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第二章
軍令部発表
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えっ? どういうこと?
嘘? 俺が聞いた軍人さん達の話が嘘ってそんなわけないでしょ?
「う、嘘っていうのはどういうことですか?」
「まぁ……わかりやすく言うとそうなるな」
「で、でもぉ……まるっきり嘘ってわけでもないよぉ?」
随分と歯切れの悪い言い方をするなぁ。
おまけになんかキョロキョロしてて気まずそうだし、何か都合の悪い事実があるようだな。
「ちなみにだが、少尉。どんな軍人から聞いたんだ?」
「村に来た軍人ですよ。税の徴収官の護衛部隊だったと思いますけど」
「あちゃぁ……やっぱりねぇ、あいつらまた余計なことしてるよぉ」
「仕方ないだろう。軍令部の命令となればやりたくなくてもやらなければならないからな。もっとも本当にやりたくなかったかどうかはわからんがな」
2人は納得したように話してるけど、俺には何のことかさっぱりわからないぞ。
「聞かせてもらえませんか? 虎龍の事もありますし、俺も軍人ですから聞いても問題ないんでしょ?」
「そうだな……だが、これは極秘事項だ。決して民に知られてはならん。いいな?」
「喋れば軍規違反で拘束されちゃうよぉ。下手すれば闇に葬られる可能性もあるから気をつけてねぇ」
マ、マジか?
それだけ重要な話ってこと?
なんか聞きたくなくなってきたような……。
「シュナイデン少尉は検閲を知っているな?」
「検閲って軍人が手紙を出す際に憲兵隊が中身を確認するアレですか?」
「そうだ。本来の目的は軍内部の情報を外部に漏らしていないかを確認するためのものだが、アレには別の目的もあるんだ」
「むしろ、そっちが本命のような気がするけどねぇ」
「茶化すな、ファンティーヌ! 検閲の別の目的とは軍の功績の詳細を知られないためなんだ」
はいっ?
軍の功績の詳細を知られないため?
いやいや、知らせないと駄目でしょ?
軍人が頑張って国を守ってるってことを知ってもらわないと軍人の存在意義が……いや、待てよ。
もしかして、これって……逆か?
「気づいたようだな。そうだ、軍は軍隊の成果を誇張して民衆に伝えているんだよ」
「そ、それはっ!? ……軍の権勢を高めるためですか?」
「一応別の思惑もあるのだ。『軍が功績を過小して報告すれば民衆は不安になる。不安が積もれば民衆達は安心して暮らせなくなる。功績が高ければ高いほど、民衆は安心して暮らせるのだ。だから多少話が大きくなったとしても何の問題もない』軍令部はそう考えているのだよ」
き、汚ねぇ……っていうか、せこい!
だったら話が大きくなくてもいいくらいの大きな功績を上げればいいじゃないか!
小さい事しか出来ないから話を盛ってるんだろ?
なんて胸糞悪い話だ!
俺が聞いたのも誇張だったわけだ。
「すまんな。これが今のヴァランタイン帝国軍の内情なんだよ……」
大尉が寂しそうにそう謝った。
不敬ながら思う。
憂を帯びた大尉の顔、色っぽいです!
嘘? 俺が聞いた軍人さん達の話が嘘ってそんなわけないでしょ?
「う、嘘っていうのはどういうことですか?」
「まぁ……わかりやすく言うとそうなるな」
「で、でもぉ……まるっきり嘘ってわけでもないよぉ?」
随分と歯切れの悪い言い方をするなぁ。
おまけになんかキョロキョロしてて気まずそうだし、何か都合の悪い事実があるようだな。
「ちなみにだが、少尉。どんな軍人から聞いたんだ?」
「村に来た軍人ですよ。税の徴収官の護衛部隊だったと思いますけど」
「あちゃぁ……やっぱりねぇ、あいつらまた余計なことしてるよぉ」
「仕方ないだろう。軍令部の命令となればやりたくなくてもやらなければならないからな。もっとも本当にやりたくなかったかどうかはわからんがな」
2人は納得したように話してるけど、俺には何のことかさっぱりわからないぞ。
「聞かせてもらえませんか? 虎龍の事もありますし、俺も軍人ですから聞いても問題ないんでしょ?」
「そうだな……だが、これは極秘事項だ。決して民に知られてはならん。いいな?」
「喋れば軍規違反で拘束されちゃうよぉ。下手すれば闇に葬られる可能性もあるから気をつけてねぇ」
マ、マジか?
それだけ重要な話ってこと?
なんか聞きたくなくなってきたような……。
「シュナイデン少尉は検閲を知っているな?」
「検閲って軍人が手紙を出す際に憲兵隊が中身を確認するアレですか?」
「そうだ。本来の目的は軍内部の情報を外部に漏らしていないかを確認するためのものだが、アレには別の目的もあるんだ」
「むしろ、そっちが本命のような気がするけどねぇ」
「茶化すな、ファンティーヌ! 検閲の別の目的とは軍の功績の詳細を知られないためなんだ」
はいっ?
軍の功績の詳細を知られないため?
いやいや、知らせないと駄目でしょ?
軍人が頑張って国を守ってるってことを知ってもらわないと軍人の存在意義が……いや、待てよ。
もしかして、これって……逆か?
「気づいたようだな。そうだ、軍は軍隊の成果を誇張して民衆に伝えているんだよ」
「そ、それはっ!? ……軍の権勢を高めるためですか?」
「一応別の思惑もあるのだ。『軍が功績を過小して報告すれば民衆は不安になる。不安が積もれば民衆達は安心して暮らせなくなる。功績が高ければ高いほど、民衆は安心して暮らせるのだ。だから多少話が大きくなったとしても何の問題もない』軍令部はそう考えているのだよ」
き、汚ねぇ……っていうか、せこい!
だったら話が大きくなくてもいいくらいの大きな功績を上げればいいじゃないか!
小さい事しか出来ないから話を盛ってるんだろ?
なんて胸糞悪い話だ!
俺が聞いたのも誇張だったわけだ。
「すまんな。これが今のヴァランタイン帝国軍の内情なんだよ……」
大尉が寂しそうにそう謝った。
不敬ながら思う。
憂を帯びた大尉の顔、色っぽいです!
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