602 / 945
-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-
-第七章十二節 突然の悲報と乱入の囚人と怒りのマサツグ再び!-
しおりを挟む「…そんなに息を切らして如何したと言うのですか?……」
この時誰もがその兵士の言う緊急!と言った言葉に戸惑って居ると、
グレイスも気になった様子でその慌てる兵士に説明を求め!…
それこそスッと途端に元の冷静な態度に戻り!…
堂々としながら一国の女王として振舞い出すと、
思わずその切り替わり様にマサツグ達は戸惑う!…
一方で兵士はその質問に対してこれまた慌てる反応を露わにする!…
すると次にはその場で片膝を着いて傅きながら、
グレイスにその事を報告し始めて行くのだが!…耳を疑う内容が飛び出し!…
「ッ!!…ハハァ!!!…さ、先程!…
衛生兵の詰め所の方に昨日の囚人及び闘士の事情聴取に向かいました所!!…
…その詰め所並びに看護病棟が何者かに襲われ!!…壊滅!!!…
全員の死亡が確認されました!!!…」
__どよ!?!?…
「な!?…ど、如何して!?…」
手っ取り早く説明をすると、言わば人狼達の病院が襲撃に遭い!…
結果その病院に居た者達は全員謎の死を遂げた様であり!…
と、突如そんな話を聞かされた事で…
誰もが動揺を隠せない様子で思わず驚き戸惑う反応を露わにすると、
その報告を受けてグレイスもショックを受ける!…
如何して!?と言葉を口にする!…
その際思わず後ろに一歩引いてたじろぐそんな素振りを見せて戸惑って居ると、
その兵士の報告はまだ終わらない様子で更にある事を!…
と言うのもそれはマサツグの腕輪が壊れた事に関連するよう!…
ある者の事についてやはり同じく困惑した具合に話し出すと、
マサツグ達を激震させる!…
「…尚、女王陛下様のご客人!!…
あの女性騎士殿の姿が何所にも無く!!…」
__どよぉッ!?!?…
「ッ!?…な!?…」
「リ、リーナが!?…」
と言うのもその兵士の口から出て来た言葉はリーナが姿を消した!と言う話であり、
それを聞いたマサツグ達は当然動揺を!…
何ならこの時特に一番動揺を示したのはマサツグであり!…
モツも次点で戸惑い驚きの言葉を!…
アヤもその話を聞いて信じられない!と言った動揺の言葉を口にすると、
続けて兵士が既に目星を付けている様子で話しを!…
更に詳しい現場の話やその犯行を行ったであろう者の話を続けてする!…
「現場はまるで洪水にでも遭ったのか!?と言わんばかりに水で溢れ!!…
そして被害に有った者達は!…ッ…ッ~~~~!!…
ぜ、全員溺れた様な苦悶の表情を!!……昨日の闘士!…
昨日時点で詰めていた衛生兵多数!…その被害は軽く数百を超えており!…
…恐らく犯人は!!…昨日のデグレアント共の中に居たあの魔術師が!!…
客人を誘拐し、あの様な惨い仕業をしたのではないかと!!…」
兵士が言うにはまず現場は酷い具合に水浸しであったらしく、
さも洪水に遭った様であった!と語り…そして今度は被害者についても話し始め!…
その際その中に居た者達の事を思い出した様子!…
何か言うのを躊躇う様なそんな反応を露わにすると、それでもグレイスに報告!…
誰もが苦悶の表情であった事を口にする!…
そしてその被害者数においても規模がデカい!と話をすると、
昨日あの闘技祭に出て居た者は漏れなくほぼ全員と語り!…
それにプラスして衛生兵達もやられた!と…
それらを踏まえて兵士達の間で犯人を特定!…
こんな事が出来るのはあの魔術師しか居ない!と…
恐らくパルメリアの事を差してデグレアントがやった!と話しをすると、
更に謁見の間内に激震を走らせる!…
__ッ!?…どよどよぉ!!?…
「…嘘でしょ!?…リーナが誘拐!?…」
「……ッ!?…まさかあいつ等の狙いって!!…」
するとその兵士の話を聞いてアヤがショックを受けた具合に、
その表情を青褪めて見せると両手を口元に持って来てはボソッと言葉を!…
と、ここに来てオリハも若干の間をおいてからハッとした様子で言葉を口に!…
それは最初からリーナ狙いであの場に居たのではないのか!?と…
デグレアントが執拗なまでにリーナを狙っていた事をオリハがふと思い出すと、
そのオリハの話を聞いてモツがピクッと反応を!…
次にはそれでも可笑しい点がある事を口にする!…
「いや、だとしてもあの時女王様を狙う理由が分からない!!…
仮に陽動目的でやったとしてもそのリスクが大き過ぎる!…
…アレはもっと単純!…本当に女王様の命を狙ってやったとしか到底思えない!!…
…何なら別にそんな事しなくても、魔法が使えるなら普通に誘拐をすれば良い!…
……って、ヤブ?…」
それは誘拐目的だけならグレイスを襲う理由は無い!と言う事であり…
この時モツはオリハの方へ視線を向けると、更にリスクが高すぎる事を口に!…
その際実際にダグレスとぶつかった事で何と無く分かったのか?…
アレはもっと単純!と言って馬鹿にするよう!…
間違いなくグレイスの命を狙っていた事を口にすると、
その話を聞いてオリハも納得!…また悩み出す素振りを露わにする!…
そしてモツも更にもっと便利な魔法が有った事を口にすると、
ここでふと何故かマサツグの様子が気になり…
「………。」
__…ッ!…ッ!!…
と言うのもそのマサツグはこの時俯いて黙って見せており!…
何か不穏な気配を感じさせると、
思わずモツも何か警戒をする様なそんな素振りを!…
と、次には何やら慌ただしい足音が聞こえて来出し!…
それはまた謁見の間の外から!…
此方に向かい駆けて来るのが徐々に感じられて!…
気が付いた者達もハッとした表情を見せて居ると、
次にはその駆けて来たであろう者が謁見の間に飛び込んで来る!…
これまた慌てた反応を露わにする!…
__タッタッタッタッタッタ!!!…キキィ~~!!!…
「ッ~~ンダハァ!!…ハァ!!…ハァ!!…」
__どよぉ!?…ジィ~~~~!!!!…
飛び込んで来て姿を現した者はあの昨日の闘技祭・トーナメント第二回戦で、
リーナと戦い引き分けになったグラトニアであり!…
その飛び込んで来た彼女の格好と言うのは相も変わらず扇情的で!…
が、その際彼女の体は水を浴びて来たのか様にビショビショ!…
何なら服も透けて色々と見えそうな危ない状態!…
更には走って来たせいか息も荒く!…
余計に何か色っぽい感じになって居ると、
これには男性人狼達がまた目を剥いてその姿を凝視する始末!…
女性人狼達もそんな男性陣に呆れて見せる!…
そしてそのグラトニアの登場に対して動ける者達は!…
何か警戒をする様なそんな反応を露わにすると、
次にはシルビィがバッ!と動きを!…
__バシュンッ!!!……チャキッ!!…
「…貴様はグラトニア・クラビィアナ!!!…
貴様何故ここに!?…よもやまた何か良からぬ事を!!!…」
「はぁ!!…こ、ここに!…はぁ!!…ここにぃ!!…
…ここに!…時の闘士様が居るって聞いたけど!!…居るぅ!?…」
自らが相手になるようグラトニアの前に!…
まだ息も整って居ない前屈み状態のグラトニアに対し!…
圧を放つ様に一度槍を薙いで構えて見せると、威嚇の言葉を口にする!…
それはまだ何か色々と赦して居ない様子で!…
キッとグラトニアを睨んで一戦交える構えを見せると、
周りの近衛兵達もそれに合わせて動ける様に静かに身構え!…
と、一方でグラトニアは御構い無しに突如気になる事を!…
それはマサツグの事を呼ぶ様に!…
とにかく話がある様子で息を切らしながらに声を掛けると、
次にはシルビィが更に不信感を積もらせ!…
「ッ!…貴様は何を言っている?…」
__ダダダダダダ!!!…チャキキキキ!!!…
「ッ!?…ッ~~~…そ、そんな事は良いの!!!…ねぇ、時の闘士様は!?…」
マサツグの事を聞かれたのでシルビィは途端に不機嫌の様相!…
その際お前が口にしていい名前では無い!と言った様子で圧を強め!…
今にも襲い掛かりそうなそんな様子を見せて居ると、
次には周りの近衛兵達も一気に間合いを詰めて動き始める!…
槍を手にグラトニアの周りを包囲する!…
それこそ少しでも動けばその手に持つ槍で突く!とばかりに構えて行くと、
グラトニアも包囲された事で戸惑いを露わに!…
が、それでもマサツグの事を呼ぶのを止めず!…
その様子を見てグレイスも徐に咳払いをして見せると、
今度はそれにシルビィがピクッ!と反応を…
__…ん、ンンッ!!…ッ!!…チラッ?…スッ…
「ッ!?…し、しかし女王様!!…」
グラトニアへの警戒は近衛に任せ!…
自分はその咳払いをしたグレイスの方へチラッと視線を向けて行くと、
そこでグレイスから合図を!…
グラトニアに対して警戒を解くようジェスチャーをされる!…
となるとそんなグレイスの合図にシルビィも戸惑った反応を見せると、
次には慌てた様子で言葉も口に!…
が、グレイスはそのシルビィの戸惑いを全く気にせず!…
首を左右に振ってさも大丈夫である様に振舞って見せると、
更にシルビィへ言葉を続ける!…
「…ッ…構いません!…恐らくその者も元はあの詰め所へ送られた者でしょう…
…何があったのか話を聞くついでです…過去何か罪を背負った者でもまずは話を!…
緊急事態が故、情報が必要です!!…ただ闇雲に慌てるのではなく!…
確実に事を進めて行きましょう!!…」
それはもしもの時は自分が責任を取る!と言った意志の強い眼差しを向けると、
グラトニアがやって来たであろう場所を気にして言葉を口に!…
と言うのも彼女はその事件の生き字引き!とばかりにグレイスは話し!…
幾ら罪人と言えど情報を持っているからには!…
最優先で聞き出す事がある事を続けて話すと、
事を冷静に進めるよう更にシルビィへ話をする!…
その際そのグラトニアの目からも戦う意思が無いどころか、
何か伝えようと必死になって居る事を汲み取って敵視をするのでは無く…
何か若干悲しげな様子でそのグラトニアの事を見詰めて行くと、
次にはシルビィもハッと納得した様子でそのグレイスの指示を受け入れ!…
「ッ!…ハハァ!!……おい!…」
__ッ!…ジャキン!!……ッ…ッ~~~…
シルビィはグレイスに対して毅然とした態度でお辞儀を一つ!…
そしてこの時完全に心は近衛兵に戻っているのか、
ラグナスが指示を出すよりシルビィが先に指示を出して!…
近衛兵達の統率を取って行くと、近衛兵達も思わずビクッ!と反応!…
不思議と順応してしまう!…
となるとラグナスとしても何か立つ瀬が無くなってしまう事態になり、
誰にも見られない所でワタワタとしており!…
と、こうしてグラトニアの包囲は解かれ!…
__…スッ……ッ…
「…チッ!!…何が警戒を解けよ!…
バリバリ警戒してるじゃない!!…でも…
今はそんな事如何でも良い!!…」
しかしそれでもやはり警戒をされる事に変わりはなく!…
近衛兵達がジッと解放したグラトニアに対して視線を向ける!…
それこそ妙な動き一つでも見せたら直ぐに始末する!とばかりに…
ジッとグラトニアを見詰め続けると、
その視線に当然気が付いている様子でグラトニアも睨み返す!…
勿論不服!とばかりに文句も漏らす!…
しかしそれ以上に急ぐ事がある様子でその近衛兵達の包囲を抜けると、
真っ直ぐ玉座に居るマサツグへ向かって歩いて行き!…
__タッ…タッ…タッ…タッ…タッ…タッ…
「はぁ!…はぁ!……ッ!!…ッ~~~!!!……はぁ!…はぁ!…」
__タッ…タッ…タッ…タッ…タッ…タッ…ッ~~!!…ガバァ!!…ッ!!…
この時何か辛そうに!…それは良く見るとまだ昨日の怪我も勿論治って居らず!…
寧ろ更に何か怪我をする事が有ったのだろうか、
とにかく色々と満身創痍の様子でマサツグの元まで!…
痛みを堪えながらやっとの思いでマサツグの居る玉座まで辿り着くと、
次には縋り付く様にしてもたれ掛かる!…
するとその様子に色々とピクッと反応を示す者が出て来るのだが、
この時はまだ反応だけで!…
と、その一方でグラトニアは何か問い掛ける様にしてマサツグへ言葉を!…
「ッ!!…ハァ!…ハァ!……ね、ねぇ貴方?…
勿論あの騎士様を助けに行くのよねぇ?…
…あの子は貴方の大事な子なんでしょ!?…」
「ッ!…え?…」
それは必死に痛みに耐えながらマサツグを呼び、
次にはリーナの事を言っているのか?…
あの騎士様と言ってとにかく話の過程をスッ飛ばして、
更に助けに行くのか?と尋ね始める!…
となるとそんなグラトニアの台詞に!…
当然周りの者達も若干戸惑った反応を露わにすると、
思わず近くに居たオリハまでもが自身の耳を疑う様なそんな反応を見せ!…
と、それでまだ話は終わらず!…
グラトニアも更にマサツグへ訴えるよう!…
今度は自身を連れて行け!と懇願し始める!…
「ッ~~~…だったら!!…私も連れて行って欲しいの!!!…」
__どよ!?…
「…ちょ、ちょっと待って!?…それは一体如何言う?…」
一体何の因果関係がそうなってこうなったのか?…
この時グラトニアの様子からは冗談を言っている素振りは全く感じられず、
本気でマサツグに縋り付き!…その際無理に笑みを浮かべる?…
とにかく何かご機嫌を取って是が非でもついて行こう!とする…
そんな意志だけが感じられると、そんな有様に更に周りはどよめく!…
となるとアヤもその言葉に疑問を漏らす!…
それこそ真意が知りたい様子で待った!を掛けると、
理由を尋ねようとするのだが!…
__………。
一方でマサツグはそんな美女に縋り付かれても微動だにせず、
ただ俯き若干肩を震わせるそんな反応を露わにして見せ!…
その際スッとこの事を告げられる前に拾った腕輪の欠片をギュッと握り!…
それは食い込んでしまう程に握る事で血を流し!…
徐々にその量も増えて握り拳から溢れる様にしてスッと手を伝い!…
最終的には床に滴り落ちる何とも怒りに震えるそんな様子を見せて居ると、
一方でグラトニアは更にマサツグを落としに掛かる!…
だが色仕掛けではなく!…素直に何があったのか?を話し出すと、
更に周りを驚かせて行く!…
「…あの後、私とあの騎士様は同じ部屋の隣同士だったの…
ほんっとうに気の利かない衛生兵達が手配したみたいだけど…
それがきっかけで私達…意外と話が合っちゃってね?…
…勿論最初は言い争いをしていたわ…あの勝負はどっちが勝ったか負けたかって…
…でもどっちも自分が負け!って言い張って結局、結論が出なかったのよ…
それでもそうして言い合って居ると…何だか段々!…
自分達が可笑しく思えて来ちゃって!…気が付いたら二人してお喋りしてたの!…
…楽しかったぁ!…ずっと今まで冷たい牢獄の中で一人だった訳だし?…
こうして誰かとお話するなんて何年ぶりかも覚えてないんだもの!…
…だから余計に相手してくれた事が嬉しかったの!…
…でも、そんな時に奴等が!!…」
と言うのも彼女曰くリーナと同じ病室の隣同士にされた事で、
ずっと口論をしていた!と話し…
だがただ口論をして居ただけではない様子で徐々に和解もして行った!と…
それはもう友達になる勢いで仲良くなり!…
グラトニア自身もそう感じて居た様子でこの時の事を思い出す様にして!…
フフフ!と笑みを零して見せると、
そんなグラトニアの普通な様子に近衛兵達も困惑する!…
本当にあの凶悪罪人なのか!?と言った反応を露わにする!…
そうしてグラトニアが少しずつ普通の女の子に戻って行く様な!…
そんな話を聞いて各々沈黙してしまって居ると、
徐々にその話の雲行きは怪しく!…
__ギリッ!!…
「いきなり病室にやって来たと思ったらあいつ等!!…
あの騎士様の事を花嫁だ!なんて言い出して!!…
まだ真面に動けない騎士様を無理やり連れて行こうとし始めた!!…
…私の大切なお友達!!…
例え短い時間でも私の事を理解してくれた唯一のお友達を!!…
連れて行かれる訳には行かないじゃない!!…
それこそ満身創痍でも騎士様と一緒に抵抗して見せた!!!…けど!!!…
…あの魔術師の攻撃から私を庇って!!…
…私はそのまま床に頭をぶつけて気絶しちゃったの!!…
…ったく、どんだけ馬鹿力なのかしら?…
お陰でまだ痛いったらありゃしないじゃない!!…
…って、こんな話されても迷惑よね?…でももう一回お願いするわ!!…
あの騎士様を助けに行くのなら!!…私も!!!…」
グラトニアはその縋り付く手をギュッと力を込めて握り始める!…
それは更にある事を思い出した様子で、更に怒りに震えるよう!…
そして語られるのはリーナが連れて行かれたと言う話で!…
その話が出て来た事でモツ達もピクッと反応をして見せると、
近衛兵達も思わずどよめいてしまう!…と言うのもその話が出て来た時点で!…
十中八九パルメリアが犯人と言う事が分かった訳で、
言わば今証言を聞いている!と言った感じで集中をして行き!…
その際勿論そのグラトニアの様子からは嘘を言っている様子もなく!…
グラトニアもとにかく色々と言いたい事が沢山在り過ぎたが、
故に話がまとまらない様子!…
それでも最後にはまた連れて行ってくれ!と…
マサツグに再度懇願をするよう若干涙目になる様なそんな反応を露わにすると、
次には!…
__…ブッツン!!!…ゴワアアアアアァァァァァァ!!!!!…ッ!?…
「な!?…こ、これは!?…」
次の瞬間マサツグの中で何かが弾ける!…
と、同時に糸の様なモノが切れてしまい!…
すると次にはマサツグの背中からまたあの時見た黒い靄が!…
それはドス黒く一気に噴き出し!…また最高潮にまで感情が達したのか!…
巨大な黒い翼となって謁見の間内を黒く染める勢いに伸びて行くと、
それを生で目にしたグレイスは驚き戸惑う!…
思わず我が子を庇う様に自身の後ろにシロとハティを隠そうとする!…
そしてその一方でマサツグがブチ切れた事にモツ達がハッとなって慌てて見せると、
次にはマサツグもいきなりモツを呼ぶなりこんな事を!…
「モツウゥ!!!!…悪いが後は任せたあぁぁ!!!…
…あんの野郎!!!…やっぱあん時遠慮なく叩っ斬っとけば!!!…」
「マ、マサツグ?…」
__ブルル!!…ッ!?…ッ…
それはあの闘技祭での事の様に!…
マサツグが後の事を丸投げする様にモツへ言葉を口にすると、
恨み言を更に続けて漏らす!…
何ならモツも付き合って来た中で一度として見た事が無い、
マサツグの凶悪な表情を目にして行く!…
それはもう眼光だけで人を殺せそうな位の鋭さを露わに、
人相も怒りに染まっては人間を止めた様に見えてしまい!…
となるとそんなマサツグの初めての表情にアヤもドン引く様子を見せ!…
仕舞いにはあのフィロやパルシィですら恐怖を覚えた様に身を震わせる!…
この時二人は自分でも恐怖を覚えた事に共に驚き!…
フィロはまた全盛期モードに!…
一方でモツはそんなマサツグに制止を呼び掛ける言葉を口にして行くと、
ツッコミを入れる様に待った!を掛ける!…
「ッ!?…な、ちょ!…ちょっと待て!!…後は任せたっておま!!…
まさか一人でデグレアントに乗り込むつもりか!?…
ンなモン幾ら何でも無茶が過ぎるぞ!?…相手がどんな連中か分かって!?…」
「ンなモン言ったら分かんだろ!!!…
…いっそそんな国が有ったって事すら忘れ去られる位に潰してやる!!!…
久々にここまでブチ切れたのはいつ以来だろうかなぁ!?…
…とにかく!!…サクッとぶっ潰して来るから後は任せる!!!!…」
それこそ慌てた様子で、しかし臆する事無く!…
何ならマサツグがやるであろう行動に直ぐに思い付いた様子で!…
幾ら何でも無茶である!と言い聞かせようとするのだが、
マサツグは勿論言う事を聞かない!…
一人で謁見の間の出入り口に向かい歩き出そうとして見せる!…
その際マサツグに縋り付いていたグラトニアも!…
スッとマサツグの手によって退かされて行くと、
その余りのマサツグの怒り具合に更に泣きつく事が出来ずに硬直してしまい!…
と、その間にもマサツグは足早に!…次にはモツ達の隣を通り抜けよう!と…
本当に単騎で突っ込もうとするマサツグにモツも更に待った!を掛けて行くと、
丁度来た所でマサツグの肩に手を掛ける!…
__…パンッ!…ッ!……チラァ?…
「…だからってダチが無駄死にしようとしているのを!!…
黙って見てられるかって話だ!!!…ちょっとは落ち着け、冷静になれ!!…
少なくともまだ時間は!!…」
モツがワザとマサツグを挑発する様に力を入れてその肩を叩いて行くと、
マサツグもモツに肩を叩かれた事で脚を止め!…
となると次にはゆっくりと自分を止めて来たモツの方へ視線を向ける!…
それこそ挑発に乗った様に!…
この時眼光そのままに一体何のつもりだ?とばかりに睨んで行くと、
モツは再度マサツグに怒りを込めた様子で静止を呼び掛ける!…
何ならマサツグが負ける事を前提に話す!…
そして猶予が少なくともまだある事を口にするが、
それを聞かされたマサツグは逆上し始め!…
「ッ!!!…離せ、モツウゥ!!!…
そんな悠長な時間が有る訳ないだろうが!!!!」
__ッ!!…グルン!!…ガッ!!!…ッ!?…
その肩を叩いて来た手を振り払う様に!…
止めて来たモツに対してマサツグが感情のままに吠えて見せると、
モツもそんなマサツグの反抗にカチン!と…次には実力行使に打って出る!…
と言うのも振り払われた腕をコンパクトに振り回して自身の胸元に持って来ると、
次にはそのまま突き出してマサツグの胸倉を掴んで行き!…
と、そんなモツの意表を突く行動にマサツグも若干驚く!…
一方でモツは更に文句を口に!…
ちゃんと根拠がある事を続けて話すと、更にマサツグへ畳み掛ける!…
「有るから言ってんだよ!!!!
向こうだってリーナを誘拐した理由は別に処刑をする為なんかじゃない!!!…
十中八九身勝手な独り善がりのバカ息子の結婚の為だろうが!!!…
連れ去って次の日に結婚式とか当然出来る筈が無い!!!…
無理やりでは有るが一応各国の王族同士の結婚だ!!!!…
そんな簡単に済ませられる物じゃあない!!!!…
…少なくとも二週間!!!!…二週間はリーナの安全が保障される!!!…」
「ッ!!!…ッ~~~!!!…だから何だってんだ!!!!…
早く助けに行くに越した事は無いだろうが!!!!」
この時モツが言う根拠とはリーナを誘拐した目的に在り!…
更にはある事を済ませるに当たって準備期間が有る!と…
とてもじゃないが一筋縄では行かない事を続けて話すと、
珍しくマサツグにぶつかって行き!…
それこそ魔王化しているマサツグをも怯ませる勢いで詰めて見せ!…
マサツグも負けじ!と文句を口に!…
何ならそれはまるで現実の出来事の様に!…
両者一歩も退かないガチ喧嘩が始まりそうな雰囲気を見せると、
そこへグレイスが突如スッと歩み寄る!…
二人の間に手を差し入れ止めに入ると、グレイスもマサツグを止めに入る!…
__コッ…コッ…コッ…コッ……スッ……ッ!?…
「マサツグ様、なりません!…
今のマサツグ様がそのまま乗り込んでも向こうからして見ればただの的!…
カモでしか有りません!…」
「ッ!!……如何言う事だ?…」
いつの間にそこまで詰めていたのか、シロとハティを玉座に置き!…
そしてモツに同調するよう一旦落ち着く様に優しく声を掛けて見せ!…
その際やはり今のままでは勝てない!と…
何ならただのカモでしか無い事を堂々話すと、
そのグレイスの言葉にマサツグも引っ掛かる!…
となると文句有り気にジッと睨む!…
だがグレイスもそんなマサツグも負けないよう!…
ジッとマサツグの目を見詰めて行くと、
次には目でも訴える様にふとデグレアントに関する情報を口に!…
「今現在…我々の方でもデグレアントの動向を探っていますが…
その様子が如何も可笑しいのです…それこそ人々の様子から始まり!…
今までどの国でも伝え聞いた事のない兵器が有るとか?…
それも量産されて今となっては巨大な要塞と化している様子!…
幾らマサツグ様が不死身の様な力をお持ちになって居たとしても!…
…多勢に無勢!…太刀打ちが出来ない事が考えられます!!…」
「ッ!?…け、けど!!…だからと言って…黙って見ている訳には!!…」
と言うのもグレイスの方でも色々と探りは入れて居る様で!…
現時点でその内部で確認されている事をマサツグに話し、
自身でも迂闊に攻める事が出来ない!…
あのエンドコンテンツ級のグレイスですら手を拱いている事を!…
マサツグへ丁寧に説明をすると、マサツグ一人では太刀打ち出来ない!と…
改めて諭す様にマサツグを止めに入って行く!…
その際一切マサツグの目を離さず瞬きもしないでジッと見詰めると、
マサツグもそんなグレイスに押されて若干勢いを失う様な!…
だがそれでもまだ折れない様子で反論を口に!…
しかしグレイスはそれをも読んでいた様子で更に話しを!…
大人になるよう更にマサツグへ畳み掛けると、マサツグの心を折りに掛かる!…
「…勿論その逆も考えられましょう!!…
しかし例え一人で乗り込んだとしてもやはり限りがございます!!…
…恐らく出来たとしても大打撃を与える程度!…壊滅までには至りません!!…
…更に申し上げるとリーナさんと合流するに当たって!…
どの様にして合流するか?…更に如何逃げるか等もちゃんと考えない事には!…
とてもですが危険!!……酷な事を言うようですが…貴方様が死ぬより…
そのリーナさんが死ぬ可能性の方が高いかと思われます!!…」
「ッ!?…ッ!!…ッ…ッ~~~~~!!!!…」
それは現実を見せる様に!…一応奇跡を加味してグレイスは話を、
だがそれでも限界がある事をマサツグに分かるよう話し!…
更にはリーナを助けるに当たって!…行き当たりばったりでは助けられない!…
最悪リーナに不幸が降り掛かる事を更に続けて話して行くと、
マサツグもそれを聞かされた事でぐうの音も出ない!…
次には俯き歯を食い縛るそんな表情を見せて行く!…
それは初めて自身の無力さに気付かされたよう打ちひしがれる様子を露わにすると、
ただ何も言えずに拳を握り!…
__…ギュウゥ!!……ッ!…スッ…キュッ!…ッ!……
だが一方でグレイスもそんなマサツグの気持ちが分かる様で、
スッとマサツグの手を掴み!…
それこそ拳から血が滲んで居る事に気が付いた様で、
両手で優しくスッと包み込む!…
そこから優しくまるで慈母の様に美しく微笑む様にマサツグの顔をジッと見ると、
更に希望を捨てさせない!…まだ諦めさせない様に言葉を続ける!…
その際グレイスも何度もこの言葉に助けられたよう!…
誰かの顔を思い出す様なそんな声色を利かせると、マサツグにこう一言!…
「だから落ち着くのです!!…」
「ッ!!!…」
それは単純に冷静さを欠いてしまっては何も進まない!と…
別にもう助けられない訳じゃない事もこの言葉に込め!…
まるで抱え込むなと言う様に!…
自分達も勿論協力すると言った様子で真剣な眼差しにマサツグへ訴えると、
マサツグもハッ!とした様子を…
目を見開いては目が覚めた様なそんな表情を浮かべて見せる!…
さてそうして漸く人の話を聞く様になったのか?…
徐々にその黒い翼も小さくなると、各々がホッと安堵し始め!…
と、一方でグレイスの話はまだ終わらず!…そこから何が大事なのか?…
自身も経験した事からそれを教える様に話しをし出すと、更に鎮めに掛かる!…
マサツグをもう一つ成長させるきっかけを作るのであった!…
0
あなたにおすすめの小説
おばさん冒険者、職場復帰する
神田柊子
ファンタジー
アリス(43)は『完全防御の魔女』と呼ばれたA級冒険者。
子育て(子どもの修行)のために母子ふたりで旅をしていたけれど、子どもが父親の元で暮らすことになった。
ひとりになったアリスは、拠点にしていた街に五年ぶりに帰ってくる。
さっそくギルドに顔を出すと昔馴染みのギルドマスターから、ギルド職員のリーナを弟子にしてほしいと頼まれる……。
生活力は低め、戦闘力は高めなアリスおばさんの冒険譚。
-----
剣と魔法の西洋風異世界。転移・転生なし。三人称。
一話ごとで一区切りの、連作短編(の予定)。
-----
※小説家になろう様にも掲載中。
『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる
暁刀魚
ファンタジー
社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。
なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。
食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。
そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」
コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。
かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。
もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。
なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。
カクヨム様にも投稿しています。
《カクヨム様で15000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる