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第三章~新妻扱編~
♀078 愛の行方
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起きている筈のないフェルディナンが起きていて、それもずっと言っていた事も頬を撫でていた事も全部しっかり見られていた……
まさかの不意打ちに、私はフェルディナンに腕を掴まれたまま固まってしまう。そうして少しフェルディナンから視線をそらして赤面する私をフェルディナンは楽しそうに眺めているしで。正直なところ、もう踏んだり蹴ったりだった。
それも起き抜けのような気怠い表情で妖艶な色気を垂れ流している私の夫を前にして、私はフェルディナンを見ない事で彼の魅力に流されないよう必死の抵抗を続けた。が、何時までもそうして逃げていても逃げ切れないことにようやく気が付いた私は、あることを決行することにした。
「月瑠……?」
「…………」
「黙り込んでどうしたんだ?」
「わ……」
「わ?」
「わたしもフェルディナンを眺める!」
「……は?」
いったい何の話だとフェルディナンが目をぱちぱちさせているのにもお構いなく、私はずいっとフェルディナンの眼前に顔を寄せた。まるで子供同士がする遊び、にらめっこでもしているような近距離で。でも私の目は遊びではなく本気だった。
「……月瑠、今度は何を始めたんだ?」
「いいの! フェルディナンにわたしの気持ちが分かるまでこうしてずっと見つめてあげるから覚悟して!」
「……覚悟が必要なのか?」
「わたしがモブキャラだからフェルディナンを近距離で眺めてても意味がないって言いたいの?」
フェルディナンの呆れたような口調と表情を見ていると余計に腹が立つ。挑発的にむ~んと頬を膨らませて怒り顔で更に顔をフェルディナンに近づけると、フェルディナンは反応をやや遅らせてそれから視線をさまよわせた。
「いや、そんなことは言ってな――」
「じゃあフェルディナンはわたしを見ても何とも思わないの?」
「そんなことは……」
「わたしはフェルディナン見てるだけで恥ずかしくなったり綺麗過ぎてドキドキしたり色々大変なのに! すっごく不公平!」
「…………」
フェルディナンは私の何時になく怒った様子とその迫力に押されて最後は黙り込んでしまった。そんなフェルディナンを一瞥して、それから私は何時ものある閃きに目を輝かせた。
「あっ、そうだ!」
ルンルンと鼻歌でも歌い出しそうなくらいみるみるうちに機嫌がよくなっていく私を見て、フェルディナンは安心するどころか不安に顔を曇らせる。
「月瑠……君が可愛いのは知っているが、その表情をするときは決まって酷い目にあってきたように思えるんだが」
気のせいか? とフェルディナンに疑いの眼差しを向けられても別のことで頭の中が一杯であまり気にならない。
「フェルディナンはそこを動かないでね?」
「……何をしたいんだ?」
「いいから大人しくしてて」
よいしょと身を起こして。それから、私が起き上がるのと同時に身体を起こしたフェルディナンの膝上に私はチョコンと座り込んだ。
私達がベッドで寝るときはもう服を着る習慣はすっかりなくなっていて(どうせ直ぐ脱ぐことになるから)、一緒にベッドにいるときは裸体と決まっていた。そうして素肌を重ね合わせるのが普通だから、いつも触れ合う肌の感触の心地よさを感じるのがもう当たり前のようになってきている。
私の行動に怪訝な表情を浮かべて見守っているフェルディナンの膝上で、当然のように私はフェルディナンの首筋に手を回して身体を引き寄せた。
「毎度のことながら君はいったい何をするつもりなんだ?」
またろくでもないことを思いついたんだなとフェルディナンは慣れた様子で聞き返す。そうしてちょっと呆れたような顔をして、それでもフェルディナンは私の腰に手を回して慈しむように触れてくる。私がやることなすこと全部、受け入れるのを自然としている動きにちょっとだけ気持ちが和らいだ。
「……ん」
フェルディナンの質問に答えないで、私はフェルディナンの巨大な一物を起立させるためにそれを秘所に宛がい腰を振って擦り合わせて刺激していく。ちょっとずつムクムクと立ち上がり始めて固くなっていくそれの大きさと、それが花弁に触れる感覚に興奮して身体中から汗がじんわりと滲み出す。
「月瑠……?」
「フェルディナンは黙ってて、絶対に動いちゃダメ! 大人しくしてて!」
「…………」
私に黙るように言われたフェルディナンは「待て」と言われて忠実に命令を守る忠犬のように、されるがままに身体を私にいいようにされている。エッチ抜きの時でたまに私がこうして本気で怒ると、フェルディナンは行為の最中に見せる鬼畜な顔を引っ込めてものすごく大人しくなることが多い。
基本的に理性が働いている時は往々にしてフェルディナンは私がすることに寛大で。何をしても心配を掛けすぎなければそこまで怒ることはない。
フェルディナンの甘すぎる雰囲気に飲まれてこちらの方が困る位に甘やかされる日常に慣れすぎてしまったのは全部フェルディナンの責任だ。と勝手に頭の中で人のせいにしつつ。今更フェルディナンが私を甘やかすことを止めることもなさそうなので(一種の習慣のようなものになっているから)だから私は、遠慮無くそれを利用させてもらうことにした。
「……ん……はっ……ぁ……」
花弁に無理なく入れられるくらいに起立した一物を自ら招き入れて小さく息を吐き出すと、フェルディナンが私の腰を掴む手に力を入れてきた。
「ダメ! フェルディナンは動いちゃダメなの!」
めっ! っと注意するとちょっとだけシュンとしたフェルディナンが物足りなそうに切なく目を細めた。
「……君がするのを全て大人しく見ていろと言うのか?」
「良い子だから言うこと聞いて?」
いつもは私が言われていることを逆に言い返すと、フェルディナンは素早く瞬きをしてそれから再度、私の腰を掴んでいる手に力を込めた。
「嫌だ」
「いやだじゃないの! どうしてこんな時だけ子供みたいな反応するのよっもうっ!」
ちょっとだけ注意する母親のような顔をして、それからフェルディナンのおでこにおでこをくっつけて言い聞かせるように瞳を覗き込んだ。これも何時もならフェルディナンが私にしていることで。私はあえてそれをそっくりそのまま返す。
そして私はフェルディナンの反応を待たずに腰をゆっくりと動かして膣内でフェルディナンの巨大な一物を扱き始めた。フェルディナンの膝上で向き合う格好で身体を繋げながら、ズルズルと引きずり出しては飲み込むようにして一杯一杯に入り口を広げてフェルディナンのモノを花弁に受け入れる。
グジュッと卑猥な音が股間から聞こえ始めて結合する部分の熱と、高鳴る鼓動に互いの身体が汗で滑り始めると、離れないようにフェルディナンが一層強く私の身体を引き寄せて結合を強くした。
「んっ……あっ……フェルディ、ナン……ちゃんと、ぁっ……いいこに、……ふぁっあっ……してて、ね?」
念の為再度念押しをするとフェルディナンは行為の熱に頬を赤く染めながら顔を顰めて渋々と頷いた。我慢の為にフェルディナンの私の腰に回している手に自然と力が入ってしまうのが分かる。
そうして必死に衝動に耐える姿が色っぽくて可愛い。と、何時ものようにフェルディナンが聞いたら嫌がりそうなことを思いながら、一物に腰を下ろす。飲み込んで引っ張り出してこうして自分のペースで動けるのもなかなか楽しい。そう思っていたらフェルディナンの熱い肉棒が弾けて膣内に熱い印を焼き付けた。
「くっ……」
小さな呻き声を上げるフェルディナンの頭を胸元に抱え込むと、私に動くなと言われているからなのか。せめてもと何時もより執拗に胸の先端を吸われて甘噛みと心地よい愛撫を繰り返される。それからフェルディナンは甘えるように胸元に擦り寄って私の胸にその綺麗な顔を埋めてしまった。
よしよしと頭を優しく撫でながら腰を動かすと益々強く身体を引き寄せられる。あまりにも強く抱き締められて求められて。その暑さと一体感に本当に溶けてしまいそうなくらいの心地よさが、互いの汗でしっとりと濡れた肌から伝わって思考までもが溶けそうになる。
それにしても普段エッチしているときよりフェルディナンの射精のペースが早いような気がした。フェルディナンの太く熱い肉棒に少しでも刺激するような動きを加えたり、焦らしたりして腰を使って揺さぶりを掛けると直ぐに射精してしまうのは、私の動きに支配されて自身でコントロール出来なくなっているからのようだ。
そうして膣内に子種を注ぎ込まれる度にフェルディナンの綺麗な顔が切なく揺れるのを見れるのも何だか嬉しいし。大人なフェルディナンを振り回せることが面白くて仕方が無い。
「ふふっ……いつもより早い、よね?」
笑うつもりはなかったのにちょっと抑えられなかった。零れ出てしまった笑顔で間近にあるフェルディナンの唇にキスをして、なぞるように唇を重ねながら滲み出た汗ごと巻き込んでキュッと首筋に手を回す。互いの熱い身体が腰を動かす度に擦れて重なって気持ちいい。
「月瑠……」
フェルディナンが荒い息を吐きながら、もっと欲しいと強い目を向けてきた。それでもゆっくりと腰を落として慈しむように身体を動かして花弁に受け入れ続けていたら――遂にフェルディナンが切れた。
「えっ?」
突然視界が反転して何が起こったのか分からなかった。気付けば私はベッドの上に横たわっていて。それもフェルディナンに押し倒されて彼に見下ろされていた。先程まではフェルディナンの膝上で彼を翻弄して楽しんでいたというのに、これではまるで立場が逆転してしまっている。
どうやらフェルディナンは呼びかけにも答えないで黙って行為を続けていた私の行動と自分の状況が面白くないと思ったようで。実力行使に出てしまったようだ。
「フェルディナン!」
動いちゃダメっていったのに! と非難の目を向けてもフェルディナンは答えない。どうしても私から主導権を奪いたかったらしい。目線が合った瞬間、彼はとても嬉しそうに笑った。その顔が寝ていた時だけに見せてくれる無邪気な顔と重なって私は思わず溜息をついてしまった。
「はぁ……ずるい、それって反則……」
そんなに嬉しそうにされてしまうと、主導権を奪われても怒ることが出来ないじゃない……
「……反則? 何の話だ?」
「いいの知らなくても。フェルディナンは気にしなくてもいいことだから!」
負け惜しみなのは分かっているけれど、それでも精一杯怒った顔をしてプイッと顔を逸らして不機嫌を表すと。今度はフェルディナンの方が私に顔を寄せてきた。
「気にするなとは? 月瑠?」
尚も聞き出そうとするフェルディナンの顔に、私は包み込むようにそっと手を添えた。
「フェルディナンは知らなくてもいい事なんですよ~。だからそれ以上は聞かないで、ね?」
何時も言い聞かせられているのは私の方だけど、そろそろその立場を逆転させてもいいんじゃないかと思った。そう思える位気持ちに余裕が出てきたというか、それが出来るようになった気がしていた。
そうして何時もよりも少し大人の表情で優しく穏やかにそう告げる私に、フェルディナンは少し目を瞬かせて紫混じった青い瞳を見開いている。
えっとぉ~、……そんなに驚かなくてもいいのでは?
何で? と思いながらも、暫くフェルディナンの顔を両手で包み込んだまま、お互いに見つめ合うだけの時間が少し流れた。
「……フェルディナンどうしたの?」
何故だか同じ表情のままフェルディナンはピクリとも動かない。私にはフェルディナンが今何を思っているのか全く分からなかった。
「いや……何でもない」
何でもないって言う風にはとても見えないんだけどな……
「何でもないなんてことはないでしょう? こんなフェルディナンあまり見た事がないんだけど?」
「…………」
そう聞くと、今度はフェルディナンが黙ってしまった。今日はコロコロとよく立場が逆転する日だ。
「……っ……と思ったんだ」
「えっ? 何? よく聞こえない」
何時も堂々としていて、黒将軍の異名を持つ最強の軍人であるフェルディナンにしては珍しく言葉を詰まらせている。それに心なしか顔にほんのり赤みが差しているような気がした。
「――大人になったと思ったんだ……そう言った」
照れているのを隠しているのか。フェルディナンは気まずそうに窓の外を見ている。
「フェルディナン……」
「何だ?」
「可愛すぎるから、それ」
「男相手に可愛いとか言うな……」
フェルディナンは紫混じった青い瞳を少し嫌そうに細めて、呆れたようにそう言いながらも、私を抱く両腕の感触はとても優しかった。
*******
肉食獣のような鋭さを宿したその宝石のような紫が混じった青い瞳に見つめられながら。完全に主導権を手にしたフェルディナンに私は両手首をベッドに押さえつけられて、互いのモノを深く結合させながら長い間フェルディナンの唇に唇を塞がれていた。
抱かれ続けながら塞がれた口腔内で、フェルディナンは始めのうちは静かに私の舌を自身の舌に絡ませて。抱かれている私の様子を見ているような感じだったのに。その動きは次第に激しさを増して互いが繋がっている股間から卑猥な水音を立て始める。
フェルディナンと私を繋ぐ部分を出入りする彼の動きがあまりにも艶めかしく執拗に私を求めて小刻みに動いていて、塞がれている唇から甘い声が漏れ出してしまう。
「あっ……ふぁっ……んっ……やっ、やぁっ」
膣内に侵入してくるフェルディナンの太く熱い肉棒が私の中でひっきりなしに動き回って内側を擦り上げていく。私の中をトロトロに溶かしながら粘り気のある液体を作り上げていくそれは、結合部分に糸を引いて絡みついて繋がっている部分を益々濡らしていく。
「……んんっ……あっフェル……ディナ、あぁっ」
激しく出し入れを繰り返し私の中で暴れ続けるフェルディナンは、その動きの激しさの中にも絶えず私を気遣う深い愛情で溢れていた。
途絶えることなく繋がり続けるフェルディナンの激しさに酔い始めたところで、彼は突然動きを止めた。私の中からズルッと熱い肉棒を引き出すと、フェルディナンは耐えるように顔を顰めて私を見た。花弁から巨大な一物が引き出されると同時に彼の熱い唇から解放されて、口から甘い吐息が洩れてしまう。
「……あ」
私の唇から甘い声が漏れて喘ぐように開かれた唇に軽く舌を這わせながら、その合間にフェルディナンは驚くべきことを口にした。
「――いつまでそこにいるつもりだバートランド」
……え? な、なに? 今なんて言った、の?
「はっ! く、クロス将軍それに姫様、……すみませんお取り込み中とは知っていたのですが、ツェザーリ様から1つ言伝を承っています」
「ば、バートランド、さんっ!?」
閉ざされた扉の先から行為の最中に聞くはずのない人の名前と声を聞いて大混乱に陥った私を余所に、フェルディナンとバートランドは淡々と話を続けた。
「言伝とは? 何だ?」
「姫様がご所望しているマタタビの件だそうです。王座の間でお待ちしておりますが……いかがいたしましょうか?」
「チッ……分かった直ぐに行く」
「はっ」
舌打ちをして不機嫌な返事を返したフェルディナンに、扉越しにくぐもった声で「失礼します」と礼をしてバートランドが引いた気配と共に、フェルディナンの舌が私の唇から離れた。
「……聞こえていたと思うが俺はこれから部屋を留守にする。だが君はこの部屋から出るな」
いいな? とちょっとだけ強く命令口調で言われて私は思わず首を傾げた。
「えっ? なんで? マタタビのことならわたしも一緒にいきた……」
「駄目だ」
「ほぇっ? どうして? なんで一緒に行っちゃいけないの?」
「どうしてもだ。良い子だから聞き分けてくれ」
「……やだ」
フェルディナンの頑なな口調にこれは何かあるな? と疑って反抗的な言葉を口にするとフェルディナンがやれやれと深いため息をついた。
「月瑠……」
「い~や~!」
「良い子だから」
「や~だ~!」
「大人になったと思ったら急に子供に戻るんだな……」
皮肉も込めて言われた言葉にムッとして絶対に一緒に付いて行ってやる! とフェルディナンに言われた言葉のままに私は子供の反応に戻ってしまった。
プイッと横を向いて目を逸らす。そうして視界からフェルディナンを外しても絶対に置いていかれまいとフェルディナンの首筋に手を回してガッチリ掴んでいたら、フェルディナンが落ち着いた大人の男の声でボソリと呟いた。
「……そうか。なら仕方ない」
「えっ?」
何が仕方ないのだろう? そう思ってフェルディナンへ視線を戻す前に身体をクルリと反転させられてしまった。ベッドの上でうつ伏せにさせられて、フェルディナンを背中越しに感じながら嫌な予感だけが頭を過る。
「ふぇ、フェルディナン……?」
「悪いが今から君が意識を失う位激しく抱く。時間がないから短時間で終わらせなければならないが……」
「っ!? なにをいって……きゃぁっ!」
そう言うなりツプッとフェルディナンのモノが後ろから花弁を割って入って来た。腰を引き上げられて強靭な両腕によって巨大な一物を飲み込む様に無理やり引き寄せられる。いきなりはじまった行為の激しさに息が止まってしまう。
「あっ……やぁっ!」
「なかなかいう事を聞いてくれない君が悪い」
「そんなっ! おねがいやめてフェルディナン! こんなことしないで!」
「もう遅い」
フェルディナンは話をしながら腰を激しく動かし始めていた。
「ふぁっ! あっやだぁっ!」
「月瑠、君は此処にいるんだ。いいな?」
「ぃやぁっ……わたし、もっ……ひっ、ぁつれてぃ……」
「……やはり君は強情だな」
そう言って、フェルディナンは秘所に無理やり咥え込ませた巨大なモノをパンパンと強く打ち付けて、強引に花弁を押し広げながら最大限に開かせる行為に集中した。本格的に激しい突き上げを開始したフェルディナンの雄の印の力強さに息が続かない。
「ひあぁっ! っぁあっっ! ひぅっうっ……やだぁっ」
動物がする交尾のような恰好をしてバックから突き上げられる感覚に悲鳴を上げながら、ズッズッと愛液と精液を絡ませながら強く突かれ続けて。その余りの激しさと強すぎる快感を強制させられる行為に悲鳴のような声しか出てこない。あまりの激しさに身体中が反応して自然と腰が動いてしまう。
ボロボロと涙を流しながらシーツを固く掴んで逃げようとしてもずるずるとフェルディナンの方へ戻されて。無理やり腰を動かされて膣内に立て続けに子種を植え付けられる。容赦なく突き上げと射精を繰り返しているフェルディナンのモノでお腹が一杯になっていくのに、フェルディナンは言葉通り私が意識を失うまで止めるつもりはないようだ。
「ふぁっあぁっ! やめてっフェル、ディナン……ぃやぁっ……」
フェルディナンが本気を出すとこんなにも簡単に身体がフェルディナンのものにさせられて、完全に支配されてしまうなんてと驚愕に身を震わせながら。そうして続けられる情事のあまりの激しさに私の身体はものの数分で限界を超えて意識を手放してしまった。
まさかの不意打ちに、私はフェルディナンに腕を掴まれたまま固まってしまう。そうして少しフェルディナンから視線をそらして赤面する私をフェルディナンは楽しそうに眺めているしで。正直なところ、もう踏んだり蹴ったりだった。
それも起き抜けのような気怠い表情で妖艶な色気を垂れ流している私の夫を前にして、私はフェルディナンを見ない事で彼の魅力に流されないよう必死の抵抗を続けた。が、何時までもそうして逃げていても逃げ切れないことにようやく気が付いた私は、あることを決行することにした。
「月瑠……?」
「…………」
「黙り込んでどうしたんだ?」
「わ……」
「わ?」
「わたしもフェルディナンを眺める!」
「……は?」
いったい何の話だとフェルディナンが目をぱちぱちさせているのにもお構いなく、私はずいっとフェルディナンの眼前に顔を寄せた。まるで子供同士がする遊び、にらめっこでもしているような近距離で。でも私の目は遊びではなく本気だった。
「……月瑠、今度は何を始めたんだ?」
「いいの! フェルディナンにわたしの気持ちが分かるまでこうしてずっと見つめてあげるから覚悟して!」
「……覚悟が必要なのか?」
「わたしがモブキャラだからフェルディナンを近距離で眺めてても意味がないって言いたいの?」
フェルディナンの呆れたような口調と表情を見ていると余計に腹が立つ。挑発的にむ~んと頬を膨らませて怒り顔で更に顔をフェルディナンに近づけると、フェルディナンは反応をやや遅らせてそれから視線をさまよわせた。
「いや、そんなことは言ってな――」
「じゃあフェルディナンはわたしを見ても何とも思わないの?」
「そんなことは……」
「わたしはフェルディナン見てるだけで恥ずかしくなったり綺麗過ぎてドキドキしたり色々大変なのに! すっごく不公平!」
「…………」
フェルディナンは私の何時になく怒った様子とその迫力に押されて最後は黙り込んでしまった。そんなフェルディナンを一瞥して、それから私は何時ものある閃きに目を輝かせた。
「あっ、そうだ!」
ルンルンと鼻歌でも歌い出しそうなくらいみるみるうちに機嫌がよくなっていく私を見て、フェルディナンは安心するどころか不安に顔を曇らせる。
「月瑠……君が可愛いのは知っているが、その表情をするときは決まって酷い目にあってきたように思えるんだが」
気のせいか? とフェルディナンに疑いの眼差しを向けられても別のことで頭の中が一杯であまり気にならない。
「フェルディナンはそこを動かないでね?」
「……何をしたいんだ?」
「いいから大人しくしてて」
よいしょと身を起こして。それから、私が起き上がるのと同時に身体を起こしたフェルディナンの膝上に私はチョコンと座り込んだ。
私達がベッドで寝るときはもう服を着る習慣はすっかりなくなっていて(どうせ直ぐ脱ぐことになるから)、一緒にベッドにいるときは裸体と決まっていた。そうして素肌を重ね合わせるのが普通だから、いつも触れ合う肌の感触の心地よさを感じるのがもう当たり前のようになってきている。
私の行動に怪訝な表情を浮かべて見守っているフェルディナンの膝上で、当然のように私はフェルディナンの首筋に手を回して身体を引き寄せた。
「毎度のことながら君はいったい何をするつもりなんだ?」
またろくでもないことを思いついたんだなとフェルディナンは慣れた様子で聞き返す。そうしてちょっと呆れたような顔をして、それでもフェルディナンは私の腰に手を回して慈しむように触れてくる。私がやることなすこと全部、受け入れるのを自然としている動きにちょっとだけ気持ちが和らいだ。
「……ん」
フェルディナンの質問に答えないで、私はフェルディナンの巨大な一物を起立させるためにそれを秘所に宛がい腰を振って擦り合わせて刺激していく。ちょっとずつムクムクと立ち上がり始めて固くなっていくそれの大きさと、それが花弁に触れる感覚に興奮して身体中から汗がじんわりと滲み出す。
「月瑠……?」
「フェルディナンは黙ってて、絶対に動いちゃダメ! 大人しくしてて!」
「…………」
私に黙るように言われたフェルディナンは「待て」と言われて忠実に命令を守る忠犬のように、されるがままに身体を私にいいようにされている。エッチ抜きの時でたまに私がこうして本気で怒ると、フェルディナンは行為の最中に見せる鬼畜な顔を引っ込めてものすごく大人しくなることが多い。
基本的に理性が働いている時は往々にしてフェルディナンは私がすることに寛大で。何をしても心配を掛けすぎなければそこまで怒ることはない。
フェルディナンの甘すぎる雰囲気に飲まれてこちらの方が困る位に甘やかされる日常に慣れすぎてしまったのは全部フェルディナンの責任だ。と勝手に頭の中で人のせいにしつつ。今更フェルディナンが私を甘やかすことを止めることもなさそうなので(一種の習慣のようなものになっているから)だから私は、遠慮無くそれを利用させてもらうことにした。
「……ん……はっ……ぁ……」
花弁に無理なく入れられるくらいに起立した一物を自ら招き入れて小さく息を吐き出すと、フェルディナンが私の腰を掴む手に力を入れてきた。
「ダメ! フェルディナンは動いちゃダメなの!」
めっ! っと注意するとちょっとだけシュンとしたフェルディナンが物足りなそうに切なく目を細めた。
「……君がするのを全て大人しく見ていろと言うのか?」
「良い子だから言うこと聞いて?」
いつもは私が言われていることを逆に言い返すと、フェルディナンは素早く瞬きをしてそれから再度、私の腰を掴んでいる手に力を込めた。
「嫌だ」
「いやだじゃないの! どうしてこんな時だけ子供みたいな反応するのよっもうっ!」
ちょっとだけ注意する母親のような顔をして、それからフェルディナンのおでこにおでこをくっつけて言い聞かせるように瞳を覗き込んだ。これも何時もならフェルディナンが私にしていることで。私はあえてそれをそっくりそのまま返す。
そして私はフェルディナンの反応を待たずに腰をゆっくりと動かして膣内でフェルディナンの巨大な一物を扱き始めた。フェルディナンの膝上で向き合う格好で身体を繋げながら、ズルズルと引きずり出しては飲み込むようにして一杯一杯に入り口を広げてフェルディナンのモノを花弁に受け入れる。
グジュッと卑猥な音が股間から聞こえ始めて結合する部分の熱と、高鳴る鼓動に互いの身体が汗で滑り始めると、離れないようにフェルディナンが一層強く私の身体を引き寄せて結合を強くした。
「んっ……あっ……フェルディ、ナン……ちゃんと、ぁっ……いいこに、……ふぁっあっ……してて、ね?」
念の為再度念押しをするとフェルディナンは行為の熱に頬を赤く染めながら顔を顰めて渋々と頷いた。我慢の為にフェルディナンの私の腰に回している手に自然と力が入ってしまうのが分かる。
そうして必死に衝動に耐える姿が色っぽくて可愛い。と、何時ものようにフェルディナンが聞いたら嫌がりそうなことを思いながら、一物に腰を下ろす。飲み込んで引っ張り出してこうして自分のペースで動けるのもなかなか楽しい。そう思っていたらフェルディナンの熱い肉棒が弾けて膣内に熱い印を焼き付けた。
「くっ……」
小さな呻き声を上げるフェルディナンの頭を胸元に抱え込むと、私に動くなと言われているからなのか。せめてもと何時もより執拗に胸の先端を吸われて甘噛みと心地よい愛撫を繰り返される。それからフェルディナンは甘えるように胸元に擦り寄って私の胸にその綺麗な顔を埋めてしまった。
よしよしと頭を優しく撫でながら腰を動かすと益々強く身体を引き寄せられる。あまりにも強く抱き締められて求められて。その暑さと一体感に本当に溶けてしまいそうなくらいの心地よさが、互いの汗でしっとりと濡れた肌から伝わって思考までもが溶けそうになる。
それにしても普段エッチしているときよりフェルディナンの射精のペースが早いような気がした。フェルディナンの太く熱い肉棒に少しでも刺激するような動きを加えたり、焦らしたりして腰を使って揺さぶりを掛けると直ぐに射精してしまうのは、私の動きに支配されて自身でコントロール出来なくなっているからのようだ。
そうして膣内に子種を注ぎ込まれる度にフェルディナンの綺麗な顔が切なく揺れるのを見れるのも何だか嬉しいし。大人なフェルディナンを振り回せることが面白くて仕方が無い。
「ふふっ……いつもより早い、よね?」
笑うつもりはなかったのにちょっと抑えられなかった。零れ出てしまった笑顔で間近にあるフェルディナンの唇にキスをして、なぞるように唇を重ねながら滲み出た汗ごと巻き込んでキュッと首筋に手を回す。互いの熱い身体が腰を動かす度に擦れて重なって気持ちいい。
「月瑠……」
フェルディナンが荒い息を吐きながら、もっと欲しいと強い目を向けてきた。それでもゆっくりと腰を落として慈しむように身体を動かして花弁に受け入れ続けていたら――遂にフェルディナンが切れた。
「えっ?」
突然視界が反転して何が起こったのか分からなかった。気付けば私はベッドの上に横たわっていて。それもフェルディナンに押し倒されて彼に見下ろされていた。先程まではフェルディナンの膝上で彼を翻弄して楽しんでいたというのに、これではまるで立場が逆転してしまっている。
どうやらフェルディナンは呼びかけにも答えないで黙って行為を続けていた私の行動と自分の状況が面白くないと思ったようで。実力行使に出てしまったようだ。
「フェルディナン!」
動いちゃダメっていったのに! と非難の目を向けてもフェルディナンは答えない。どうしても私から主導権を奪いたかったらしい。目線が合った瞬間、彼はとても嬉しそうに笑った。その顔が寝ていた時だけに見せてくれる無邪気な顔と重なって私は思わず溜息をついてしまった。
「はぁ……ずるい、それって反則……」
そんなに嬉しそうにされてしまうと、主導権を奪われても怒ることが出来ないじゃない……
「……反則? 何の話だ?」
「いいの知らなくても。フェルディナンは気にしなくてもいいことだから!」
負け惜しみなのは分かっているけれど、それでも精一杯怒った顔をしてプイッと顔を逸らして不機嫌を表すと。今度はフェルディナンの方が私に顔を寄せてきた。
「気にするなとは? 月瑠?」
尚も聞き出そうとするフェルディナンの顔に、私は包み込むようにそっと手を添えた。
「フェルディナンは知らなくてもいい事なんですよ~。だからそれ以上は聞かないで、ね?」
何時も言い聞かせられているのは私の方だけど、そろそろその立場を逆転させてもいいんじゃないかと思った。そう思える位気持ちに余裕が出てきたというか、それが出来るようになった気がしていた。
そうして何時もよりも少し大人の表情で優しく穏やかにそう告げる私に、フェルディナンは少し目を瞬かせて紫混じった青い瞳を見開いている。
えっとぉ~、……そんなに驚かなくてもいいのでは?
何で? と思いながらも、暫くフェルディナンの顔を両手で包み込んだまま、お互いに見つめ合うだけの時間が少し流れた。
「……フェルディナンどうしたの?」
何故だか同じ表情のままフェルディナンはピクリとも動かない。私にはフェルディナンが今何を思っているのか全く分からなかった。
「いや……何でもない」
何でもないって言う風にはとても見えないんだけどな……
「何でもないなんてことはないでしょう? こんなフェルディナンあまり見た事がないんだけど?」
「…………」
そう聞くと、今度はフェルディナンが黙ってしまった。今日はコロコロとよく立場が逆転する日だ。
「……っ……と思ったんだ」
「えっ? 何? よく聞こえない」
何時も堂々としていて、黒将軍の異名を持つ最強の軍人であるフェルディナンにしては珍しく言葉を詰まらせている。それに心なしか顔にほんのり赤みが差しているような気がした。
「――大人になったと思ったんだ……そう言った」
照れているのを隠しているのか。フェルディナンは気まずそうに窓の外を見ている。
「フェルディナン……」
「何だ?」
「可愛すぎるから、それ」
「男相手に可愛いとか言うな……」
フェルディナンは紫混じった青い瞳を少し嫌そうに細めて、呆れたようにそう言いながらも、私を抱く両腕の感触はとても優しかった。
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肉食獣のような鋭さを宿したその宝石のような紫が混じった青い瞳に見つめられながら。完全に主導権を手にしたフェルディナンに私は両手首をベッドに押さえつけられて、互いのモノを深く結合させながら長い間フェルディナンの唇に唇を塞がれていた。
抱かれ続けながら塞がれた口腔内で、フェルディナンは始めのうちは静かに私の舌を自身の舌に絡ませて。抱かれている私の様子を見ているような感じだったのに。その動きは次第に激しさを増して互いが繋がっている股間から卑猥な水音を立て始める。
フェルディナンと私を繋ぐ部分を出入りする彼の動きがあまりにも艶めかしく執拗に私を求めて小刻みに動いていて、塞がれている唇から甘い声が漏れ出してしまう。
「あっ……ふぁっ……んっ……やっ、やぁっ」
膣内に侵入してくるフェルディナンの太く熱い肉棒が私の中でひっきりなしに動き回って内側を擦り上げていく。私の中をトロトロに溶かしながら粘り気のある液体を作り上げていくそれは、結合部分に糸を引いて絡みついて繋がっている部分を益々濡らしていく。
「……んんっ……あっフェル……ディナ、あぁっ」
激しく出し入れを繰り返し私の中で暴れ続けるフェルディナンは、その動きの激しさの中にも絶えず私を気遣う深い愛情で溢れていた。
途絶えることなく繋がり続けるフェルディナンの激しさに酔い始めたところで、彼は突然動きを止めた。私の中からズルッと熱い肉棒を引き出すと、フェルディナンは耐えるように顔を顰めて私を見た。花弁から巨大な一物が引き出されると同時に彼の熱い唇から解放されて、口から甘い吐息が洩れてしまう。
「……あ」
私の唇から甘い声が漏れて喘ぐように開かれた唇に軽く舌を這わせながら、その合間にフェルディナンは驚くべきことを口にした。
「――いつまでそこにいるつもりだバートランド」
……え? な、なに? 今なんて言った、の?
「はっ! く、クロス将軍それに姫様、……すみませんお取り込み中とは知っていたのですが、ツェザーリ様から1つ言伝を承っています」
「ば、バートランド、さんっ!?」
閉ざされた扉の先から行為の最中に聞くはずのない人の名前と声を聞いて大混乱に陥った私を余所に、フェルディナンとバートランドは淡々と話を続けた。
「言伝とは? 何だ?」
「姫様がご所望しているマタタビの件だそうです。王座の間でお待ちしておりますが……いかがいたしましょうか?」
「チッ……分かった直ぐに行く」
「はっ」
舌打ちをして不機嫌な返事を返したフェルディナンに、扉越しにくぐもった声で「失礼します」と礼をしてバートランドが引いた気配と共に、フェルディナンの舌が私の唇から離れた。
「……聞こえていたと思うが俺はこれから部屋を留守にする。だが君はこの部屋から出るな」
いいな? とちょっとだけ強く命令口調で言われて私は思わず首を傾げた。
「えっ? なんで? マタタビのことならわたしも一緒にいきた……」
「駄目だ」
「ほぇっ? どうして? なんで一緒に行っちゃいけないの?」
「どうしてもだ。良い子だから聞き分けてくれ」
「……やだ」
フェルディナンの頑なな口調にこれは何かあるな? と疑って反抗的な言葉を口にするとフェルディナンがやれやれと深いため息をついた。
「月瑠……」
「い~や~!」
「良い子だから」
「や~だ~!」
「大人になったと思ったら急に子供に戻るんだな……」
皮肉も込めて言われた言葉にムッとして絶対に一緒に付いて行ってやる! とフェルディナンに言われた言葉のままに私は子供の反応に戻ってしまった。
プイッと横を向いて目を逸らす。そうして視界からフェルディナンを外しても絶対に置いていかれまいとフェルディナンの首筋に手を回してガッチリ掴んでいたら、フェルディナンが落ち着いた大人の男の声でボソリと呟いた。
「……そうか。なら仕方ない」
「えっ?」
何が仕方ないのだろう? そう思ってフェルディナンへ視線を戻す前に身体をクルリと反転させられてしまった。ベッドの上でうつ伏せにさせられて、フェルディナンを背中越しに感じながら嫌な予感だけが頭を過る。
「ふぇ、フェルディナン……?」
「悪いが今から君が意識を失う位激しく抱く。時間がないから短時間で終わらせなければならないが……」
「っ!? なにをいって……きゃぁっ!」
そう言うなりツプッとフェルディナンのモノが後ろから花弁を割って入って来た。腰を引き上げられて強靭な両腕によって巨大な一物を飲み込む様に無理やり引き寄せられる。いきなりはじまった行為の激しさに息が止まってしまう。
「あっ……やぁっ!」
「なかなかいう事を聞いてくれない君が悪い」
「そんなっ! おねがいやめてフェルディナン! こんなことしないで!」
「もう遅い」
フェルディナンは話をしながら腰を激しく動かし始めていた。
「ふぁっ! あっやだぁっ!」
「月瑠、君は此処にいるんだ。いいな?」
「ぃやぁっ……わたし、もっ……ひっ、ぁつれてぃ……」
「……やはり君は強情だな」
そう言って、フェルディナンは秘所に無理やり咥え込ませた巨大なモノをパンパンと強く打ち付けて、強引に花弁を押し広げながら最大限に開かせる行為に集中した。本格的に激しい突き上げを開始したフェルディナンの雄の印の力強さに息が続かない。
「ひあぁっ! っぁあっっ! ひぅっうっ……やだぁっ」
動物がする交尾のような恰好をしてバックから突き上げられる感覚に悲鳴を上げながら、ズッズッと愛液と精液を絡ませながら強く突かれ続けて。その余りの激しさと強すぎる快感を強制させられる行為に悲鳴のような声しか出てこない。あまりの激しさに身体中が反応して自然と腰が動いてしまう。
ボロボロと涙を流しながらシーツを固く掴んで逃げようとしてもずるずるとフェルディナンの方へ戻されて。無理やり腰を動かされて膣内に立て続けに子種を植え付けられる。容赦なく突き上げと射精を繰り返しているフェルディナンのモノでお腹が一杯になっていくのに、フェルディナンは言葉通り私が意識を失うまで止めるつもりはないようだ。
「ふぁっあぁっ! やめてっフェル、ディナン……ぃやぁっ……」
フェルディナンが本気を出すとこんなにも簡単に身体がフェルディナンのものにさせられて、完全に支配されてしまうなんてと驚愕に身を震わせながら。そうして続けられる情事のあまりの激しさに私の身体はものの数分で限界を超えて意識を手放してしまった。
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