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第三章
再会
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綺麗な顔をした金髪碧眼の優男が俺の方に近づいて来た。
まさかここで会えるとは思っていたなかったよ。
「久しぶりだね、リクト。元気そうで何よりだよ」
「いやいや、元気すぎるのも目立って困るって思ってたところだよ。カール」
久しぶりに出会った友人に思わず笑みが溢れた。
カール・フォン・ライエル男爵。
俺の地元であるダウスターの隣領だったライエル領の元領主で、今はダウスターに併合された旧ライエル領の代官をしている法服貴族だ。
俺とはオーマン叛逆の際に親交を深めてからの友人でもある。
「でも、何でカールがここに? 子爵様は?」
「たまたま別件で帝都に来ていてね。そのタイミングで君の祝勝会が開かれるって話だったから、子爵様が『代理で参加するように』って。それにしてもビックリしたよ。君はいつか大きな事を成し遂げるって思ってたけど、こんなに早くとは思わなかった。友人として僕も誇らしいよ!」
おいおい、そんなに眩しい笑顔を見せるなよ。
周りの御婦人達が騒いでるぞ?
前から美形とは思っていたけど、ちゃんと着飾ったら凄い破壊力だな。
ここにいる御婦人達全員の視線を集める勢いだぞ。
「おい、君は何者だ? いきなり割って入って無礼じゃないか」
ん? あぁ、まだいたんだっけ?
カールハインツだったかな?
カールとごっちゃになるからサッサとどっか行って欲しい……おや? カールがムッとした顔になったぞ?
「失礼だが、無礼とは誰を指しているんですか?」
「なに? 卿以外に誰がいるのか?」
「おかしいですね。貴殿はシュナイデン卿が名乗った際に『先に名乗る礼儀を知っていた』と評価していたじゃないですか? それなのに貴殿は名乗らずに私の名前を聞いた……それって貴殿自身が礼儀知らずの無礼者って事になるのではありませんか?」
「へ、へらず口をたたくなっ! それは下の者が上の者に対しての事であろうがっ!」
クックックッ……揚げ足取られて怒ってやんの! だっさいなぁ。
「それは通りませんよ。貴殿は男爵なのでしょう? それなのに同じ男爵のシュナイデン卿より自分は上だと言うのですか?」
「当然だっ! 私は生まれながらの貴族だぞっ! こんな褒美で貴族になったような輩と一緒にするな!」
「授爵も陞爵も陛下がお決めになられた事です。貴殿はそれが間違っていると言うのですか?」
カールのやつ、誘導してるな。
このタイミングで話を振ってくるなんて、意外と策士だったんだな。
「当然だ! 神聖な帝国貴族の門地は伝統ある我々に対してのみ許される誇りであって、それを踏み躙る者を許す事など……」
「ほぅ……つまり卿は私の意に逆らうと……そう言うのだな?」
背後からの声にカールハインツ君はビクッと身体を震わせて、顔面を真っ青に変化させた。
そりゃ、そうなるよなぁ。
皇帝陛下の前で陛下の批判なんて……ご愁傷様です。
まさかここで会えるとは思っていたなかったよ。
「久しぶりだね、リクト。元気そうで何よりだよ」
「いやいや、元気すぎるのも目立って困るって思ってたところだよ。カール」
久しぶりに出会った友人に思わず笑みが溢れた。
カール・フォン・ライエル男爵。
俺の地元であるダウスターの隣領だったライエル領の元領主で、今はダウスターに併合された旧ライエル領の代官をしている法服貴族だ。
俺とはオーマン叛逆の際に親交を深めてからの友人でもある。
「でも、何でカールがここに? 子爵様は?」
「たまたま別件で帝都に来ていてね。そのタイミングで君の祝勝会が開かれるって話だったから、子爵様が『代理で参加するように』って。それにしてもビックリしたよ。君はいつか大きな事を成し遂げるって思ってたけど、こんなに早くとは思わなかった。友人として僕も誇らしいよ!」
おいおい、そんなに眩しい笑顔を見せるなよ。
周りの御婦人達が騒いでるぞ?
前から美形とは思っていたけど、ちゃんと着飾ったら凄い破壊力だな。
ここにいる御婦人達全員の視線を集める勢いだぞ。
「おい、君は何者だ? いきなり割って入って無礼じゃないか」
ん? あぁ、まだいたんだっけ?
カールハインツだったかな?
カールとごっちゃになるからサッサとどっか行って欲しい……おや? カールがムッとした顔になったぞ?
「失礼だが、無礼とは誰を指しているんですか?」
「なに? 卿以外に誰がいるのか?」
「おかしいですね。貴殿はシュナイデン卿が名乗った際に『先に名乗る礼儀を知っていた』と評価していたじゃないですか? それなのに貴殿は名乗らずに私の名前を聞いた……それって貴殿自身が礼儀知らずの無礼者って事になるのではありませんか?」
「へ、へらず口をたたくなっ! それは下の者が上の者に対しての事であろうがっ!」
クックックッ……揚げ足取られて怒ってやんの! だっさいなぁ。
「それは通りませんよ。貴殿は男爵なのでしょう? それなのに同じ男爵のシュナイデン卿より自分は上だと言うのですか?」
「当然だっ! 私は生まれながらの貴族だぞっ! こんな褒美で貴族になったような輩と一緒にするな!」
「授爵も陞爵も陛下がお決めになられた事です。貴殿はそれが間違っていると言うのですか?」
カールのやつ、誘導してるな。
このタイミングで話を振ってくるなんて、意外と策士だったんだな。
「当然だ! 神聖な帝国貴族の門地は伝統ある我々に対してのみ許される誇りであって、それを踏み躙る者を許す事など……」
「ほぅ……つまり卿は私の意に逆らうと……そう言うのだな?」
背後からの声にカールハインツ君はビクッと身体を震わせて、顔面を真っ青に変化させた。
そりゃ、そうなるよなぁ。
皇帝陛下の前で陛下の批判なんて……ご愁傷様です。
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