(仮)異世界で私に家族ができました

白兎

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当たって砕けろ

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美里さん全然変わってなかったな。

「ずいぶん個性的な人でしたね。」
「美里さんは私に本当に良くしてくれて、姉のような存在なんです。」

父が死んでしまったときも
わざわざ他国から帰ってきてくれて(もちろん仕事は全てキャンセルしたらしい)一緒に泣いてくれた。

「今から部屋に案内するので.....父の部屋でもいいですか?」
「構わないよ。迷惑をかけて申し訳ないね。」
「いえ、申し訳ないのはこちらです。客室でも良かったんですが掃除をしたのがだいぶ前で.....。」
「本当に君は.....優しい子だ。ところで......ご両親は?無断で君のお父さんの部屋を借りるわけにはいかないし、お世話になるから挨拶をと思ったんだけど。」


話してなかった....。
忘れてた!!


「両親は2人とも他界しているんです。」

別に言っても問題なさそうだし、気まずい空気にしたくなかったから明るく言う。
もちろん笑顔は意識している。

なのに

ロイドさんは辛そうな顔をする。

「すまない。辛いことを思い出させてしまったね。」


私より辛そうな顔をするから戸惑った。
ロイドさんは優しい人だとそう思った。


「そんなことありません。ご飯食べられそうですか?」

ご飯の話に持っていくのはどうかと思ったけど、暗い話をするのは良くない。

「食べるのに支障は無いけど...いいのかい?ご馳走になって?」
「構いませんよ。1人分増えても問題ないので。」
「じゃあお言葉に甘えるね。」

笑ってくれた

個人的に
暗い顔もミステリアスな感じがして良かったけど、笑顔のほうがいいと思った。


断じてそういう思いではない。

ーーーーーーーーー

ロイドさんを部屋に案内した後、久しぶりに1人じゃない食事をした。

父が死んでしまってから誰にも会いたくなくて、いつも1人で食べていた。
だからなのだろうか。

食事は思ったよりも楽しくて
父がまだ生きていた頃のことを思い出した。


少し、寂しくなった


「大丈夫かい?」
「っ....すみません。少し昔のことを思い出してしまって。」

心配して私の顔を覗き込むロイドさん。
少しの変化にも気づいてくれる。

「この食事がとても楽しくて...つい。」

単純に嬉しかった


落ち着くな、ロイドさんと一緒にいると心が温かくなる。
今更だけど
ロイドさんはハーフなのかな?
顔立ちの整ってる人ってハーフってイメージがあるんだけど。

「......あのーー」
「私はハーフじゃないよ。」

なぜだろう、心を読まれた?
まぁ、たまたまだよね。

「じゃあ、家系に美形の遺伝子があるんですか?」
「まあ、そういう見方もできるね。でも違う。」

難しすぎる。
頭をフル回転させてもそれ以外なにも出てこない。


....これがダメならもう答えは無い!

当たって砕ければいい!


「突然変異でもないよ。」
「えっ......。」


当たる前に砕けた


放心状態の私にロイドさんは微笑む

「私は神様だよ。」
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