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一章 過去の過ち
八話
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八話
あのあとお菓子屋さんのお姉さんがお菓子が出来上がったとわざわざ孤児院まで持ってきてくれた。カゴの中を見たらまる絵本の中に描いてあった宝石箱のようにキラキラとしていて見たこともないとても豪華なお菓子がカゴいっぱいに入っていた。持っていたお金で足りないと思えるほどのお菓子に大丈夫なのかと聞いてみると気まずそうな顔で大丈夫だと言って、お釣りもあると、本来お菓子はそこまで高価でもないと、よく聞かせるように言われた。なぜかはわからなかったけれどとりあえず頷いておいた。
たくさんお礼を言ったあとまた来ることを子供たちと約束して学園に戻った。
もう暗くなりつつあったのでお菓子は明日のお昼にでも渡すことにした。着ていた服を脱ぎ洗濯をし綺麗に包装した後帰りに寄ったお店で買った袋に買ったお菓子を少しいれラッピングをして服と一緒に袋に入れた。彼のおかげであそこまで行けたと言っても過言ではない。今日1日でなかなかできない体験をできたと思う。出家した後は孤児院で子供たちと一緒に働くのもいいのかもしれない。シスターが言うには最近は孤児が増え人出が足りないらしい。
*
*
*
公爵様、、、お父様のことは好きだ。たとえお父様が俺のことを嫌いでも俺はお父様を嫌いになれない。俺のせいでお母様が死んで、お父様は変わった。もともと表情を出す人ではなかったがもっと出さなくなった。そんなお父様を以前のように戻してくれた今のお母様のことだって好きだ。もちろん最初はどうしてとも思ったけどそれよりも遠くから見るお父様が以前のように微笑んでいるのをみてそんなのどうでも良くなった。
妹だって、血の繋がりはないけどお兄様だって好きだ。会話なんてしたことないけど会うことがあったらどんな会話をするのか色々と考えていくうちに2人へ嫌いなんて思えなかった。
でも好きだからこそ一緒にはいられないだろう。俺のような人間がいれば侯爵家に迷惑がかかってしまう。必ず出ていかなければ、、、。
これからのことを考えているうちに俺はそのまま眠りについていた。
朝になりお菓子を持ったことを確かめ外に出る。ちょうど同じタイミングで隣の扉が開きジェークが出てくる。
「お!おはよーリン!昨日はどうだった?お店には行けたか?」
「あ、はい、無事お菓子屋さんに着くことができました。あの、これ貸していただいた服のお礼にお菓子屋さんでご購入したお菓子を少しですが詰めました。よければもらってください」
「まじ!俺も食べてみたかったんだよ!サンキュー!!」
軽く話したあと別れ、自分たちの教室へ向かう。視線は相変わらずだが初日とくらべれば幾分かマシになった。今日は2つの基礎、専門授業と実技が一つある。いつも四人で食べる約束をしているので必ず渡すことができるだろう。
「みなさん、おはようございます。もう少したてば、一時試験の時期になります。時間があると思って勉強をサボらずにコツコツとやるようにしてくださいね。気を抜いていると赤点をとってしまいますよ」
この学校では学期ごとに数回試験を実施している。一期では一次試験と二次試験があり二期も同じ、そして最終期では進学試験がある。一次試験では筆記を二次試験では実技をやる。毎年この試験たちで数名脱落者が出て卒業する頃には上位の者しか残らなくなってしまうのだ。進学試験はその名の通り進学するための試験だ。出された項目を全て合格しなければならない。そしてその試験の二次試験を担当するのがクライシス先生なのだ。基本担任は持ちクラスの指導はしないことになっているが試験は逆で担任が持ちクラスの試験を行うのだ。
嫌そうな顔しながらも生徒たちは軽く返事をし、早速授業が始まる。
なぜかその日はいつもより時間が経つのが遅く感じた。
少し授業が長引いてしまって急いで待ち合わせの場所に向かうとすでに三人は集まっていた。
「す、すいません。少し遅れました」
「大丈夫だよ。僕たちもさっき来たし」
「そうそう!リン、今日はいつもと違って大荷物ね?」
「あ、ほんとだ」
いつもはカバンの中に弁当を入れてきていたのだが今日はカバンにお菓子の入ったカゴも加えて少し重そうだ。
「あ、こ、これは、、、あの、よ。よければ三人で食べて欲しくて、そのよければもらってください!」
「「「え??」」」
三人のカゴを渡すと意味もなく胸がドキドキする。カゴを開けてみるとそこには宝石箱のように色々なお菓子が詰まっていた。みるからに美味しそうで開けた瞬間にお菓子のいい香りが周りに漂う。
「うっわ!めっちゃうまそう!え?もしかして作ったの??」
「あ、作ったわけではなくて、クラスの人たちが話していたお菓子屋さんに頼んで作ってもらったんです。最近三人の元気がないようでしたので。何かしてあげたいと」
「「「いい子か!!」」」
照れながら言うリンになんとも言えない、言えるとすれば守ってあげたくなるような、めちゃくちゃ甘やかしてあげたくなるようなそんな感じに耐えられず叫びだす。
「!?」
まだ顔が赤いリンは急に叫びだす三人に驚きながらも大丈夫かと聞こうとするが、言い終わる前にギュッと抱きしめられ少し戸惑うがなんとも言い難い感情が胸の中に広がる。
「みんなで食べよ!、、、、食べ終わったら相談があるんだけどいい?」
「!は、はい!もちろん大丈夫です!」
あのあとお菓子屋さんのお姉さんがお菓子が出来上がったとわざわざ孤児院まで持ってきてくれた。カゴの中を見たらまる絵本の中に描いてあった宝石箱のようにキラキラとしていて見たこともないとても豪華なお菓子がカゴいっぱいに入っていた。持っていたお金で足りないと思えるほどのお菓子に大丈夫なのかと聞いてみると気まずそうな顔で大丈夫だと言って、お釣りもあると、本来お菓子はそこまで高価でもないと、よく聞かせるように言われた。なぜかはわからなかったけれどとりあえず頷いておいた。
たくさんお礼を言ったあとまた来ることを子供たちと約束して学園に戻った。
もう暗くなりつつあったのでお菓子は明日のお昼にでも渡すことにした。着ていた服を脱ぎ洗濯をし綺麗に包装した後帰りに寄ったお店で買った袋に買ったお菓子を少しいれラッピングをして服と一緒に袋に入れた。彼のおかげであそこまで行けたと言っても過言ではない。今日1日でなかなかできない体験をできたと思う。出家した後は孤児院で子供たちと一緒に働くのもいいのかもしれない。シスターが言うには最近は孤児が増え人出が足りないらしい。
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公爵様、、、お父様のことは好きだ。たとえお父様が俺のことを嫌いでも俺はお父様を嫌いになれない。俺のせいでお母様が死んで、お父様は変わった。もともと表情を出す人ではなかったがもっと出さなくなった。そんなお父様を以前のように戻してくれた今のお母様のことだって好きだ。もちろん最初はどうしてとも思ったけどそれよりも遠くから見るお父様が以前のように微笑んでいるのをみてそんなのどうでも良くなった。
妹だって、血の繋がりはないけどお兄様だって好きだ。会話なんてしたことないけど会うことがあったらどんな会話をするのか色々と考えていくうちに2人へ嫌いなんて思えなかった。
でも好きだからこそ一緒にはいられないだろう。俺のような人間がいれば侯爵家に迷惑がかかってしまう。必ず出ていかなければ、、、。
これからのことを考えているうちに俺はそのまま眠りについていた。
朝になりお菓子を持ったことを確かめ外に出る。ちょうど同じタイミングで隣の扉が開きジェークが出てくる。
「お!おはよーリン!昨日はどうだった?お店には行けたか?」
「あ、はい、無事お菓子屋さんに着くことができました。あの、これ貸していただいた服のお礼にお菓子屋さんでご購入したお菓子を少しですが詰めました。よければもらってください」
「まじ!俺も食べてみたかったんだよ!サンキュー!!」
軽く話したあと別れ、自分たちの教室へ向かう。視線は相変わらずだが初日とくらべれば幾分かマシになった。今日は2つの基礎、専門授業と実技が一つある。いつも四人で食べる約束をしているので必ず渡すことができるだろう。
「みなさん、おはようございます。もう少したてば、一時試験の時期になります。時間があると思って勉強をサボらずにコツコツとやるようにしてくださいね。気を抜いていると赤点をとってしまいますよ」
この学校では学期ごとに数回試験を実施している。一期では一次試験と二次試験があり二期も同じ、そして最終期では進学試験がある。一次試験では筆記を二次試験では実技をやる。毎年この試験たちで数名脱落者が出て卒業する頃には上位の者しか残らなくなってしまうのだ。進学試験はその名の通り進学するための試験だ。出された項目を全て合格しなければならない。そしてその試験の二次試験を担当するのがクライシス先生なのだ。基本担任は持ちクラスの指導はしないことになっているが試験は逆で担任が持ちクラスの試験を行うのだ。
嫌そうな顔しながらも生徒たちは軽く返事をし、早速授業が始まる。
なぜかその日はいつもより時間が経つのが遅く感じた。
少し授業が長引いてしまって急いで待ち合わせの場所に向かうとすでに三人は集まっていた。
「す、すいません。少し遅れました」
「大丈夫だよ。僕たちもさっき来たし」
「そうそう!リン、今日はいつもと違って大荷物ね?」
「あ、ほんとだ」
いつもはカバンの中に弁当を入れてきていたのだが今日はカバンにお菓子の入ったカゴも加えて少し重そうだ。
「あ、こ、これは、、、あの、よ。よければ三人で食べて欲しくて、そのよければもらってください!」
「「「え??」」」
三人のカゴを渡すと意味もなく胸がドキドキする。カゴを開けてみるとそこには宝石箱のように色々なお菓子が詰まっていた。みるからに美味しそうで開けた瞬間にお菓子のいい香りが周りに漂う。
「うっわ!めっちゃうまそう!え?もしかして作ったの??」
「あ、作ったわけではなくて、クラスの人たちが話していたお菓子屋さんに頼んで作ってもらったんです。最近三人の元気がないようでしたので。何かしてあげたいと」
「「「いい子か!!」」」
照れながら言うリンになんとも言えない、言えるとすれば守ってあげたくなるような、めちゃくちゃ甘やかしてあげたくなるようなそんな感じに耐えられず叫びだす。
「!?」
まだ顔が赤いリンは急に叫びだす三人に驚きながらも大丈夫かと聞こうとするが、言い終わる前にギュッと抱きしめられ少し戸惑うがなんとも言い難い感情が胸の中に広がる。
「みんなで食べよ!、、、、食べ終わったら相談があるんだけどいい?」
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