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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-
-第六章八十八節 それぞれの因縁とバラバラの戦闘と更なる災難!…-
しおりを挟む強いのか強くないのか分からないシュタインにモツは困惑!…思わず一瞬怯んだ様に
硬直すると、次にはそんなシュタインに向かってダグレスが突貫!…と言うのも勿論
シュタインに襲い掛かるとかそう言うのではなく…走って来るなりさもシュタインの
体を踏み台にするようピョン!と突如飛び乗って見せると、次にはモツに向かって
剣を振るう!…一々大層な動きを見せて行く!…その際ダグレスの手には今だ魔剣と
言われて居る剣が握られて居るのだが、ラグナスがチラッと見た際それは如何にも
そうには見えず!…
__タッタッタッタッタッタ!!…バッ!!!…
「ナイスだよ、シュタイン?…」
「有り難きお言葉!!…」
「しま!!…ッ!?…」
一方でもはや慣れているのかダグレスは褒める様に言葉を口に!…それはいつも
いい仕事をする!と言わんばかりのトーンで語り、その際シュタインも光栄!と
言って慣れた様子で返事をすると、宛ら連係プレイ!と…怯み仰け反るモツへ
向かって攻撃を仕掛ける!…と、ここで重要になって来るのは先ほど挙げた
ダグレスの握る魔剣なのだが、簡単に言うとそれは如何にも質素な物で…それは
剣の刃・柄・鍔の全てが一個の石から削り出された様な…まるで子供が作る
手作りの剣の様に見えてしまうと、そんな魔剣と呼ばれる様なモノには見えない!…
しかしその所以をモツの目の前で披露する!…
{…何だ?…あの剣は?…石?…いやでも少し違うような?…
どちらにせよ見た感じそんな殺傷能力が有りそうに見えないが…}
この時モツもそのダグレスが持って居る魔剣を見て大した事は無さそうと疑問を!…
と言うのもこの手の目立ちたがり屋ゆえ見た目的にも無駄に装飾された剣を使い
そうなモノ!と思うのだが、実際は石から削り出した様な剣を使って居る始末で…
となるとやはりごっこ遊びなのか?と更に疑問を持つ一方!…同時に何か妙な胸騒ぎ
を覚えて行く…何故か一抹の不安を覚える様なそんな一瞬の時間を感じてしまうと、
次にはその嫌な予感は的中!…ダグレスはモツにある物を見せて行く!…
__…ゴウ!!!…ヴウウウゥゥゥン!!!!…ッ!?…
「ッ!?…な!?…不味い!!!…」
「…まずは一人!!…」
それはモツの考えを引っ繰り返す様に突然変貌!…石の剣の刀身は突如赤黒い闇を
纏って禍々しく燃え上がり!…そしてモツも突如そんな光景を目にしてビクッと
驚いた反応を露わにすると、途端に自身の身に危険を感じてしまい!…と言うのも
本能的に斬られてはいけない!と言った風に感じて行き!…急ぎ回避をしよう!と
藻掻く素振りを見せるのだが、しかし体は未だ怯んだ様子で思う様に動かず!…
となるとモツもこれには更に慌てる反応を露わにして行き…ダグレスも貰った!と
ばかりに笑みをニヤッと浮かべて見せると、一方でその様子にアヤも酷く戸惑った
様子を露わに!…
「ッ!?!?!?…そ、そんな!?…
も、もしかしてあれって!!…
……ッ!!!…ッ~~~!!!…」
それはモツが危機的状況であるからではなく別の理由!…そのダグレスの持つ剣を
ジッと睨む様に凝視し!…と言うのもその視線はまるで長年探し求めていた物を
見つけた様で、アヤはそれをジッと見詰めると動悸を早く!…そして何か怒りを
覚えた様子でクッと奥歯を噛んで行くと、次にはダグレスに向かって弓を引く!…
それこそ勿論ダグレスを仕留めるつもりで矢を放つ!…しかしその放った矢と言う
のは確かにダグレスへ向かって飛んで行くのだが、さすがにダグレスも馬鹿ではない
様子で!…
__バシュゥ!!!…ッ!!…ギィン!!!…
「ッ!?…グッ!!!…」
「ッ!?…お、王子!!!…」
__バババッ!!…ジャキン!!…
ダグレスはその飛んで来た矢に対して咄嗟に反応!…モツへの攻撃を直ぐに諦め!…
そこから飛んで来た矢をギリギリ魔剣の刀身で受け止める様にして軌道を変えると、
その場で難を逃れて見せる!…しかしそれでもアヤの一射は強烈なモノであった
らしく!…そのまま弾かれる様にしてバランスを崩すと、地面を転がり!…と、
そんなダグレスの様子を見て当然慌て!…シュタインがすぐさま体勢を立て直すと
カバーに!…パルメリアもダグレスの復帰を最優先した様子で援護の構えを見せて
行くと、互いに仕切り直しをして行く!…そしてモツも漸く怯みが解けた様子で
動き出すと、アヤに助かった!と礼を言おうとするのだが!…
「スマン助かった!!…って、アヤ?…」
__ふぅー!!…ふぅー!!…
「ッ!?…ど、如何したんだアヤ!?…
何をそんなに!?……アヤ?…アヤ!!…」
モツがチラッとアヤの居る方を見てお礼を口に!…しかしそこに居たのは何か激しく
憤るアヤの姿であって、奥歯を噛み締めては肩で息を!…とにかくダグレスの事を
激しく睨む!…するとそんなアヤの変わり様にモツも戸惑った具合にこれまたビクッ
と反応をすると、当然アヤに声を掛けて行くのだが!…アヤはまるで頭に血が上って
いる様子で返事をせず!…何ならその表情に態度と一切落ち着く様子を見せないで
居ると、一方でシュタインが続けてダグレスに言葉を!…無事かどうかを再度
尋ねる!…
「王子!!!!…ご無事で!?…」
「ッ~~~…あぁ、問題無いよ?…
でも…少しイラッと来ちゃったかな?…」
シュタインは起き上がろうとするダグレスの前に立って盾を構えると、全ての
攻撃を受けるつもりで身構え!…と、その一方でシュタインの問い掛けに対して
ダグレスも遅れながらに返事を口に!…片手で頭を抱えてながら首を左右に
振って見せ!…キザったらしく問題無いと口にすると、更にはアヤに対して
怒りをチラッ積もらせて行く!…そしてそこからゆっくりと自力で復帰する様子
を見せて行くと、一方でアヤは既に次の矢を番えた様子で言葉を口に!…
「……何でなのよ!!…」
「ッ!…え?…」
__…コンコン!!……はあぁ~…
それは未だダグレス!…いやその剣を持って居る事に対して怒っている様子で
有り!…ただ簡単に恐らくその剣を持っている理由について問い掛けて行くと、
そのアヤの質問にモツが戸惑う!…何なら戸惑った言葉をそのまま零す!…
そしてそんなアヤの様子に対してシュタインも警戒の色を見せて行くと、アヤに
対して盾を構え!…と、その後ろではダグレスも相も変わらず舐めた態度を!…
自分で額を軽く小突き、意識をハッキリさせる様なアヤを無視する態度を見せる
と、アヤは更に質問を口に!…
「ッ~~!!!…何で貴方がその剣を持っているの!!!…
…その剣が!!…その剣が如何言う物なのか貴方は分かっているの!?…」
「…何って?…フフ!…
魔剣は魔剣じゃないか!…君は何をおかしな事を…」
やはり激昂した感じで言葉を口に!…その際今度はハッキリとその魔剣を所有して
いる事について尋ねて行くと、理由次第によってはそのまま殺す!とばかりに殺気
を放ち!…となるとそんなアヤの様子にシュタインも更に身を固める始末になり!…
盾役の仕事をきっちりこなす様にどっしり構え!…その後ろに居るダグレスも
前にシュタインが居る事でまだ身構える事無く恍けた反応を露わにすると、魔剣は
魔剣!と…真面に取り合う気を一切見せようとはして見せない!…するとアヤも
そんな態度に更にブチ切れた反応を露わにすると、ここでトンデモナイ事を口に!…
「ッ!?…魔剣は魔剣ですって!?…ふざけないで!!!…
…その剣は!!!…その剣はねぇ!!!!…
私の!!…私の大切な家族を!!!…私のお父様殺した忌むべき剣なのよ!?…」
「ッ!?…え!?…」
と言うのもアヤはそのダグレスが持って居る魔剣を仇の剣!と、酷く怒った様子で
更に涙も浮かべて見せ!…その際その時の無念を語る様に忌むべき剣!と言って
ダグレスに威圧を!…しかしダグレスは涼しい顔を露わにして見せ!…何ならその
魔剣を手にそんなモノなのか?とばかりに遊ばせるようクルクルと見回しもして
見せると、一方でその話を初めて聞いたモツが驚きの言葉を!…勿論初めて聞いた!
とばかりに戸惑って見せる!…さてそうしてダグレスが余裕の様子を見せて居ると、
次にはパルメリアがふと動きを見せ始め!…
「《混沌たる水よ!…無限に湧き出てかの者達を!…》」
__ゴポゴポゴポゴポォ!!!…
「…させませんよ!!…」
それはダグレスが注意を引いている隙を狙う様に!…パルメリアはふと魔法を
詠唱し始め!…この時自身の周りに水球を作り!…そしてその水球を用いて
モツ達に攻撃を繰り出そうとするのだが、それを良しとしない様子で突如その
背後から刺客が!…いつの間にか裏取りに回って居たシルビィとラグナスが
奇襲を仕掛ける!…それはパルシィが作った氷柱の陰からスッと姿を現して
行くと、パルメリアに攻撃を仕掛け!…
__ババッ!!…スラァ!!!…
「ッ!?…チッ!!…」
__ゴポォ!!!…バイィィィィン!!!…ッ!?…
が、寸での所でパルメリアもハッ!と気が付いた様子で反応を!…すると作った
水球達を突如一気に集めて見せ!…そこから一つの水の壁を作って二人の攻撃を
防御すると、その奇襲を失敗に終わらせてしまう!…しかしアヤ達への攻撃を
防げた事に変わりはなく、シルビィ達もまずは満足と言った様子で身構え直し!…
一方で無事のアヤ達は未だ硬直した様子で睨み合い!…特にアヤが執拗な様子を…
心底その魔剣の事を憎んでいる様子で依然弓を構え続けると、絶対に逃がさない!
と言った意思を見せていた!…そして詠唱を邪魔されたパルメリアもシルビィと
ラグナスを前にすると、さすがに分が悪いのか警戒を強め!…
__ザザッ!!…ジリィ!!…
「……ごきげんよう…水の魔術士さん?…貴方とこうして合い間見えるのは…
スコルティナ様……いえ、シロ様の誘拐時以来で御座いましょうか?…」
「…貴方達は!…」
「覚えて下さって居た様で何よりに御座います…
…ですが…今回こそは貴方様の首を頂戴させて頂きます!!!…」
まるで杖を棒術の様に!…若干身構える様にしてシルビィ達に構えて行くと、
一方でそれを見てシルビィも言葉を!…何なら面識がある様子でサラッと
メイド口調に戻って見せる!…そして澄ました感じでいつ以来か?とパルメリア
に話して行くと、パルメリアもハッ!とシルビィの事を思い出した様子で!…
と言うのもその表情は戸惑っており、そこから相手が悪い!と言った様子で
クッと歯を食い縛る素振りを見せて行くと、シルビィは御構い無しに話を!…
今度は逃がさない!と言って身構え始める!…その際シルビィだけでもキツイ!
と言った所なのだが、ラグナスもシッカリて期待している様子で身構え!…
と、これにて本格的に互いに相手が決まった様子!…パルシィの氷柱の壁を
隔てて!…今まさに殺し合いの戦いが始まろうとしていると、もう一方の方でも
戦闘が始まろうと!…
「ふぃ~~!!!さっきはよくもやってくれたなぁ!!!…
次はそうは行かねぇから覚悟しろよ!?…」
場面は変わってもう片方に分断されたパーティ達の様子…こちらはマサキとオリハと
くまさんの三人が相手を睨み!…相手パーティのバッカスが前衛、僧侶の女が一人と
二人しか居らず!…その際バッカスは若干切れている様子で言葉を口に!…
投げられた恨みは晴らす!とばかりに軽く体を動かして見せると、本気を出す姿勢を
露わにする!…と、その一方でマサキも打ち身擦り傷だらけのバッカスを前に睨み
付けると若干悩んだ様子を見せ、と言うのも普通に喧嘩をするのと違い!…
「…ただのデカ物相手やったら良いんやけど、
この中はゲームの中やからなぁ…どっかの白い胴着着たニイチャンみたいに
波○拳されたら対処のしようが無いしなぁ…迂闊に前出られん!…」
「……だったらこのデカ物俺が相手しようか?…
俺がこのデカ物を相手にしてる間に親父は…」
マサキはちゃんとここが現実とは違う事を認識している様で、相手の出方を警戒する
感じで動きを露わに!…中でも特に遠距離攻撃を嫌っている様子を見せて行き!…
この時リ○ウやケ○みたく波○拳があるのではないのか!?と…とにかく身構える
バッカスに対して若干の難色を示して行くと、オリハがそれを聞いた所で言葉を!…
バッカスを請け負う様に申し出る!…その際手隙になるであろう事も考えてマサキに
僧侶を任せようとするのだが、それを聞いたマサキはピクッと反応をするなり!…
「ッ!?…アホお前!!…あの子がゲームのキャラやったとしても!!…
女の子に手を挙げれるかっちゅうねん!!!…
…ただでさえもう如何やって降伏させよっか?って頭を抱えてるってのに!!!…」
「ッ!……え?…じ、じゃあ?…俺が僧侶の子?…
…まぁ別に構わないけど…本当に大丈夫?…」
オリハにツッコミを入れる様に振り返ると絶対にあり得ない!と言葉を口に!…
それは現実であろうがゲームの中であろうが!…自分がそれを許さない事を
まるでツッコミを入れる様にオリハへ勢い良く話して行くと、その際その僧侶の
対処法に悩んで居た事も明かし始める!…それは相手が女性だから手をあげたく
ない!と言った事を口にすると、オリハはそんなマサキの言葉に戸惑ってしまい!…
となると自動的にオリハがその僧侶を相手にする事が決まって行き!…この時
オリハも戸惑いながらそれを了承し改めて大丈夫か?について質問をすると、
マサキは更にオリハへこう言葉を!…
「…アカンかったら呼ぶさかいに!!…行って来い!!!」
「…呼ばれる事前提で話を進めてる時点で前途多難だと思うんだけど?…」
それはまるで最初から頼る気で居る様に言葉を返し!…そして最後に行って来い!と
まるで指示を出す様にオリハへ言葉を続けて行くと、オリハもその言葉を聞いて
仕舞には呆れる!…逆にツッコミを入れる様に返事をする!…そして実質二人を
相手にしないといけない事を考えて行くと、僧侶の対処は時間との勝負と考え!…
と、その一方で自分を無視して喋っているマサキとオリハの様子にバッカスは
苛立ちを!…そして遂には我慢が出来ない様子で動き出し!…両手を組んでアーム
ハンマーを繰り出す様子を見せて行くと、そのまま二人に襲い掛かる!…
「さっきから何訳の分からねぇ事抜かしてんだ!!…テメェらの相手は!!!…」
__ガシッ!!…グオン!!…ッ!?…
「俺だあああぁぁぁぁ!!!!…」
この時勿論二人に対して苛立ちの言葉を口にすると、どっちを狙うとかではなく
二人まとめて仕留めに掛かり!…それは相手に向かって飛び掛かると頭の上から
両腕を振り下ろし!…しかしマサキとオリハも直ぐにハッと気が付いた様子!…
途端にバックステップで難無くそのアームハンマーを回避すると、次には驚くべき
光景を目にして行く!…と言うのも空振りに終わった筈のそのアームハンマーは
勢い余って地面を叩くと、その地面を砕いて見せ!…
__グオン!!…バゴオオォ!!!…
「ッ!?…マジか!?……でも!…」
__バババッ!!!…ッ!?…
「あっ!!…しまった!!…」
となるとオリハもそんな光景に思わず戸惑ってしまうのだが、だからと言って怯みは
しないモノで!…その隙を狙ってバッカスの隣を潜り抜け!…そしてそのまま僧侶の
女の方へと詰めて行くと、バッカスもそれに気が付いた様子でハッ!と…オリハの
後ろ姿を見送ってしまう!…その際直ぐに両手を解いてオリハへ向かい手を伸ばそう
ともするのだが、ワンテンポどころか全然追い付かず!…するとそんな様子に僧侶も
慌て!…次にはバッカスに対して文句の言葉を漏らして行くと、さも脳筋!と馬鹿に
する!…
「ッ!?…何をしているのですか!!!…
…分断された今貴方が私を守る壁にならないと!!!…
いとも簡単にこちらが敗北する事になるのですよ!?…
少しは頭を使って下さい!!!…馬鹿なのですか!?…」
「ッ!?…あぁ、分かってるよ!!!…だから今から!!!…」
迫って来るオリハに対して僧侶は慌てて逃げ出し始め!…この時自分の役割も
果たせないバッカスに対してさも無能!…役立たず!とばかりに罵倒をすると、
バッカスもバツが悪そうに返事をする!…その際若干の怒りを露わにしながら
スッとマサキに背を向けると、次には何かに蹴躓いて盛大にスッ転び!…それは
顔面から母なる大地に向かってヘッドバットを繰り出し!…その突然の出来事に
反応出来なかった様子で!…受け身も取れないままその場で大の字に倒れて行く
と、重々しい音を響かせて行く!…
__ガッ!!!…ズシィ~ン!…
「…ッ!…ッ!!…ッ!!!…テメェ!!…」
「お前の相手は俺や?…
さっさと立てや?…こっちは時間無いねん!!…」
バッカスが転んでから約数秒…ゆっくりと地面に手を着いてその巨体を起こして
行くと、次には自身が転けた理由に気が付いている様子で!…と言うのもチラッ
と振り返って徐にマサキを睨んで見せ!…そこから文句の言葉を漏らしながら
更に体を起こして行くと、マサキも肯定するよう言葉を!…バッカスの相手を
する事を口にする!…その際既に喧嘩モードに入っている様子でヤンキー宛ら
メンチを切ると、一点にバッカスの目を睨み!…となるとバッカスもその挑発を
受けた様子でそのまま反転!…僧侶を助ける事を忘れた様子で!…そのまま
マサキとの睨み合いに発展させて行くと、マッチング完了!…対戦相手が決まって
行く!…
こうしてマサキVSバッカス・オリハVS僧侶の女?の戦いが始まって行くと、その
氷柱の壁の反対側ではモツ&アヤVSダグレス&シュタインの戦いも始まり!…
更にはシルビィ&ラグナスVSパルメリアの戦いも勃発し!…まさに乱戦も乱戦!…
大乱戦に発展するトンデモナイ事態になって行くと、一方でくまさんはハッ!と…
自分にも出来る事をふと思いつく!…その際戦闘はそれら面々に任せてクルッと
マサツグの居る方を振り向くと、慌てた様子でマサツグの方へと駆け寄り始め!…
__ドッドッドッドッドッド!!!…
{…あっちはあっちで私に出来る事は無い!…
寧ろ助けに入ろうモノなら邪魔になる!……だったら!!…}
__ドッドッドッドッドッド!!!…
と言うのも自分が助けに入れば邪魔になる事を既に悟っている様子で、自分に
出来る事はマサツグのサポート!と…その際マサツグのやって居る事にも当然
気が付いて居る訳で!…とにかく回復役に回るようそのマサツグの元まで走って
救護に当たろうとするのだが、そこで地獄の様な光景を!…思わず目を覆いたく
なる反応を露わにする!…それはマサツグの元まで走って直ぐに状態を確認する
よう視線を落とすと、そこには赤黒い血の水たまりが!…
「はぁ!!…はぁ!!…
ま、まぁ~ちゃん大丈…っ!?……ヒィ!!!…」
そこには自身が予想して居たモノを遥かに上回る光景が!…女王の口元はマサツグの
鮮血で真っ赤に滴り、噛ませている腕はグシャグシャに噛み千切られそうになっては
見るも無残!…何なら辛うじて骨だけで腕がくっ付いて居る様に見えてしまい!…
その光景に思わず後退り!…これが現実の光景だったらと考えてしまうと、思わず
血の気が引いてしまう!…そして全身に寒気を感じる様なそんな感覚を覚えている
と、一方でマサツグは必死に歯を食い縛り耐え!…
「はぁ!!…はぁ!!…ウグゥゥ!!!…」
「ご主人様!!!…ご主人様!!!…」
「おかあさまも死んじゃヤですけどこのままじゃ先生が!!!…」
息を切らしながら時折唸り声をあげて見せ!…シロとハティもそんなマサツグの
背中に縋り付きながら!…未だ泣きじゃくるそんな様子を見せて必死に呼び続ける
と、ただただ死なないで!と…悲痛の言葉を上げて見せる!…それは自分達でも
如何にも出来ない事を嘆く様に泣いて見せると、マサツグの背中に自身の顔を擦り
付けながら訴え!…しかしその一方でマサツグは決してその女王の口を押さえる
腕を全く緩めず!…ただとにかく女王が目覚める事を祈る様に更に腕に力を入れる
と、ここでふと何かに気が付いた反応を!…
「はぁ!!…はぁ!!……ッ!…
…そこに居るのは…はぁ!!…くまさんか!!…」
「ッ!?…う、うん!!!…そうや!!!…
た、助けに来たんやけど如何すれば良い!?…
くまさんに出来る事なら何でも!!…」
それは人の気配に気付いた様子で、苦しみながらも言葉を口に!…何ならそれが
誰であるかも分かって居る具合にくまさん!と…確認の言葉を掛けて返事が
欲しい様に息を切らすと、くまさんもマサツグに声を掛けられた事でハッ!と…
我に返って慌ててマサツグに返事をする!…その際マサツグの救護に来た事も
口にすると、早速指示が欲しい!とばかりに言葉を続け!…するとマサツグは
何を思ったのかくまさんにある事を頼み出し!…くまさんもそれを聞いて思わず
戸惑って見せると首を傾げる!…と言うのも…
「はぁ!!…はぁ!!…ッ!!…ッ~~~!!!…
…じ、じゃあ…設定画面!…ちょっと開いて見せてくれる?…」
「……え?…」
「出来れば早く!!…ウグゥ!!…」
「ッ!?…わ、わかった!!…え、えぇ~っと!!…」
何故かマサツグは苦痛に耐えながら設定画面を開く様に指示!…するとそんな事を
言われてくまさんもこれまた更に戸惑い!…と言うのも思って居た指示と違う事に
は?とフリーズしてしまい!…理解に苦しむそんな反応を…首を傾げるそんな
素振りを見せて居ると、マサツグが構わずくまさんを急かす!…それは何かとても
重要な事が有る様子で唸りながらに言葉にする!…するとくまさんもそれを聞いて
ハッと再び我に返って返事を口に!…そこから慌てながらも自身の設定画面を開いて
見せ!…
__ピッ!!…ピッ!!…ヴゥン!!…
「……これで良い?……」
「……ッ!…はあぁ~…やっぱりか…」
「え!?…え!?…如何言う事!?…」
くまさんは言われた通りに自身の設定画面を開き!…青褪めながら脂汗を掻く
マサツグの前に差し出して行くと、マサツグは苦痛に表情を歪ませながらその
画面をジッと凝視!…そして何かに気が付いた様子で落胆し出す!…それこそ
溜息を吐いて一人納得した反応を露わにすると、勿論くまさんは何の事か
分らず置いてけぼりに!…となると何が何だか余計に分からず混乱し出し!…
マサツグにその落胆した理由について慌てた具合に質問をすると、マサツグは
ある事を口に…それはトンデモナイ事を話し始める!…
「…今このゲーム全体で…
痛覚の感度設定が現実と変わらないレベルに設定されてる!…」
「ッ!?…はぁ!?…」
と言うのもそれはあってはならないレベルの設定ミスで、痛覚に対しての緩和が
全く無い事をマサツグは話し!…簡単に言うとその受けた怪我がまんまその身に
感覚として反映される状態で!…擦り剥いたら擦り剥いただけの痛みを感じ!…
骨を折ったら折っただけ痛みを感じる!…ダメージがまんまフィードバックされる
事をマサツグが話すと、くまさんはそれを聞いて当然困惑!…何それ!?と
ばかりに声を上げる!…そしてその声は辺り一帯に響くよう聞こえて行くと、
思わずシロやハティをビクッとさせ!…
__ッ!?……チラァ?…
「…さっきから予想以上に痛いって思ってたけど!…
だからこんなに激痛が走るのか!!…クッ!!…」
「え!?…えぇ!?…じ、じゃあ!!…ど、どうすれば!?…」
それは怯える様にしてくまさんに視線を向けて行き!…一方でマサツグは改めて
一人納得した様子で言葉を口に!…それは当たって欲しくない予想が当たった事で
また落胆をして見せ!…それでも始めたからには止められない!…歯を食い縛り
根性を入れ直す様なそんな素振りを見せて行くと、くまさんもその説明を聞いて
も一つ慌てる!…次にはその解決法をマサツグに尋ねる!…しかしマサツグは
その問い掛けに対して更に絶望する様なそんな反応を見せて行くと、くまさんに
こう返事を!…
「…その設定は弄れないよ…
何せ管理してるのは運営だから!…
運営の人間じゃないとその設定は弄れない!…」
「ッ!?…じ、じゃあ何か!?…
この設定も運営がしたって事!?…そんな馬鹿な事が!!…」
痛みから思わず涙を流しつつもそれでもマサツグは説明を口に!…その際前提として
まずその設定を変えれない事を話して行くと、そもそもゲームの運営でしか弄れない
事を口に!…となるとその説明を聞いてくまさんは不祥事か!?と…途端に怒りを
覚えた様子でクレームの電話を入れそうな勢いの不機嫌具合を見せて行くと、一方で
マサツグはそれに対して冤罪!と…何か別の理由がある様子で更に説明を続けて
行く!…
「ッ!!…ッ~~!!……多分運営じゃない!…
運営もこんな事になったら!!…
勿論大問題になるから厳重に管理してる筈!!…
…何なら一回設定した時点で触る必要はない!!…
だから誰も触らない!!…」
「じゃあどうし!?……ッ!?…」
と言うのもそうそう何度も弄る様な設定では無い事からまずこんな事は起きない!
とくまさんに話して行くが、現に今起きている!と…当然くまさんはその事から
反論を口に!…さもツッコミを入れる様にマサツグへ更に質問をしようとして行く
のだが、ここでハッと気が付いた様子!…と、同時にある事も思い出して行く!…
それはとある馬車での移動の最中に聞いたハッカーの存在の話しであり!…すると
くまさんの中でそれが最も怪しい原因となって更に思考は加速!…それは表情にも
ハッキリと現れる位にハッとして見せ!…マサツグもそんなくまさんの表情を見て
思わずフッと笑って見せると、さも答え合わせをする様に!…その原因について
くまさんに話をするのであった!…
応援ありがとうございます!
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