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聖女様召喚・ヒースウッド家の叫び
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この世界には人間と魔人がいて、今も睨み合いが続いている。大昔は戦争になったのだが、魔王と勇者の激突はお互いとこの大地にとって大きな傷となり、海峡を挟んで長い休戦となっているのだ。
その魔王が復活したのか、魔素の異常な高まりや異常気象などが観測され、魔素を抑え込むために聖女を召喚することになった。
探してみると、その聖女はこの世界の人間ではなく、異世界からの少女だった。
そう聞かされた時は、ユリウスはこの世界の人間の1人として、「申し訳ない」「できる事があるなら自分も協力したい」と思ったものだが……。
聖女桜井恵美利は城の広間に描いた大掛かりな魔法陣の中に現れ、ポカンとした後、叫んだという。
「え、聖女?私が?いよっしゃー!逆ハー万歳!」
しかし、どこがその身柄を引き受けるのかでもめた。教会と国は仲が良くなくて互いにイチャモンをつけ、飽きた聖女が、居並ぶ貴族や文官、騎士の中からユリウスの兄ニコラス・ヒースウッドの顔を気に入り、鶴の一声でヒースウッド家が聖女の世話をする事となった。
おかげでヒースウッド家はてんてこ舞いだ。
だが、国からも教会からも補助金を受けて、どうにかこうにか聖女を迎える事となった。
名誉な事だ。この時ばかりは、「顔だけはいい」というヒースウッド家の血筋をユリウスも喜んだ――のが間違いだったと、そうそうに思い知ることになろうとは……。
ユリウスは聖女に命じられた「カデン」なるものの制作のために夜更けまで作業をし、夜空に向かって叫びたくてたまらない。
「あんた何様だ!?」
その魔王が復活したのか、魔素の異常な高まりや異常気象などが観測され、魔素を抑え込むために聖女を召喚することになった。
探してみると、その聖女はこの世界の人間ではなく、異世界からの少女だった。
そう聞かされた時は、ユリウスはこの世界の人間の1人として、「申し訳ない」「できる事があるなら自分も協力したい」と思ったものだが……。
聖女桜井恵美利は城の広間に描いた大掛かりな魔法陣の中に現れ、ポカンとした後、叫んだという。
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「あんた何様だ!?」
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