(仮)異世界で私に家族ができました

白兎

文字の大きさ
15 / 26

手紙

しおりを挟む



......そういえば

「ロイ兄はなんであそこに居たの?最高神なのに......。」
「あぁ、それはね。スイの世界“アース”に人間じゃない者が居るという報告を受けてね調査に行っていたんだよ。」
「っ!?それじゃあ、こんなことしてる場合じゃ!」

もし私のせいでロイ兄に迷惑をかけていたら洒落にならない
最高神であるロイ兄が行ったぐらいだ


そうとうな面倒事だった筈


「そんな思いつめた表情はしなくていいよ。」
「なんで?」
「その正体がスイだったからね。」


.....そっか、うん


なんでなのかは.....一応想像がつく
翼のある人間は人間とは言わないもんね

「じゃあ、何で倒れてたの?」
「それはね、アースに行く時というか他の世界に行く際に少なからずダメージを受けるんだけど、思ったよりも身体へのダメージが酷くてね.....倒れてしまったんだ。」

なんというか
ロイ兄ってどこか抜けてるのかな?

「着いたよ。」
「えっ!」

いろいろ考えている間に着いてしまったらしい


.....でも此処って


「.....草原?」

目の前に広がるのは青々とした草が辺り一面を覆っている草原
草の上を歩くと絨毯のようにふかふかしている

「ロイ兄、此処って異世界に関係あるの?」
「今はただの草原だけど、此処からじゃないと異世界に行けないんだ。」
「それって、どういうこと?」
「....すぐ分かるよ。」

そう言うとロイ兄は手を前にかざして呪文らしき言葉を言う。
すると少し先のところに陣が浮かび上がり巨大な門が現れた。

「.....あんなのどこから?」
「扉の間だよ.....でも、あそこは狭いし扉から何か出てきたときに対処できないから草原に出て扉を取り出さないと後々面倒なことになるんだ。」
「異世界には門をくぐって行くの?」
「そうだよ.....出入り口が穴とかだったら誤って他の世界に行ってしまう可能性が高くなるからね。」

....凄く安全を重視してるんだ
たぶんだけど誤って他の世界に行ってしまうというのは、神様達のことじゃなくて人間とか動物のことだと思う

「ロイ兄って優しいんだね。」
「そんなこと無いさ。」

そう言ったロイ兄の顔は少し寂しそうだった

その影響か
....少し寂しくなった

「異世界に言ったら美里さんにはもう、会えないんだね。」
「そうなるね。」
「学校とかはどうなるの?」
「一応、学校に関しては退学することになる。」
「そっか。」

学校には特に思い入れは無かったから、たいして何も思わない
入学したばっかりだったし友達もいなかったし

ん?退学?

「退学って?」
「安心するといい。もう届けは提出してある。」

いつの間に
ほんとに.......いつ出したの?

「家庭事情でって言ったら縋り......もう一度検討してほしいと言われたけどね。まぁ、受け取ってもらえたよ。」
「.......。」

こういう時、反応に困る。仕事早すぎと言うかなんというか

「じゃあ....美里さんのほうも?」
「あぁ、話はしてある。」
「......何か言ってた?」

本当にいつ話したんだか分からないけど、伝言とかあったらいいな
そう思っているとロイ兄は懐から白い便箋を取り出した

「これを渡してほしいと頼まれた。」

そこには

とても綺麗な文字が綴られていた

___________________________________________

親愛なる妹 翠へ

貴方から何も聞かされなかったことに少し怒っています。
だって言われないと何も分からないでしょ。
せめて相談してほしかった。
翠らしいといえば翠らしいけどね。
それに異世界?
最初、ロイドさんの頭が可笑しくなったのかと思ったわ。
まぁ、翠が決めたことなら何も言わないけど......。
ちなみに家は私が貰うわよ。
日本での拠点にさせてもらうから。

だから

寂しくなったら、いつでも帰ってきていいからね?
あなたは私の大切な妹なんだから


翠、これから先もずっと大好きよ。


貴方の家族・姉である美里より
___________________________________________


......美里さん

「私も大好きだよ。」


その声は


ガサッガサッ.....

不吉な音の中に消えていった




「.......何の音?」


此処には今、私とロイ兄しかいないはず。それに音がだんだんこっちに近づいてきてる。
ロイ兄のほうを見ると、ロイ兄と目が合った。

ロイ兄も気づいてる

互いに頷き辺りを警戒する。
しばらくして音が止まった。

「......もしかして気のせい?」

そう思うほど長い時間警戒しているように感じた


ピー!ピー!


だから鳴き声を聞いたとき
凄く安心した

「.....雛鳥?」

何かの鳥の雛が草から顔を出して鳴き始めた。
白くてモフモフしていて緑色の瞳

可愛い!

「クリウォーンの雛か。」
「クリウォーン?」
「クリスタル、宝石なんかを生み出すことができる鳥だよ。庭園にいるはずなのに、どうしてこんなところに?」

ロイ兄は優しい微笑を浮かべながら雛を抱き上げる。
その瞬間、何かがロイ兄に向かって飛んできた。

「....っ!?危ない!!」

とっさに、ロイ兄を強く押す。押されて体制を崩したロイ兄が私を見て驚いた顔をしたのが見えた。
その瞬間左肩に激しい痛みを感じて、私は意識を失った。 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える

ハーフのクロエ
ファンタジー
 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。  主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。

転生?憑依?したおっさんの俺は【この子】を幸せにしたい

くらげ
ファンタジー
鷹中 結糸(たかなか ゆいと) は、四十目前の独り身の普通という名のブラック会社に務めるサラリーマンだった。だが、目が覚めたら細く小さい少年に転生?憑依?していた。しかも【この子】は、どうやら家族からも、国からも、嫌われているようで……!? 「誰も【この子】を幸せにしないなら俺が幸せにしてもいいよな?」

悪役令嬢が処刑されたあとの世界で

重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。 魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。 案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。 敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。 結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。 だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。 「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」 謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。 少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。 これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。 【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】

落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!

ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。 ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。 そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。 問題は一つ。 兄様との関係が、どうしようもなく悪い。 僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。 このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない! 追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。 それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!! それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります! 5/9から小説になろうでも掲載中

処理中です...