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-第七章-ウィンタースノー連邦-霊峰ウルフハウリング・後編~デグレアント帝国・前編-

-第七章六十一節 マサツグの洞察力?とまさかのポカと奇跡は別に!…-

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さてここで少しまたこのブラックジャックのルールについて説明をしよう!…

と言うのもその賭けるチップについてなのだが、これは相手に勝ったらその倍を

ディーラーから受け取る事が出来ると言うモノであり!…一方で負けた場合は

そのまま没収!…至ってシンプルなモノとなっている!…そのせいでいきなり

マギーに15枚の差を付けられた事でマサツグ達が慌てて居ると、一方で淡々と

ゲームが進められる!…またロナウドが第3戦目と言った様子でカードを配る!…


__シャッ…シャッ…シャッ…シャッ…ッ!?…


「…では!…お賭けを!…」


特に声等を掛ける事は無く黙ってカードを配り出すと、その様子にマサツグ達は

思わず戸惑い!…それは負けたショックから来る吃驚した様なモノであって!…

一方で至って何事も無く!…ロナウドが淀みなくスッとカードを配り終えて

見せると、まるで自分は何もしていない!と言った様子!…両腕を広げて参加を

促す!…するとマギーもそれに合わせて自分の手元に来たカードをジッと見詰め

出すと、今度は先程とは違って消極的な様子で…


__……スゥ…


「ヒットよ!…」


「ッ!…え?…」


それでも一応は賭けをする様子でチップの山を差し出し!…と言っても5枚ほどの

小山で有って!…ロナウドに先程同様ヒットを宣言して見せると、その様子に

マサツグがピクッと反応!…思わず可笑しい!と過敏になって見せる!…それは

先程の自身のブラックジャックを言い当てられた事から始まるモノで、今度も

強気に攻めて勝ちを取りに来るモノだと!…要はやはりイカサマをして居る!と

踏んで居た訳であるのだが!…イカサマをしているのなら今度も強気の筈!と…

しかし様子は先程と違って消極的で…急に消極的になった事でその様子に戸惑い!…

一体如何言う事とばかりにマギーの事をチラ見して居ると、一方で隣ではミサカが

長考!…


「ッ~~~!!……ッ!!…ヒ、ヒットよ!!…」


__ッ!…シャッ……チラッ?…ふぅ~…


時間にして約5分位であろうか?…それでもミサカは考えた末にロナウドへ

ヒットを宣言すると、ロナウドは言われた通りにカードを配り!…そして

ミサカもその配られたカードを見て途端にピクッと反応をすると、一旦は

落ち着く様に一息吐き!…それはブラックジャックでも無ければバーストを

した様子のどちらでも無く…だが中途半端である事に変わらない様で!…

それでもとにかく焦りを見せない様に!…何とか平静さを保とうとミサカが

演技を見せて居ると、一方で動かないマサツグに声を!…ロナウドが確認を

取り出し!…


「…さて、マサツグ様は如何なされますか?…このまま勝負に?…」


「ッ!…ちょ、ちょっと待って!……ッ!…」


別にロナウドも急かすつもりで言った訳では無いのだが、しかしそんな言葉を

掛けられた事でマサツグは慌て!…その際ロナウドに手を突き出し待った!の

言葉を口にすると、自身のカードに視線を落とし!…すると次にはふとその

カードを見て何かに気が付いたのか途端にハッ!と…ただジッと固まる様に

カードを見詰め!…そこから更にチラチラと周りを見回す様な?…その奇妙な

マサツグの様子にロナウドとミサカ!…はたまたマギーもピクッと反応して

チラッとマサツグへ視線を向けると、マサツグはスッと顔を上げるなりロナウドへ

こう質問!…徐に何か考えた様子を露わにする!…


「…なぁディーラーさん?…これって掛け金を倍にするのってアリ?…」


__ッ!!…えぇ!?…ッ!……


「ッ!…ハイ、可能で御座いますが?…」


と言うのもマサツグはまだ元の掛けるチップすら決めていないのに奇妙な質問を!…

それは掛けるチップを倍に変更出来るか如何か?の話であり!…そんな話をし出した

マサツグにミサカやマギーがピクッと反応をして見せると、何ならミサカは戸惑いを

露わに!…一方でロナウドもそのマサツグからの質問に対して返事をする!…

それは結論から言うとイエスと答えるものであり、更にその賭け方についても詳しく

事情を尋ねようとするのだが!…


「…って言うのもさぁ?…今手持ちがこれ…13枚な訳じゃん?…

この13枚を元の賭けのチップとして…」


「ッ!…ま、まさか!…」


マサツグはロナウドが尋ねるよりも先に!…そのまま更に質問を続けて話しを

すると、まずは自分の手元にあるチップ13枚を総賭けして見せ!…そこから

更にロナウドの方へチラッと視線を向けて行く!…となるともう手元にチップが

ない事から当然更に倍賭けなど出来る筈は無いのだが、マサツグはまだ有る!と

ばかりにただただ見詰め!…そしてロナウドもそんなマサツグからの熱視線に

気が付いた様子!…すると次には戸惑い出し!…思わず慄く様なそんな反応を

露わにすると、今度はマサツグが指を差す!…ロナウドを一点に指を差す!…


「…アンタ!…

アンタから借金する形で更に13枚の計26枚で勝負をしたいんだが?…」


「ッ!?…え!?…ちょ!!…ちょっとぉ!!…」


それはもはや気が狂ったのでは?と思われる様な言葉で、当然それを耳にした者は

その場で驚き戸惑う訳で!…と言っても驚き戸惑って居るのは二人だけで!…

その中でも特に慌てて見せるはミサカで有って!…チップが無ければ自動的に

負け!と…マサツグに説明をするよう待った!の言葉を口にするが、マサツグは

一歩も退かない!…ただジッとロナウドを見詰め続ける!…すると一方で

ロナウドも戸惑った様子で若干引くと、次にはマギーへ判断を仰ぎ!…


「ッ!?…マ、マギー様?…」


「…いいじゃない!…面白いわねぇ?…

…今これをやっているのも含めて後3ゲーム…

果たしてどんな事を…

何を考えて居るのかとても興味が湧いてきてわ!……ロナウド?…」


するとマギーもその助けを求める目に対してフフフ!と笑みを…それは久しぶりに

珍しいモノを見たと言った様子で嬉々として笑い、もう半分はマサツグのやろうと

している事に興味を持ち!…とにかくまだまだ余裕の様子を見せて居り!…

ロナウドもそんなマギーの返事を聞いてまたピクッ!と戸惑うそんな反応を露わに

すると、次には受け入れた様子で了承!…そしてマサツグが置いたチップの所に

同じ数!…チップを積んで見せて行く!…


「ッ!…か、畏まりました!……ッ…」


__スゥ…カチャッ…ススゥ~……ッ…ッ!…ふぅ~…


それこそ猛獣を前にして刺激をしないよう!…恐る恐る警戒をする様なそんな動きで

チップの山を積んで見せると、やはりグラウンド引きのトンボの様なモノでその山を

マサツグの元へ運んで行き!…するとマサツグもそれを確認してスッと視線を…

次には自分の手元にあるカードを見詰め始め!…ロナウドもマサツグの注目が

外れた事で思わずホッとする様なそんな反応を露わにすると、一方でマギーが茶々を

入れる様に質問を!…


「…で?…ダブルダウン倍プッシュヒットをしてどうなると言うのかしら?…」


「……ッ…如何もしないさ…ただ何となく…

俺もこのゲームって言うか…

!…」


当然無策に倍プッシュをした訳では無い事は明白であり、となると弄らずには

居られない様子で!…マギーは直球で何をするのか?とマサツグに声を!…

するとマサツグもその問い掛けに対してピクッと反応をして見せ!…次には

不敵な笑みを浮かべてさも何も考えて居ない様な!…妙にキザったらしい感じで

マギーに言葉を口にすると、更には意味深な事も漏らし!…とにかく勝った!と

ばかりに笑って見せる!…するとそんなマサツグの言葉と態度でミサカもへっ?

と戸惑って見せると、次にはチラッ?と視線を向け…


「ッ!?…え!?…」


「ッ!…ほぉう?…」


勿論意味が分からない様子で困惑しており!…しかし幾ら見た所で特段何かを

仕掛ける様子等は全く見られず!…それはまるでマギーの真似をする様な!…

ドッシ!と腰を落として椅子に座り!…そのまま天運に全てを任せる様な

堂々とした態度を露わにすると、余計にミサカは戸惑う一方!…マギーは

何かに気が付いた様子で反応をする!…それはさも同じ頂に来たか!と言った

表情を露わにすると、これまた一方でロナウドがマサツグへ先程のダブル

ダウンの分のカードを配り!…


__…シャッ……スッ…ッ!……チラッ?…


「…では二巡目!…マギー様は?…」


と、マサツグはその配られたカードを見てやっぱり!と確信を持った様子で

笑みを!…そしてチラッと隣に居るマギーへ視線を向け!…これでマギーの

透視能力の秘密は分かった!と…一人勝手に理解した様子でジッと笑みを

浮かべながらマギーを見ると、次にはロナウドが二巡目!と言って質問を!…

その際ロナウドから見て右側に居るマギーにカードを引くかどうかを尋ねて行く!…

その際手を差し出しながら紳士らしく訪ねて見せると、マギーは笑いながら

これで勝負!と…


「このままで…」


「…では次に…」


「このままで!…」


別にマサツグの視線など気にして居らず、やはり余裕の態度でロナウドへ返事を!…

するとそれを聞き入れたロナウドもマギーに頷きそのまま隣へ移って行き!…次には

同様の質問をマサツグにして見せ!…マサツグもその質問に対して!…最後まで話を

聞かずにこのまま勝負に出る事をロナウドに返事をして行くと、またロナウドは

思わずビクッ!と…驚いた様子で反応をする!…その際マサツグはまたテーブルの

上を見回す様にして視線を動かすと、再度確認するよう何度も見詰め!…しかし

ロナウドは気にせず次にはミサカへ質問をし出し!…


「ッ!?…そ、それでは貴方様は?…」


「ッ!?…え!?…あ、あぁ~……じゃ、じゃあ…このままで…」


「ッ!…では、皆様…ご開示を!…」


それは自身がプロである!とばかりに…気を取り直して冷静に!…ミサカへ同様に

これで勝負に出るかどうか?の確認をして行くと、話について行けないミサカは

この質問で戸惑う!…宛ら不意を喰らった様に返事をする!…その際もう考える事も

出来ない位に戸惑って見せると、このまま勝負に出る事をうっかり口に!…となると

全員が勝負!となって行き!…マギーが伏せられてあるカードを開示!…マサツグも

その自身の目の前に伏せられて有るカードを開示して!…この勝負の結果を

確認すると、そこには衝撃の結末が!…


__ペラッ…ペラッ……ッ!…


「ッ!…あら…」


「…アンタはクラブの[10]とハート[4]!…

そして伏せられて有ったカードは…ハート[5]!!…つまりは[19]!!…

…そして俺は!…スペードの[3]にクラブJジャック!!…

伏せられて有ったカードは!!…ハートの[8]!!!…

つまりは合計[21]!!!…ブラックジャック!!!……俺の勝ちだよな?…」


まず伏せられて有るカードが開示されると当然計算!…するとマギーが直ぐに

気が付いた様子で若干驚きの言葉を漏らし、となるとマサツグもそんなマギーの

反応を見て同じく既に気が付いている様子を!…その際まずはその場に出ている

カードの計算を口にし出し、何なら図柄もちゃんと確認をして見せ!…

マギーはクラブの[10]とハート[4]、そして伏せられて有ったカードのハート[5]で合計[19]!…

一方でマサツグはスペードの[3]とクラブJジャック、最後に伏せられて有ったカードは

ハートの[8]で!…全部で足すと計[21]!…二度目となるブラックジャックを達成して

見せ!…マギーにドヤ顔をしつつ自分の勝ちである事を続けて話すと、何故勝てた

のか分からないミサカは戸惑いを見せる!…


「ッ?!…え?…えぇ!?…」


「あらあらやるじゃない!…

一体何をそんなに必死に見詰めていたのかと思えば?…

カードが透けて見えたのかしら?…」


ミサカの目から見てもマサツグが特段何かをした様子と言うのは見られない!…

故に余計に何が起きたのか理解出来ず!…一方でマサツグはマギーに勝った事で

ジッと顔を見詰め続け!…するとマギーも自身が負けた事でマサツグを褒め!…

本気になった甲斐が有る様なそんな態度を露わにすると、未だ焦りを見せる様子を

一切見せない!…何ならマサツグを茶化して行く!…となるとマサツグもそんな

マギーの様子に対してムッとすると、文句を漏らす様に言葉を口に!…


「…これまた白こい事を!…だがまぁそっちがその気なら!!…

コッチも利用させて貰うぜ!!…」


「ッ!?…え!?…ちょっと待って!!…

私にも情報を共有してぇ!?…」


「ッ!…あっ!…そうかそうか、スマン!…」


あくまでも白を切ると言うか何と言うか?…とにかくマサツグもその様子なら!と…

深くは語らずそのまま利用する事を決めて行くと、漸くマギーから視線を外す!…

一方でそんな二人の様子にミサカもワタワタとして見せる!…その際マサツグの言う

秘策?について戸惑い慌てた具合に教えて欲しい!と口にすると、マサツグもハッ!

とした様子で!…一方でロナウドは第四ゲームの準備をし出し!…とりあえず先程の

カードを全てトンボの様なモノで回収をすると、チラッとマギーに視線を向ける!…

しかしマギーはそんなロナウドの視線に対して平静さを見せる!…


__…トンッ…シャ~……チラッ?……


{…マギー様…本当にこれでよろしいのでしょか?…

まだほかにも策が有った筈では?…}


それこそ心配をする様なそんな表情をロナウドが浮かべて見せるのだが、

マギーはポーカーフェイスなのか?とにかく慌てると言った様子を見せず!…

一方でそんなマギーの様子に不安を覚え!…だが声を掛ける事をディーラーと

しての心構えが許さず!…と、同時に何かやはり考えている様子で思わず

心の中でマギーに質問をして行くと、勿論それはマギーには伝わらない!…

一方でマサツグが何故勝てたのか?をミサカに話して行く!…


「…カードは全部回収されちまったか…まぁいい!…

…ミサカ?…とにかくカードをよく観察するんだ!!…

裏表両方!!…そうしたらミサカも勝てる様になる!!…」


と言うのもマサツグは先程のカードを例に一体如何言う事か?を説明しようとする

のだが、カードは既にロナウドに回収をされてしまい!…だがそれでも分かる筈!

とばかりに簡潔に説明!…その際観察力が大事である事を口にして行き!…

さもカード自体に仕掛けが有った事をミサカへ説明をすると、ミサカもその言葉を

聞いて先程のカードの事を思い出す様な!…しかしやはりピンと来ない様子で

戸惑って見せる!…


「…ッ?…裏表を…よく見る?…

よ、良く分からないけど…それで何が?…」


「…カードが透けて見えて来る!!…とだけ言っておくわ!…」


「え?…えぇ~…」


当然具体的に何処を見るとかそんな説明ではなかった為、一体何処に気を付けたら

良いのか?と言葉を漏らし…だがマサツグはここに来て興奮のせいか思う様に

説明が出来ず!…ただミサカなら分かる筈!と勝手に期待をした様子で話しを

纏め!…ミサカも勝手に期待をされた事で余計に訳が分からない!…何なら

困惑する表情を浮かべて勿論戸惑いの言葉を零して行くと、一方でロナウドも

次のゲームのカードを配る!…第四ゲームを始めようとする!…


__シャッ…シャッ…シャッ…シャッ……ジィ~~~!!…


「…ッ!?…えぇ!?…」


「ッ!…フフフ!…カードに穴でも開けそうな勢いね?…」


となるとマサツグはまた配られたカードを見てジッと凝視をし出すと、その様子に

ミサカが戸惑い!…先程マサツグが言っていた通りに何か有るのか?と考え出し…

一方でマギーもそのマサツグの様子を気が付きフフフ!と笑い!…この時もやはり

茶化さずには居られないのか?…余裕の様子でマサツグに言葉を口にする一方!…

マサツグはそれをガン無視!…至って真剣な表情でただジッとカードを見詰めて

見せると、徐々に辺りを見回し始める!…


__…ジィ~~~!!…チラッ?…チラッ?…


それは盤面に出ているカードを把握する様に、そしていかに自分達が勝つか?を

考えつつ!…何なら三度自身の考えが合っているか?を確認して行き!…その際

今見えているカード一枚一枚!…手に触れる事無くその伏せられて有るカードが

何なのか?を一人看破をし始めると、更に自信を付けて行く!…心に余裕を持とうと

する!…と言うのもやはり有るか無いかで思考に柔軟性が生まれる訳で、再び

確信を持てた所で!…


{…やっぱりそうだ!…

カードの裏にはそのカードが何なのかが薄っすらと書かれて有る!…

幾何学模様に見せかけてハートだったりスペードだったり!…

数字も隠れる様にして書かれて有る!……となると?…

マギーの伏せられてあるカードはハートKキング!…

そしてオープンしているのはクラブAエース!…

…って、え?…て事は!!…}


マサツグは思わず笑みを零し!…自身の考えが間違っていない事でふと余裕を

持って行くと、次には勝利の方程式を考え始める!…その為にまずはチラッと

マギーの伏せカードに視線を向けて行くのだが、そこにはトンデモナイ事が

起きて居り!…と言うのもそこで伏せられて有るカードはハートKキング!…

そしてもう一枚はクラブAエースで!…それは言わずもがな初手からブラックジャックが

完成しており!…つまりは負け確!…となるとそれに気が付いたマサツグも途端に

え?と…思いっきり表情に出してしまい!…マギーもそんなマサツグの表情を

見てふと察した様に次にはニコッと笑って見せると、更にマサツグを戸惑わせる!…


__……ニコォ!!…ッ!?…


「…私は手持ちの半分を賭けるわ!…これで負けても保険が利く!…

勿論負ける気は無いからこのまま勝負に決着を付けて!…

…後は貴方達がやろうとしている事を…それこそ高みの見物をさせて貰うわ?…」


「ッ!?…クッ!!…」


マギーはまるでマサツグの表情を見て悟った様に!…自身の手持ちのチップ半分を

賭けて勝負に出る事を口にすると、本当に自身の手持ちの半分をまたズイッ!と…

その掛けるチップを置く枠の所に押し込んで見せる!…そしてもう勝ったも同然!

と言った様子で続けて更に余裕を見せると、高みの見物と洒落込み!…となると

そんなマギーの態度に苦虫を噛み!…マサツグはしまった!と…やはり何かしら

まだイカサマをする方法が有ったのか!と一人慌てて見せると、一方でロナウドが

マサツグに質問!…カードを引くかどうかを尋ねて行く!…


「…ではマサツグ様?…カードをお引きになられますか?…」


「ッ!…え?…あっ…あぁ~…ちょっと考えさせてくれ!…」


この時勿論マサツグの都合など知った事は無い、ロナウドはあくまでもディーラーと

してマサツグへ紳士らしく質問をして行き!…しかしマサツグからすれば急かされる

様に聞こえてしまい!…となるとそう声を掛けられた事で更に戸惑い!…とにかく

考える時間が欲しい事を口にして、そこからまた色々とまずは状況を一つ一つ!…

整理をする様に確認をしてかつ自身が如何やったら勝てるのかを考え出すと、ただ

ひたすらに脳をフル回転させる!…


{…不味い事になった!!…相手はブラックジャック!!…

しかも最小枚数と来た!!…しかも絵柄は二番目に強いハートで!…

数もKキングと来たモンだ!!……となるとこの状況で勝つには!…

まずこっちも最小枚数でブラックジャックをして!…更にハートより上だからスペード!…

スペードでブラックジャックをしない限りは勝てない事が確定している!!…

…それで俺の伏せられてあるカードはハート!…けど数がAエースだから[1]~[11]で…}


その際改めて相手のブラックジャックについて考え始める!…まずは枚数有利に

ついてであるのだが、二枚と最小数でのブラックジャックで!…次に同じ枚数での

ブラックジャックについて!…その場合次に優先されるのは絵柄で有り、マギーの

伏せられて有るカードはハート!…つまりそれ以上であるスペードのカードが伏せられて

いないといけない訳で有るのだが、奇しくもマサツグの伏せカードハートAエース!…

これにて勝利の芽は無くなってしまう!…何ならせめてドローに持ち込む為に自分が

ブラックジャックである必要もハッ!と自覚をすると、更にはその引くカードも

限られている事に気が付いて行き!…


{…って事はそこから勝つにはKキングQクィーンJジャックのどれか…

或いは単純に[10]を引ければ!!…}


__……チラッ?…ッ!?…


「…そっか…しまった…」


ドローへ持ち込む為にマサツグが引かないといけないカードはKキングQクィーンJジャックの三つ、

或いは[10]のカードで!…その際マサツグの視線はロナウドが引くであろう

カードの山札に!…しかしここでふとある事に気が付く!…と言うのも自分でも

何故気付かなかったのか?と言うモノであり、それを目にしてマサツグが途端に

敗北を自覚すると、ポツリと言葉を零し!…更に首をガクン!と落とす!…

その際マサツグが見落としていたそのある物と言うのは…


__…ッ…ガクゥ~ン…終わったぁ~!…


マサツグの目の前に伏せられてあるカードの上には既にもう一枚のカードが!…

そう、マサツグはあろう事かこの!…

そして今になって気付き!…条件を満たせない事を改めて自覚!…

同時に今までの計算が一気に無駄となった事も自覚して落ち込みようを露わに

すると、こうしてガクゥ~ン!と敗北を意味する様に!…首から落ち込んで

見せて行く!…となるとそれを見て当然戸惑うはミサカで有り!…未だ何が何だか

分かっていない様子で言葉を口に!…


「ッ!?…えぇ~!?…こ、今度は急に如何したって言うの!?…」


「……ヒットで…」


もはやこうなって来るとここに来るまでのマサツグ達とは打って変わって!…

マサツグが説明不足で勝手に落ち込み!…ミサカはその煽りを受けて

ただ戸惑う事しか出来ないで居ると、隣に座っているマサツグの腕へ向けて

両腕を伸ばし!…そしてガタガタ!と慌しく揺すって見せる!…

しかしマサツグは無反応の様子でとにかくロナウドにヒットと言うと、

カードを一枚貰い!…一方で何の返事も帰って来ない事にミサカは慌て!…

もはや混乱に混乱!…次にロナウドから質問が飛んで来るが、その際

トンデモナイ事を口に!…


「…では最後に貴方様…貴方様は如何様に?…」


「ッ!?…え!?…え、えぇ~っとぉ?…

…ッ…ッ~~~~!!!…こ、!!…」


「ッ!?…あら?…」


と言うのももう正常な判断力を失った様子で、そのロナウドの質問に対して!…

判断が追い付いて居ない様なとにかく焦りに焦るそんな表情を浮かべて見せると、

葛藤をする様に言葉を口に!…その際口にしたのはこのまま勝負!と決めるモノで、

そのミサカの言葉にマギーはピクッ!と反応をして見せ!…それは宛らまるで

自身の予想が外れた様な若干戸惑う様子を露わに!…と、一方でそんなマギーの

様子とは別にロナウドが!…最後の確認とばかりに再度ミサカへ質問をする!…


「…よろしいのですね?…」


「ッ!?…え!?…あっ…は、はい…」


「では…ご開示を!…」


この時も別に意地悪や依怙贔屓えこひいきをする為にミサカへ質問をしたのではなく、

ただ単純にディーラーとして確認を!…その際やはりちゃんと紳士らしく

振舞って見せ!…するとそんなロナウドの問い掛けに対してミサカは未だ混乱!…

しかしそれでもやる!と言い…ロナウドもその返事を聞いて次には全員にその勝負の

結果について尋ねて行くと、そこで奇跡が起き!…


__ペラッ…ペラッ……ッ…ッ!…ッ!?…


「ッ!…あら…」


「ッ~~~!!!……ッ…ッ!…え?…えぇ!?…」


マギーはマサツグの読み通りに伏せがハートKキングで後の一枚がクラブAエース!…

つまりは二枚でブラックジャックを達成しており!…マサツグが三枚で

ブラックジャックを達成した所で、太刀打ちは出来ずに負けが確定するのだが!…

ここに来て奇跡を起こしたのはミサカで有り!…ミサカはハートAエースが伏せで有り、

更にそこへダイヤKキングと!…つまりミサカは偶然にもマギーに対抗をして居り!…

何ならその様子を見てマギーがさすがにムッ!と…少なからず不満そうな表情を

見せる!…と言うのも!…


「…あらあら…この場合はそのになるわね?…」


「ッ!…へ?…」


この結果に対してマギーは少し意外そうな様子で話し出すと、これはミサカの

勝ちである事を口に!…となると個人的宿敵からそんな事を言われたので

ミサカは戸惑い!…もう一つ余計に戸惑った様な!…そんな表情を浮かべて

チラッ?とマギーに視線を向けると、マギーもそんな視線を感じてか!…

この結果が如何言う風に判断されたのかをその戸惑いミサカに話し始める!…


「…この最後の優先順位である数字に関しては一巡する様にして在るの…

Aエースで始まってKキングで終わる!…となるとKキングが一番強い事になるじゃない?…

でもそれじゃ面白くない!…だから一巡してAエース!…

AエースKキングより強いって事にしてあるのよ…

…だから!…まぁ少々納得が行かないけどね?…」


「ッ!!…ッ…ッ~~~~!!!…」


それはとても至ってシンプルな回答!…この勝負の優先順位の最後に関しては

一巡する!とマギーが話し…それは伏せられてあるカードの数字が大きいモノ

ほど優先される!と言うモノで、マギーのKキングに対してミサカのAエースの方が強い!と…

自ら負けを認めて行き!…その際単純に運に負けた!と言ったそんな表情を

浮かべ!…自身が窮地に立たされた事も自覚する様な!…とにかくここに来て

漸く慌てる様な素振りを見せる!…と、その一方でマギーの説明を受けて!…

ミサカもハッ!として徐々にマギーに一矢報いた事を自覚すると、次には歓喜に

震える!…そして感情を爆発させるのであった!…

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