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序章
000 運命の歯車が動き出す
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「イヤッ! 放して!」
あまりの恐怖に私は悲鳴を上げてこの場を逃げ出そうと試みたが男に掴まれた腕はビクともしない。
「異邦人が一人でいたら危ないんだよ? 俺達はただ親切にしてあげたいだけなんだからそう怖がらないでほしいな」
そう言って男はにっこりと笑い掛けてきた。飽く迄も良い人を装う男の偽善に満ちた言葉に鳥肌が立つ。男に掴まれている部分から熱い熱を感じて、男が興奮しているのが伝わってくる。それも汗ばんだ指先がねっとりと腕に絡つく感覚の気持ち悪さに、酷い吐き気を催して私は思わず顔を顰めた。
「だったら腕を放して下さい!」
「そんなに叫ばれる何て心外だな。俺達は親切にしてあげているだけなのに」
周りにいる仲間の男達もそれに賛同して楽しそうに首を縦に振っている。これではまるで狼の群れに放たれた羊と同じだ。彼等の中から下卑た笑いが聞こえてくる。耳を押さえてしまいたくなる衝動に駆られながら、私は足に力を入れて必死に引き寄せようとする男に抵抗した。
危険なのは貴方達でしょう! と言いたくても全身が震えて声が出せなかった。私の腕を掴んでいる男の手を引き剥がそうとしてもやっぱりビクともしない。そんな抵抗など何の意味も無いとでも言うように男は楽しそうに私を見て笑っている。
「お願い放して……っ!」
消え入りそうな声で懇願するまでに至ってしまった悔しさに、私は涙で目元を濡らした。もう少しで男達の群れの中に引き摺り込まれそうになって私は心の中で必死に助けを呼んだ。
お願い……誰か、誰か助けてくださいっ!
――刹那、
「何をしている!」
私の必死の願いに答えるように怒号が飛んだ。まるで映画のワンシーンでも見ているような気分だった――声の主は黒い甲冑を身に纏い、黒いマントを羽織った大柄な男性。その男性は黒いマントを翻し金の髪を靡かせながら颯爽と私の前に現れた。
「うわぁ――――――――ッ!」
私の腕を掴んでいた男のものと思われる悲鳴が聞こえてくる中、――ただ茫然とその光景に見入っている事しか私は出来なかった。
突如現れた大柄な男性は、私と男達との間に割って入ると私の腕を掴んでいる男の手を忽ちのうちに軽く捻じ伏せてしまった。
男の手から解放されて私は両足から力が抜けて、ペタンとその場に膝を付いて座り込んでしまう。
私を守る様に背を向けて目の前に立っている男性の広くガッシリとした強靭な背中。風に流れる男性の金の髪が光に反射して輝いている。
それを見た瞬間――全身に強い電流でも流れたのではないかという程の衝撃が走った。
目の前に佇む大柄な男性の後姿が余りにも劇的で、私は得えも言われぬ安心感と不思議な心地よい感覚に囚われてしまう。
こんな緊迫した状況で、どうしてこんな感覚に私は支配されているのだろう? 困惑する頭の中で微かに残っていた理性が、今はそんな感覚に囚われている場合じゃないと警告するのが聞こえた気がした。
私はその感覚から逃れるべく頭を振って何とか気力を持ち直すと、地面に両膝を付いた格好のまま戦慄く体を自身の手で抱きしめながら再度、目の前の大柄な男性を縋る様な気持ちで見上げた。
……貴方は、一体誰なの?
この時私は気付きもしなかった――運命の歯車が動き出した事に。
そして、これが黒将軍の異名を持つ最強の将軍、フェルディナン・クロスと不本意にも異世界に転移させられてしまった私の最初の出会いだった――
*******
モブキャラ要素しかない平凡で平均的な容姿の私、天嵜月瑠16歳。私はまさにゲーム内で言うところのモブキャラだった。腰まである黒髪に黒い瞳、身長160㎝前後の平均的な日本人。そんな私の高校一年生の夏休みに転機は突然訪れた。
『女の子を産まないと帰れない!?~乙女ゲームの世界に転移しちゃいました~』略してプレイヤーの間では「のをない」(女の子を産まないと帰れないの略)と呼ばれている乙女ゲーム。
これは今流行りの”年上、年の差”を強調した乙女ゲーム。剣と魔法が存在する中世ヨーロッパのような風情の世界で、主人公の少女が年上の――それも結構な年の差をものともせずに結ばれる。
そしてもう一つの特徴はこの異世界には男しかいない、男だけの世界完全な逆ハーレム世界ということ。
女が存在しないこの世界では神様が女を別の世界から呼び寄せている。神様によって転移させられた女達は異邦人と呼ばれ、元の世界に帰る為に攻略対象キャラの攻略に向けて動き出すのだが――
登場してくる男性は皆、美形キャラばかり。それも相当に恋愛に関して成熟したおじさまキャラが揃っていて、安心して主人公は身を任せられるという設定だ、表向きは。
しかし事が夜の営み――つまりはセックスやそれに関連する行為に及ぶと、攻略対象キャラは主人公にかなり激しく愛をぶつけてくる。普段は冷静で頼りがいのある大人な攻略対象キャラ達が一変して狼となり、濃厚なエロ展開が発生する世界設定となっている。
つまりこれは溺愛・激愛・純愛系の要素が入り混じった18禁乙女ゲーム。
” 激しく愛され過ぎる展開”が売りのエロゲーだ。
この乙女ゲームの主人公は私と同じ高校一年生で16歳。夏休みに部活動を終えて帰宅している途中――帰り道にある神社へお参りに行ったところ、興味本位で覗こうとした古井戸に落ちてしまうのだが、その時神様がタイミングよく現れて訳も分からないまま別の世界へと転移させられてしまう。
その別の世界は主人公が日ごろ隠れてこっそりプレイしていた18禁乙女ゲーム世界で――そこで主人公の少女はその乙女ゲーム世界で出会った攻略対象キャラと恋に落ちるという設定になっている。
そして私はその乙女ゲームの主人公と正に似たような状況にある。
「ここへ来るのは本当に久しぶり、だな……」
その乙女ゲームと似たような古井戸付の神社が家の近くにもあることを思い出し、感化されて実は今――家の近くの神社まで来てしまっていたのだ。
神社独特の神聖な雰囲気と涼やかな空気を吸って、回りに誰もいないことを良いことに私はうーんと大きく伸びをした。
「まずはお参りしないと」
私はポケットに入っているお財布から小銭を取り出すと、賽銭箱に投げ入れた。お辞儀をしてからパンパンと手を打って、私は主人公の少女と同じお願い事をした。
――どうか素敵な人に出会えますように。
お参りを終えて、私は目的の場所を探すことにした。
「えっと、たしか古井戸は神社の裏にあった筈」
今は夏休みで学校はお休み。そして私は部活動には特に入っていない。所謂帰宅部というやつだ。にも拘らず私は制服を着ていた。
少し襟元が広めにあいたワンピースタイプの制服で、腰元がベルトでキュッと絞られているシンプルな制服だが、それが清楚で可愛いと同世代の間でもかなり人気があるようだ。この制服を着るのが目的で受験する人もいると聞いたことがある。
そして帰宅部の私が何故今、夏休みにその可愛い制服を着て神社にいるのかというと――少し乙女ゲームの主人公の気分になってみたかったという至極単純な動機だった。部活動を終えて帰宅している途中だった主人公の少女は制服を着て神社を訪れていた。
それなら私も主人公と同じような恰好で行ってみようかな? と、ふと思い至った。少し恥ずかしいが主人公の真似をして同じような恰好をした方が気持ちも盛り上がりそうだ。
という訳で、ほんの軽い気持ちで制服を着て訪れた神社の辺りを散策しつつ、トコトコとのんびり神社の裏へと向かうと。そこには古くなって今はもう使われていない古井戸が廃棄されずに今もちゃんと残されていた。
「あれ? 木の蓋が、ない?」
遠目だが蓋が無いように見える。子供が落ちたら危ないからと、何時も木の蓋でしっかりと塞がれていた筈なのにそれがなくなっていた。
「ついてるかも! 一度どうなっているのか中を見てみたかったんだぁ」
古井戸の近くまで寄って再度確認してみたがやっぱり蓋がなくなっている。私は嬉々として中を覗き込もうと古井戸へと更に近づいた――その時だった。地面の隙間に足を取られて躓いた。それも古井戸の丁度真正面という位置で。私はよろけながらも何とか古井戸の縁を掴んだ。
何とか惨事を免れた――そう思っていたらあろうことか、私が掴んでいた古井戸の縁の部分を中心にボロッと盛大に崩れた。というか古井戸の縁の三分の一程が、建物が倒壊する様に次々と連鎖的に崩れて大破した。
「わわわ! あっ、ちょっと待っ……」
突然の出来事に、私はバランスを取ることができず派手に横転した。
「わきゃ―――――――――――――――――――――――――ッ!?」
一変する視界。どうやら古井戸の縁はだいぶ劣化していたらしい。
奇声のような悲鳴を上げて、私は奈落の底にでも落ちていくように真っ暗な古井戸の中を落下していった。
そう言えば、私が生まれる前からあるんだっけ? この神社。
落下しながらも、そんなことが頭を過るだなんてどうかしてる。
それにしてもまさか、乙女ゲーム世界の主人公と同じように何もないところでコケて古井戸の中に落ちるという、間抜けな展開が待っていようとは本当に思ってもみなかった。
あまりの恐怖に私は悲鳴を上げてこの場を逃げ出そうと試みたが男に掴まれた腕はビクともしない。
「異邦人が一人でいたら危ないんだよ? 俺達はただ親切にしてあげたいだけなんだからそう怖がらないでほしいな」
そう言って男はにっこりと笑い掛けてきた。飽く迄も良い人を装う男の偽善に満ちた言葉に鳥肌が立つ。男に掴まれている部分から熱い熱を感じて、男が興奮しているのが伝わってくる。それも汗ばんだ指先がねっとりと腕に絡つく感覚の気持ち悪さに、酷い吐き気を催して私は思わず顔を顰めた。
「だったら腕を放して下さい!」
「そんなに叫ばれる何て心外だな。俺達は親切にしてあげているだけなのに」
周りにいる仲間の男達もそれに賛同して楽しそうに首を縦に振っている。これではまるで狼の群れに放たれた羊と同じだ。彼等の中から下卑た笑いが聞こえてくる。耳を押さえてしまいたくなる衝動に駆られながら、私は足に力を入れて必死に引き寄せようとする男に抵抗した。
危険なのは貴方達でしょう! と言いたくても全身が震えて声が出せなかった。私の腕を掴んでいる男の手を引き剥がそうとしてもやっぱりビクともしない。そんな抵抗など何の意味も無いとでも言うように男は楽しそうに私を見て笑っている。
「お願い放して……っ!」
消え入りそうな声で懇願するまでに至ってしまった悔しさに、私は涙で目元を濡らした。もう少しで男達の群れの中に引き摺り込まれそうになって私は心の中で必死に助けを呼んだ。
お願い……誰か、誰か助けてくださいっ!
――刹那、
「何をしている!」
私の必死の願いに答えるように怒号が飛んだ。まるで映画のワンシーンでも見ているような気分だった――声の主は黒い甲冑を身に纏い、黒いマントを羽織った大柄な男性。その男性は黒いマントを翻し金の髪を靡かせながら颯爽と私の前に現れた。
「うわぁ――――――――ッ!」
私の腕を掴んでいた男のものと思われる悲鳴が聞こえてくる中、――ただ茫然とその光景に見入っている事しか私は出来なかった。
突如現れた大柄な男性は、私と男達との間に割って入ると私の腕を掴んでいる男の手を忽ちのうちに軽く捻じ伏せてしまった。
男の手から解放されて私は両足から力が抜けて、ペタンとその場に膝を付いて座り込んでしまう。
私を守る様に背を向けて目の前に立っている男性の広くガッシリとした強靭な背中。風に流れる男性の金の髪が光に反射して輝いている。
それを見た瞬間――全身に強い電流でも流れたのではないかという程の衝撃が走った。
目の前に佇む大柄な男性の後姿が余りにも劇的で、私は得えも言われぬ安心感と不思議な心地よい感覚に囚われてしまう。
こんな緊迫した状況で、どうしてこんな感覚に私は支配されているのだろう? 困惑する頭の中で微かに残っていた理性が、今はそんな感覚に囚われている場合じゃないと警告するのが聞こえた気がした。
私はその感覚から逃れるべく頭を振って何とか気力を持ち直すと、地面に両膝を付いた格好のまま戦慄く体を自身の手で抱きしめながら再度、目の前の大柄な男性を縋る様な気持ちで見上げた。
……貴方は、一体誰なの?
この時私は気付きもしなかった――運命の歯車が動き出した事に。
そして、これが黒将軍の異名を持つ最強の将軍、フェルディナン・クロスと不本意にも異世界に転移させられてしまった私の最初の出会いだった――
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モブキャラ要素しかない平凡で平均的な容姿の私、天嵜月瑠16歳。私はまさにゲーム内で言うところのモブキャラだった。腰まである黒髪に黒い瞳、身長160㎝前後の平均的な日本人。そんな私の高校一年生の夏休みに転機は突然訪れた。
『女の子を産まないと帰れない!?~乙女ゲームの世界に転移しちゃいました~』略してプレイヤーの間では「のをない」(女の子を産まないと帰れないの略)と呼ばれている乙女ゲーム。
これは今流行りの”年上、年の差”を強調した乙女ゲーム。剣と魔法が存在する中世ヨーロッパのような風情の世界で、主人公の少女が年上の――それも結構な年の差をものともせずに結ばれる。
そしてもう一つの特徴はこの異世界には男しかいない、男だけの世界完全な逆ハーレム世界ということ。
女が存在しないこの世界では神様が女を別の世界から呼び寄せている。神様によって転移させられた女達は異邦人と呼ばれ、元の世界に帰る為に攻略対象キャラの攻略に向けて動き出すのだが――
登場してくる男性は皆、美形キャラばかり。それも相当に恋愛に関して成熟したおじさまキャラが揃っていて、安心して主人公は身を任せられるという設定だ、表向きは。
しかし事が夜の営み――つまりはセックスやそれに関連する行為に及ぶと、攻略対象キャラは主人公にかなり激しく愛をぶつけてくる。普段は冷静で頼りがいのある大人な攻略対象キャラ達が一変して狼となり、濃厚なエロ展開が発生する世界設定となっている。
つまりこれは溺愛・激愛・純愛系の要素が入り混じった18禁乙女ゲーム。
” 激しく愛され過ぎる展開”が売りのエロゲーだ。
この乙女ゲームの主人公は私と同じ高校一年生で16歳。夏休みに部活動を終えて帰宅している途中――帰り道にある神社へお参りに行ったところ、興味本位で覗こうとした古井戸に落ちてしまうのだが、その時神様がタイミングよく現れて訳も分からないまま別の世界へと転移させられてしまう。
その別の世界は主人公が日ごろ隠れてこっそりプレイしていた18禁乙女ゲーム世界で――そこで主人公の少女はその乙女ゲーム世界で出会った攻略対象キャラと恋に落ちるという設定になっている。
そして私はその乙女ゲームの主人公と正に似たような状況にある。
「ここへ来るのは本当に久しぶり、だな……」
その乙女ゲームと似たような古井戸付の神社が家の近くにもあることを思い出し、感化されて実は今――家の近くの神社まで来てしまっていたのだ。
神社独特の神聖な雰囲気と涼やかな空気を吸って、回りに誰もいないことを良いことに私はうーんと大きく伸びをした。
「まずはお参りしないと」
私はポケットに入っているお財布から小銭を取り出すと、賽銭箱に投げ入れた。お辞儀をしてからパンパンと手を打って、私は主人公の少女と同じお願い事をした。
――どうか素敵な人に出会えますように。
お参りを終えて、私は目的の場所を探すことにした。
「えっと、たしか古井戸は神社の裏にあった筈」
今は夏休みで学校はお休み。そして私は部活動には特に入っていない。所謂帰宅部というやつだ。にも拘らず私は制服を着ていた。
少し襟元が広めにあいたワンピースタイプの制服で、腰元がベルトでキュッと絞られているシンプルな制服だが、それが清楚で可愛いと同世代の間でもかなり人気があるようだ。この制服を着るのが目的で受験する人もいると聞いたことがある。
そして帰宅部の私が何故今、夏休みにその可愛い制服を着て神社にいるのかというと――少し乙女ゲームの主人公の気分になってみたかったという至極単純な動機だった。部活動を終えて帰宅している途中だった主人公の少女は制服を着て神社を訪れていた。
それなら私も主人公と同じような恰好で行ってみようかな? と、ふと思い至った。少し恥ずかしいが主人公の真似をして同じような恰好をした方が気持ちも盛り上がりそうだ。
という訳で、ほんの軽い気持ちで制服を着て訪れた神社の辺りを散策しつつ、トコトコとのんびり神社の裏へと向かうと。そこには古くなって今はもう使われていない古井戸が廃棄されずに今もちゃんと残されていた。
「あれ? 木の蓋が、ない?」
遠目だが蓋が無いように見える。子供が落ちたら危ないからと、何時も木の蓋でしっかりと塞がれていた筈なのにそれがなくなっていた。
「ついてるかも! 一度どうなっているのか中を見てみたかったんだぁ」
古井戸の近くまで寄って再度確認してみたがやっぱり蓋がなくなっている。私は嬉々として中を覗き込もうと古井戸へと更に近づいた――その時だった。地面の隙間に足を取られて躓いた。それも古井戸の丁度真正面という位置で。私はよろけながらも何とか古井戸の縁を掴んだ。
何とか惨事を免れた――そう思っていたらあろうことか、私が掴んでいた古井戸の縁の部分を中心にボロッと盛大に崩れた。というか古井戸の縁の三分の一程が、建物が倒壊する様に次々と連鎖的に崩れて大破した。
「わわわ! あっ、ちょっと待っ……」
突然の出来事に、私はバランスを取ることができず派手に横転した。
「わきゃ―――――――――――――――――――――――――ッ!?」
一変する視界。どうやら古井戸の縁はだいぶ劣化していたらしい。
奇声のような悲鳴を上げて、私は奈落の底にでも落ちていくように真っ暗な古井戸の中を落下していった。
そう言えば、私が生まれる前からあるんだっけ? この神社。
落下しながらも、そんなことが頭を過るだなんてどうかしてる。
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