読切ホラー短編集

にゃんこ

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怖いと思うかは人それぞれ

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どこの学校にもある七不思議

そう、七不思議と言っても視えるだけの者、声だけ聞こえる者、感覚でわかるだけの者……様々いると知ったのは高校に入学してからだった。

部活仲間の友人が視えて聞こえる者で、同クラスに自称視える聞こえる者がいたが傍にいるのに気づかないと言う話を聞いた。

「……Aの事?」

「そうだよ。あの人ふざけてるって怒ってたわ友達」

「……あ~、うん。Aってそういうとこあったわ。でも、視える聞こえるだけじゃないって思うんだよね?信じるかわかんないけど、視えないけど感じるというかさ……頭に浮かぶ姿とか思い浮かぶ言葉ってあるんだよね?」

「何それ、例えば?」

部活仲間に七不思議とは違う、たまに感じる教室内にいる様に感じる人?の話をした。

「ふーん、友達にその容姿について聞いてみるわ。でもさAは視えるって注目浴びたいだけだけだって友達怒ってたんだよ!」

数日後

「友達が視えないのに当たってるって驚いてた!そんな人もいるんだってさ」

「あ~……。やっぱり、そうだったんだ?気のせいかなとか、妄想かなとかって思ってたから」

「それで、他にはどことかって聞いてきたんだけど他にもどこかある?」

「他?1階トイレにたまに嫌な感じがして入りにくいとか。特別教室に向う2階と3階の踊り場とか?咄嗟に浮かぶのはそれくらいかな?」

「聞いてみるね」


そうして、部活仲間を通して確認をして、視える聞こえる者と感じるだけの者はそういう霊感もあるのだと互いに知りえた。





子育て中に昼寝から起きた我が子が誰かと話していたりとか、何もない空間を見ていて嬉しそうに笑っていたりとかしていた。

母親は特に害はないと放置をしていた。

そんなある日

「まぁま、あれ!」

我が子に指さされた所は見ためは何もない場所だが、感じる気配があり、母親は無言で凝視し視えない何かに見つめ返されてる感覚もあったが。
害はないと判断し、何もせずに我が子の手を取り何も言わずにその場を立ち去った。

幼い我が子は数回同じような事があったりしたが、感覚的に目を合わせてはいけないモノには視ては駄目だと母親は我が子の手をギュッと掴んでその場を離れたりしていた。


我が子も成長し、幼い頃の話を母親としていた。

「ママって視えてなかったの?声は?」

「視えないよ。声は……波長が合えばかな?」

「ずっと視えてるって思ってた。ママが視線合わせちゃ駄目って奴は気持ち悪い姿だったんだよ」

「目があったら嫌だなって思ったからだけだよ。これからは1人で歩いてる時には気をつけてね?」

「はーい!」

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