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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-
-第六章六十一節 ハティの剣と微妙な二人と息切れの訓練後-
しおりを挟むこの時ハティの手に握られて居る剣は大体ロングソード位の長さで、
ハティからすると若干大き過ぎるのか?…
それを両手で持っていつでも動ける様に振舞って見せると、
両手剣と化して居た!…
そして切れ味に関してもまだ試していないから何とも言えない所ではあるのだが、
見た感じシロのダガーより若干劣って居る様な?…
だが戦うに当たっては十分と思える位に立派な物で!…
マサツグもそれを見て更に自慢げにして居るハティの表情を目にすると、
思わずシロと重なっては笑ってしまう!…
「……フッ!…」
「ッ!……な、何で笑うのですか?…
ハ、ハティは真剣!!……ッ!…そ、それともやっぱり!…
あの壁に掛かっている武器で無いと駄目なのですか?…」
別に生半可な物を作った事に笑って居る訳では無いのだが、
ハティはマサツグが突如噴き出した事に若干のショックを受けた様な反応を!…
それは恐らく馬鹿にされた!と感じたのか!…
そんなマサツグに対して噛み付こうともして見せるのだが、
ハティは徐にハッと反抗したら訓練を取り止めにされるのでは!?と…
勘繰っては次には素直?になり…
最初に話していた壁に立て掛けられて有る武器を指差し!…
アレでやるのか?と質問をすると、マサツグもハティの気持ちを察したのか!…
若干慌てながらも訳を話す!…
「ん?…あぁ、いやそうじゃなくて!…
…まぁ安全面を考えたらそりゃあの木で出来ている方の武器でやりたいが…
耐久面的な所で見ると心許ないからなぁ?…ただゴミを量産する訳にも行かないし…
…そうだな…よし、じゃあその剣の強度を確認したいから…
一回その剣を其処に刺してみてくれる?」
「ッ!…え?…はい…良いですけど?……んしょ…」
マサツグが駄目じゃない事を口にすると、寧ろ好都合と言った様子で話しをし!…
と言うのも今から訓練をするに当たってトンデモナイ事になるのを自覚しており、
生半可な武器では駄目!と続け…
その際安全面を考えるとそれは木の武器の方が圧倒的に良いのだが、
逆に化け物同士が戦うとなると脆すぎ!…訓練にならない事や逆に危なくなる事!…
それらを考えてそのまま生成した武器でやる事を続けて口にすると、
ふとある事を確認し出す!…
この時その気になった事と言うのも先程言った耐久面の事が気になってしまい、
ハティにある指示を出し!…
となるとそんなマサツグからの指示にハティはえ?と、戸惑いを露わにして見せ…
しかしその意図が分からないながらも素直に従って剣を地面に!…
若干身長が足りない感があるものの!…
言われた通りにハティが地面に剣を刺して行くと、それは面白い光景を作り出す!…
__スゥ…サクッ!!…パキパキパキパキ!!!…
{ッ!!…案外中々の切れ味!!…
それに地面に刺したらそこから一気に凍り付き始めた!?…
…結構踏み固められた筈のリングに余裕で刃を通す感じ!…
…なるほど?…そん所そこ等の鈍らより切れる!っと…}
「…これで良いですか?…」
ハティが地面に剣を刺すと、その剣は約刀身の一割が姿を隠し!…
と、その刺した所から徐々に凍て付き固まり始め!…
さもまるで封印されて有る剣の様な状態になってしまうと、
マサツグもその剣の様子に驚き!…思わず目を丸くして見詰めて見せる!…
その際剣を突き刺した場所と言うのはあの円形状のリングの上で、
リングはここ最近使われていない様子ながらも幾年踏み固められた様に頑丈で!…
しかしそんなリングに突き刺さる!…
そんな鋭利な様子にマサツグ自身戸惑った様なそんな反応を見せると、
次には興味を持った具合に引き抜きに掛かる!…
__……スッ…グッ!…グイイィ!!…ズボン!!!……ッ!?……
「…ハティ?…先に謝っとくな?…でもこれは必要な事だから!…」
「ッ!…え?…」
「…ッ……フン!!…」
マサツグがまるで剣の封印を解くかの様にその刺さった剣へ手を掛けると、
腕に力を入れては引き抜き!…その際やはり一筋縄では簡単に抜けず!…
凍て付いて居るせいか引っ掛かりを覚えた具合に戸惑って見せるが、
それでもズボッ!と剣を抜き!…
その一連の様子にハティも戸惑った様子で吃驚する!…
それは自身でもあぁなってはとてもでは無いが抜けない!と…
思って居たモノなのだが、マサツグはそれを抜いて見せ!…
と、戸惑って居るハティを置いて!…
マサツグが徐にその剣をマジマジ見詰め謝罪の言葉を口にすると、
その言葉にハティも更に戸惑って見せる!…
するとマサツグはその剣をまるで空中に投げるよう!…
ポイッと浮かせて見せると、先に抜いて居た大剣でその剣を真っ二つに!…
__ガキイィィィィンン!!!……
「ッ!!!…」
__…パラパラ…パラパラ……カランカラン!……
マサツグの遠慮無い振り下ろしにハティの剣が堂々Hit!…
すると辺りにまるで金属同士がぶつかった様な音が響き!…
その音と衝撃にハティがビックリした様子で目をハッと丸くして見せると、
次には自身の剣が粉々!…ショッキングな光景を目にして行く!…
そしてマサツグもそんな粉々に砕けた剣の様子を見て!…
何とも思っていない表情を浮かべて見せると、心の中では若干何かを考える様な…
{…ふむ、耐久面も若干心許ない感じではあるが…
今からやる事に関しては問題無いか…
それに最初っから俺から打ち込む気はサラサラ無いし…
打ち込んだら最悪ハティが怪我をする事になっちまう!…
…さて、じゃあ本格的に訓練を……って、ンン?…}
__トボトボ…トボトボ…
それは訓練をするに当たっての確認であり!…
自身でも色々と確認が出来た事で本腰を入れる様に気合を出すと、
大剣を一振りして見せる!…
そして次にはハティに始めよう!と声を掛けようとするのだが、
そこでマサツグが見たモノは…
それは自身の武器が破壊された事でショックを受けるハティの様子で!…
まるで酷く叱られた様に肩を落とし!…
トボトボと歩いてその壁に立て掛けられて有る武器を取りに向かって居ると、
マサツグもそれに気が付いた様子でハッとする!…
「あ、あれ?…ハティちゃん?…何所行くの?…」
「ッ!……ッ…酷いのです!…
ワザワザそんな事しなくても駄目だって言ってくれれば!…
壁に掛けてある武器を手にしたのに!…
ワザワザ壊すなんて!…ッ~~~!!…酷いのです!!…」
マサツグが慌てて肩を落とすハティに声を掛けると、
ハティもピクッと反応しては脚を止め…
しかしマサツグの問い掛けに対して振り返る事は一切せず!…
ただ自身の剣を壊された事にショックを!…
若干ながら涙声になっている様子でマサツグに酷い!と言って見せると、
回りくどいとも話して行く!…
するとマサツグもそれを聞いてさらにハッと慌てた反応を露わにすると、
ハティの元まで走って行っては言い訳を!…
「え!?…あぁゴ、ゴメン!!…そう言う意味じゃなくて!!…
ただ本当に強度面を確かめたかっただけなんだって!!…」
「………。」
「それにさっきも言ったけど!!…その壁に掛けてある武器を使った所で!…
木片が量産されるだけって言うか…何と言うか…
…とにかく!!…あの氷の剣なら今からやる訓練にも!!…
付いて来れそうだって事を確認したかっただけだから!!…」
「……如何言う事ですか?」
__ッ!!…{チャンス!!…}
マサツグは直ぐにハティの居る場所まで追いかけて行くと、
まずは慌てた様子で謝り!…と、次にはその目的について話をして行き!…
必死に訴え掛ける様に言い訳をすると、ハティも黙って話を聞く!…
しかしだからと言ってやはり振り返る事は無い様で、
マサツグも更に畳み掛けるよう言葉を!…その際さも言葉を探す感じで話し続け!…
改めてあの剣でも訓練が出来る事を口にすると、ここで漸くハティがピクッ!と…
若干の反応を露わにする!…それはチラッと見る様にして振り返ると、
一言言葉を口にし!…と、そんなハティの反応にマサツグもチャンス!と…
ある意味でここが正念場!とばかりに先程の行動の意味について再度話す!…
「今からやる訓練はハティにとってスパルタ教育になるからなんだ!!…
当然俺に本気で攻撃して回避して防御して!!…
…まずはあの氷の剣の扱い方をその身に覚えて貰う事が主になるからだ!!…
その上でその剣自体に耐久力が無いと!…
そこに立て掛けられて有る武器と何ら変わらない結果になるからで!…
…と言うか強くなるにはただ数を熟すしか無いんだ!!…
自分に合った戦い方ってのは!!…自分で見つけるしかないからな!!…」
「ッ!…でも技を教えるって!…
それにハティの剣もボロボロに…」
マサツグはハティにスパルタで仕込む事を口にすると、
最初っから実践レベルでぶつかり合う事を続けて話し!…
と、その際再度掘り返す様に耐久度の話を!…
生半可では危険と続け!…
それこそ壁に立て掛けてある武器では駄目である事をこれまた話すと、
自身の持論を展開する!…
と言ってもロープレ宜しく数を熟すしか無い事を口にすると、
その話を聞いてハティも疑問に思った事をマサツグに話し!…
それは最初に技を教えてくれる!と…
何ならやはり剣を壊された事についても未だ!…
納得が行っていない様子で触れて行くと、マサツグも更に話しを続ける!…
「ッ!…あぁそれな?…勿論技も教える!…
…ってのも俺の武器はアダマンタイトで出来ているから…
並大抵のモノは簡単に粉砕が出来てしてしまうんだわ!…
それにさっきやって見せたのも…
結局の所ハティの気力が問題になってくるからで…
と言うのもこれでショックを受けているけど…
この先幾度となくその剣が壊れる場面を見る事になる!…
そしてその都度ハティは直ぐに武器を作らないといけなくなるんだ!…」
「ッ!!…」
この時勿論自身の技の一部を教える事を約束すると、
徐に自身の武具についても説明を!…それで生半可な武器では駄目だ!と語り…
先程の様に試した事を続けて理由として話して行くと、何とかハティに納得を!…
更にはこれからやる事に覚悟を持たせる!…
と言うのもこれからやる訓練で幾度となく!…
剣が折れる光景を目にする事を先に話すと、
ハティも目が覚めた様にハッとして見せ!…
と、次には理解した様子で自身の両手を!…
何か考える様にしてジッと見詰めて固まって見せると、
マサツグもマサツグでハティに声を!…訓練をするかについて問い掛けて行く!…
「…で、さっきの行動に至る訳なんだが…もう一度あの剣を作れるかな?…
今度は強度を確かめるんじゃなくて!…その訓練をする為に!…
そしてこれが最後の確認!……本当に!…今から訓練をするんだな!?…」
「ッ!…ッ…はいです!!…ンン!!…」
__シュウウウゥゥゥゥ!!!……パアァァ!!!……
ここまでを先程の理由としてマサツグが話し!…
再度ハティに剣を作れるか?について尋ねて行くと、最後に確認の言葉も口に!…
それはやるに当たって本気を求める様に言葉を続け!…
ハティもその問い掛けに対してピクッと耳を反応させると、
次には顔を上げて見せる!…
するとマサツグの真剣な表情に対してハティはジッと見詰め返し!…
涙を拭ってはやる気のある様子で返事をすると、目の前で剣を生成し始め!…
そして先程やって見せたルーティンをもう一度披露して行き!…
マサツグに今から実践!とばかりに!…
その生成した剣を握って構えて見せると、シロと対峙して居る様な!…
そんな気迫を向けて見せる!…
となるとマサツグとしても油断すれば不味い事になる!と言った気迫を感じると、
スッと大剣を構えて見せ!…
__スゥ…ジャコンッ!!…
{…この感じ…子供だからって舐めて掛かったら大怪我間違い無しだな!…
それにハティに怪我させない様に立ち回らないといけないし…
かなり厳しい訓練になりそうだな!…でも!……}
__…トントントントンッ…ッ!……
今迄にシロと対峙した事は無いのだが、恐らく対峙するとこんな感じなのだろうと…
恐らく実力的にもイーブン位で有る事を想定して行き!…その上で手加減!…
自身もダメージを負ってはいけない事を考え出すと、
マサツグはその身に緊張を覚える!…
しかし始まった手前でやっぱ止めると言った事など到底出来る筈もない訳で!…
互いに剣を構え合っては覚悟も決め!…
するとハティはまるで開始の合図を待つ様に足でリズムを刻み始め!…
マサツグもそれを見てタイミングを見計らい息を吸うと、
次にはハティに吠えて見せる!…
「スゥ…ッ!!…来い!!…ハティ!!!」
「ッ!!…行きます!!!」
__バッ!!!…
マサツグが打ち込んで来い!とばかりに吠えて行くと、
ハティも返事をしては剣を振り被り!…
そしてハティがマサツグに斬り掛かるよう向かって行き!…
マサツグはそれらを全てガード!…或いはパリィをする構えを取って見せる!…
こうして互いに二人しか居ない修練場でハティの訓練が始まって行くと、
激しい剣戟音が修練場内に響き!…
すると以外にも一進一退の攻防を繰り広げられ!…
一方でマサツグも算段も正しかったのか!…
ハティの剣は折れる事無くそのまま訓練を続けられそうである事にホッとすると、
互いに打ち合って行く!…そしてこの時実はその様子を見守る者も一人居り!…
それは決して中に入る事無く扉越しに観察しており!…
と、色々な様子を各々が見せて居る中!…
闘技エリアではまた欠片刀を使った闘士が出て来ると、
ラグナスは苦戦を強いられて居た!…
__ワアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ!!!!…
「グオオオオオオォォォォォォォォォ!!!!…」
「ッ!?…クッ!!…まさか欠片刀を使って来るとは!!…」
今大会二人目となる欠片刀使用者の登場に闘技場内はどよめき!…
そしてそれを相手にするラグナス自身も当然驚きを露わにすると、
緊張感を覚えた様子で相手をする!…
と言っても最終的にはラグナスが何とか辛くも勝利を収める事になるのだが!…
その際戦闘時間も悠に二時間を超える超ヘビーな内容で!…
一切休憩も無いトンデモナイ事になって行くと、
ラグナスも改めてその欠片刀の恐ろしさをその身を持って認識し!…
さてラグナスが勝った事で更に話は進んで行き!…トーナメントも準々決勝!…
またマサツグに出番が回って来た様子で控室に兵士が一人やって来ると、
いつもの様に呼び出しをする!…
__ギイイイィィィィ……バタン!!…
「これよりトーナメント準々決勝第一試合を始める!!…
第一試合出場者、マサツグ!!…ッ?…マサツグ!!…
…居ないのか!?……まぁいい!!…
時間内に来なければ棄権と見なす事を伝えて置く様に!!…」
__スッ……コッ…コッ…コッ…コッ…
「……随分といい加減だね?…
準々決勝でもそこそこ期待している人は居ると思うんだけどなぁ~?…」
いつも通りやって来てはいつも通りに言葉を!…
しかしさすがに準々決勝ともなると顔を覚えた様子で有り!…
その場にマサツグが居ない事にふと気が付いたそんな反応を見せると、
さも探す様に更にマサツグの名前を口に!…
そして忠告の言葉も残して行く!…
それこそまるでその場に居る闘士達に伝言をさせるよう命令気味に口にすると、
そのまま控室を後に!…
となるとそんな兵士の態度にオリハも苦言を漏らして行き!…
その際少し踏ん反り返る姿を露わにすると、
もはや女子である事を忘れている様子で!…
その場のBOSSの様な風格を醸し出して見せて居た!…
そしてそんな態度のオリハに対してシルビィもスンと澄まして見せると、
それとなく同意!とツッコミを口に!…
「…確かにあの態度はいただけません……幾ら旦那様が人間とは言え…
ちゃんと残った者として尊重はされるべきものです……そしてオリハ様?…
オリハ様の言う事は御尤もと存じ上げる所ではあるのですが…
その在り様は少し淑女としてどうかと?…」
「ッ!…え?…」
「…まるで歴戦の猛者の様な男らしさが出ております!…
その状態だと見えてはいけないモノも見せてしまっているのではないかと…」
「ッ!?…あぁそうだった!!…ゴメンゴメン!…」
やはりシルビィもオリハと同じく不服を口に!…
そして闘士として残って居る事についてもリスペクトの精神が足りて居ない!と…
苦言を零すと、ついでとばかりにオリハに注意!…
素に戻って居る!とばかりに話をする!…
と言ってもシルビィもオリハの素を知って居る訳では無いのだが、
如何にもこの時のオリハの様子と言うのは自然体の様に見えてしまい!…
と、突如そんな注意を受けた事でオリハもへ?っと…
因みにオリハは椅子の上で胡坐を掻き!…
右腕で顎を支えて胡坐に肘を突いて見せると、
さも武士の様な座り様を見せて居た!…
そしてシルビィも続けて一体どの様に見えて居るのか?についても触れて行くと、
オリハも漸くハッと気が付いた様子で返事を!…
やはりオリハ自身素で鎮座して居た具合に慌てて見せ!…
シルビィの忠告を聞き入れ元の大人しい感じに座り直すと、
シルビィもそれを見てフッ!と…
笑みを零してはマサツグを呼びに向かい始める!…
「…ふふふ!……では私も旦那様を呼びに…
…もしあの馬鹿が戻って来ましたら…
時間稼ぎにしては良くやったと、褒めて上げて下さい…」
「ッ!……いやそれって褒めてる事になるの?…
寧ろ貶している様に聞こえるんだけど?…」
__ギイイイィィィィ!…バタン!!…
慌てるオリハの様子を一目見て!…
スッと背を向けマサツグを呼んで来る事を口にすると、
更にオリハに伝言を頼む!…
この時その相手と言うのもラグナスに宛ててのモノであり、
時間稼ぎご苦労!と…と、それを頼まれたオリハとしても疑問を持ち…
頭の中でそれって誉め言葉?と言った具合に考えてしまうと、
更にシルビィに直に尋ねる!…
何なら話の取り様によっては貶して居る様にしかとても聞けず、
本当に大丈夫なのか!?と…
しかしオリハがそう聞いた所で既にシルビィはその場に居らず…
まるで一人残されたようポツンと扉の閉まる音だけを聞いて行くと、
次にはツッコむ様に言葉を零す!…
「行っちゃったし…」
返事を聞く前に姿を消された事で呆れた具合に言葉を零すと、
ただただその閉じた扉を見詰め!…
しかし幾ら見詰めた所で勿論返事は帰って来ず!…
シルビィの言う通りに大人しく!…
ラグナスが帰って来るのを待ち始めると、
本当にこのまま伝えて良いのか?と…
そのシルビィの伝言について疑問?を持つ…
さて一方でマサツグを呼びに向かったシルビィはと言うと、
遅れてはいけない!と言った具合に足早に!…
すると直ぐに辿り着いた所でもふとある光景を!…
__タッタッタッタッタッタ!!…
「……ッ!…あのお姿は?…シロ様?…」
と言うのもそこにはシロの姿が!…それは扉越しに中の様子を見詰めて居り!…
走って来たシルビィにも気付かない位に集中をすると、
何かブツブツと漏らして居た!…
そしてシルビィもそんなシロが居る事に何故?と言った具合に戸惑って見せると、
そのシロの漏らしている言葉に耳を!…
と、如何やらシロはいつもの様にヤキモチを!…
一人隠れて?訓練をするハティに対して漏らして見せると、
頬をプンプンに膨らまして居た!…
__ジィ~~~……
「んむぅ~~!!…ハティちゃんの泥棒ネコさん!!…
狼なのに猫さんなのです!!…
いつの間にか居なくなってて探しに来たら!…
ご主人様と何やら一緒に汗を流してますし!…
シロに黙ってご主人様と仲良くなるなんて!…
シロは許しませんからね!?…」
__ぷりぷり!!…ぷりぷり!!……スッ…そぉ~~……ポン!…
それは決して中に入る事無く嫉妬の視線を向けて行くと、ハティの事を猫!と…
そして何やら頓智の様な事を口にし出し!…
羨ましい!とばかりに文句の言葉を漏らして行くと、
やはり決して二人の様子を邪魔する事無く!…
扉越しに見詰め続ける!…
するとシルビィもそんなシロの様子に思わず気配を隠して行くと、
次にはバレないよう背後へ回り!…
するとそこから謎にシロへ対してドッキリを敢行し始め!…
スッとしゃがんではシロの肩へ手を伸ばし!…
そのままシロの肩に手を置いて見せると、次にはシロもピクッと反応!…
特段慌てる事無くクルッと振り向く!…
「ッ!…ふえ?…」
__ぷにっ!…
「あぶ!……」
「………。」
この時シロが何の躊躇いも無く振り返ると、
シルビィはその肩に置いた手の人差し指をピンと伸ばして見せ!…
となるとその指は見事にシロの頬へとぷにっと刺さり!…
シロもそこで初めて若干戸惑った具合に声を上げると、
何が起きたのか?と瞬きする!…
そして頬を指差されながらも更にチラッと確認をすると、
そこで漸くシルビィの姿を!…
が、シルビィは何故か無表情でそれをやって見せて居り…
特に言葉等もこれと言って無く…
ただシロの反応を見る様にジッと見詰めて居ると、シロもシロで困惑する!…
「………。」×2
{な、何?…如何したら良いのですか!?…}
__バギイィィィン!!!…フォンフォンフォンフォン…ガッ!!!…
「ッ!?」×2
恐らくシルビィとしてもノープラン!…
そしてやったは言いものの着地点が分かって居ない様子で有り!…
となるとシロも心の中で困惑して見せ!…
答えが分からない事で更に困惑する反応を徐々に見せると、
ただただシルビィと見詰め合っては固まる…
そしてこれまた徐々に変な汗まで掻きそうになって見せて居ると、
次にはその訓練をして居るマサツグ達の方から異音が!…
それはまるで何かが折れる様な音であり!…
それもシロ達の居る方に向かって飛んで来る音も!…
そしてその何かが扉にガッ!と刺さって行く音も耳にして行き!…
二人もその一連の音を聞いて途端にビクッとして行くと、
更に中の会話も耳にする!…
「……ぜぇ!…ぜぇ!……よし!…
これくらい!…ぜぇ!…出来れば!…ひぃ!…
良い方じゃ…へぇ!…ないかな?…」
「はぁ!…はぁ!…
あ…ありがとう…はぁ!…御座いました…はぁ…です…はぁ…」
__……ジャコンッ!!……ズル…ズルズル…パタァ…
それはシロが少し開けた扉の間から聞こえて来る!…
如何やら話の内容的に訓練が終わった様子で有り!…
この時もシロとシルビィが恐る恐る扉の隙間から覗く様に!…
その部屋の中へ目を向けると、
そこで激しく息を切らしながら大剣を構えるマサツグの姿を!…
及びそのマサツグの目の前で電池が切れた様に、
座り込んでうな垂れるハティの姿を目にして行く!…
その際ハティの手には余程激しい訓練だったのか、
刀身の真ん中からポッキリと折れた氷の剣が握られており!…
と、マサツグも限界が来た様子で大剣を杖代わりに!…
地面に突き刺してやはりしんどかった!とばかりに項垂れ出すと、
とにかく息を切らし続ける!…
そしてハティも徐々にと言うより更にダランと溶けて来始め!…
遂にはその場で倒れ込んでしまうと、そんな様子にシルビィも大慌て!…
次にはシロを避けてその部屋の中へと騒がしい感じで入って行く!…
__バアァン!!…
「だ!…旦那様!?…ハティビィエール様!?…」
「うおぁッ!?…な、何だシルビィか……って、シロ?…」
__ッ!!…モジモジ…モジモジ…
まるで事件現場に突入して行くようシルビィが部屋へ入って行くと、
その慌しさにマサツグとハティもビクッとし!…
しかし次にはその正体がシルビィである事にホッと安堵して見せ!…
そして素直に驚いた様子でマサツグがフッと言葉を零すと、
そこでシロの姿も見つけ!…
と、マサツグに見つかった事でシロはモジモジ!…
何か気まずい現場を見てしまったかの様なそんな反応を露わにすると、
マサツグもマサツグで疑問を持つ!…
と言うのもいつものシロなら自分を見つけるなりロケット頭突き!…
それをたったコンマ三秒でやる訳で!…
しかしながらそのシロは飛んで来ない訳であり!…
そんなシロの様子にマサツグもいつもと違う?とばかりに見ていると、
シルビィが心配をしながらも声を!…同時に呼ばれた事も口にする!…
「だ、旦那様ご無事で!?…
このご様子だと最悪の場合棄権をされた方が良いかと!…」
「ッ!?…その言い様だとさっき招集が来たって感じか?……マジかぁ…
ついさっきまである意味ラスボス戦みたいな訓練をして居たってのに!…
…そう考えたらどれ位戦ってたんだ?…」
シルビィはマサツグを労わるよう言葉を口にしながら招集が来た!と、
遠回しながらにその事を伝え!…
と、それを聞いてマサツグも察した様子でハッ!として見せ!…
今訓練が終わった!ばかりにハティをラスボスと例えて見せると、
更にダレる様を露わにする!…
しかし当然逃げる訳には行かないので、
自身を奮い立たせると徐にシルビィへ質問を口に!…
それは率直にどれ位の時間やって居たのか?と…
自分でも時間を見ている暇が無かった位であった事を話して行くと、
徐にアイテムポーチから小瓶を!…それに対してシルビィも素直に返事をする!…
「…あの馬鹿の試合が始まった時と同刻と考えるなら…かれこれ二時間位は…」
「ッ!?…ひぃ~!…
そりゃ体力も気力も危険信号になる訳だぁ~!…
…はあぁ~…しゃ~ない!…これを飲んで!…ング!!…」
__ドクンッ!!…パアアアァァァ!!!…
「ふぅ!…よし!!…シルビィ!…
ハティが目を覚ましたらこれを飲ませてやってくれ!!…
俺は急いでトーナメントを処理してくっから!!」
__ヒュッ!……パシッ!!…
シルビィはラグナスの試合時間と一緒ぐらいであると話し!…
その際具体的に二時間位である事も口にすると、
一方でマサツグはその話を聞きつつ取り出した小瓶の封を切り!…
そしてその話を聞きながら自身で呆れ!…
自分でも良く持った!と苦笑いをして見せると、次にはその小瓶の中身をイッキ!…
直ぐにスッと飲み干して見せる!…
するとそれを飲んだマサツグの体がドクン!と大きく脈打つと、
これまた一気に全快して見せ!…
それは先程までのダメージが嘘の様に回復しており、急ぎその場を後にするよう!…
更には自身が飲んだ物と同じ物をシルビィに渡してハティの面倒を任せて行くと、
闘技エリアへと向かって見せる!…その際すれ違い様にシロの頭も軽く撫でると、
シロもピクッと反応しては尻尾を振り!…
__ナデナデ…ッ!…パタパタ!!…パタパタ!!…
「ッ~~~♪…ご主人様!…えへへ♪…」
「じゃあ…行ってくる!」
「…はいです!」
さっきのヤキモチも何処へやら!…直ぐに機嫌を取り直した様子で軽く甘え!…
マサツグもそんなシロの様子を見てフッと笑みを零して見せると、
次には行って来る!と声を掛ける!…
それはシロにも気力を分けて貰った様に笑って見せると、
シロも耳をピコピコと動かしてはマサツグを見送り!…
何ならマサツグに向かって跳ねて見せ!…
全力で手を振りマサツグにエールを送って見せると、
マサツグも振り返る事無くサムズアップ!…
シロに勝利を約束して見せるのであった!…
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妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
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