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第二章 黒煙
第五十二話 シャラ
白い雲がアレイストさん達と僕を囲って声が聞こえてきた。その声は少女が無理やり低い声を出しているかのような声だった。
「シャラなのか?」
「ははは、ちゃんと覚えていたようだな」
白い雲だったのでたぶんそうだと思いました。名前を呼ぶと予想以上に喜んでいます。
「お前達の事はずっと見ていたぞ。街にいるであろう俺を探しもせずに家を建てていたな・・・こっちは体を治すので大変だったというのに..」
シャラの声が段々と低くなっていく。どうやら、忘れられていると思っていたようだ。ユアンの心眼にも引っかからないというのが分かってシャラから何かしらのアプローチがあるのを待っていたんだよね。決して忘れていたわけでは...。
「現れたのなら体は治ったようだね。それで、君の目的はクコじゃなかったっけ?」
「ああ、俺の狙いは黒いのだ。確かにそうなのだが、何でも治せる薬を作れるお前がいる限りそれは叶わないというのがわかった。だから、お前を先に葬り去ろうと思ってな」
街にポーション自販機を設置してしまったので僕がいなくても大丈夫なんだけど。シャラから攻めてきてくれたことは僥倖だね。子供達に被害が出ないし、目立たない。
「リザードマン共に力を与えてロードにしてやったというのにあんなにあっさりとやられおって。そっちの聖属性の小僧の仕業だろう。人の苦労を何だと思っているんだ」
シャラは愚痴をこぼし始めた。結構、年齢いくと愚痴が多くなるとかカテジナ叔母さんも言っていたけど本当にそうみたい。これは人も龍も一緒みたいだね。
「あれは兄さんが」
「ちょっとユアンそれは黙ってて」
「え?なんで?」
「いや、ただでさえ狙われてるんだからこれ以上強いとか思われたくないじゃん」
「こういうしつこい奴は強さを誇示した方が後々面倒じゃなくなるよ。僕はそうしてきたし」
ユアンがロードを殺したのは僕だと話し始めたので僕はそれをやめさせた。ユアンは誇示した方がいいって言うけど、そうなのかな?魔物にはしっかりと教育した方がいいのかな?
あっいいこと思い付いた、ルザーの屋敷で見つけたあれで作ったアイテムをつけちゃうかな。
「さあ、戦うぞ。今度はクコもいない、お前達の死体を土産に街を火の海にしてやる。黒いのの最後だ」
僕らを囲っていた白い雲が集まっていく、白い雲がシャラの体を形成していく。みるみる大きくなっていく雲の塊は街で見た時よりも大きくなっていった。
「はっはっは、街で体を直している時に大きな果物を食べたら俺は強くなったんだ。今ではあの時の2倍の強さを得たのだ。どうだ、怖いか?」
「大きい果物?」
それって僕のじゃないかな?あの果物達は間引きしなくても全部見事に育つもんだから幾つなくなっても分からないんだよね、半日で育っちゃうし。でも、それで強くなったんだったら凄いな。クコもさぞ強くなっているでしょう。何て言っても毎日お腹いっぱい食べているだろうからね。主にサクランボを。
「食らえ![白炎]」
シャラは僕らに向かって白い炎を吐いてきた。輝く息は聖属性の魔法なのが伺える。
「[セイントウォール]」
瞬時にユアンが聖なる壁の魔法を唱えて防ぐ、聖属性同士なので見事に防ぎきっています。
「はっはっは、いつまで持つかな」
「くっ」
シャラがブレスに力を入れるとユアンが苦しそうに力んだ。見事な戦いだけど僕たちを忘れ過ぎだよね。
「脇ががら空きだよ」
「うっ、人間風情が」
アレイストさんが黒い大剣を取り出して切りつけた。武器を闇属性にしたのでダメージが通るみたいだね。それでも鱗を貫くことはできないみたいだけど。
「[エアープレス]」
「グギャ!なんだ、このパワーは」
シャラは地面に押し込まれる。地面が少し陥没してシャラは動けなくなった。
「その小娘にこんなパワーが・・」
塔から飛んできたモナーナが風の圧で押し付けてみたい。シャラって強くなったとか言っていたけどこの感じだとステータス二千位かもね。
「うう、惨めだ。人間などに地面に這いつくばらされるとは。殺せ一思いに殺してくれ」
「兄さんどうする?」
「う~ん、逃がしてもまた魔物を強くして人に迷惑かけそうだよね。なのでこれを使ってみようと思う」
「それって?」
シャラは泣き出して悲観的になってる。龍としてのプライドがあるんだろうね。だけど、今まで人に迷惑をかけ続けてたんだからその分人の為に働いてもらおう。
僕はアイテムバッグから隷属の首輪(大)を取り出した。ラザラさんに付けられたアイテムを見て作ってみたんだ。屋敷には複数そんなアイテムがあった、改めていい領主ではなかったんだなって思いました。それは置いて置いて、シャラに隷属の首輪をつけます。すっごい睨んできたけどダメダメ、これは決定事項です。
「まさか、人間に飼われる日が来るとは...トホホ」
「なかなか似合ってるよ」
「・・・殺せ!殺してくれ~」
シャラに似合っていると言うと少しの間俯いたと思ったら泣き出しながら叫びだしてしまいました。リザードマンの恐怖も無くなったのでワインプールに帰ります。思わぬ敵にびっくりはしたけどシャラの件が片付いて良かった良かった。
街に帰るのでシャラには人間サイズになってもらった。クコと瓜二つの少女が白いドレスを着ています。僕らはミスリーの引く馬車に乗って街へと帰ります。
「あっ」
「どうしたのルーク?」
「塔を回収するの忘れた...」
「はっはっは、忘れてたのかい?私は残すつもりだと思って黙ってたんだけどね」
あんな目立つものを残してたら、また僕が作ったとか有名になっちゃうよ。それに僕の作った建物って何だか自我を持っているような感じがするんだよね。裸足で小指をぶつけそうになったら壁が避けるとか棚が避けるとかそんな感じ、絶対に怪しい。
ルークが感じたそれは当たっている。今もルークの孤児院や嗜む子牛亭の地下で子供達が怪我をしないように建物たちが守っている。誤って落ちそうになっても手すりが伸びたり、落ちても床が柔らかかったりといった風にだ。彼の作った物はいつでも力なき者の為に力を発揮するのだった。
「シャラなのか?」
「ははは、ちゃんと覚えていたようだな」
白い雲だったのでたぶんそうだと思いました。名前を呼ぶと予想以上に喜んでいます。
「お前達の事はずっと見ていたぞ。街にいるであろう俺を探しもせずに家を建てていたな・・・こっちは体を治すので大変だったというのに..」
シャラの声が段々と低くなっていく。どうやら、忘れられていると思っていたようだ。ユアンの心眼にも引っかからないというのが分かってシャラから何かしらのアプローチがあるのを待っていたんだよね。決して忘れていたわけでは...。
「現れたのなら体は治ったようだね。それで、君の目的はクコじゃなかったっけ?」
「ああ、俺の狙いは黒いのだ。確かにそうなのだが、何でも治せる薬を作れるお前がいる限りそれは叶わないというのがわかった。だから、お前を先に葬り去ろうと思ってな」
街にポーション自販機を設置してしまったので僕がいなくても大丈夫なんだけど。シャラから攻めてきてくれたことは僥倖だね。子供達に被害が出ないし、目立たない。
「リザードマン共に力を与えてロードにしてやったというのにあんなにあっさりとやられおって。そっちの聖属性の小僧の仕業だろう。人の苦労を何だと思っているんだ」
シャラは愚痴をこぼし始めた。結構、年齢いくと愚痴が多くなるとかカテジナ叔母さんも言っていたけど本当にそうみたい。これは人も龍も一緒みたいだね。
「あれは兄さんが」
「ちょっとユアンそれは黙ってて」
「え?なんで?」
「いや、ただでさえ狙われてるんだからこれ以上強いとか思われたくないじゃん」
「こういうしつこい奴は強さを誇示した方が後々面倒じゃなくなるよ。僕はそうしてきたし」
ユアンがロードを殺したのは僕だと話し始めたので僕はそれをやめさせた。ユアンは誇示した方がいいって言うけど、そうなのかな?魔物にはしっかりと教育した方がいいのかな?
あっいいこと思い付いた、ルザーの屋敷で見つけたあれで作ったアイテムをつけちゃうかな。
「さあ、戦うぞ。今度はクコもいない、お前達の死体を土産に街を火の海にしてやる。黒いのの最後だ」
僕らを囲っていた白い雲が集まっていく、白い雲がシャラの体を形成していく。みるみる大きくなっていく雲の塊は街で見た時よりも大きくなっていった。
「はっはっは、街で体を直している時に大きな果物を食べたら俺は強くなったんだ。今ではあの時の2倍の強さを得たのだ。どうだ、怖いか?」
「大きい果物?」
それって僕のじゃないかな?あの果物達は間引きしなくても全部見事に育つもんだから幾つなくなっても分からないんだよね、半日で育っちゃうし。でも、それで強くなったんだったら凄いな。クコもさぞ強くなっているでしょう。何て言っても毎日お腹いっぱい食べているだろうからね。主にサクランボを。
「食らえ![白炎]」
シャラは僕らに向かって白い炎を吐いてきた。輝く息は聖属性の魔法なのが伺える。
「[セイントウォール]」
瞬時にユアンが聖なる壁の魔法を唱えて防ぐ、聖属性同士なので見事に防ぎきっています。
「はっはっは、いつまで持つかな」
「くっ」
シャラがブレスに力を入れるとユアンが苦しそうに力んだ。見事な戦いだけど僕たちを忘れ過ぎだよね。
「脇ががら空きだよ」
「うっ、人間風情が」
アレイストさんが黒い大剣を取り出して切りつけた。武器を闇属性にしたのでダメージが通るみたいだね。それでも鱗を貫くことはできないみたいだけど。
「[エアープレス]」
「グギャ!なんだ、このパワーは」
シャラは地面に押し込まれる。地面が少し陥没してシャラは動けなくなった。
「その小娘にこんなパワーが・・」
塔から飛んできたモナーナが風の圧で押し付けてみたい。シャラって強くなったとか言っていたけどこの感じだとステータス二千位かもね。
「うう、惨めだ。人間などに地面に這いつくばらされるとは。殺せ一思いに殺してくれ」
「兄さんどうする?」
「う~ん、逃がしてもまた魔物を強くして人に迷惑かけそうだよね。なのでこれを使ってみようと思う」
「それって?」
シャラは泣き出して悲観的になってる。龍としてのプライドがあるんだろうね。だけど、今まで人に迷惑をかけ続けてたんだからその分人の為に働いてもらおう。
僕はアイテムバッグから隷属の首輪(大)を取り出した。ラザラさんに付けられたアイテムを見て作ってみたんだ。屋敷には複数そんなアイテムがあった、改めていい領主ではなかったんだなって思いました。それは置いて置いて、シャラに隷属の首輪をつけます。すっごい睨んできたけどダメダメ、これは決定事項です。
「まさか、人間に飼われる日が来るとは...トホホ」
「なかなか似合ってるよ」
「・・・殺せ!殺してくれ~」
シャラに似合っていると言うと少しの間俯いたと思ったら泣き出しながら叫びだしてしまいました。リザードマンの恐怖も無くなったのでワインプールに帰ります。思わぬ敵にびっくりはしたけどシャラの件が片付いて良かった良かった。
街に帰るのでシャラには人間サイズになってもらった。クコと瓜二つの少女が白いドレスを着ています。僕らはミスリーの引く馬車に乗って街へと帰ります。
「あっ」
「どうしたのルーク?」
「塔を回収するの忘れた...」
「はっはっは、忘れてたのかい?私は残すつもりだと思って黙ってたんだけどね」
あんな目立つものを残してたら、また僕が作ったとか有名になっちゃうよ。それに僕の作った建物って何だか自我を持っているような感じがするんだよね。裸足で小指をぶつけそうになったら壁が避けるとか棚が避けるとかそんな感じ、絶対に怪しい。
ルークが感じたそれは当たっている。今もルークの孤児院や嗜む子牛亭の地下で子供達が怪我をしないように建物たちが守っている。誤って落ちそうになっても手すりが伸びたり、落ちても床が柔らかかったりといった風にだ。彼の作った物はいつでも力なき者の為に力を発揮するのだった。
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