ながらも無理にグラトニアへ向かって行って見せると、

グラトニアもそんなリーナの様子に困惑!…

その際もう動けない事を口にするが、

リーナは御構い無しにそのへたり込んで居るグラトニアへ向かって!…

倒れ込んで見せると、そこから互いにウゴウゴと…

何とも締まりのない様子を露わにする!…

宛ら傍から見ているとそれはまるで泥んこレスリングの様で在り、

もはやキャットファイトの様なサービスショットもバンバン露わに!…

となるとそんな様子に男性陣達はまた興奮!…

女性陣達もこれだから雄は!と言った呆れた反応を見せると、

一方でキャットファイトを始めた二人の元には衛兵が!…

仲裁に入られてはそのまま救護室へと搬送される!…


さてこの結末により最終的には二人揃って出場が出来ない事になり、

トーナメント的には順当に行けばオリハと戦う事になって居たのだが…

勿論出来る筈もなく不戦勝に!…

オリハ一人だけが先に準決勝へと駒を進める事になって行くと、

モツ達もホッと安堵する!…何か危機を一つ越えた気になって居た!…

因みにその出場出来ない二人はその闘技エリアを後にして行く際も、

最後の最後まで揉めて衛兵達の手を煩わせ!…

と、その一部始終も見ていた事でモツ達は呆れ!…

スゴスゴとドラ係を解放…元の自分達の席へと戻って行く!…


「…アレだけ心配していた自分が何だか恥ずかしく思えて来たぞ…

幾ら自分のプライドが許さないからって…

相手に圧し掛かってまで抗議し始めるわ…

連れて行かれる際も必死の抵抗を見せるわ…

もう何もかもが!…ハアアァァ~~~!……」


「ッ!?…ま、まぁまぁ!…

そうやって心配をする所もモツの良い所だって!…

私は凄く感心するわよ?…だ、だから!…

そんなに落ち込まなくてもぉ~…」


席に戻って来る最中から冷静に!…

そして改めて自分でも何か恥かしい事をした気になって居ると、

席に戻って来るなり若干落ち込む…色々疲れた様子で溜息も吐き出す!…

その際稀に見るクソデカ溜息を吐いて見せると、

そんなモツの様子にアヤがフォローに入って行き!…

それこそモツの事を労わる様に!…

何ならモツの行いは別に可笑しくない!と肯定をするよう!…

励ましの言葉を掛けて行くと、そんな二人を茶化す者が一人!…


「わっちも初めて見たぞ?…

おぬしがあそこまで必死の形相で誰かに詰め寄る場面など!…

いやぁ~!…さすが我がクランの[さぶりーだー]と言う奴じゃな!?…

皆の事をよく考えて居る!!」


__ず~~ん!…


「ッ!?…そ!…そんな事無いわよ!?モツ!!…

貴方は何も間違ってない!!…

…コラ、フィロ!…茶化しちゃ駄目でしょ!!」


と言うのもその者とはフィロで有り、

フィロはあの詰め寄って行ったシーンを思い出させる様に!…

この時コロコロと笑いながらにモツをフォロー!…

しかし如何にも何か引っ掛かりを覚える感じで、

その事をモツに話して励ましに掛かり…

それを聞いたモツもず~ん!と…

何か一人重力下が違う所に居る様な反応を露わにすると、

アヤが更に慌てて見せる!…

そしてフィロに対しても文句を言う様に注意をすると、

フィロはその反応が面白かった様子で更にコロコロと笑い!…


「くふふふふ♪…すまぬすまぬ!…

余りにもモツの様子が可笑しくてつい!…

くふふふ♪…」


「…相変わらず…人を虚仮にする事に掛けては右に出る者は居ないな…」


__~~~ッ…


「ッ!…」


この時一応はフィロとしても反省をしている様子で謝罪を口に…

しかしそれでも笑いが止まらないのかずっとクスクスと笑い続け!…

と、そんなフィロの様子に対してパルシィも呆れ!…

ある種天性である様にフィロの事を馬鹿にすると、

次にはふとある会話が!…

と言うのもそれは先程からずっと警戒をして居る、

フード集団の方より聞こえて来始め!…

パルシィもまるでチャンネルを変える様にそっちに集中!…

するとその会話からは断片的ながらも気になる単語が!…

となると余計に気になる訳で!…

相手に悟られないようジッと耳を傾けて行くと、

そこでリーナの名前を耳にする!…


「……まさかリーナ様が…闘技………いるとは

思いも…居ま……したね?…」


「…これは……運命とし……ない!!…

彼女の……が出来た瞬間に………思わな……が…

本来の……フェンリル………及びその……討伐と証……

…………に持ち………言うのが目的………」


「計画………ますか?…」


「………だね…

た……作戦が順調……いるからまだ………様子………いよう…

……フェンリル………子供の………出来………リーナ嬢を

我が………トに………帰る事が……………意味………作戦

だった…………からね?…」


「…御意!……

ではマグ……に手引き………ますか?…」


「よろ………よ?…」


五人居る内二人が会話をしている様で、

パルシィも聞き耳を立ててその話を聞こうとするのだが…

その二人もまず他の者に聞かれる事を恐れて居るのか?…

基本ボソボソと小声で如何にも聞き取り辛い感じで喋って居ると、

更に拍車を掛ける様に!…と言うのも辺りからはガヤがガヤガヤ!…

それは二人の会話を掻き消す様に大いに賑わい!…

パルシィもその会話が邪魔だ!と言わんばかりに思わずムッとして見せると、

その本音を心の中で!…まるで発散させる様に文句を零す!…


{…クッ!!…観客達の歓声が邪魔をしてちゃんと聞き取れない!!…

何かを企んでいるのは間違い無さそうなんだが…

こうも途切れ途切れでは何を如何企んで居るのか?と言う事と

何所の者なのかが分からない!!…

…だが、間違いなくこれだけは言える!!…

こいつ等はただこの大会を見に来ただけの見物客じゃない!!…}


「…モツ!……やはりあいつ等は!……ッ!!…」


「モ~ツ~!!…元気出して~~!!」


「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!……」


__きゃっきゃ!…きゃっきゃ!!…ガクゥ!!…ッ~~~!!!…


結果としてやはり断片的にしか情報を得られず、

一体何を企んで居るのか?は不明のままなのだが…

それでも少なくとも何か不穏な空気を感じ!…

この事をとにかくモツ達に伝えよう!と…

振り向きその事を他の面々にも話そうとするのだが、

そこで見たモノと言うのは如何にも情けない!…

未だ羞恥に震えているのかモツが塞ぎ込んだ様子を露わに!…

となるとその様子にアヤも必死に立ち直らせようと奮闘しており!…

若干慌てた具合に言葉を掛け!…

と、更に隣ではフィロがキャッキャと無邪気に笑い!…

そんな三者三様にパルシィはガクッ!と…

まるで芸人の様に転けそうになって見せて居ると、

パルシィの事等お構いなし!…闘技場内にドラの音が響き始める!…


「ッ!!…緊急事態と言うのに!!…」


__ボワアアアァァァァァァァァァンン!!!…


「ッ!!…ドラの音!?…」


〈さぁ!!!…トーナメント第四試合まで終わり!!!…

何とも素晴らしい戦いを見せて来てくれた闘士達!!…

第一試合では達人の様な技を見せて見事に相手をノックアウト!!…

第二試合ではオーソドックスな闘技らしい闘技に皆が興奮し!!…

第三試合では殿堂入りのスピードバトルを見せる女性の闘士まで現れました!!!…

…そして残念ながら第四試合では両闘士が負傷し!…

出場が出来ない事となりましたが…これにより第三試合の闘士オリハが!!…

誰よりも先に準決勝への切符を手にする事となりましたあぁ!!!〉


__ワアアアアァァァァァァァァァ!!!!…


その緊張感の無い三人の様子にパルシィも若干苛立ちを露わにするのだが、

そんなパルシィの都合など読む筈もない訳で!…

いつも通り闘技場にドラの音が響き渡り!…

そのドラの音にパルシィが少し吃驚した様子を見せて居ると、

観客達もハッとした様子を我に返り!…

司会もそのドラの音を合図にまた大会の進行を再開し出す!…

その際今までの試合を振り返りつつ!…

オリハが誰よりも先に準決勝へ進出した事を口にすると、観客達も盛り上がり!…

と、そんな観客達の興奮をそのままに!…次の第五試合!…

遂にやって来たとばかりに司会自身も興奮した様子を露わにすると、

その期待の闘士の二つ名を口にする!…


〈……さて続いて!!…いや!!!…遂にこの第五試合!!!…

バトルロワイヤル第四回戦で見事全闘士の戦意を挫いた伝説の闘神の姫が!!!…

またもやこのトーナメントに姿を現すうぅぅ!!!…

対する闘士は果たして!!!…この無敵の戦姫に勝つ事が出来るのかあぁ!?…

両選手の入場です!!!!…〉


__ガラガラガラガラガラガラ!!…


「………。」


〈さあさあさあさあさあ!!!!…

両者エリア中央にて睨み合う様に立ち!!…

今か今かとドラの音を待っています!!…

そしてドラ係が今バチを構えて!!…合図します!!!〉


その司会の興奮振りから恐らくファンで有るのか?…

とにかくシルビィの出番である様に話して行き!…

相手選手も如何立ち回るのか?について注目をするよう紹介をすると、

司会の紹介で闘技エリアの両ゲートが開き!…

と、その開いたゲートから互いにシルビィと闘士の二人が入場し始め!…

シルビィは至っては何もいつもと変わらない!…

凛と澄ましてその闘技エリア中央へと向かって行くと、

淀みなくスッと槍を構える!…

するとその相手闘士もそんなシルビィに対して!…

若干緊張をした様子で身構え出すと、何やらソワソワとして見せ!…

が、そんな闘士の事等お構いなし!…互いに武器を構えた事で試合が始まり!…

観客達もワンサイドゲームに終わる!と確信を持って見守って居ると、

次にはそんな確信も崩壊!…

ある物を見るなりその表情を青褪めさせるのであった!…

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異世界「エデンズガーデン」。 広大な大地、広く深い海、突き抜ける空。草木が茂り、様々な生き物が跋扈する剣と魔法の世界。 ダンジョンに巣食う魔物と冒険者たちが日夜戦うこの世界で、ある冒険者チームから1人の男が追放された。 彼の名はレッド=カーマイン。 最強で最弱の男が織り成す冒険活劇が今始まる。 ※この作品は「小説になろう、カクヨム」にも掲載しています。

おっさんが雑魚キャラに転生するも、いっぱしを目指す。

お茶飲み人の愛自好吾(あいじこうご)
ファンタジー
どこにでも居るような冴えないおっさん、山田 太郎(独身)は、かつてやり込んでいたファンタジーシミュレーションRPGの世界に転生する運びとなった。しかし、ゲーム序盤で倒される山賊の下っ端キャラだった。女神様から貰ったスキルと、かつてやり込んでいたゲーム知識を使って、生き延びようと決心するおっさん。はたして、モンスター蔓延る異世界で生き延びられるだろうか?ザコキャラ奮闘ファンタジーここに開幕。

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

私のスキルが、クエストってどういうこと?

地蔵
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スキルが全ての世界。 十歳になると、成人の儀を受けて、神から『スキル』を授かる。 スキルによって、今後の人生が決まる。 当然、素晴らしい『当たりスキル』もあれば『外れスキル』と呼ばれるものもある。 聞いた事の無いスキル『クエスト』を授かったリゼは、親からも見捨てられて一人で生きていく事に……。 少し人間不信気味の女の子が、スキルに振り回されながら生きて行く物語。 一話辺りは約三千文字前後にしております。 更新は、毎週日曜日の十六時予定です。 『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しております。

おばさん冒険者、職場復帰する

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アリス(43)は『完全防御の魔女』と呼ばれたA級冒険者。 子育て(子どもの修行)のために母子ふたりで旅をしていたけれど、子どもが父親の元で暮らすことになった。 ひとりになったアリスは、拠点にしていた街に五年ぶりに帰ってくる。 さっそくギルドに顔を出すと昔馴染みのギルドマスターから、ギルド職員のリーナを弟子にしてほしいと頼まれる……。 生活力は低め、戦闘力は高めなアリスおばさんの冒険譚。 ----- 剣と魔法の西洋風異世界。転移・転生なし。三人称。 一話ごとで一区切りの、連作短編(の予定)。 ----- ※小説家になろう様にも掲載中。

なんとなく歩いてたらダンジョンらしき場所に居た俺の話

TB
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岩崎理(いわさきおさむ)40歳バツ2派遣社員。とっても巻き込まれ体質な主人公のチーレムストーリーです。

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