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第2章
事故30分前
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碓氷峠の山道を、真琴はマッハのエンジン回転数をレッドゾーンに維持させながら、バイクを右に左に倒し、迫り来るコーナーを疾走していた。真琴は、毎週土曜の夜、欠かさずここを走っていた。エンジンのノイズが、静寂な山道に響き、闇の彼方に消えていく。ハンドルに軽くカウンターを当てると、リアタイヤがスーと滑ってスライドする。カーブがきつい碓氷峠だったが、真琴には走り慣れた道だった。時速80キロで、ブラインドコーナーにインから突っ込んでいく。倒しこんだ側の金属ステップが路面に接触し、ガリガリ音を立てながら、小さな火の粉が飛び散る。
先ほどから前を走る赤いテールランプがコーナーに消えたり、現れたりしていた。ずっと真琴の前を走っていたゼファーだ。真琴と同じように、かなりの腕のようだ。しかし、真琴を意識してか、抜かれないように無理して走っているような走りだ。余裕がなかった。コーナーの手前で追いつくが、コーナーを抜けるところでは、慌てるように真琴を引き離そうと加速していく。よほど負けず嫌いな性格のようだ。真琴は車間距離を空けた。後ろ姿しか見えないが、どう見ても女の体つきをしている。
コーナーを抜けたところで、突然目の前で悲鳴が聞こえた。反射的に左足をすばやく動かし、ギヤをトップからロウに落とし、スロットルを回し回転をあげエンジンブレーキをかけながら、フルブレーキングをして停まった。さっきまで真琴の前を疾走していたゼファーが事故ったのだ。ブラインドコーナーの出口で膨らみすぎて、山肌に激突したらしい。真琴はマッハのサイドスタンドを立て、シートから降り立った。ヘルメットを取ると、漏れたガソリン臭が鼻を突いた。
先ほどから前を走る赤いテールランプがコーナーに消えたり、現れたりしていた。ずっと真琴の前を走っていたゼファーだ。真琴と同じように、かなりの腕のようだ。しかし、真琴を意識してか、抜かれないように無理して走っているような走りだ。余裕がなかった。コーナーの手前で追いつくが、コーナーを抜けるところでは、慌てるように真琴を引き離そうと加速していく。よほど負けず嫌いな性格のようだ。真琴は車間距離を空けた。後ろ姿しか見えないが、どう見ても女の体つきをしている。
コーナーを抜けたところで、突然目の前で悲鳴が聞こえた。反射的に左足をすばやく動かし、ギヤをトップからロウに落とし、スロットルを回し回転をあげエンジンブレーキをかけながら、フルブレーキングをして停まった。さっきまで真琴の前を疾走していたゼファーが事故ったのだ。ブラインドコーナーの出口で膨らみすぎて、山肌に激突したらしい。真琴はマッハのサイドスタンドを立て、シートから降り立った。ヘルメットを取ると、漏れたガソリン臭が鼻を突いた。
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