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第一章
掘り出せ
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魔剣テラーヴァイト(魔力枯渇)
風属性の魔力を秘めた魔剣。魔力を込めた状態で斬ると、噛み千切ったような斬り口になる。魔力を込めた分だけ斬り口も大きくなる。
現在は魔力が枯渇しているため、ただの古い剣にしか見えない。
相場200万ルーク。
「風属性の魔剣か。名前的に闇属性かと思ったよ。それにしても200万とはね……はははっ、元値1000ルークだから大儲けだな」
店の目玉商品になり得る物を安価で手に入れられたサトは、込み上げてくる笑いを堪えるのに必死だった。
魔剣は人工的に作るには高位の魔法使いと熟練の鍛治師が必要で時間と手間もかかる。
そのため金額的にはかなり高価な物となり、普通のハンターにはおいそれと手が出せない代物だ。
武器は消耗品であり、どんなに大事に使っていたとしても刃毀れや歪みは出てくる。
ハンターは武器以外にも防具や魔道具、生活品などに金がかかるため、武器だけに金をかけるわけにもいかないのだ。
買う以外の入手方法としてはダンジョンだが、魔剣級の宝は下層まで行かないと入手する事が出来ないため容易には手に入らない。
魔剣を手にできるのは資産に余裕がある、もしくはダンジョンで魔剣を手に入れられるだけの実力がある一流のハンターだけなので、魔剣を持つ事は一流ハンターの証でもあった。
「これを店に置いておけば、一流のハンター達も店に来てくれるようになるかもしれないな。もう少しだけ、掘り出し物がないか見て回るか」
サトは剣を大事に抱えながら、また市の中を見て回る。
そして小一時間ほど回ったところ、サトはまた同じ椅子に座ってほくそ笑んでいた。
火精霊の首飾り
火の精霊の加護が宿った首飾り。
装備していると攻撃が火属性となり、火によるダメージを軽減してくれる。
相場110万ルーク。
ワンドリング
魔法の発動媒体になる指輪。
杖の携行が不要となる。
相場25万ルーク。
隠者のローブ
気配を消すことが出来るローブ。
敵に狙われにくくなる。
相場55万ルーク。
その他にもカモフラージュのために効果のない品物もいくつか買っており、いつの間にかサトの周りは物だらけになっていた。
「ついつい買い過ぎちゃったけど、まぁいいか。ほとんど叩き売りの値段だったから元値は5万もかかってないしね。これなら……」
「随分と羽振りが良さそうじゃないですか? お兄さん」
買った品物を見ていたサトに声をかけてくる男がいた。
サトは物盗りかと思い、慌ててテラーバイトと一緒に買ったカトラスに手をかける。
すると、男は慌てて手を上げて後ずさった。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ! 怪しいものではありません! 勘弁してくださいよ、お兄さん!」
「……失礼しました。何か御用ですか?」
サトは周りを見て、男以外に誰もいない事を確認してからカトラスから手を離した。
声をかけてきたのは小太りの中年男で、男は額の汗を拭いながら呼吸を整えつつ口を開いた。
「ふぅ、私は行商人のデニスと申します。拝見したところ結構な数の買い物をされたみたいですな。どうです? うちの商品も見て行かれませんか? 荷物運びにも使えますよ」
サトは周りを見た。
少し買い過ぎたのは事実であり、持って帰るのは大変そうだと感じていた。
「荷物運びは助かりますが……」
「そうでしょう! では、あちらに商品を置いてありますので、私について来てください!」
デニスは広場を囲む露店の裏側の方に向かって歩いてき、路地裏の方へ入っていった。
サトは荷物を抱え、警戒しながら後をついて行った。
路地裏に入ると、そこにはデニスと複数の人間が立っているのが見えた。
サトが騙されたと思って引き返そうとした時、デニスが和かに話しかけた。
「さあ、お兄さん! 存分に見ていってください。当店自慢の奴隷達を!」
風属性の魔力を秘めた魔剣。魔力を込めた状態で斬ると、噛み千切ったような斬り口になる。魔力を込めた分だけ斬り口も大きくなる。
現在は魔力が枯渇しているため、ただの古い剣にしか見えない。
相場200万ルーク。
「風属性の魔剣か。名前的に闇属性かと思ったよ。それにしても200万とはね……はははっ、元値1000ルークだから大儲けだな」
店の目玉商品になり得る物を安価で手に入れられたサトは、込み上げてくる笑いを堪えるのに必死だった。
魔剣は人工的に作るには高位の魔法使いと熟練の鍛治師が必要で時間と手間もかかる。
そのため金額的にはかなり高価な物となり、普通のハンターにはおいそれと手が出せない代物だ。
武器は消耗品であり、どんなに大事に使っていたとしても刃毀れや歪みは出てくる。
ハンターは武器以外にも防具や魔道具、生活品などに金がかかるため、武器だけに金をかけるわけにもいかないのだ。
買う以外の入手方法としてはダンジョンだが、魔剣級の宝は下層まで行かないと入手する事が出来ないため容易には手に入らない。
魔剣を手にできるのは資産に余裕がある、もしくはダンジョンで魔剣を手に入れられるだけの実力がある一流のハンターだけなので、魔剣を持つ事は一流ハンターの証でもあった。
「これを店に置いておけば、一流のハンター達も店に来てくれるようになるかもしれないな。もう少しだけ、掘り出し物がないか見て回るか」
サトは剣を大事に抱えながら、また市の中を見て回る。
そして小一時間ほど回ったところ、サトはまた同じ椅子に座ってほくそ笑んでいた。
火精霊の首飾り
火の精霊の加護が宿った首飾り。
装備していると攻撃が火属性となり、火によるダメージを軽減してくれる。
相場110万ルーク。
ワンドリング
魔法の発動媒体になる指輪。
杖の携行が不要となる。
相場25万ルーク。
隠者のローブ
気配を消すことが出来るローブ。
敵に狙われにくくなる。
相場55万ルーク。
その他にもカモフラージュのために効果のない品物もいくつか買っており、いつの間にかサトの周りは物だらけになっていた。
「ついつい買い過ぎちゃったけど、まぁいいか。ほとんど叩き売りの値段だったから元値は5万もかかってないしね。これなら……」
「随分と羽振りが良さそうじゃないですか? お兄さん」
買った品物を見ていたサトに声をかけてくる男がいた。
サトは物盗りかと思い、慌ててテラーバイトと一緒に買ったカトラスに手をかける。
すると、男は慌てて手を上げて後ずさった。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ! 怪しいものではありません! 勘弁してくださいよ、お兄さん!」
「……失礼しました。何か御用ですか?」
サトは周りを見て、男以外に誰もいない事を確認してからカトラスから手を離した。
声をかけてきたのは小太りの中年男で、男は額の汗を拭いながら呼吸を整えつつ口を開いた。
「ふぅ、私は行商人のデニスと申します。拝見したところ結構な数の買い物をされたみたいですな。どうです? うちの商品も見て行かれませんか? 荷物運びにも使えますよ」
サトは周りを見た。
少し買い過ぎたのは事実であり、持って帰るのは大変そうだと感じていた。
「荷物運びは助かりますが……」
「そうでしょう! では、あちらに商品を置いてありますので、私について来てください!」
デニスは広場を囲む露店の裏側の方に向かって歩いてき、路地裏の方へ入っていった。
サトは荷物を抱え、警戒しながら後をついて行った。
路地裏に入ると、そこにはデニスと複数の人間が立っているのが見えた。
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「さあ、お兄さん! 存分に見ていってください。当店自慢の奴隷達を!」
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