どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

文字の大きさ
842 / 947
-第九章-スプリングフィールド王国・再び編-

-第九章五十七節 回ってきた出番とブレる意思?と最終の試合!-

しおりを挟む



さて御前試合も残す所はメインイベントだけとなった頃!…

先程の試合について不完全燃焼と言った具合に!…

観客達からは先程のジャッジと言うか審判に対する不満がチラホラと出ていると、

一方でその肝心のジャッジの対象であったシルビィは、

マサツグが居る控室へと戻っており!…

と、戻って来るなり起きていたマサツグに向かい土下座をする!…

となるとシルビィが急に土下座をし始めた事で!…

マサツグもえっ!?とばかりに驚いて見せると、

リーナも一緒になって何事!?と戸惑い様を露わにして行き!…

尚勿論の事ながらシルビィにそんな事を覚えさせた記憶はなく!…

一体何処で覚えて来たのか?…

その綺麗なフォームと言うかまるで手本の様と言うか…

とにかく頭を下げ始めた事にマサツグ達が戸惑っていると、

シルビィはシルビィで謝罪をし始め!…


__闘技場・控室にて…


「…申し訳ございません…旦那様…」


「ッ!?…入って来て急に土下座って何事だよ!?…え?…何かやらかした?…」


となると勿論突如謝罪をされた事で訳が分からず、余計に混乱をする事になり!…

だがそのまま放置と言う訳でも当然無く!…次には何故土下座なのか?と…

この時ちゃんと話も聞いて居た様子で!…

シルビィの謝罪をやらかし?と言う風に捉えて行くと、

一方でシルビィは頭を上げる事無く陳謝!…

ずっと反省の態度を露わにする!…それこそリナと戦って居た時とは全く違い!…

マサツグに完全服従の様子を崩さず!…


「…旦那様の従魔でありながら…

勝ち抜き戦をたった三戦と不甲斐ない結果に終わらせてしまった始末!…

このシルビィ!…如何なる罰でも覚悟を!…

さぁ旦那様…この前座にもならない役立たず目に罰を!…」


その際その訳と言うのも戦果が振るわなかった事を気にして居り!…

ましてや英雄の従魔!と…

その従魔が不甲斐ない事で顔に泥を塗ってしまった様に捉えて話すと、

マサツグに罰を求める!…それこそ遠慮は要らない!と豪語する!…

となるとそんな事を言われてマサツグも更に戸惑って見せると、

次にはシルビィに全く気にして居ない事を当然口にして行き!…

何なら今すぐにでも頭を上げて欲しい!とばかりに慌てても見せ!…


「ッ!?…い、いや別にそんな事で一々罰だとか!!…

ってか、その割には身綺麗と言うか?…何で三戦止まり?…」


と、この時続けてふと気になった様子も露わし始め!…

と言うのもそのシルビィの様子を見る限り!…

何か苦戦を強いられた様にはこれと言って見られず、

寧ろ身綺麗な所を見るとかなり余裕があったよう逆に感じられ!…

にも関わらず三人抜きである事に疑問を感じ!…

その際何かアクシデントが有って止まってしまったのか?と…

或いはシルビィに何か理由が有って降参をしたのか?と…

色々な憶測を考えると、一方でシルビィはその訳をマサツグへ口に!…

ここで少しだけ頭を上げる!…


「…私自身は別にそのまま続行でも構わなかったのですが…決まりで…」


「…ほう…」


それはまるでマサツグの様子を伺う様に控えめな感じで上げて見せると、

自分自身に問題は無かった事を口に!…

しかし何か別の理由があった事を仄めかすよう!…

別に隠す程の理由でも無いのだが!…

何か話し難い様なただ決まりとだけマサツグに理由を話して行くと、

マサツグもそんなシルビィの様子や話しを聞いて察し!…

それ以上の追及は止めにする!…ただ簡潔に理解した様子で法とだけ言葉を零すと、

またシルビィはマサツグに罰を求め始め!…


「それよりも私目に罰を!…あんな事やこんな事でも!…

既に私は旦那様にこの身を捧げた者!!…」


それこそ何が何でも!と言った様子!…その際何かを期待する様な!…

若干嬉々として頬を赤らめるそんな表情を浮かべて見せると、

ワザと意味深に言葉を口に!…

そしてここでもさも自分はマサツグの所有物である事を続けて話す!…

何ならこの時立ち上がりまではしないのだが!…

スッと上半身だけを起こして行くと、

両腕をバッと広げてさぁどうぞ!とばかりの態度を露わに!…

となるとマサツグもそんなシルビィの様子にこれまた察し!…

次には呆れた様子で言葉を!…シルビィにツッコミを入れて行く!…


「…いやしないからな?…

てか何かチラチラと欲望を向けて来るんじゃあないよ!!…

…って事はそろそろ順番的に今度は俺達の番って所か?…」


因みにそのシルビィの偏った知識?と言うのは、

恐らく奴隷時代が関係して居るのか?…

とにかくマサツグが罰を与えない事を口にすると、シルビィはショボンと…

耳と尻尾を項垂れさせ!…目に見えて何か期待を裏切られた様な!…

そんな反応を取って見せるが、マサツグは確固とした意志をもってスルー!…

と、リーナへ徐に声を掛ける!…

と言うのもこうしてシルビィが戻って来たと言う事は、

今度は自分達の出番では無いのか?と…

となるとその話を聞いてリーナもピクッと反応をして見せ!…


「ッ!…そ、そう…だな…」


__…ッ…ギュッ!!……ッ!…


何なら突如声を掛けられた事で若干戸惑って見せる様な!…

しかし次には俯き始め!…その表情を途端に緊張気味の様子に変えて行くと、

その表情はまるでいつもの何か悪い事を考えている様な!…

思いつめたモノにして見せる!…そして座りながらにギュッと拳を握って行くと、

プルプルと小刻みにも震え始め!…

するとそんなリーナの様子にマサツグも珍しく気が付いて行くと、

リーナに如何した?とばかりに声を掛け…


「…何だ?…今更緊張してるのか?…」


「ッ!?…あ、当たり前であろう!!…我が民の前で無様な姿など!!…」


この時更に珍しくリーナの感情を読み取り!…

いやまぁここまでと言うかそこそこの付き合いになると、

やはりマサツグでも分かって行くもので!…

と、緊張の有無についていつもの飄々とした様子で尋ねて行き!…

その問い掛けに対してリーナもピクッ!と…

反応をして次にはいつもの様に調子に戻って見せると、

マサツグにツッコミを入れるよう返事を口に!…

素直に緊張を言葉にする!…

それこそ王族として無様な姿は見せられない事も零して行くと、

マサツグはそんなリーナに対しても呆れて見せ!…


「…やっぱり気負い過ぎてる気がするなぁ?…

そんなんじゃ本気を出せねぇじゃねぇか!…」


「ッ!!…お、おい!!…話が!!…」


と言うのもいつもの事ながら考え過ぎ!と、

それこそそんな調子だと空回りする事になる!とも言い…

何なら迂闊に本気も出せない事を更に続け!…

別に約束を反故にしようと言う訳では無いのだが!…

とにかく今のリーナの様子からでは約束は考える様な事を口にすると、

その言葉にリーナも途端にまた反応を露わに!…

文句有り気な表情を浮かべて見せる!…

その際異議あり!と言わんばかりの機敏な振り向きをバッと見せると、

続けてマサツグに文句を言おう!とし…

しかしリーナがその文句を言い切る前にマサツグはリーナへ手を伸ばし!…


__ッ…ポンッ…ッ!……ッ…


「いつも通りで良いんだよ!…いつも通りで!…

今から戦う相手はあの時お前を負かせたただの冒険者だ!…

何の接点も無い!…そいつの事を何も知りはしない!…

ただリベンジマッチだ!!…」


「ッ!……ッ…ッ~~~…」


その際伸ばした先と言うのは頭で有り!…そこからまるでリーナを子ども扱い!…

さもシロ達と同じ様に!…頭を撫でて少しは緊張を和らげようとして行くと、

同時に気にしないよう言葉を!…

と言うのも今からリーナが相手にするのはただの冒険者と話し出す!…

何なら今までの関係もリセットするよう!…

接点が無い様な事を口にすると、雪辱を晴らすと言う事だけを考えさせる様に!…

と、一方で突如頭を撫でられた事でリーナも思わずポッ!と…

それこそそう言われても意識をしてしまう様な!…

何なら逆効果である!とばかりに頬を染めてモジモジとすると、

シルビィがその様子を羨ましそうにジッと凝視!…そして遂にその時間が訪れる!…


__…ガコンッ!!…ギイィィ~~!!……ッ…


「…御前試合最終戦を行います!!…ご両名、どうぞ!!…」


それは控室の扉が独りでに開き出すと、扉の向こうから兵士が二人現れ!…

と、その内の一人が中を見回してマサツグとリーナの両名を確認!…

すると次には二人に声を!…遂に出番が回って来た事を口にして行き!…

その兵士の呼び声にマサツグとリーナもピクッと反応を示して行くと、

マサツグは先にスッと立ち上がってリーナの頭から手を放す!…

そして軽く伸びをして見せる!…

一方でこの時リーナはマサツグから手を離された事でハッと我に返ると、

何とも言えない様子を露わに!…それはもっとして欲しい様な恥ずかしい様な!…

だが人目がある手前で何も言えず!…

とにかく動揺を隠す事に必死になると、マサツグが声を!…

いつもの様に振舞って見せる!…


「ッ!…はあぁ~…やれやれ!…

…ほれ、お呼びが掛かったぞ?…行くとしますか!…」


「ッ…あ、あぁ………ッ…」


この時もう既に草臥れた感じでお呼びが掛かった事を口にすると、

リーナも動揺をしながら返事をして見せ!…

と、途端にまた緊張に苛まれる様なそんな様子を!…

だがお呼びが掛かった以上行くしかなく!…

気を引き締めるつもりでグッと拳を握って行くが、やはり緊張が勝り!…

自身の心音を耳にする!…

それは今までにない位に、爆音と言う程でも無いのだが!…

ハッキリと音を聞いてしまうと、余計に意識をする事に!…

と、一方でそんな様子に気が付いていないマサツグはシルビィにふと視線を向け!…


「シルビィは如何するんだ?…多分控室には戻らないが?…」


「ッ!…では私はシロ様方の方へ……旦那様、どうかご武運を!…」


その際シルビィは未だ正座状態!…そしてマサツグが問い掛ける様に声を掛け!…

もう控室に戻って来ないであろう事も話して行くと、

それを聞いたシルビィもピクッと反応!…次にはマサツグの方へ視線を向ける!…

そして戻って来ないと分かれば行く場所は一つ!とばかりに、

シルビィはシロ達の居る観客席に向かうと言い!…

そして最後にマサツグの無事を祈る様に!…

スッと立ち上がってはスッと従者らしく!…

マサツグに対してまた頭を下げて見せると、

マサツグもそんなシルビィの様子を見てピクッ!と…

苦笑いをしながら返事をする!…


「ッ!…そんな改まったモンじゃねぇよ!…

…ちょっくらダチと暴れる位だ!!…な?…」


「………。」


「……はあぁ~…全く!…とにかく行きますか!…」


それこそただ軽く手合わせをする位のノリで仰々しい!と…

その際チラッとリーナに同意を求めるよう声を掛け!…

と、同時に振り向きその様子を見るのだが!…

そこにはまた考え込む様にして黙りこくる!…

異様な雰囲気のリーナの姿を目にして行くと、

マサツグもそんなリーナを見てまたハァ~ッと溜息!…

世話の掛かると言った様子で呆れてしまう!…

しかし幾ら呆れようとも話は進まず、とにかく件の決戦に向かう事を口に!…

と、それに対して返事は無いモノのリーナも同伴!…

そして兵士の案内の元二人は控室を後にして行き!…

シルビィも二人が見えなくなるまで!…

見送りとばかりにずっと頭を下げ続けると、今度は居なくなった事で移動を開始!…

先程言っていた通りに観客席に向かい始める!…


さてそんな決戦に向かう道中なのだが!…

この時リーナはまるで葛藤をする様に心の中で思いを巡らせ続けると、

ずっと暗いと言うか何とも神妙な表情を浮かべ!…


__コッ…コッ…コッ…コッ……ッ…


{…やはり…やはり私は!!……如何思ってもマサツグの事が好きで!!…

本当ならこんな事はしたくはない!!…だがやらなければ!!…

やらなければ王家の務めを果たせない!!…

せめて鬼になろうとマサツグに手加減は無用と言ったが!!…}


この移動の間リーナはずっと葛藤!…思いつめた様子で俯き!…

今まで何とか自分の気持ちを誤魔化す様に挑発や強がりをしていた訳だが、

ここに来て遂に!と言った様子で綻び!…ドンドンとその足取りは重くなる!…

と言うのもその本音はやはりこんな事などしたくはない!と、

マサツグへの思いと比例する様に抵抗を感じ!…

すると一人悶々としながら歩き続けていると、更に二人を別つ様に!…

この時仰々しくは言っているが、

要は単純にそれぞれのゲートへ向かう為に別れるだけで!…


「…では王女殿下はこちらに!…マサツグ殿は…」


「反対側な?…OK!…」


__コッ…コッ…コッ…コッ…


と、ここで兵士の一人がマサツグに言葉を!…

と言うのも自分はリーナを連れて行くとばかりに…その進む方向を指差しながら!…

マサツグには反対側を進んで行って欲しい様なそんな事を口に仕掛けると、

マサツグも直ぐに察した様子で返事!…その兵士とは反対側の方を指差す!…

そして了承をした所でもう一人の兵士と共にその言われた方に向かい歩き出すと、

一方で突如リーナが我慢の限界!とばかりにマサツグへ声を!…


「ッ…ッ~~!!…マ!!…」


「リーナ!!」


__ッ!?……チラッ?…


それこそ待って!と言わんばかりにマサツグの名前を口にしよう!と…

しかしそれよりも先に!…マサツグが察した様子でリーナに背を向けながら!…

徐にリーナの事を呼んで足を止めると、

リーナも突如マサツグに呼ばれた事でビクッ!と…

驚くそんな様子を取ってしまう!…そして呼ばれた事に驚きながらも!…

目をパチパチとさせてマサツグの事を見詰めていると、

マサツグもチラッと様子を見るよう少しだけ振り返って見せ!…


「…お前があの時王様やそのほかの事を思って、

この手案に乗った事は分かって居る!!…

そんでもってお前がそれに集中出来るよう、

俺に本気になってくれと頼んだ事も分かって居る!!…だから!!」


__ビッ!!…ッ!!…


と言うのもリーナの気持ちを見透かしている!とばかりに…

徐にリーナの事を淡々話し!…

そのリーナの真意についてもちゃんと分かって居る事を!…

何処かキザ?っぽく話して行くと、一方で突如リーナの事を指差す!…

そしてさも敵を見つけた様な鋭い眼差しを向けて見せる!…

となるとマサツグからそんな視線を向けられた事で!…

思わずリーナも更にビクッと反応すると、

マサツグは更にリーナへ挑発するよう言葉を続け!…


「俺はこの国を潰すつもりで行くから!!…

お前も必死で抵抗しろよ?……でないと…」


__ズズズッ…ブワアアァァ!!!…ッ!?…


「本気で潰しかねないからなぁ?…

…ッ…んじゃ、また闘技場で!…」


それは請け負ったからにはちゃんとやると言った様子で!…

リーナを奮い立たせよう!と…いやこの場合はヘタレていると言うべきか?…

とにかくナヨナヨしているリーナに喝を入れるよう挑発の言葉を口にすると、

その身に何か黒いオーラを!…不穏なモノを纏い始める!…

宛らそれは今目の前で魔王化しようとして居る様にも見えてしまうと、

リーナはそんなマサツグの様子に三度ハッと驚き戸惑い!…

何ならそのリーナのお付きの兵士はそれを目にして腰を抜かし掛けてしまい!…

一方でそんな兵士の様子などお構いなし!…

マサツグはそのまま魔王化する事は無く!…

リーナに覚悟を決めさせるよう最後まで不遜な態度を露わにすると、

その場を後に!…一人反対のゲートに向かう!…

因みにマサツグにもお付きの兵士が居たのだが、こっちは完全に腰を抜かし!…

その際失禁とまで行かないが立つに立てず!…

と、一方でそんなマサツグの本気の威圧を目にした兵士は!…

生きた心地がしなかった!とばかりに…


「…あ、あれが!!…あれが四大陸を渡り歩いた英雄!!…

ひ、姫様!!…如何かご無理は!!……ッ!?…」


当然驚いたとばかりに言葉を口に!…

そしてその一片を目にして未だ動揺を隠せない様子で!…

次にはあんな化け物とリーナが戦うのか?と…

思わず無謀に感じた様子で慌てて戸惑う反応を露わにすると、

無理はいけない!と言って注意を促す言葉を!…

その際ここで兵士がチラッとリーナの表情を確認する!…

と、そこには殺気を向けられた事で表情を強張らせるリーナの様子がそこにあり!…

リーナもリーナでそんなマサツグの様子を目にして何かを覚悟した様に!…


「ッ…行くぞ!!…私は……私は自分の職務を全うする!!!」


「ッ!?…ひ、姫様!?…え!?…急に如何し!?…

…ッ!?…お、おい!!…お前大丈…!!」


怒りと言うよりは何か危機感を感じた様な!…

となると途端に使命感を燃やし始め!…

次には騎士のリーナに戻ったよう先を急ぐ事を口にすると、

兵士を置いてそのままゲートへ歩き出し!…

一方でそんなリーナの変わり様?に随伴の兵士もこれまた戸惑う!…

それこそ思わず見送る様にしてリーナの背中だけを見詰めて行くと、

次には振り返ってマサツグの背中を見よう!と…

が、振り返った所でマサツグの姿はそこにはなく!…

在るのは腰を抜かしている自身の同僚の姿で!…

それを見つけた兵士も慌てて!…

その兵士を心配して手を貸すそんな様子を取って見せると、

一体何が有ったのか?を尋ね…


と、これまた一方ではマサツグとリーナがそれぞれゲートに入って行き!…

この時それぞれ一人で歩いて来た事に衛兵が疑問を!…

お付きの兵士の事に関して何故ついて来て居ないのか?に疑問を持つと、

以降はオリハやシルビィの時と同じく!…逃走防止に鍵を!…

そして二人の目の前のゲートが開かれ始める!…

すると臆する事無く二人はスッと闘技場へ向かい歩き出すと、

漸く観客達の目にその英雄と姫騎士の姿を露わにして行き!…


__ワアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ!!!!…


「ッ!?…うっへぇ~…相変わらずの大歓声!…こりゃ堪んねぇなぁ?…」


「………。」


二人が闘技場に出てきた瞬間今までで一番の大歓声が!…

となるとその大歓声にマサツグもビックリ!…

思わずビクッとする様に狼狽える姿を露わにすると、

おっかなびっくり辺りを見回し!…そして中央にある闘技台の方へと歩き始める!…

一方でリーナの方はと言うと、

その大歓声に対してさも慣れて居るのか全くの無反応の様子!…

いやそれよりも今は目の前の敵にのみ集中するよう!…

ジッと前だけを見詰め続け!…これと言った返事等も何も見せる事無く!…

異様なまでに真剣?な表情を浮かべる行くと、

そんなリーナの様子にふと観客達の中でも疑問が…

何かいつもと違う?と言った印象を持たれる!…

そして二人がその闘技台に向かい歩き続けると、一方で進行が入り始め!…


〈…ではこれより!!…本日の最後の取り組みである!!…

冒険者・マサツグと!…

騎士・リーナ・ハイデルグ・スプリングフィールドの決闘を行う!!…

…ルールは前回と同様!!…相手を戦闘不能!…

或いは降参させればそれで試合を終了とする!!…

…両者共に励み!!…奮闘するよう!!…〉


大臣らしき男が魔石を手に!…これが最後である事を!…

何なら大臣も楽しみにして居た様子で二人の名前を口にすると、

軽くルール説明も挿み!…今始まる様な事を続けて行く!…

そして互いに応援をするよう言葉を終えると、また周りからは歓声が送られ!…

中には勿論シロとハクとフィロの声も聞こえて来ており!…

と、さすがにこの観客の量の中三人を見つける事は叶わないが!…

それでも三人の声が聞こえて来た事で!…

マサツグも何かホッ!と安堵する様子を取って見せると、

同時にふとある事について不安と言うか…ちょっとした事を考え出す!…


{…さっき試しにリーナに発動出来るかやってみたけど…

出来る気がしねぇ~!…やっぱ相当頭に来てる相手でないと無理なんじゃ?…}


__………。


と言うのも先程ここに来るまでに一度!…

魔王化出来るかどうかをやってみた訳であるが、

やはり先程見たく威嚇位しか出来ない!と…

口には出さず心の中で悩み続け!…一応リーナからの要望?の為!…

出来る様になっておいた方が良いのでは?と考えると、

さて如何やって魔王化しようか?と…

リーナに対してどの様に負の念を持つか?でとにかく悩む!…

一方でリーナはそんなマサツグに対して何も言わずただジッと見詰めると、

未だ神妙な面持ちを!…

と、これまた一方ではそんなリーナの様子など御構い無しに!…

審判が進行を引き継ぎ!…


「…両者!!…位置に!!…」


__…ッ……ザッ…ザッ……チャキッ!!…スラアァ!!……ッ…


審判は淡々と試合の前の準備を二人に求め!…

と言っても今までの選手達同様位置に着くよう!…

それぞれの位置を指し示し武器を構え出す事を確認すると、

リーナは表情を変える事無く腰に佩いている剣に手を!…

いつものレイピアを抜いて見せる!…

そしてマサツグに対してスッと構えを取って行くと、

一方のマサツグは位置に着いたは良いものの!…

未だリーナを如何やって恨む?かで悩み続け!…

と、悩んでばかりで構えない事から審判もピクッと気が付いた様子で!…


「…ッ!…マサツグ殿!…武器を!…」


「ッ!…え?…あ、あぁ…」


それこそ注意をするようマサツグを呼び、直ぐに武器を構えるよう促し!…

と、声を掛けられた事でマサツグもハッ!と…

その際リーナが武器を構えているのを目にして行き!…

自分も構えない事には始まらない!と言う事を自覚すると、

一旦は考える事を止め!…

スッと背中に背負っている大剣へ手を伸ばして見せる!…

そして特段何か変な事をする事無く!…

グッと柄を掴んで行くと、いつもの様に大剣を抜剣し始め!…


__…ッ…ジャコンッ!!…スラアァ!!…ブオンッ!!!…どよぉ!?…


「か!…片手であんなデカい剣を!!…」


「こ、これが!!…これが英雄と呼ばれる者!!…」


と、この時マサツグとしては別に何も特別な事はしていないのだが!…

しかし普通の者達からすると非常に異様な光景であり!…

と言うのも本人の身の丈位ある鉄の塊を片手で抜剣!…故に周りはあり得ない!と…

一体どんな腕力をして居るのか!?とさも化け物を見る様な目を向けてしまうと、

これが英雄!と納得もし始め…

それこそ英雄と言えば何でもありだ!と言う風に会話が聞こえる!…

そしてそんな話しが偶然マサツグの耳にも入って行くと、

その外からの言葉に対して心の名でツッコミを口に!…


{…ンな大層なモンじゃねぇんだよなぁ~…

プレイヤーその気になれば全員出来るようになるんだよなぁ~…

…でもそんな事より!…}


__…ッ……。


何故ならやろうと思えば出来るモノであり、特段難しいモノではなく!…

だがそれがNPCとなると別の話しでもこれまた有り!…

何なら先程の話もプレイヤーのモノなのかNPCのモノなのか、

何方かは分からないものの!…

とにかくマサツグが一人然程難しいモノでは無い!と言った事を考えると、

次にはふと別の事が気になり始める!…

と言うのもジッと目の前のモノを凝視して行く!…

その際マサツグの目の前には未だ神妙な表情を浮かべるリーナの姿が有り、

その神妙具合?にマサツグも見た事がない!と…

故にマサツグからするとその表情は何?と思ってしまい…


{…何か様子が可笑しい?…確かに焚き付ける様な事を言ったが…

だとしてもあの反応は可笑しい様な?……何かまた…}


心の中で考察をし始め!…自分が先程煽ったせいか?と考えると、

しかし同時にそれも可笑しい!と考え…余計に深みに入って行く!…

因みに可笑しいと思った理由に関してはリーナは煽られると神妙にはならず、

怒る傾向の方が多いからで!…

これも偏にそれなりに付き合いがあったから分かる!と言った事であり…

しかしだからと言うべきか!…

とにかく何か変な事を考えていそうに感じてしまうと、また考え事に没頭!…

すると次には面食らう事になってしまう!…


「…ッ…両者共に良し!!…ッ!!…始めえええぇぇ!!!」


「ッ!!…はああああぁぁぁぁぁ!!!」


その原因と言うのも審判で!…

両者互いに武器を構えた事でGOサイン、試合開始と言ったからで!…

となるとその号令を聞いてリーナは当然マサツグに突貫!…

いつものスタンスを崩す事無く!…

しかし神妙な面持ちで果敢にマサツグへ向かって行くと、

マサツグもリーナが動き出した事でハッ!と…

しっかり試合開始の合図を聞き逃してしまう!…

となると向かって来るリーナに対して慌てて見せると、

いきなりリーナ優勢で鍔迫り合いに発展していき!…


__ッ!?…ギイイイィィィィンン!!!…ギギギギ!!!…


「ッ~~~!!…っと、あっぶねぇ!!!…え!?…か、開始の合図は!?…」


この時マサツグはまだ呑気な事を口にして居り!…

しっかり聞き逃した事に戸惑い!…

合図の有無についてとにかく慌て様まで露わにすると、思わず辺りを見回し!…

困惑の様子を堂々見せる!…

するとそんなマサツグの様子にフィロも頭を抱える様にして呆れてしまうと、

そんな事など御構い無しにシロとハクは全力でマサツグを応援!…

と、そんな声も観客の声援に消えてしまい!…

一方でマサツグに鍔迫り合いを仕掛ける!…

リーナはクッ!と歯を食い縛る様子を見せると、ふと気になる事を口に!…


「ッ!!…クッ!!…!!!」


「ッ!?…ふぇ!?…」


と言うのもマサツグの事を魔王!と、それこそ憎むべき相手の様に言葉を零し!…

となるとそんなリーナの言葉にマサツグもピクッ!と…

まだ魔王化していないにも関わらず、魔王と呼ばれた事で思わず戸惑い!…

何ならこの時視線をチラリ!…するとそこにはさも最終決戦と言った様子で!…

マサツグに対してしっかり敵意が向けられている!と言うか…

とにかくそのリーナの視線から妙にヒシヒシと異様な感情が伝わって来ると、

マサツグは更に困惑する事に!…

そしていきなりのスタートを迎えてしまった事に!…

情けなくも慌てて戸惑って見せるのであった!…

しおりを挟む
感想 63

あなたにおすすめの小説

レベル1のフリはやめた。貸した力を全回収

ソラ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ち、ソラ。 彼はレベル1の無能として蔑まれ、魔王討伐を目前に「お前のようなゴミはいらない」と追放を言い渡される。 だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。 自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。 「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」 契約解除。返還されたレベルは9999。 一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。 対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。 静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。 「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」 これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。 (本作品はAIを活用して構成・執筆しています)

俺の家に異世界ファンタジーガチャが来た結果→現実世界で最強に ~極大に増えていくスキルの数が膨大になったので現実世界で無双します~

仮実谷 望
ファンタジー
ガチャを廻したいからそんな理由で謎の異世界ガチャを買った主人公はガチャを廻して自分を鍛えて、最強に至る。現実世界で最強になった主人公は難事件やトラブルを解決する。敵の襲来から世界を守るたった一人の最強が誕生した。そしてガチャの真の仕組みに気付く主人公はさらに仲間と共に最強へと至る物語。ダンジョンに挑戦して仲間たちと共に最強へと至る道。 ガチャを廻しまくり次第に世界最強の人物になっていた。 ガチャ好きすぎて書いてしまった。

おばさん冒険者、職場復帰する

神田柊子
ファンタジー
アリス(43)は『完全防御の魔女』と呼ばれたA級冒険者。 子育て(子どもの修行)のために母子ふたりで旅をしていたけれど、子どもが父親の元で暮らすことになった。 ひとりになったアリスは、拠点にしていた街に五年ぶりに帰ってくる。 さっそくギルドに顔を出すと昔馴染みのギルドマスターから、ギルド職員のリーナを弟子にしてほしいと頼まれる……。 生活力は低め、戦闘力は高めなアリスおばさんの冒険譚。 ----- 剣と魔法の西洋風異世界。転移・転生なし。三人称。 一話ごとで一区切りの、連作短編(の予定)。 ----- ※小説家になろう様にも掲載中。

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

【完結】パーティに捨てられた泣き虫魔法使いは、ダンジョンの階層主に溺愛される

水都 ミナト
ファンタジー
【第二部あらすじ】  地上での戦いを終え、ダンジョンに戻ったエレインは、日々修行に明け暮れつつも、ホムラやアグニと平和な日々を送っていた。  ダンジョンで自分の居場所を見つけたエレインであるが、ホムラに対する気持ちの変化に戸惑いを覚えていた。ホムラもホムラで、エレイン特別な感情を抱きつつも、未だその感情の名を自覚してはいなかった。  そんな中、エレインはホムラの提案により上層階の攻略を開始した。新たな魔法を習得し、順調に階層を上がっていくエレインは、ダンジョンの森の中で狐の面を被った不思議な人物と出会う。  一方地上では、アレクに手を貸した闇魔法使いが暗躍を始めていた。その悪意の刃は、着実にエレインやホムラに忍び寄っていたーーー  狐の面の人物は何者なのか、闇魔法使いの狙いは何なのか、そしてエレインとホムラの関係はどうなるのか、是非お楽しみください! 【第一部あらすじ】  人気の新人パーティ『彗星の新人』の一員であったエレインは、ある日突然、仲間達によってダンジョンに捨てられた。  しかも、ボスの間にーーー  階層主の鬼神・ホムラによって拾われたエレインは、何故かホムラの元で住み込みで弟子入りすることになって!? 「お前、ちゃんとレベリングしてんのか?」 「レ、レベリング…?はっ!?忘れてました……ってめちゃめちゃ経験値貯まってる…!?」  パーティに虐げられてきたエレインの魔法の才能が、ダンジョンで開花する。  一方その頃、エレインを捨てたパーティは、調子が上がらずに苦戦を強いられていた…  今までの力の源が、エレインの補助魔法によるものだとも知らずにーーー ※【第一部タイトル】ダンジョンの階層主は、パーティに捨てられた泣き虫魔法使いに翻弄される ※第二部開始にあたり、二部仕様に改題。 ※色々と設定が甘いところがあるかと思いますが、広いお心で楽しんでいただけますと幸いです。 ※なろう様、カクヨム様でも公開しています。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

リストラされた42歳、確率の向こう側へ。~なぜか俺の選択肢がすべて正解になる件~

RIU
ファンタジー
「君には今月いっぱいで席を空けてもらいたい」 42歳、独身、社畜。会社のために尽くしてきた柏木誠は、理不尽な理由でリストラされた。 絶望の中、雨の神社で野良猫を助けた彼は、不思議な光と共に【確率固定】という異能――「無意識に正解を選び続ける豪運」を手に入れる。 試しに買った宝くじは10億円当選。 復讐心に燃える元上司を袖にし、元天才投資家の美女をパートナーに迎えた柏木は、その豪運で現代社会を無双していく。 「俺の選択に間違いはない。なぜなら、確率の方が俺に合わせるからだ」 枯れたおじさんが資産と余裕を手に入れ、美女たちに頼られながら、第2の人生を謳歌する痛快サクセスストーリー!

魔眼の剣士、少女を育てる為冒険者を辞めるも暴れてバズり散らかした挙句少女の高校入学で号泣する~30代剣士は世界に1人のトリプルジョブに至る~

ぐうのすけ
ファンタジー
赤目達也(アカメタツヤ)は少女を育てる為に冒険者を辞めた。 そして時が流れ少女が高校の寮に住む事になり冒険者に復帰した。 30代になった達也は更なる力を手に入れておりバズり散らかす。 カクヨムで先行投稿中 タイトル名が少し違います。 魔眼の剣士、少女を育てる為冒険者を辞めるも暴れてバズり散らかした挙句少女の高校入学で号泣する~30代剣士は黒魔法と白魔法を覚え世界にただ1人のトリプルジョブに至る~ https://kakuyomu.jp/works/16818093076031328255

処理中です...