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-第六章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~霊峰ウルフハウリング・前編-

-第六章八十九節 パニックベアーとしつこいアイツ!と熊を超える熊!-

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「…くまさんも分かったみたいだね?……答えは恐らくハッカー…

そいつが後ろで操作してこの状態にしたんだと思う…

現にアンジュさんがハッカーの処理に追われているって言ってたからね?…」


「だ、だとして目的は!?…こんな事して何の意味も無いんじゃ!!!…」


マサツグがくまさんにその答えを口にすると、そこから更に理由としてアンジュが

間違ってポロッと零してしまった事を口に…となると次に気になるのはその設定を

弄った目的についてで!…くまさんも戸惑った具合にその理由についてマサツグに

何故!?と問い掛けるが、当然その理由までは分からず!…マサツグもただ苦痛に

耐えながら大体の推測を口にする!…と言うのもこの設定を弄って思い付くのは

これ位しか無い様で…


「それは分からない!…

遊び半分に設定をイジって苦しむ姿を見ては喜ぶ愉快犯かもしれないし!…

何か気を逸らせる為にやっているのかもしれない!…

…とにかくそんな奴の目的なんて分かる筈もない!…

けど今分かった事を言うとこのゲームをしている冒険者プレイヤー全員が!…

今とんでもない状態に置かれているって事だけはこれで分かった!!…」


先に分からない事を口にすると、推測として愉快犯の犯行か?と…それは度し難い

奴がやった様に!…何ならマサツグがそのハッカーの事を変態呼ばわりして行くと、

更にもう一つ弄ったであろう理由を口に!…それは何か別の目的があった様に

語って行く!…そしてこれがほんの序章である!と言う事を考えて行くと、既に

別の何かか動いて居る事を考えるのだが!…当然更に踏み込んだ所までは全く

分からず!…あくまでも推測の域を出る事は無く!…とにかく全体的に今ヤバい

状況である事を続けて話すと、マサツグは奥歯を噛み締めて痛みに耐える!…更に

腕からドンドン出血もさせて行く!…オマケにドンドンとHPも失って行くと、

くまさんもそれにハッ!と気が付き慌てた反応を!…


「ッ!!……ッ!?…と、とにかく…その腕は!……

あぁ~…離したいけど離せへんねんなぁ!?…

せめてHPだけでも!!……って、あれ?…」


次にはそんな事を如何でも良い!と…最も優先すべき事項を漸く思い出した

具合にマサツグを見ると、次には治療をしようとする!…その際くまさんの

スキルのお陰か、くまさんの目にはマサツグのHPが表記され!…その際改めて

目を覆いたくなる様な光景を直視!…そしてここは動かせない事を改めて

確認して如何するか?と言った具合に悩もうとすると、ふとここである異変に…

それは小さなある事に気が付いて行く!…するとマサツグもそんなくまさんの

様子に気が付いた具合で反応をすると、若干戸惑い気味に声を掛け!…


「ッ~~~!!…な、何?…如何した?…」


「…ま、まーちゃん?…何かリジェネ系のアイテム何か使った?…」


「ッ!…え?…いや?…」


するとくまさんはマサツグに対してやはり戸惑い気味に質問を!…と言うのも何か

徐々に回復して行く様なモノを使ったか?と…まるで現在進行形で今も回復をして

行っている様な質問を口にすると、不可思議な事が起きている!とばかりに若干

震える!…となるとその質問を受けてマサツグも心当たりがないが無いので当然

否定を口にすると、くまさんは更に戸惑った様子で今確認出来て居る事をマサツグに

話し出し!…


「じ、じゃあこの回復は何!?…もう何が起きているのか!!…

…ッ!?…って、シロちゃん!?…それにハティちゃんも!?…」


何でもやはりマサツグのHPが回復をして行っている様子で、謎のリジェネ効果に

くまさんはバグか!?と更に戸惑い!…何ならそれが仕様だと言うのならついて

行けない!と…状況が色々こんがらがって混乱を露わにし始めると、自身の頭を

抱え!…天を仰ぐ様にして首を左右に振って見せる!…それは傍から見ても

明らかにパニックを起こしている様子で、観客達も思わず何事!?と…と、慌てて

見せる一方で更にふとある事にも気が付いた反応を!…と言うのもそれはマサツグの

背中に張り付いているシロとハティの身にも変化が!…くまさんの目には二人の

HPも見えて居り、それぞれ二人も徐々にHPを回復をして行っている!…もっと

言うと謎に緑色の優しい光を放って居る事にもふと気が付くと、更にえ!?と

ばかりに慌てて見せる!…


「な!?…ナニコレナニコレ!?…ま、まぁ~ちゃん助けて!!…

くまさん何が何だか分かんない!!!…」


「…助けて欲しいのはこっちの方なんだが!…

…シロ?…ハティ?…」


__………ギュウ!!…ッ~~~~!!!…


もはやある意味で発狂と言っても良い位にパニック!…そして仕舞いには逆に

マサツグへ助けを求める始末で!…と、そんなくまさんの反応にマサツグも呆れ…

思わずツッコミを入れる様に言葉をポロッと零して行くと、次にはシロとハティに

声を掛ける!…何ならふと気が付けば先程まで泣きじゃくっていた二人がグッと

黙ってしまって居る事にも気が付くと、その点でもやはり心配を…しかしマサツグが

声を掛けた所で二人からの返事は無く…その代わりにマサツグの背中をギュッと

掴む!…そこから力む様なそんな力の入り様も感じていると、更に二人は若干強めに

発光!…何かをしている様子を見せて行く!…


さて、ここまでで時間として約五分位は経っただろうか?…マサツグは二人の心配を

しつつもふと気になった様子で女王のステータス画面を開き出し!…


__ピッ!!…ピッ!!…ヴゥン!!…


 ---------------------------------------------------------------------------------

「母神のフェンリルクィーン(A・R・F)」

  HP  16321 / 768000

 ---------------------------------------------------------------------------------

{ッ!!…やった!!…回復はして行ってる!!…このまま行けば!!…

…って、言いたいけど…全快させるにはシンド過ぎるなぁ…

…五分位激痛に耐えて回復量は約16200…ハッキリ言って回復効率が悪すぎる!…

…まぁドレイン能力の高いモンスターってクソモンスって言われるから?…

何ならエンドコンテンツだからある程度の制限を掛けないといけない訳なんだが…

この時ばかりはクソモンスであって欲しかった!!!……何か別の手は無いか?…

呪い等の影響を受けない回復方法は!!…}


女王の画面を開くとそこには呪いの効果を受ける事無く回復をして行っている

様子が!…それはマサツグの度胸と努力が無駄でなかった事を表しており!…

マサツグもそれを見て思わずパァッと明るい表情を浮かべて見せると、更に

根性を入れ直す!…しかしその回復量を改めて確認すると、五分間噛まれ続けて

約秒速54しか回復して居ない事が分かり…因みに女王を完全復活させるには

約4時間と!…その間この地獄の様な痛みと遠退く意識を堪えねばならない事を

悟って行くと、さすがのマサツグもこれはヤバい!と…途方も無い現実に打ち

のめされそうな焦りを覚える!…そしてまた別の回復方法を考え出さなければ

ならない事を自覚すると、一方でくまさんが取り敢えずの回復を!…


__キュ~!!…ポン!!…


「とにかくま~ちゃんはこれ飲んで!!…

くまさんは使わない代物やから!!…」


「ッ!…あ、あぁ…ありがとう……」


__…ゴクッ!…ッ!!…


自身のアイテムポーチからポーション瓶を一つ!…そして自力で開けれない

マサツグの為に封を切り!…更には飲み易い様にストローを挿してマサツグに

飲むよう差し出して行くと、口元にそっと運んで見せる!…するとマサツグも

そのポーションを差し出された事で礼を言うと、首を伸ばしてそのストローを

銜えて一口飲み!…と、今まで散々ポーションを飲んで来たお陰か?…その

フレーバーだけ何のポーションか?が分かった様子!…となるとふと疑問も

出て来た様子でその事をポロッと零して行くと、更にくまさんに質問をする!…


「…これはリジェネポーションか?…重ね掛けって出来たっけ?…

…って、それはそうと…モツ達は?…任せたって言ったけど…」


__ッ!……チラァ?……


その質問と言うのも戦況について!…その際リジェネの重ね掛けを気にしつつ…

任せた!と言った手前モツ達の様子が気になった具合に若干不安そうに尋ねて

行くと、くまさんもマサツグに付きっきりの様子!…この時次のポーションの封を

切ってスタンバって見せる!…そしてそこから問われた事に対してハッ!とする

と、途端に辺りを見回しては状況を確認!…すると芳しくない様子で表情を顰め…

マサツグへ有りのままを話し出すと、何との難解な返事をする!…


「…一応確認はしてるけどややこしい状態みたい!…

フィロちゃんとパルシィちゃんがこうして守ってくれてるけど…

本ちゃんやアヤちゃん達は如何にも陰に隠れてしもて…

それ以上にお父さんとヒロの方が心配!…

…お父さん一人であのハッ○ンもどきを相手にしてるから…」


まずは今の自分の周りについて話し出すと、いつの間にかフィロとパルシィが

自分達の周りに居る様子で話しをし!…その際二人はマサツグ達を守る様に

結界を!…モツ達を信頼して後を任せ!…流れ弾が飛んで来ない様にその戦って

いる方に対して視線を向けると、警戒を強める!…そしてその事をくまさんが

話して次にマサキやオリハの事を口にすると何とも分かる人にしか分からない

簡単な説明を口に!…と言うのもやはりそうにしか見えない様子でハッ○ン

もどき!と…某・竜退治物語の大工の息子の名前を口にすると、マサツグを

え?…戸惑わせる!…


「ッ!?…ハ、ハッサ○モドキ?…な、何それ?…」


「…ッ!…あっ!…今チラッと見えたわ!……って、ンン?…

アヤちゃんの様子が何か可笑しい?…何かめっちゃ怒ってる感じ?…

とにかくどっちが優勢とは言えないって感じ…かなぁ?…」


勿論この説明をされた事でマサツグは思わず戸惑って見せる!…しかしくまさんは

御構い無しに自身の感じたままに話を口に!…その際今度はモツ達の様子が見えた

らしく!…そこで何かアヤが激昂している様子を見て首を傾げて見せて行くと、

その事を様子が変!と…何か異変が起きている様子で話しを続ける!…そして総合

的に見てやはり状況が芳しくない事を口にすると、マサツグも取り敢えずその説明

を聞いて納得した様子で!…


「……そうか…ッ!!!…ッ~~~~!!!…タタタタ!!!…

…幾ら回復してるから死なないとは言え!!…やっぱ痛すぎる!!…

…せめて何とか目を覚ましさえしてくれたら!!!…」


薄々マサツグも分かって居た様子で言葉を口に!…そしてやはり痛むのか途端に

表情を歪め痛みに耐えるそんな素振りを見せて行くと、それでも必死に歯を食い

縛る!…絶対に放さない!と言う意地を露わにする!…その間出血のデバフと

リジェネ回復で終わらない拷問の様な時間が続くと、珍しく弱音を吐いてしまい!…

と、そんなマサツグの言葉にくまさんもまたもやオロオロとし始め!…他に何か

できる事は無いか!?と…慌ててワタワタとするそんな素振りを見せて居ると、

一方で更に光を強める!…シロとハティの様子を目にして行く!…


__パアアァァァ!!…ッ!!…ッ!?…


「な、なぁ!?…

シロちゃんとハティちゃんめっちゃ光ってるけどこれ大丈夫!?…

さっきから妙に光ってるとは思ってたけど!…何か更に光が強なった様な!?…

これまさかこのまま自爆なんてオチ無いよなぁ!?…」


それは次第にマサツグを包み込む様に光を強め!…そしてその光を放つシロと

ハティも更にギュッとマサツグの背中へしがみ付くと、マサツグと同じく必死の

形相を浮かべて見せる!…それは目を閉じ力む様なそんな表情を見せて行くと、

二人揃って何かブツブツと言葉を零し!…と、この時くまさんにはそのシロと

ハティの言葉が聞こえず!…ただ二人の様子に対して不安を!…思わずその様子に

何か見覚えがある感じでその不安を吐露して行くと、マサツグもツッコミを!…

何ならくまさんが想像して居るであろう物を口にする!…


「ッ~~~!!!……そ、そんな栽培○ンみたいなオチは無いと思うが?…

てか自爆って…それこそ本末転倒だろうが!…」


「…ないのです!…」


「ッ!……え?…」


この時痛みに耐えながら有り得ない事を口にすると、次には徐々にそのシロ達の

言葉は大きく聞こえ始め!…と、それはマサツグとくまさんの耳にも勿論入り!…

一体何を喋っているのか?と…気になった様子で途端にスッと耳を澄ますそんな

反応を見せて行くと、それは元よりあった何故かあったリジェネの効果の!…

その答えを明かす様に更に続ける!…と言うのもそれはシロとハティがやって

居た事の様で、マサツグと同じく絶対離さない!と言った意地を口に!…


「絶対に!!…ご主人様は死なせないのです!!!…」


「おかあさまを助けてくれる優しい先生を!!…絶対に!!…」


「ッ!!…シロ!…ハティ!…」


親が親なら子供も子供か!…さすがに腕一本を犠牲にするとまで至らなくとも、

はっきり助ける!と言う意思をシロ達は口に!…と、その言葉を聞いてマサツグと

くまさんも驚いた様子!…くまさんは感動した様子で口元に両手を!…そして若干

涙を浮かべるそんな反応を露わにすると、一方でマサツグも言葉を!…とにかく

驚いた様子で名前を呼ぶ!…しかし二人はマサツグを癒す事で必死なのか、その

呼び掛けに対して一切反応を見せず!…ただただしがみ付いてはンン~!と力み…

それに合わせて更に光を強くさせると、ここで空気を読まない!…何処からともなく

突如マグダラスが姿を現す!…


__……スウゥ…ッ!?…


「…まぁだ居やがったのか…テメェ…」


「ぜぇ!…ぜぇ!……ッ!!…ッ~~~~!!!…

お前達さえ居なければ!!……」


それはまるで影に潜んで居た様子で姿を現すと、既に至近距離と言ってもいい程に

近付いて来ており!…と、それはフィロやパルシィも気付けなかった程に気配が

薄く!…二人もしまった!とばかりにハッ!とすると、一方でマサツグは気付く

なり臨戦態勢!…腕を噛まれながらに敵意を見せる!…その際右腕だけをスッと

刀に忍ばせて行くと、脂汗を掻きながら何か覚悟を!…その一方でマグダラスは

息を切らしながら恨み言を!…マサツグ達に対して声を荒げて見せて行くと、同時に

腕を振り上げる!…


「お前達さえ居なければこんな事には!!!……」


__チャキッ!!…ッ!!!…ッ~~~…


老いていながらでもまだその状態の女王位なら仕留めれる!と…爪をジャキッと

露わにし!…腕や手に有りっ丈の力を込める様なそんな素振りを見せて行くと、

マサツグも抜刀の様子を露わに!…しかし噛まれている腕の痛みがその動きの

邪魔をしに掛かる!…そして反射的にマサツグも思わずその痛みに怯む様なそんな

反応を露わにすると、次にはフィロもそのマグダラスの接近を許した事に苛立ちを

覚え!…


「えぇ~い、この様な奴の気配も探れんとは!!!…

わっちも鈍ったものでありんす!!!…とにかく助けねば!!!…

《逆巻く炎よ!!…我が手に!!…》」


「ッ!!!…待て玉藻前!!!…

今攻撃すればマグダラス所かマサツグや他の者達にまで被害が出るぞ!?…」


__ッ!?…


自身の感覚に焼きが回った!と…嘆く様にして怒りの言葉を口にすると、次には

とにかく助けようと動きを!…それは自身の掌に狐火を灯し!…その狐火を徐々に

竜巻の要領で逆巻かせ勢いを強くさせようとするのだが、パルシィがハッ!と気が

付いた様子でフィロの腕を掴んで止めに入り!…と言うのもその勢いから女王に

まで被害が及ぶ!と文句を口に!…何なら女王は基本氷の属性!と…もし飛び火

した場合の威力より!…倍のダメージが女王に襲い掛かる事を危惧すると、更に

慌てて静止を促す!…


「それに女王は私と同じ氷の眷属!!…

下手な事して女王の命を奪えば追われる身になる上に!!…

マサツグの決死の覚悟が無意味なモノに!!…」


「ッ~~~!!!…じゃあ如何するつもりなのじゃ!?…

このまま嬲り殺される所を見ていると言うのかえ!?…」


その際フィロを思い留まらせる様にマサツグの努力が無駄になる事を口にすると、

フィロはそれを聞いて逆にパルシィへ文句を口に!…それは女王よりマサツグの

命を優先する様に言葉を口に!…このままでは女王だけでなくマサツグ達も!…

何も守れない事をいつもの素に戻って反論をすると、パルシィも思わずビクッ!

と…驚き戸惑った様子で怯んでしまう!…さてそうして二人がどちらを優先するか

で揉めて居ると、一方でマグダラスは恨み言をつらつらと続け!…


「本当なら女王は今の段階で亡き者とし!!…

その後継者にこの小娘達のどちらかを置いて実権を握れると思えば!!!…

まさかこの様な計算外を巻き起こしおって!!!!…この疫病神共めが!!!!…」


「…んな事だろうと思ってたけど…

ここまで堂々と自分の野望を言われたら…

もう怒るどころか清々しく思えて来るな…

…まぁだからと言って赦す気はサラサラねぇが!…」


__チャキ!!…ッ!?…


もはや本性を隠す気も無く堂々言葉を!…やはり謀反を画策して居た様子で

つらつら続け!…この時上手く行かなかった事に対してマサツグ達やシロや

ハティのせい!と言った具合に怒声を上げると、マサツグもそんなマグダラスの

言葉に呆れて見せる!…そして再度刀を抜ける様に身構え始める!…その際

今度は怯まないよう予め奥歯をグッと噛み砕く勢いで噛み締めて行くと、

もはや片腕一本を完全に犠牲にするつもりで!…それは目が座った様子で覚悟を

決めた表情を!…となるとそんなマサツグの様子に各々ハッ!と…その考えに

気が付いた様子で途端に慌て出す反応を露わにすると、待った!の言葉を口に

する!…


「む、無茶じゃ!!!…幾らマサツグとは言えそんな事すれば!?…」


「腕が千切れてしまうぞ!!!…」


{…んなモン百も承知よ!!…けどよぉ!!…}


フィロはもはや考える猶予も無くなった具合に慌てて言葉を口にし出し!…その際

再度止められた狐火を逆巻き!…と、その隣ではパルシィもそのマサツグの行動に

思わずドン引き!…いやその覚悟の決め方に驚愕!…よもや他人の為にここまで

動く者が居るのか!?と驚いてしまうと、ただただ最悪の展開を口にする!…しかし

そんな二人の言葉を聞いても尚マサツグは退かず!…心の中で二人に対して返事を

して行き!…と、同時にグッと柄を握り!…マグダラスが自身の間合いに入って来る

のを身構えて行くと、マグダラスはマサツグの言葉に逆上!…その振り上げた腕を

プルプルと震えさせて行く!…


「黙れええぇぇぇぇ!!!!!…もうこんな茶番はお終いだぁ!!!…

…このまま女王が助かろうが助かるまいが!!!…私の計画は破綻した!!!!…

…こうなれば如何でも良い!!!!…」


__グググッ!!……スック…


闘技場内に響く勢いでマグダラスは大いに怒り、まずは女王の命を奪おう!と…

その際ここまでの出来事を茶番!と言い!…全く面白くなかった!…或いは自身の

怨嗟をまき散らす様にして更に声を張り上げ吠え続けて見せると、一方でマサツグ

も静かに抜刀!…後は振り抜くだけの状態に持って行く!…この時当然体勢的にも

自身の左腕が邪魔で抜き辛い訳で、マサツグとしてもそれを踏まえた上で覚悟を

決め!…と、遂に二人がぶつかりそうな様子を見せて居る一方!…スッとここで

くまさんが立ち!…何か不穏な様子でギュッと拳を握って見せると、次にはチラッ

と…マグダラスの方に視線を向ける!…しかし構わずマグダラスは怒りのままに

吠えて見せると、遂にその振り上げた腕を!…


「この身朽ちようとも貴様等をまとめて!!!…

…今ここで葬っ!!!!…」


__ッ!!…スラァ!!…


この時フィロの狐火はギリギリ間に合わず!…マグダラスは容赦なくその振り上げた

腕を振り下ろし!…と、その一方でマサツグも直ぐに抜刀をし始め!…その際自身の

左腕ごと行こう!と…しかしそれも突如ある光景を見てビタッ!とその刃を止めて

しまうと、驚きの表情を露わにする!…と言うのも次にマサツグの目に映った光景と

言うのは茶色い毛皮が飛び出す様子で!…マサツグはそれを目にするなり反射的に

その手を止めてしまい!…


__ババッ!!!…ッ!?…


{…え!?…急に茶色いのが!?…

…フィロは金毛、シロとハティは白銀…

じゃあこれは?…って、こんな事を考えてる場合じゃ!!…}


となると吃驚した様子で思わず固まり!…そして次にはその茶色い毛皮に対して

疑問を持ち出すと、あれこれ違う!と考えてしまう!…と言うのもフィロは綺麗な

金毛でシロとハティは白銀の毛並み!…因みにパルシィは銀髪でやはり違うと…

その際感覚的にはまるで刹那を発動した様にスローモーションに見えて居り!…

途端にハッと我に返ってこれまた違う!と…今はそれ所では無い事を思い出し

バッ!と再び刀を抜こうとするのだが、更にそこから聞こえて来た音でまた吃驚!…

普通ではあり得ない音を耳にする!…


__ブワァァチコォォォォォォォォンンン!!!!!…ッ!?…


「……え?……え?……」


__…スゥゥ……グッ!!!…


それは目が覚めそうな衝撃音でマサツグが思わず戸惑いに戸惑って見せて居ると、

次にその目に映ったのは先程まで居た筈のマグダラスが居ない様子で!…そして

その代わりに茶色の毛皮が堂々鎮座!…その茶色の毛皮の正体はくまさんで有り!…

くまさんは何故か某・世紀末覇者の様に天高く左腕を突き上げた状態で固まって

居ると、次にはゆっくりと右腕を折り畳む!…腰を落として正拳突きの構えを

露わにする!…するとマサツグもそんなくまさんの様子を見て途端にハッと察して

行くと、次には何があったのかを頭の中で理解し!…


{……ッ!?…ま、まさかくまさんがぁ!?…

…だとするとあの左腕はアッパーを繰り出した後って事か!?…

んでもってマグダラスは!!……ッ!…いたぁ~!!…

めっちゃ錐揉み回転して跳んでる!!……てかめっさ高く飛んでね!?…

軽く見ただけでも5mはゆうに超えてる様な!?…

って、これにはフィロとパルシィも唖然としてるし!…

…てかくまさん正拳の構えで何を?…}


恐らくさっき見た左腕の様子はアッパーを繰り出し!…そしてマグダラスが

その場に居なかったのは宙を舞って居たから!と…そう推察をしてチラッと

空に目を向けるとそこには予想通りマグダラスの姿が!…垂直に錐揉み回転

しては背筋をピン!と…如何にトンデモナイアッパーを受けたかをその身を

持って体現して居ると、当然その様子を唖然として見るフィロとパルシィの

姿も!…酷く驚いた様子で眺めていた!…そして高々と打ち上げられた

マグダラスもそのまま頭から落下して来る様子を見せると、一方でくまさんは

更に怒りを露わに!…


「…さっきから聞いてたらよくもまぁ自分勝手な事を

ぺちゃくちゃくっちゃべりやがって!!…この餓鬼ぁ!!!…」


「ッ!?……くまさん?…」


この時怒りを口にするくまさんの背中からは闘気が溢れ!…それはさも某・スタ○ド幽○紋

の様に形を作って見せて行くと、熊が両腕を広げて威嚇する様子を露わにする!…

その際本人はやはり正拳の構えで居るのだが、闘気は関係無く熊を作り!…と、

そんな様子にマサツグも思わず声を掛け!…だがその声は届いていない様子!…

何かを待ち構える様にくまさんがその体勢のままで構えていると、そこに空中散歩

を終えて来たマグダラスが!…


__ヒュウウゥゥゥゥ!!!!…


「ッ~~~!!!!…いっぺん痛い目に遭わせたらぁぁぁぁ!!!!!」


__ブワァァチコォォォォォォォォンンン!!!!!…ッ!?!?!?……


そのままくまさんの目の前に落ちて来るよう!…マグダラスは抵抗する事無く

受け身も取る事無く同じ地点に落下して来ると、次にはくまさんの眼光は鋭く!…

タイミングを見計らっていた様に拳を打ち出す!…するとそれはまたもや

トンデモナイ怪音を立てて深々と抉り込む様に刺さって行くと、それは気絶を

して居るであろうマグダラスの頬を貫き!…勿論その見た様子からOverkillは

間違い無く!…炸裂したストレートはそのままマグダラスを吹き飛ばし!…

今度は一度として地面にバウンドする事無く!…闘技エリアの壁に激突させる

事になって行くと、マグダラスは無残な姿に!…壁に減り込んで痙攣をする!…


__ヒィィィンン!!!……ドガシャアアァァァァァァ!!!!……ビッ!!…


「……ッシャアアァァァァァァァ!!!!…あぁ~すっきりした!!…

ホンマならもう5~6発位は叩き込みたい所やけど!…

もう邪魔も出来ん様になったみたいやから!!…勘弁しといたるわ!!!…」


その様子はもはや生きて居るかすら怪しいレベル!…そして一方のくまさんは

まるで気合を入れるよう〆に入り!…と言うのも肩幅に足を開いて押忍!と

ばかりにルーティンを決め!…そして晴れやかな笑顔を!…思いっきり気持ちを

込めたのか自身でもスッキリした事を口にすると、更に本音も漏らして行く!…

その際その発言と言うのは鬼であり!…それを聞いたマサツグは当然くまさんに

ツッコミを!…


「…いや、それ以前にアレ……生きてる?…

確実にプレイヤー同士の戦いだと一撃KO即終了案件だったぞ?…

2発目に至っては完全にOverkillって表記されてたし!!…」


「えぇ~!?…でもお母さん…

すっっっっっっっっっごいアイツにムカついていたしぃ~

別に良いかなぁ~?って…」


「…うわぁ!…」


当然戸惑いながら疑問を口に!…この時同時に今の一撃がどれ程ヤバいモノだった

のか?についても話して行くと、くまさんはケロッとした様子!…ただ自分の気が

晴れた事を漏らして行く!…その際相手が悪人だったから良いかな?のノリで

やった事を口にすると、マサツグはそのくまさんの一言にドン引きし!…そして

後日その火力の秘密を知る事に!…と言うのもくまさんはレベルが上がる毎に脳筋

仕様!…つまり火力特化の化け物になろうとして居るのが分かって行くと、

マサツグはくまさんを怒らせない様にするのであった!…

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