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第一章
至福の背中
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さ、寒い……。
身体が小刻みに震え、歯がガタガタと不快な音を鳴らしている。
別にそうしたいわけじゃない。
身体が勝手にそう動くのだ。
だから、この技は使いたくなかったんだよ!
「ま、まったく……な、何でいつもこうなるんだ?……」
氷剣・大氷筍。
この技は本来なら直径3m、高さ6m程の氷柱を地面から伸ばす技なんだけど、俺はこの技が苦手だ。
というより、属性が合わないようで水属性、氷属性の技の魔力コントロールが上手くできない。
お陰でいつも必要以上に魔力が入ってしまい、今みたい普通より大きな技になってしまう。
幸い、練兵場は広いからなんとかなってるけど、狭いところで放つと大惨事になってしまうからあまり使いたくない技だ。
「ヘックション! ったく! こんな技使わなきゃならなくなったのも少尉のせいだからな」
俺は小脇に抱えた少尉に目をやる。
透き通るような白い肌はすっかり冷えきっているが、微かに背中は上下しており呼吸をしているのがわかる。
魔法の使い過ぎたせいで魔力切れ起こして気絶しているようだ。
まぁ、あんな大魔法を立て続けに2発も撃てば誰だって魔力切れを起こすさ。
魔法盾があるから大丈夫って言ってたけど、本当はあの時点で魔力もギリギリだったんだろうに、強がったもんだね。
そうまでして勝ちたかったのか?
帝都の人の考える事はよくわからないな。
それにしても危なかった。
背後に回って少尉の魔法盾を文字通り盾にしようと思ったら、少尉が倒れてるのが見えたんだからな。
あのまま放っておいたら、自身の撃った真紅流星爆発を無防備に食らって、下手をすれば死んでいたかもしれない。
間に合ってよかったよ。
「ファンティーヌッ! ファンティーヌッ!」
外から大尉の声が聞こえてくる。
どうやら、少尉の身を案じているようだな。
俺の名前がないのは当然か。
やれやれ、まぁ、とにかく早くここから出るとしよう。
でないと、せっかく助けた少尉が凍死してしまうかもしれないからな。
穿剣ならこの氷の壁も突破できる……あっ、しまった。
少尉を抱えたままだと抜刀できない。
俺は今少尉を左手で脇に抱えている状態だ。
このままだと少尉の身体が邪魔して左腰に下げている刀が抜けないぞ。
……参ったなぁ。
かと言って、少尉を氷の床の上に寝かせるのも偲びないし……仕方ない。
背負わせてもらうか。
俺は小脇に抱えた少尉を背におぶさるようにして、腰紐を抜いて身体を固定する。
……こ、これはっ!
なんと……なんという事だ……。
こ、こんなにあるのか?
少尉の装備はローブの上に軽鎧を着けているが、その状態でもここまでの質感が感じられるのか……。
凄いっ! 何がとは言わないが、とにかく凄いっ!
「……ん、んん。あれぇ? ここ、どこぉ?」
頭の後ろから声が聞こえる。
邪な事を考えて、固まっていたら少尉が目を覚ましてしまったようだ。
「んんん……ん? えっ! ちょ、ちょっとぉ! な、なんで軍曹におんぶされてるのぉ! は、離してぇ!」
「うわぁ! あ、暴れないで! こ、転ける!」
状況を把握した少尉は俺の背から逃れようと手足をバタつかせる。
「いやぁあああ! は、離し……うっ! うぅぅ……気持ち悪いぃ……」
今度は突然グッタリして俺の背に身体を預けてくる。
どうやら魔力切れの影響がまだあるようだ。
「うぅぅ……吐きそう……」
「それはご勘弁を。とにかく、今はそのままにしててください。此処から出ますから」
「うぅぅ……此処ぉ? ねぇ、此処どこぉ? 私どうしちゃったのぉ? 真紅流星爆発を撃ってから記憶がないんだけどぉ」
「此処は氷山の中みたいなもんですよ。少尉は魔法を撃った後にそのまま魔力切れを起こして倒れたんです」
「氷山?」
少尉は顎に指を当てながら何かを考えている。
俺はその間に刀に魔力を込めておこう。
こんな寒いところからはさっさと出たいからね。
「……ねぇ? もしかして私を助けてくれたのぉ?」
少尉が少し躊躇いがちに聞いてきた。
助けたことに違いはないか。
「まぁ、そうなりますね。あのまま気絶してたらご自身の魔法で焼け死んでたかもしれませんから」
「……なんでぇ?」
さっきまでの明るい声とは違った暗い少尉の声に俺は視線を背後に向ける。
すると、哀しそうな泣きそうな少尉と目が合った。
「私は君を……殺してたかもしれないんだよぉ? それにさっきもあの魔法でぇ……」
ウルウルした瞳で俺を見つめてくる。
うーん、可愛い。
っていうか、何を言い出すのかと思ったらそんな事を気にしてたのか。
特に大きな理由なんてない。
ただ……。
『この背中の感触のものが失われるのは勿体無いですからね!』
……なんて言える訳ない。
殺されかけたのは事実だし、他の兵士達が巻き込まれたのも業腹なんだけど、それとこれとは話が別だ。
「何も死ぬことはないでしょ? ただ、それだけですよ」
「えっ?」
俺の答えに困惑したような表情になる少尉。
別に殺し合いがしたい訳じゃない。
これはあくまで手合わせだ。
だから、目の前で死にそうになってる人を放っておく事はできない。
俺は軍人だし、戦争では人を殺める事もある。
だからこそ、普段はなるべく殺生はしたくない。
それに……再び少尉の顔を見ると、さっきよりなんか眼がキラキラしている気がする。
うん、こんな美少女が死ぬのは世界としても損失だ。
おっと、アホな事考えてる場合じゃないな。
「少尉。すいませんが、少し強く掴まっててください。この氷山から早く出ないとヤバいですから」
「……えっ! あ、う、うん! わ、わかった……」
少尉が俺の首の後ろから両手を回してぎゅっと抱きつく。
ぉおおおお……こ、これは背中が至福の時を迎えておる。
「? どうしたのぉ? 軍曹」
「うぇっ! い、いや、何でもありませんよ。技を放つための集中をしていただけですよ。あははは……」
「そ、そう? なら、いいんだけどぉ……」
い、いかん!
危うく背中の感触に心を奪われるところだった……。
恐るべし、少尉。
「では、いきます。穿剣・裏掻!」
不規則な螺旋状の風を纏った刀で氷の壁を削りながら、俺達は氷山の外へと向かった。
身体が小刻みに震え、歯がガタガタと不快な音を鳴らしている。
別にそうしたいわけじゃない。
身体が勝手にそう動くのだ。
だから、この技は使いたくなかったんだよ!
「ま、まったく……な、何でいつもこうなるんだ?……」
氷剣・大氷筍。
この技は本来なら直径3m、高さ6m程の氷柱を地面から伸ばす技なんだけど、俺はこの技が苦手だ。
というより、属性が合わないようで水属性、氷属性の技の魔力コントロールが上手くできない。
お陰でいつも必要以上に魔力が入ってしまい、今みたい普通より大きな技になってしまう。
幸い、練兵場は広いからなんとかなってるけど、狭いところで放つと大惨事になってしまうからあまり使いたくない技だ。
「ヘックション! ったく! こんな技使わなきゃならなくなったのも少尉のせいだからな」
俺は小脇に抱えた少尉に目をやる。
透き通るような白い肌はすっかり冷えきっているが、微かに背中は上下しており呼吸をしているのがわかる。
魔法の使い過ぎたせいで魔力切れ起こして気絶しているようだ。
まぁ、あんな大魔法を立て続けに2発も撃てば誰だって魔力切れを起こすさ。
魔法盾があるから大丈夫って言ってたけど、本当はあの時点で魔力もギリギリだったんだろうに、強がったもんだね。
そうまでして勝ちたかったのか?
帝都の人の考える事はよくわからないな。
それにしても危なかった。
背後に回って少尉の魔法盾を文字通り盾にしようと思ったら、少尉が倒れてるのが見えたんだからな。
あのまま放っておいたら、自身の撃った真紅流星爆発を無防備に食らって、下手をすれば死んでいたかもしれない。
間に合ってよかったよ。
「ファンティーヌッ! ファンティーヌッ!」
外から大尉の声が聞こえてくる。
どうやら、少尉の身を案じているようだな。
俺の名前がないのは当然か。
やれやれ、まぁ、とにかく早くここから出るとしよう。
でないと、せっかく助けた少尉が凍死してしまうかもしれないからな。
穿剣ならこの氷の壁も突破できる……あっ、しまった。
少尉を抱えたままだと抜刀できない。
俺は今少尉を左手で脇に抱えている状態だ。
このままだと少尉の身体が邪魔して左腰に下げている刀が抜けないぞ。
……参ったなぁ。
かと言って、少尉を氷の床の上に寝かせるのも偲びないし……仕方ない。
背負わせてもらうか。
俺は小脇に抱えた少尉を背におぶさるようにして、腰紐を抜いて身体を固定する。
……こ、これはっ!
なんと……なんという事だ……。
こ、こんなにあるのか?
少尉の装備はローブの上に軽鎧を着けているが、その状態でもここまでの質感が感じられるのか……。
凄いっ! 何がとは言わないが、とにかく凄いっ!
「……ん、んん。あれぇ? ここ、どこぉ?」
頭の後ろから声が聞こえる。
邪な事を考えて、固まっていたら少尉が目を覚ましてしまったようだ。
「んんん……ん? えっ! ちょ、ちょっとぉ! な、なんで軍曹におんぶされてるのぉ! は、離してぇ!」
「うわぁ! あ、暴れないで! こ、転ける!」
状況を把握した少尉は俺の背から逃れようと手足をバタつかせる。
「いやぁあああ! は、離し……うっ! うぅぅ……気持ち悪いぃ……」
今度は突然グッタリして俺の背に身体を預けてくる。
どうやら魔力切れの影響がまだあるようだ。
「うぅぅ……吐きそう……」
「それはご勘弁を。とにかく、今はそのままにしててください。此処から出ますから」
「うぅぅ……此処ぉ? ねぇ、此処どこぉ? 私どうしちゃったのぉ? 真紅流星爆発を撃ってから記憶がないんだけどぉ」
「此処は氷山の中みたいなもんですよ。少尉は魔法を撃った後にそのまま魔力切れを起こして倒れたんです」
「氷山?」
少尉は顎に指を当てながら何かを考えている。
俺はその間に刀に魔力を込めておこう。
こんな寒いところからはさっさと出たいからね。
「……ねぇ? もしかして私を助けてくれたのぉ?」
少尉が少し躊躇いがちに聞いてきた。
助けたことに違いはないか。
「まぁ、そうなりますね。あのまま気絶してたらご自身の魔法で焼け死んでたかもしれませんから」
「……なんでぇ?」
さっきまでの明るい声とは違った暗い少尉の声に俺は視線を背後に向ける。
すると、哀しそうな泣きそうな少尉と目が合った。
「私は君を……殺してたかもしれないんだよぉ? それにさっきもあの魔法でぇ……」
ウルウルした瞳で俺を見つめてくる。
うーん、可愛い。
っていうか、何を言い出すのかと思ったらそんな事を気にしてたのか。
特に大きな理由なんてない。
ただ……。
『この背中の感触のものが失われるのは勿体無いですからね!』
……なんて言える訳ない。
殺されかけたのは事実だし、他の兵士達が巻き込まれたのも業腹なんだけど、それとこれとは話が別だ。
「何も死ぬことはないでしょ? ただ、それだけですよ」
「えっ?」
俺の答えに困惑したような表情になる少尉。
別に殺し合いがしたい訳じゃない。
これはあくまで手合わせだ。
だから、目の前で死にそうになってる人を放っておく事はできない。
俺は軍人だし、戦争では人を殺める事もある。
だからこそ、普段はなるべく殺生はしたくない。
それに……再び少尉の顔を見ると、さっきよりなんか眼がキラキラしている気がする。
うん、こんな美少女が死ぬのは世界としても損失だ。
おっと、アホな事考えてる場合じゃないな。
「少尉。すいませんが、少し強く掴まっててください。この氷山から早く出ないとヤバいですから」
「……えっ! あ、う、うん! わ、わかった……」
少尉が俺の首の後ろから両手を回してぎゅっと抱きつく。
ぉおおおお……こ、これは背中が至福の時を迎えておる。
「? どうしたのぉ? 軍曹」
「うぇっ! い、いや、何でもありませんよ。技を放つための集中をしていただけですよ。あははは……」
「そ、そう? なら、いいんだけどぉ……」
い、いかん!
危うく背中の感触に心を奪われるところだった……。
恐るべし、少尉。
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